不動産売却の基礎知識や知っておきたいコツを分かりやすく解説します。売却の体験談もご紹介。

マンションの売りどきはいつ!? 売却の相場とタイミングを解説

マンションの売りどきはいつ!? 売却の相場とタイミングを解説

人生で一番高い買い物であるマイホーム。住み替えなどで売却するときは、誰しもできるだけ高く売りたいと願うもの。
今回は中古マンションに焦点を当てて、マンション価格の推移と売却のタイミングについて東京カンテイ 上席主任研究員の井出武(いで・たけし)さんにお話を伺いました。

記事の目次

2021年の市況は?マンション価格は上昇傾向?

2020年春の緊急事態宣言の影響は一時的だった

「最初に、近年の中古マンションのマーケットと、2020年の新型コロナウイルス感染拡大による緊急事態宣言の影響について整理してみましょう」と東京カンテイの井出さん。
「2008年のリーマンショック、2011年の東日本大震災の影響を乗り越えて以来、中古マンション価格は上昇を続けていました。1回目の緊急事態宣言が発令された2020年4月・5月にいったん下がりましたが、すぐに回復を見せています」
「中古マンションマーケットに与える影響が大きいのが、新築マンションの分譲戸数と価格です。首都圏新築マンションの分譲戸数は2015年に5万戸を下回りました。供給が限られた分平均価格も上がり、相乗効果で中古マンションの価格と需要も、好調に推移していたのです。
2020年春の緊急事態宣言下ではモデルルームなどが閉鎖され、新築マンションの販売活動もストップしましたが需要は戻っています。2020年の年間では 首都圏の新築マンション分譲戸数3万6535戸と、2009年リーマン・ショック直後以来の3万戸台、平均価格は6055万円となり、調査以来初めての6000万円超となりました。供給数が少なく、高価格を維持したことが中古マンションマーケットにも反映されています」(井出さん)

中古マンション坪単価の推移。2020年は各エリアとも価格上昇を維持

東京カンテイデータより編集部作成。
中古マンション:専有面積30m2未満の事務所、店舗用は集計から除外
首都圏:(東京都、神奈川県、千葉県、埼玉県)
近畿圏:(大阪府、兵庫県、京都府、滋賀県、奈良県、和歌山県)
中部圏:(愛知県、岐阜県、三重県、静岡県)

首都圏新築マンションの分譲戸数・平均価格。2020年は分譲戸数が減り、平均価格は上昇を維持

東京カンテイデータより編集部作成

築5年以内の中古マンション価格が、新築マンション価格を上回った

新築マンション価格と連動して、中古マンション価格も高水準になっていることがよくわかります。
「首都圏、近畿圏、中部圏、福岡県、いずれのエリアも中古マンションの価格が上昇しています。築年数別にみても、古い築30年超を除く全ての価格帯で上がって、特に築5年以内の中古は新築の坪単価を上回っている(首都圏・福岡県)のが特徴的です」(井出さん)

首都圏新築・中古マンション坪単価の推移

東京カンテイデータより編集部作成

近畿圏新築マンション坪単価の推移

東京カンテイデータより編集部作成

中部圏新築・中古マンション坪単価の推移

東京カンテイデータより編集部作成

福岡県新築・中古マンション坪単価の推移

東京カンテイデータより編集部作成

中古マンションの流通戸数も不足気味

首都圏の中古マンションの流通戸数は、2018年をピークに2019年、2020年と2年連続して減少しています。
「新築マンションの供給が抑制されている影響で、中古マンションの流通数も少なくなっています。2020年4月、5月の緊急事態宣言下では不動産会社の営業活動も滞ったようですが、購入希望者の動きも復活しています。通勤事情の変化も住み替え意欲を促進して、中古物件の品薄感を高めているように思います」(井出さん)

