物件の内覧後などに購入希望者から提出されるのが「買付証明書」です。この買付証明書を送付後、売主と買主は実際の売買交渉に移ります。
不動産売買契約書と異なり、手付金は発生しませんが、また提出義務もありません。
しかし、買付証明書を送付することで、売主との交渉がスムーズに進む可能性があります。
この記事では、買付証明書を作成するメリットや注意点、必要な項目や書式、メリットやデメリットなど基本的な情報をまとめて紹介します。

記事の目次
不動産売買で提出される買付証明書とは?
買付証明書の役割とは?
買付証明書とは、通常不動産会社と購入希望者が物件を内覧。もし気に入った物件だったら、売主や売主と契約をする不動産会社に提出する書類のひとつです。
買う候補になるかもというステージから一段階上の「購入の意思」を不動産会社や売主に伝えるものと考えましょう。
買付証明書には基本的な条件、たいていの場合、購入希望価格などいくつか具体的な情報、希望を記入します。
この書類を提出することで、「この物件をこの金額、条件で購入したい」という意思を売主や仲介業者に表明する証になります。

買主が購入の意思を明確にすることにより、売買契約締結に向けた交渉が本格的に始まることになります。
書類の提出後、詳細な条件を話し合い、契約締結に向かうのが売却活動の流れになります。
ちなみに買付申込書、買受証明書、購入申込書などと呼ばれることもありますが、すべて同じ意味、効力をもっています。
不動産売買契約書とは。売主が知っておきたい説明事項をポイント解説/不動産売却マニュアル#15
| 買付証明書 | 不動産売買契約書 | |
|---|---|---|
| 法的効力 | なし | あり |
| キャンセル | 可能 | 可能※条件によって料金発生 |
| 手付金の有無 | なし | あり |
| 本人確認書類 | 無くてもOK | 必要 |
買付証明書を提出するタイミング
買付証明書を提出するタイミングは、その不動産を購入したいという意思がある程度固まった時点です。
一般的に多いタイミングは物件の内覧後になります。
実際に物件を見て、説明を受け、資金的にも物件的にも希望に沿うと思ったら、直接売主とやり取りをする場合は不動産会社を通さず提出します。
不動産会社からの紹介であれば、不動産会社担当者から売主に対して提出します。

買付証明書に提出義務はない
買付証明書は法的観点で言うと提出する義務はありません。
不動産売買の流れの中で、昔からの慣行としてやりとりされている書類になります。
そのため、決められた書式がないのも特徴です。
しかし、一からつくらなければいけないことは稀です。
形式は異なるものの大抵不動産会社がひな形をもっているからです。
購入希望者は不動産会社から渡される書式に必要事項を記入して提出します。
一律の書式がないとはいえ、買付証明書は不動産という高額なものを扱う売買契約の基本となる書類なので、記載内容には一定の共通項目があります。
購入希望価格のほか、その物件を特定する要素、手付金の設定金額、住宅ローンに関する情報、有効期限など、売買契約の重要な要素を記載することが一般的です。
さらに注意が必要なのが、買付証明書はひとつの物件について1人の購入希望者だけではなく、複数の購入希望者から提出されることがあるということです。
先着何名様〆切というのは基本的にありません。
売主や不動産会社にとっては記載されている内容は交渉の優先順位を判断するための資料になります。
つまり記載する条件次第で、購入希望者にとっては優先交渉ができるような書類にもなりえます。
下記が一般的に買付証明書に記載される項目です。
●買付証明書に記載される主な項目(例)
・年収
・購入希望金額
・延床面積、構造など物件情報
・手付金
・残代金について
・引き渡し時期
・住宅ローン依頼先
・特約時効(融資関連)
・有効期限
買付証明書の有効期限は1~2週間程度が一般的
買付証明書が有効とされる期間はさまざまですが、だいたい1~2週間程度が一般的です。
有効期限は売主や仲介する不動産会社の意思で決まっていることが多いです。
買付証明書を提出すると、売主側が証明書の条件や交渉希望に対する回答にくわえ、売却する意思と売却優先順位の提示などが分かる「売渡承諾書」を有効期限内に提示することになります。 買付証明書に対する回答書という位置づけです。
買主側はもし現在住んでいる物件を売却して購入する場合は、このタイミングで売却活動を並行して始めます。
現住居の売却が遅くなってしまうと、新しい物件購入で発生する住宅ローンで二重支払いの期間が発生してしまうことがあるからです。

