不動産売却の基礎知識や知っておきたいコツを分かりやすく解説します。売却の体験談もご紹介。

妻の退職。共働き前提で購入した築古マンションを売却して住み替え/東京都品川区Tさん(50代)

東京都品川区Tさん(50代)/妻の退職。共働き前提で購入した築古マンションを売却して住み替え

妻の収入がなくなり、住宅ローンの支払いが家計を圧迫するようになったTさんは、住んでいたマンションの売却を決めました。内見者はあってもなかなか決まらず、焦りを感じながらの売却活動だったといいます。

不動産区分 マンション
所在地 東京都品川区
築年数 不明(中古で4年前に購入)
間取り・面積 4LDK(80m2
ローン残高 4500万円
査定価格 4800万円
売り出し価格 5000万円
成約価格 約4500万円

妻の収入がなくなり、マンションの住宅ローン返済が家計を圧迫

妻と15歳の子どもと暮らすTさんが売却を意識し始めたのは、2019年に入ったころ。当時家族で住んでいたマンションは、品川区にある80m2・4LDKの築古のマンションで、4年前に約6000万円で購入しました。繁華街最寄りの住宅街で、駅までは徒歩10分。職場のある大手町までは電車で20分と通勤にも便利でした。

「ところが、体調を崩した妻が退職し、住宅ローンは自分名義ですが、2人の収入で支払ってきた月35万円を超える住宅ローンの返済が負担になってしまったんです。マンションを住み替えることで、ローンを軽減したいと思い、売却を決めました」

4年間住みながら返済してきましたが、売却を決めたときには、約4500万円のローンが残っていました。自分で調べるより専門家の意見を聞きたいと考えたTさんは、さっそく、不動産仲介会社を探すことにしました。

できるだけ高く売ろうと、査定価格より200万高く売り出す

まず、売却物件を購入した時の不動産仲介会社に問い合わせることに。訪問査定の結果、4500万円の査定額が出ました。同時期にポストに入っていたチラシの不動産仲介会社からアプローチがあり、査定を依頼すると4800万円を提示されました。できるだけ短く、高く売りたいと考えていたTさんは、2社のうち、高値を出した不動産仲介会社と専属専任媒介契約を結び、2019年5月に売却活動がスタートしました。

なかなか決まらず、不動産仲介会社から買取を打診される

できるだけ高く売りたいと考えていたTさんは、不動産仲介会社と交渉し、査定価格に200万円上乗せした5000万円で売り出すことにしました。

契約した不動産仲介会社は大手で、売却活動開始までのやりとりに誠意があり、安心してすべて任せることができました。内見者は2人来ましたが、いずれも購入には至りませんでした。

「内見に立ち合ったときは、築古のため、老朽化箇所などの質問が多かったですね。2階の角部屋で広いのですが、日当たりが悪く暗い印象をもたれてしまったのかもしれません」

売却開始から2カ月経ち、7月に入ったころ、不動産仲介会社から買取を打診されました。

「不動産仲介会社から、反響があまりないので、はやい期間で決めるなら買取が確実ですと言われました。ショックでしたが、早く住宅ローンを軽減したくて、できるだけ高値での買取をお願いすることにしました。最終的には4500万円を切る位の買取額でした」

■世帯年収と住宅ローンとは

住宅ローンは「借りられる額」ではなく「返せる額」を借りるのが基本です。一般的に住宅ローンの年間返済額は、年収の25%以内が安心ラインといわれています。今の生活水準を保つなら、マンションの場合、毎月の返済額と修繕積立金や管理費などのランニングコストを合計した金額が、現在支払っている家賃以下なら安心でしょう。 共働き家庭では、どちらかが働けなくなるリスクもあります。「生活予備費」として、会社員であれば生活費の3~6カ月分程度、自営業者であれば1年分程度を用意すれば、万が一の起こったとき、備えになります。それでも、ローン返済が厳しくなった場合は、できるだけ早く金融機関の窓口で相談すれば、返済条件の変更などの相談にのってもらえることもあります。住宅金融支援機構が手掛ける 【フラット35】では、返済方法の変更メニューを公開しており、相談を受け付けています。

売り急いでしまったが、住宅ローンが軽減できてゆとりが生まれた

不動産仲介会社に物件の買取を依頼してから、住み替え先を探し、それぞれの売買契約を結びました。売却代金で残りの住宅ローンを返済し、住み替え先は、約4000万円で購入。月々の返済額は、25万程度になりました。

「今思うと、多くの不動産仲介会社に査定を依頼していれば、もっと高く売れたのではと後悔しています。ただ、月々の住宅ローン返済が軽くなり、ほっとしました。妻も安心してくれましたし、それがうれしいですね」

住み替え先の足立区のマンションは、築10年の80m2・3LDKです。住宅街にあり、駅までは徒歩10分で、職場までの通勤時間はさほど変わりません。部屋数は減りましたが、一部屋の大きさは広くなり、住み心地は満足していると語るTさん。生活にゆとりが生まれ、家族で穏やかに暮らしています。

2019年3月 ・マンションの売却価格査定
2019年5月 ・大手の不動産会社と専属専任媒介契約を結ぶ
・5000万円で売り出し
2019年8月 ・売却物件を4500万円で売買契約
2019年9月 ・住み替え先に引っ越し
・物件の引き渡し

まとめ

  • 信頼できる不動産仲介会社を選べば、お任せで売却活動が可能
  • 売却を急ぐ場合、買取も視野に入れ、期限を決めておくとよい
  • 後悔しないように、コンタクトがあった不動産仲介会社以外も自分で探し、比較しよう
売却査定する

取材・文/内田優子 イラスト/めんたまんた

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