中古マンション流通戸数の推移。首都圏の流通戸数は減少、近畿圏、中部圏、福岡県の2020年流通戸数は増加

東京カンテイデータより編集部作成

2021年は売りどきと言えるのか

2021年に中古マンションは売りどきと言えるのか、との問いに「中古マンション価格の上昇傾向は変わりません。売りどきだと言えるでしょう」と井出さん。
「2020年春の緊急事態宣言下でマーケットは冷え込んだものの、年内に持ち直しました。
影響が大きい新築マンションの販売価格が2021年も下がりそうもないことが、大きな要因のひとつです。インバウンドの減少でホテル用地や新築マンション用地の価格が下がるかも、とデベロッパーが一時期様子見をしていましたが、結局下がりませんでした。土地値が下がらず、資材費・人件費も海外からの調達が難しいため下がらないといわれています。新規供給数も需要を見据えて慎重に計画されるので、例年並みの戸数となるはずです」
「住宅ローン減税も継続が決定し、対象面積が50m2以上から40m2以上に緩和されました。減税の対象者には所得金額1000万円以下という制限がつきましたが、好立地・高単価なマンションの人気を後押しするでしょう。住宅ローンの金利も低い水準をキープしています。コロナ禍でも収入が安定していた層の購入意欲は、衰えないと思います」
「仲介を行う不動産会社の店舗営業も、オンライン接客などの知見がたまり、購入意欲にも応えられる体制を整えてきています」(井出さん)

売りどきだとしても、買い替えを考えている場合は、次の住まいも高くなっていることに不安があります。
「無理のない資金計画で住み替えることが大前提です。いま住んでいるマンションをできるだけ高い価格で売り、買い替えに充てられる資金を増やしましょう」(井出さん)

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マンションの条件で売りどきは違う?高く売れるマンションの条件とは

築年数が新しいほど高く売れる

「新しいマンションほど高く売れます」と井出さん。築年数別に価格を現した前述のグラフを見てみましょう。
「首都圏では30年超の中古はリセールバリュー(価格維持率)が下がります。売却計画を立てるのであれば、築年数が30年になる前に売却を検討するとより高く売却することができそうです」(井出さん)

築年数が新しいほど高く売れるイメージ

ちなみに、SUUMOの中古マンション購入の検索条件は3年以内、5年以内、7年以内、10年以内、15年以内、20年以内、25年以内、30年以内、上限なし、の選択制です。
築21年より築20年、築31年より築30年と、少し売却を早めて、区切りをまたぐ前に売却を検討すると、購入者に選択される可能性が広がります。

※リセールバリューとは、購入した資産を再販売したときの価値。マンションの場合は、新築時の価格と比較して中古マンションとしていくらで売却されるかを算出。築10年の中古マンションのリセールバリューが110%なら、10年前の新築当時の価格の110%で売れたということになります。

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マンション売却イメージ

(写真/PIXTA)

駅から近い物件は人気

中古マンションが高く売れるもう一つの条件として、駅からの距離が挙げられます。
「首都圏築10年のデータをまとめてみると、中古マンションのリセールバリュー(価格維持率)は、駅から徒歩5分以内で110%、駅から徒歩10分以内で102.6%。新築マンション分譲時の価格より高く売れる結果になっています」(井出さん)

すでに所有しているマンションの立地を変更することはできませんが、中古マンションにおいて、駅に近いマンションはより高く売れる特長を持っているといえそうです。

■首都圏 築10年中古マンション 最寄駅からの所要時間別リセールバリュー
  新築価格
(万円)
中古価格
(万円)
リセールバリュ
徒歩5分以内 252.7 278.0 110.0%
6分~10分 236.3 242.3 102.6%
11分~15分 205.4 197.8 96.3%
16分~20分 178.4 161.9 90.8%
21分以上 164.5 142.3 86.5%
バス便 163.0 136.1 83.5%

データ出典:東京カンテイ
2008年10月~2011年9月に新規分譲され、2019年10月~2020年9月に中古流通した分譲マンションを対象に新築分譲価格からの価格維持率(リセールバリュー)を算出。専有面積30m2未満の住戸および事務所・店舗用ユニットは集計から除外

専有面積は50m2台のリセールバリューが一番高い

首都圏の築10年のマンションで、分譲価格に対して最もリセールバリューが高かったのは50m2台のマンション。「中古マンションの坪単価が上がっているため、広いと買いにくい値段になってしまいます。首都圏は2人、3人といった少人数家族がマンション購入層のメインですので、50m2台であれば1LDK、2LDKの間取りで十分暮らせる事情もあります」(井出さん)