買付証明書を出すメリット・デメリットは?
【メリット】購入希望の意思を伝えられる、売主との交渉がスムーズに進められる
買付証明書は契約書ではないので、提出して購入が決まるものではありません。
そして熟考した希望額で買付証明書を出したとしても、人気が高い物件であれば合意に至らないことはたくさんあります。
しかし、買付証明書を提出する最大のメリットは購入意思をしっかり伝えられることです。
当たり前ですが、気に入った物件を見つけても売主と交渉することができなければ購入できないからです。 この際悩ましいのが購入希望額の設定です。 ただ考えていても答えが出るわけではないので、購入後の暮らしを考えた予算の範囲内で記入することが大切です。
とはいえ相場とかけ離れた希望額を書いてしまうと門前払いになってしまうこともあるので、不動産会社と相談し、無理のない額を提示しましょう。
予算に合わせた金額で購入することが満足度につながります。
買付証明書の提出自体は以前から当たり前に行われていることであり、さらに少しでも早く購入意思を伝えることでライバルが減る可能性もあるので、気に入った物件が見つかったらなるべく早く提出しましょう。
不動産売却時の内見(内覧)のコツとは? 家を高く売る方法、家が売れる分かれ目を売却のプロが解説

【メリット】値下げの情報が優先的にもらえるかも
売り出し直後の物件や人気立地の物件、築浅物件など一般的にニーズが高い、注目度が高い物件の場合、売主側はなかなか値下げをしないものです。
ただ、ある程度期間が経過しても契約に至らない場合、売主は早く売却するため価格を下げることがあります。
そうした際、売主や不動産会社は広く公募をすると同時に、まったくアプローチをしていない人よりも購入可能性が高いと考え、買付証明書を提出した希望者に優先的に連絡をして、情報を知らせてくれることがあります。
なかには値下げ情報を公開する前に、「このくらいの価格まで下げられるのですが、ご検討してみませんか」とオファーがくる場合もあります。
これが買付証明書を出すメリットのひとつです。
一度買付証明書を提出して契約に至らなかった場合でも諦めなくてもいいということです。
再度オファーが来た際に、まだその物件を希望するのであれば再度交渉できます。
もしかしたら希望価格に近い、もしくはオトクな購入につながるかもしれません。
【メリット】不動産会社からオトク情報が手に入りやすくなるかも
買付証明書の提出は、強い購入意思を持つ人だと不動産会社は認識します。
前述の通り、買付証明書を提出した物件がなかなか売れない場合、値下げ情報がある場合、優先的に連絡をもらえる可能性が高いです。
また、そのほかの物件についても情報を優先的に伝えてくれることにもつながりやすいでしょう。
また買付証明書には希望額などの情報もあるため、持ってきてくれる新たな物件情報も確度が高い情報になることが期待できます。
【デメリット】提出条件によっては交渉が後回しになることも
買付証明書は購入意思を伝えるだけであり、実際に売買される契約内容は交渉して詰めていくものです。
当然のことながら買主の希望する条件で契約を締結できるとは限りません。
さらに人気の高い物件については、複数の希望者から買付証明書が提出されることもままあります。
競合が多いということは、それだけさまざまな条件が売主側に提示されています。
たとえ一番はじめに買付証明書を提出していたとしても、後から提出された買付証明書の条件の方が売主にとって魅力的なのであれば、そちらの方から先に交渉が始まる場合もあります。

買付証明書の作成の方法
基本は不動産会社にひな形がある
買付証明書は一から自分たちでつくる必要はありません。
基本的に相談している不動産会社にひな形が用意されています。
一例として、買付証明書のサンプルをお見せします。

