自宅の売却では、不動産査定依頼から売却依頼先を決めるまでのプロセスがとても大切。安心して任せられる不動産会社を見極めることが売却の成功につながるからだ。プロのアドバイスをもとに、不動産会社や営業担当者の選び方を紹介しよう。
STEP1 家の査定額を知るために、まずは3社に査定を依頼しよう!
売却を決意している人は…
●物件の相場価格を知る
●安心して本査定を依頼する会社を見極める
この2つを目的に、3社に査定を依頼しよう。「報告時の対応、査定額の説明が納得いくものか、売却物件の地域に詳しいかを確認するのが、いい不動産会社を見つける近道です」(大熊さん)
売却時期が未定の人は…
●物件の相場価格を知る
これを目的に、3社に査定を依頼すると、先々の売却計画が立てやすくなる。「依頼時に『売却時期は検討中』と伝えておきましょう」(大熊さん)。査定結果はその時点のものなので、実際の売却時には改めて査定依頼が必要だ。
どの会社に査定しても同じだろうは間違い 査定依頼会社3社を選ぶコツはこれ!
査定額の算出方法や根拠は不動産会社により異なる。適正な相場観をつかむには、下記のタイプが違う3社に査定を依頼し、なぜその額で売れそうなのか確認するとよい。査定は無料! 気軽に依頼してみよう。
1. 大手ネットワーク型の不動産会社
広域に店舗を持ち、ネットワークを活かした情報収集や集客を得意とする。
2. 売却物件から近い不動産会社
地元物件に精通した地域密着型。すぐに来てもらって相談できるのも強み。
3. 地元で売却実績が多い不動産会社
さまざまな物件の売却実績が多いので、ノウハウがある上、集客力もある。
査定依頼したときから勝敗が決まる!売却のプロが見た明暗の差!

1社にのみ査定依頼した人の失敗談
査定額はどこも同じだろうと、1社に依頼。売れたが、近所の同タイプの家はもっと高く売れたと後で知った。3社で比較すればよかった。

複数社に査定した人の成功談
依頼時に「査定額の根拠と近隣の売却事例を知りたい」と伝えたところ、理解できるまで、わかりやすく教えてくれた。」
高く・早く売却するための不動産会社選び。査定依頼の前に確認したい見極めポイント
STEP2 査定結果の理由を聞こう!
査定額は近隣の取引事例などのデータから算出される。査定額に納得がいかない場合、電話やメール、直接店舗で詳しく聞いてみよう。「低い査定額でも根拠があるなら、きちんとした会社の場合が多い。逆に、根拠もなく高い査定額の会社には『その額で御社は買いますか?』と質問して、反応をみるのも手です」(大熊さん)
STEP3 訪問査定を申し込み、あなたの家のよさを伝えよう!
適正な売却金額はインターネットの簡易査定だけではわからない。「家を見てもらい、眺望や間取りなど物件のよさを伝えることで、付加価値がつくこともあります。数年前にリフォームしたことがウリになることも」(大熊さん)。自宅を訪問査定してもらい、売れやすい適正額を算出することで、早期の売却が可能になるのだ。
売ってくれるなら、誰でもいいやは間違い!あなたの家を訪問する営業担当者を見極めるための5つの質問
訪問査定の際には、その営業担当者に安心して売却を任せられるか見極めることが大切だ。次の質問をして、納得できる回答が得られるかが、売却成功のカギとなる。「丁寧に答えてくれるなら、任せても大丈夫な担当者だと思います」(大熊さん)

訪問査定してもらうときに、事前に準備しておくこと、気をつけることは?
訪問査定では、収納も含めすべての空間がチェックされる。購入者に見てもらうつもりで清掃しておこう。「売却にあたってリフォームやハウスクリーニングをしたほうがいいと担当者が判断すれば、その見積もりをとってくれることもあります」(大熊さん)。また、売却計画を立てるため、次の事項が質問されるので、事前に準備しておこう。
訪問査定時に質問されること
●売却理由
●転居可能時期
●買い替えかどうか
●売却希望額
●ローン残債
用意しておくとよい書類
●物件の図面
●リフォームした場合は、その際の資料一式
●マンション管理規約※
●マンション修繕履歴※
※不動産会社が管理会社から取り寄せてくれる場合もある
不動産会社の担当者の人となりを見たり、査定に関する説明をしっかり聞こう!売却のプロが見た明暗の差!

営業担当者としっかり相談できた人の成功談
立地は悪いながらも眺望はよいわが家。担当者が、物件の魅力をきちんと把握して買主にアピールしてくれたおかげで、予定通りの金額で売却できた。

営業担当者と相談しなかった人の失敗談
引き渡し時期などこちらの条件を担当者に伝えずにいた。買主が現れたが、条件に合わず話が流れてしまった。最初から伝えるべきだった。
STEP4 訪問査定の査定額の根拠もとことん質問しよう!
訪問査定の結果が出たら、次は売却依頼をする会社を決定することになる。その際にきちんと確認すべきなのは次の4点。
1. 根拠に基づいた適正な査定額か
2. 納得できない点は解消されたか
3. 担当者が熱心な対応をしてくれるか
4. 自分の状況に合った具体的な売却計画を提示してくれるか
納得できるまでじっくり相談しよう。
本契約前に知っておきたい!専任媒介と一般媒介の違いとは
不動産会社と結ぶ媒介契約には、「専属専任媒介契約」「専任媒介契約」「一般媒介契約」の3種類がある。大きな違いは仲介会社が1社か複数かということ。メリットやデメリットを知って、自分に合った契約方法を選ぼう。

「媒介」とは? 「仲介」との違い、3種類の媒介契約、不動産売買の仲介手数料について解説
不動産会社の担当者の人となりを見たり、査定に関する説明をしっかり聞こう!売却のプロが見た明暗の差!

安心して売却できた人の成功談
ローンの残債や買い替えの予算を伝えて、担当者から買い替えタイミングなどのアドバイスをもらった。おかげで予定通りに売却できた。

売却途中で後悔した人の失敗談
対応が良かったので依頼したが、想像以上に売却が長引いた。契約前に宣伝方法や活動報告の回数を確認すればよかった。
STEP5 家の売却を依頼できる会社が決まったら、いざ媒介契約へ!
「査定依頼から本契約までの間に、メールや電話、会った際のやり取りから、丁寧で親身に対応してくれるか、約束を守ってくれるかをきちんと見ることが大事です」と大熊さん。「この人でよかった!」と思える営業担当者を見極めて、じっくり相談しながら一緒に進めていくことが売却を成功に導くのだ。
不動産売却の媒介契約の種類とは。一般媒介、専属媒介、専属専任媒介の違い/不動産売却マニュアル#8
イラスト/木村吉見