■首都圏 築10年中古マンション 専有面積帯別リセールバリュー
  新築価格
(万円)
中古価格
(万円)
リセールバリュ
50m2未満 279.8 301.0 107.6%
50m2 257.8 285.9 110.9%
60m2 208.6 215.4 103.3%
70m2 203.3 203.9 100.3%
80m2台~90m2 224.5 214.3 95.4%
100m2以上 418.7 441.4 105.4%

首都圏の中古マンションで、最もリセールバリューが高いのは50m2
データ出典:東京カンテイ
2008年10月~2011年9月に新規分譲され、2019年10月~2020年9月に中古流通した分譲マンションを対象に新築分譲価格からの価格維持率(リセールバリュー)を算出。専有面積30m2未満の住戸および事務所・店舗用ユニットは集計から除外

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住まいに対する価値観の変化が、今後売却価格に影響する可能性も

高く売れるマンションの条件には、ほかにも周辺環境・開発計画など複数の要件も加わって何か一つを満たせばよいというものではありません。また、予想もつかない出来事で変化もしていきます。

新型コロナウイルス感染の防止策としてテレワークが推奨され、都心から郊外へ移り住む動きが出ています。リクルート住まいカンパニーが2020年5月と9月に実施したアンケートでは、通勤時間の長さ、駅からの距離を許容する結果も。

「あまり出社しなくてよいとなると、確かに通勤時間にはこだわらずに住まいを探すことができます。山手線内に住んでいた会社員が、自然を求めて湘南に住み替えたケースも聞くようになりました。ですが、このようなケースはまだ限定的で、データに反映されるほどの数ではありません」と井出さん。
「テレワークができる会社や職種が広がっていくと、数年後には駅から離れた物件もリセールバリューが上がってくるかもしれません」
「専有面積や間取りに対する需要も変化していくはずです。家の中ではパソコン作業だけではなく、会議、勉強、運動ができる環境を求めるようになりました。仕事や勉強などを家族全員がリビングで同時に行うことは難しいので、部屋を余分に欲しいというニーズが高くなります。2人家族でも2LDKではなく3LDKを買えば、寝室のほかに2人分の仕事場ができ、子どもができたら子ども部屋にすることができます。部屋数が多いと使い方を変えられる、そのメリットが見直されていくと思います」

数年後には駅からの距離、広さなどについて、中古マンションの人気にコロナ以前に比べての変化がはっきりと現れているかもしれません。

通勤先への時間要望。2020年は2019年に比べると長い通勤時間を許容する結果に

第2回コロナ禍を受けた『住宅購入・建築検討者』調査(リクルート住まいカンパニー)

広さ・駅距離の重視意向についてのアンケート。2020年は2019年に比べると広さを重視する結果に

第2回コロナ禍を受けた『住宅購入・建築検討者』調査より(リクルート住まいカンパニー)
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マンションの売却はタイミングも重要

近所の大規模新築マンションの入居時期と重ならないのがマル

大規模な新築マンションの入居が始まる直前に、近隣の中古マンションの価格が下がることがあります。買い替えで一気に中古マンションの売却物件が増えるため、階層や日当たりなどの条件差が、通常時よりも価格に反映されやすいのです。
買い替えの場合は、住み替え時期を変えることは難しいのですが、可能なら売却時期をずらすことを検討してみましょう。

大規模修繕中の売却はできれば避けたい

分譲マンションの場合、12~15年の周期で大規模修繕が行われます。外壁や屋根、エレベーターなどの共用部分の修繕は、マンションの維持管理のために必要ですが、近いうちに売却を考えている場合は注意が必要です。
「大規模修繕中は避けて、外壁や共用部分が綺麗になってから売却活動をしたほうが印象が良くなるのでおすすめです」と井出さん。大規模修繕は足場が組まれて外観が見えづらかったり、工事の音が響いたりと、購入希望者の内覧には向きません。大規模修繕後なら、きちんと修繕されているという安心感を購入者に持ってもらえそうです。
「売却を考える場合、修繕積立金や管理費が上がる時期もおさえておきたい事項です。新築の分譲時には修繕積立金、管理費は低めに設定されていることが多く、入居後の修正計画により月当たり数万円上がることもあります。売主としてはこれらが上がる前に売却することが理想ですが、購入者にはその情報を当然開示するべきです。それだけの理由で購入をやめることもさほどないはずです」