年収
年収は、物件を購入するためにふさわしい収入が購入希望者にあるかどうかを判断するために記載が求められています。
どうしても購入したいからといって偽りの内容を記入することは信頼関係を損なうことにつながり、後の売買契約でも大きな障害になります。正しく記載しましょう。
会社員などの給与所得者なら、源泉徴収票の「支払金額」に記載されている金額を記入します。
自営業者などの個人事業主なら、確定申告書の事業収入と給与収入などその他の収入を合わせた「所得金額」を記入します。
購入希望金額
最も注目度が高い項目です。
金額は、不動産情報誌やチラシ、インターネット広告などで掲載されている金額を記入するのではなく、あくまで購入希望者が希望する額を記載します。
そこで、希望物件を強く購入したい場合は、高めの金額を記入するのも有効です。
もちろん支払い可能な範囲内の金額を記入しましょう。
不動産会社から相場情報を聞き、相談しながら決めるのもいいでしょう。
買付証明書は記載条件で購入したいという意思を表すものですが、この項目で記入した金額を絶対に支払わなければならないということではありません。
実際の売買金額は、買付証明書の提出後、買主と売主間で相談しながら決めていきます。
もちろん、買付証明書に記載する額を基準に話し合いが行われるため、買付証明書で提示した金額から大幅な値下げ要求は実現が難しいのが一般的です。
また、希望物件が人気で、ほかの人が自分より高額な金額で提出している場合も値下げ交渉は難しくなります。
交渉の余地については、大抵の場合、売主は売却希望価格の最低ラインがありますので、そこから大きくかけ離れない範囲なら交渉できる可能性はあります。
どちらにせよ実際に支払う、支払える金額を記入しておく必要があります。
くわえて買付証明書を出す時点では、希望物件についての情報が不足していることがあり、内容によって購入希望金額が変わるかもしれないということを不動産会社に事前に伝えておきましょう。
売主に自分の必要としている情報や意思をはっきり知らせておけば、交渉がスムーズになるばかりでなく、信頼できるという好印象も持ってもらえるでしょう。
土地・建物に関する情報
土地や建物に関する情報を記載します。
宅地・田・畑などに分類された地目、公図上に記載されている地番や延床面積などです。
また、建物の構造を示す木造・軽量鉄骨・重量鉄骨・RCといった情報も記載することがあります。
不明な場合は不動産会社に問い合わせてみましょう。
手付金
手付金の欄には、購入希望者が手付金として支払う予定の金額を記入します。
買付証明書を提出する時点で手付金を支払うことはありません。
手付金とは、不動産売買契約の締結時に買主から売主に預けるお金のことです。
通常はそのまま売買代金の一部に充当されます。
ちなみに手付金には、たとえ契約が成立しても、物件の引き渡しや代金支払いなどの契約の履行に着手するまでは、買主は手付金を放棄、売主は手付金の2倍の金額を償還すれば契約を解除することができるという、違約金の意味合いもあります。
金額としては、物件価格の5~10%が相場ですが、購入希望者によっては、購入希望価格と同様、どうしてもその物件を購入したい場合に高額の手付金を提示することもあります。
不動産会社が仲介ではなく直接売主の場合には、手付金等の保全措置を講じていなければ建築中の物件は物件価格の5%まで、建築完了した物件は10%までしか手付金を受領できず、また保全措置を講じていても手付金の上限は物件価格の20%までと法律で定められています。
万が一法律以上の金額を要求された場合に覚えておく必要があります。
手付金を解約手付として放棄する場合20%より多く支払った分は返還を求めることができます。
不動産売却の手付金の相場は?売買契約を解除できるのはいつまで? - 【SUUMO】住まいの売却ガイド
残代金について
購入希望価格から手付金の金額を差し引いた残りの金額を記入します。
通常、物件の引き渡しは、残代金の決済と引き換えに鍵を受け渡すという形で行われます。
住宅ローンを組むなど融資を受けて物件を購入する場合は、銀行などに売主・不動産会社・司法書士・買主などの関係者が集まり、融資の決済や所有権移転登記に必要な書類の受け渡しなどを行い、最後に鍵の受け渡しが行われます。
所有権移転登記とは? 費用や必要書類、手続きの流れをわかりやすく解説
融資利用・金融機関
金融機関から住宅ローン融資を受けるかどうかを記入します。
融資を受ける対象がどこまでか、諸費用までを含めるのか、物件価格だけなども明らかにします。
住宅ローンの利用予定がある場合で、金額の記入欄がある場合には金額を記入します。
金融機関の欄には、住宅ローンを申し込む金融機関がすでに決まっている場合はその金融機関名を記入します。
決まっていない場合には、申し込み候補の金融機関を複数記入します。
また金融機関の審査の状況についても記入欄がある場合には記入します。
また大切なのが「融資特約」についてです。
住宅ローン特約とも言われます。
これは、住宅ローン融資が下りない場合、売買契約を白紙撤回するという条項を入れるかどうかの記載です。
売買契約の話し合いが進み、万一、住宅ローンが下りなかった場合のトラブルを防ぐものです。
もし融資特約の項目がない場合は、その他の欄などに融資特約でお願いしますという一文を記入する方が後々のトラブルを防ぐことにつながります。
住宅ローン特約って何?住宅の購入契約をするとき、特約をつけないとどうなるの?
引渡し希望日・有効期限
売買契約や引き渡しまでの希望スケジュールを記載します。
引き渡しまでの期間を具体的にすることで、よりスムーズな価格交渉につながるので、希望日はしっかり記載しましょう。
また買付証明書そのものの有効期限も記載しましょう。
概ね2週間程度が目安ですが、住宅ローン審査の期間、購入希望額と売却希望額に差があった場合など、価格交渉が落ち着くまで時間がかかることもあるため、買付証明書の有効期限はある程度余裕を持っておくと安心です。
これ以外にも、申込金や引き渡し金などの項目があることもあります。
分からない点は遠慮なく不動産会社に聞いてみましょう。
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<注意点>買付証明書だけでは契約は成立しないと解釈されることが多い
法律的に売買の正式な申込とは認められていない
よく混同されがちな書類に売買契約を交わす「不動産売買契約書」があります。
契約に関する多くのことや約款などが記載される書類です。
不動産売買契約書とは。売主が知っておきたい説明事項をポイント解説/不動産売却マニュアル#15
手付金の有無をはじめ、いくつか違いはありますが、買付証明書との大きな違いは、買付証明書は「購入希望を表すもの」、売買契約書は「売主・買主合意のもと締結した物件の売買契約を証明するもの」ということです。
諸条件が整い、実際に売買を行うのに必要なのが売買契約書であり、買付証明書はその前の段階。
買いたいという意思を表明するものになります。
買付証明書の提出は購入希望の意思表示であり、購入希望金額が記載されます。
そのほか多数の項目があり、さらに書面での提出ということで契約書と同じように感じることもありますが、基本的には、買付証明書で契約が成立するわけではありません。
一般的に使用される買付証明書には、売買における詳細な契約条件は記載されていませんが、対象物件が特定され購入希望金額も明記されています。そのため、買付証明書記載の金額での売渡承諾書(※以降の章で説明)が発行されると、「いくらでこの不動産を買いたい」という意思と、「その金額で売ることについて了承する」という意思の合致があるように見えます。
しかし、不動産売買という高額の取引となることが多い契約では、以下のような判断が下された裁判の例もあります。
「売買の交渉過程においては、当事者間で多数回の交渉が積み重ねられ、その間に代金額等の基本条件を中心に細目にわたる様々な条件が次第に煮詰められ、売買の基本条件の概略について合意に達した段階で、確認のために当事者双方がそれぞれ買付証明書と売渡承諾書を作成して取り交わしたうえ、更に交渉を重ね、細目にわたる具体的な条件総てについて合意に達したところで最終的に正式な売買契約書の作成に至るのが通例である」と言えるでしょう。
そのため、「当事者双方が売買の目的物及び代金等の基本条件の概略について合意に達した段階で当事者双方がその内容を買付証明書及び売渡承諾書として書面化し、それらを取り交わしたとしても、なお未調整の条件についての交渉を継続し、その後に正式な売買契約書を作成することが予定されている限り、通常、右売買契約書の作成に至るまでは、今なお当事者双方の確定的な意思表示が留保されており、売買契約は成立するに至っていないと解すべき」と解釈されています。
もちろん、個別の事例ごとに異なる判断がなされる可能性はありますが、一般的には、買付証明書を提出しただけで購入ができたり、予約済みとなるといったことではないということを認識しておきましょう。
ちなみに法律の観点からいうと、売買契約について書面作成は必ずしも必須ではありません。
口頭であっても、当事者双方が合意し、申し込みと承諾が合致すれば契約は成立するとされているからです。
しかし不動産は重要な財産であり、取り引きされる金額は非常に高額です。
後々のトラブルを防ぐためにも多くの不動産売買の場合、口約束だけではなく契約書を作成することが一般的となっています。