売却のタイミングで税額が変わる。税制と住宅ローン残高を確認しよう

居住の意思を持って住んだ家なら3000万円特別控除が使える

不動産を売却して利益が出た場合は、所得税と住民税がかかります。この利益のことを譲渡所得といい、以下のような計算式で求めることができます。

譲渡所得=売却時の価格-(購入時の価格+購入時の諸費用+売却時の諸費用)

売却価格から「取得時の購入代金や仲介手数料などの費用」と「売却にかかった仲介手数料などの費用」を引いた金額が譲渡所得です。
譲渡所得にかかる税金には、以下の控除が適用されます。

(1) 3000万円特別控除
自宅の場合には、譲渡所得から3000万円を差し引いて計算し、所得税と住民税の支払額を少なくすることができます。
譲渡所得が3000万円以下だったら譲渡所得に対する税金はゼロになります。3000万円を超えた金額への税率は、売った自宅の所有期間が5年以下か5年超かによって変わり、10年超の場合、条件によってはもっと低い税率が適用されることがあります。

このように3000万円控除を使えば支払う税金はぐんと減りますが、買い替えの際には注意が必要です。3000万円特別控除は、買い替えのときに利用できる買換え特例や、売却して損したときの譲渡損失の繰越控除は併用できません。また、住宅ローン減税とも併用できないため、新居を購入しての住み替えの場合は、どちらの制度を利用するとよりメリットがあるのかを比較検討することが大切です。

(2)所有期間による減税措置
譲渡所得に対する税率は、売った自宅の所有期間が5年以下か5年超かによって異なり、10年を超えるとさらに税率は低くなります。

●短期譲渡所得(所有期間が5年以下の場合)
39.63%(所得税30%+復興特別所得税0.63%+住民税9%)

●長期譲渡所得(所有期間が5年超の場合)
20.315%(所得税15%+復興特別所得税0.315%+住民税5%)

●長期譲渡所得(所有期間が10年超のマイホームの軽減税率の特例)
譲渡所得6000万円以下の部分:
14.21%(所得税10%+復興特別所得税0.21%+住民税4%)
譲渡所得6000万円超の部分:
20.315%(所得税15%+復興特別所得税0.315%+住民税5%)

所有していた期間は「売却した年の1月1日時点」でカウントすることに注意が必要です。例えば購入してから元日を10回以上越えると所有期間10年超です。 対象になる条件や、買い替えで生じた譲渡所得を繰延できる買い替え特例などの税制については以下の記事を参照してください。

買い替えのときに利用できる税金のポイント
不動産売却で節税できるポイント
不動産売却にかかる税金

売却で損したら「譲渡損失の繰越控除」が利用できる

不動産を売却して収支がマイナスだった場合、これを「譲渡損失」といいます。この場合収入=売却時の価格、支出=購入時の価格+購入時の諸費用+売却時の諸費用です。譲渡損失が出たら、所得税と住民税の控除を受けられる特例があります。

(1)自宅買い替えの場合の「マイホームを買い換えた場合の譲渡損失の損益通算および繰越控除の特例」

5年以上所有していたマイホームを売却して譲渡損失が出た場合にその損失額を他の所得と相殺することで所得税や住民税の支払いがなくなったり、軽減できたりする特例です。売却した年のみで相殺しきれない場合、翌年からも最長3年間繰り越して控除できます。(2023年12月末まで)
特例利用の条件は、以下のようなものがあります。

■売却したのが、所有期間が5年を超える自宅であること

■対象となるのは敷地面積が500m2以内の部分まで
・500m2を超える部分の譲渡損失の金額は繰越控除の対象とはならない

■合計所得金額が3000万円以内であること
・合計所得金額が3000万円を超える場合は、その年は繰越控除を受けられない

■買い替え先の新居が、以下の要件を満たすこと
・旧自宅を売却した年の前年の1月1日から翌年の12月31日までに取得すること
・取得した年の翌年12月31日までに入居するか、入居する見込みであること
・家屋の床面積が50m2以上であること
・返済期間10年以上の住宅ローンを借りて取得すること

この特例も、所有期間は売却した年の1月1日時点でカウントします。所得や売却した自宅と新居への適用条件があり、また、前年・前々年に「所有期間10年超の場合の軽減税率の特例」「3000万円特別控除」「買換え特例」を利用していたら適用とはなりません。
なお、住宅ローン減税との併用は認められています。

(2)買い替えでない場合は「特定居住用財産の譲渡損失の損益通算および繰越控除の特例」
自宅を売った後、買い替えせずに(新居を購入せずに)引越した場合に使える特例です。所有期間や所得の適用条件は買い替えの場合とほぼ同じですが、売却した自宅について返済期間10年以上の住宅ローン残高があり、その残高が売却価格よりも大きいことが適用条件になります。(2023年12月末まで)
なお、この特例で他の所得と相殺して損益通算と繰越控除できるのは「売却した前日の住宅ローン残高から売却価格を引いた金額」です。譲渡損失の金額ではないことに注意してください。

■「特定居住用財産の譲渡損失の損益通算および繰越控除の特例」の対象の限度額
住宅ローン残高-売却価格
■「マイホームの買い換えの場合の譲渡損失の損益通算および繰越控除の特例」の対象金額(=譲渡損失)
不動産取得額+譲渡費用-売却価格

そのほか売却で損した場合の特例については、以下の記事を参照してください。

売って損した時に使える税金の特例

何より重要なのは、住宅ローン残高より高く売却できるかどうか

住宅ローン返済中の売却の場合は、その不動産を売却して得たお金でローン全額を返済できるかどうかが重要なポイントです。
ローン返済中の不動産には「抵当権」が設定されています。抵当権とは、住宅ローンの返済ができなくなった場合、金融機関がその不動産を競売などにかけ、貸したお金を回収する権利のことです。家を売却する場合は、いったんローンを完済して、この抵当権を抹消する必要があります。不動産を売却して得た代金でローンが返済しきれない場合は、差額を手元資金等で補う必要があるのです。

マンションのローン残債を確認しよう

まずは、住宅ローンの残高を確認しましょう。
ローン借入時に金融機関から送付される「住宅ローン返済予定表」を見れば現時点での残高が確認できるはずです。また、多くの金融機関では、毎年10~11月に、年末のローン残高を証明する書類を郵送してくれます。その通知が手元にあれば、現在のだいたいの残高を知ることができるでしょう。
いずれかの手段で残債が確認できたら、自分のマンションの相場価格または査定価格から、住宅ローンの残高を引いてその差額を確認します。
売却時には、住宅ローンの一括返済に加えて、住宅ローンの一括返済手数料、抵当権抹消登記費用、仲介手数料などの支払いも必要になります。これらの費用を手持ち資金で支払えるかも確認しましょう。
差額がマイナスだった場合は、まずは損を出しても売却するのかどうかを検討しましょう。売却するなら、手持ち資金で補てんする、つなぎ融資を受けるなどの対処を検討する必要があります。

なお、ローン残債のあるマンションの売却の際、先に住み替え先の新居を購入する「買い先行」の場合は、一時的に旧居と新居のローンが重なり、ダブルローンとなります。
住宅ローンの融資は原則的に自宅のみにしか適用されないため、住まなくなった旧居のローンは一括で返済するか新たなローンを組む必要があります。よって、ローンが残っている自宅を買い替える場合は売り先行で行うことが基本となります。

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自分のマンションの相場傾向を調べよう

売却を考え始めたら、まずは自宅のマンションがいくらくらいで売れるのかを調べましょう。不動産会社に売却査定を依頼する前に、まずは自分でも相場の感覚を持っておくこととよいでしょう。
自宅のマンションがいくらぐらいで売れそうかを調べる方法はいくつかありますが、手軽なのはSUUMOのマンション価格相場のページを見ることです。「売却価格相場を調べる」から、自分の都道府県を選ぶことで、行政市区ごとにマンション売却価格相場、専有面積、築年数の平均が見られます。
売却価格相場の推移や、専有面積と価格との関連、実際に売却が成立した物件の概要なども見られるので、売り出し価格のイメージがつきやすいのもメリットです。
また、「中古マンションを買う」ページで、近隣で売り出されている物件をチェックするのもおすすめです。自分のマンションと類似した物件が見つかったら、売り出し価格をm2で割ってm2単価を計算しましょう。自宅マンションの専有面積に掛け合わせることでおおまかな予測ができます。