契約締結上の『過失責任』に注意
買付証明書は法的拘束力がないからといって、気になる物件があればどんどん提出してもよいというものではありません。
なかには思わぬトラブルにつながることもあるので、提出する際の注意点を紹介します。
まずは、損害賠償責任が認められる場合もあるということを覚えておきましょう。
買付証明書はあくまで購入の意思であり、法的拘束力がないので取り下げても特にペナルティは発生しません。
しかし売主がいる以上、一方的に交渉を打ち切ってもよいというわけではありません。
特に契約準備がある程度進んでいる状態で買付証明書を取り下げるときは、合理的な理由が必要となることが多くなります。
つまり期待をさせておきながら、正当な理由もなく一方的に契約締結を拒むと、その損害に対して賠償責任が生じる場合があるということです。
売買契約の準備段階に入ったら、売主も購入希望者も、お互い相手方に損いよう行動すべき義務が発生します。
義務を考えず損害を与えた場合には、信頼を裏切ったことによる損害を賠償すべきとされており、これを契約締結上の過失責任といいます。
実際、これまでも購入希望者に対して賠償金の支払い義務があるとした判例があるので注意しましょう。
契約締結上の過失による責任を問われることが無いケースであったとしても、これといった理由もないのに買付証明書を安易に取り下げることは避けるべきです。
確かに不動産取引では、交渉を重ねても買主と売主の条件が折り合わず、契約まで至らないことはよくありますが、買付証明書が提出されると、不動産会社は売主に連絡をしたり、価格交渉のための資料づくりをしたりといった活動を行います。
当然、労力とコストが発生することになります。
買付証明書を取り下げても、もちろん違約金は発生しませんが、無駄な手間を掛けさせたり、売主の期待を損ねることにもなります。
当然のことながら理不尽な取り下げやキャンセルを繰り返していると、不動産会社から信頼を失い、希望する売買を実現することが難しくなってしまいます。
買付証明書を取り下げる際は、しっかりと理由を伝えて、不動産会社や売主など関係する人たちとの信頼関係を壊さないようにしましょう。

売主から提出する書類(売渡承諾書)とは?
購入希望者が買付証明書の提出で購入意志を示すように、売却する側の売主も不動産を売却する意思があることを示す書類として「売渡承諾書」という書類を作成、提出します。
売渡承諾書は、売主が所有する不動産を売る意思があることを購入希望者に示す書類です。
買付証明書と同じく、売渡承諾書にも法的拘束力はないとされています。
つまり、価格交渉の折り合いがつかず、売渡承諾書を取り下げたとしても、損害賠償などのペナルティは基本的にありません。
売渡承諾書自体は、受け取った購入希望者にとっては、不動産売買のための交渉権を得たことの確認になります。
また、購入希望者が住宅ローンの審査を受ける際に、購入予定物件の取得可能性を金融機関が判断するための材料にひとつとなることがあります。
<売渡承諾書に記載される項目例>
・売主の氏名、住所
・買主の氏名、住所
・承諾の発効日、有効期間
・買主に売り渡すという意思がある旨
・土地の情報(所在地、地目、地積)
・建物の情報(所在地、家屋番号、床面積、構造)
・売り渡し条件(販売予定の金額、引き渡す時期)
条件のひとつである販売予定の金額については、複数の購入希望者から買付証明書を受け取った場合、所有する不動産の市場価値がどの程度なのか客観的に判断することや、適正な売却価格を見極めることが必要になってきます。
それには信頼できる不動産業者を見つけて相談することが早道となります。
一括査定サイトを使うなどで豊富な不動産会社から最適な会社を見つけましょう。

まとめ
- 購入意思を示す、それが買付証明書の役割。
- 提出することでオトクな情報を優先的に手に入れる可能性を広げる。
- 買付証明書には法的効力はないが、一定の義務が発生し、場合によっては損害賠償にもつながる。
- 売主も売却の意思があることを示す書類として「売渡承諾書」という書類提出する。
イラスト/のりメッコ
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