SUUMO売却査定ページの<売却価格相場を探す>

SUUMOの売却価格相場を、マンション/土地/戸建ての別で見ることができるコーナー

エリアを選ぶと、最新の売却実績が一覧で表示

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一括査定でマンション売却をスムーズに始めよう

さらに適確に売却価格を知りたいなら、売却一括査定サービスで簡易査定をしてもらうことをおすすめします。簡易査定とは、物件の情報を不動産会社に知らせると周辺地域の取引実績や市況などから、「このくらいなら売却できる」という価格を査定してくれるサービスです。SUUMOの売却一括査定サービスでは、物件の所在地、間取り、おおよその面積、築年数、氏名、住所、連絡先を入力し、簡易査定を依頼したい不動産会社を選択すると無料で査定結果を受けとることができます。査定結果が届くまでは、だいたい2~3日ほどです。

マンションの売却価格査定例を見る

簡易査定は、複数の不動産会社に申し込むことがとても大切です。不動産会社の査定の仕方には決められた基準があるわけではないので、1社だけではその査定額が適正かどうかは判断できないためです。複数の査定価格を照合することで、客観的な価格がどのくらいなのかをつかむことができるでしょう。

各社の簡易査定結果が出そろったら、その中から数社を選んで訪問査定を依頼しましょう。訪問査定は、担当者が実際に現地を訪れてマンションの周辺環境、内装・設備の傷み具合、眺望や日当たりなど、物件の詳細を確認して行います。だいたい1~2週間で査定結果が届きます。

訪問査定は査定価格を受け取るだけではなく、不動産売却のプロフェッショナルである不動産会社からさまざまなアドバイスを受けるチャンスでもあります。
リフォームしてから売るべきか、売らずに賃貸に出すか、借り換えローンの利用について、など気軽に相談してみましょう。不動産会社にはそれぞれ得意な分野がありますので、複数の不動産会社に相談することでより良い方策にたどり着けます。

売却査定する

複数の不動産会社に訪問査定を依頼し、信頼できる不動産会社を選んだら媒介契約を結びます。査定から媒介契約以降の流れは以下のとおりです。

■マンション売却の流れ

STEP1:物件資料を準備する
面積や築年数などが分かる購入時の資料を準備

STEP2:一括査定(簡易査定)を依頼
SUUMO売却一括査定で複数の不動産会社に依頼

・査定結果を受け取る
早ければ当日に簡易査定結果が通知される

・STEP3:訪問査定をしてもらう
簡易査定の結果から複数の不動産会社を選び、より適正な価格を算出してもらう

・STEP4:売り出し価格を決定する
不動産会社と媒介契約を結ぶ
売り出し価格を決めて、仲介を依頼する不動産会社と媒介契約を結ぶ

・STEP5:売却活動をする
購入希望者の内見、問い合わせに対応する

・STEP6:購入希望者と条件交渉
入居時期、売却価格など条件を交渉

・STEP7:売買契約
購入者と売買契約を結び、手付金を受理

・STEP8:引き渡し
残金を受け取り、マンションの鍵を引き渡す
住宅ローンの残債がある場合は、住宅ローン一括返済と抵当権抹消申請を行う

マンションの売却を成功させるには、信頼できる不動産会社と巡り合えるかどうかがカギになります。査定は信頼できる不動産会社を選ぶための大切なステップ。中古マンションの需要動向などのアドバイスをもらいつつ、自分の売りどきタイミングと掛け合わせて、1ステップずつ進めましょう。

お金と住宅イメージ

(写真/PIXTA)

まとめ

  • 中古マンションの価格は上昇傾向、売りどきが続く
  • 「築浅」「駅近」「専有面積50m2台」のリセールバリューが高い(首都圏)
  • コロナ禍で人気タイプが変わっていく可能性も
●取材協力
東京カンテイ 上席主任研究員 井出武さん

構成・取材・文/池上香夜子 イラスト/石山好宏

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