
不動産仲介会社の選ぶときは、以下のポイントを確認することが大事です。
- 実績の多さ
- 営業担当者の対応
- 宅建業免許の更新回数
- 行政処分を受けていないか
- 口コミでの評判が良い不動産仲介業者か
- 売却以外の提案をしてくれるか
- 広告手段にはどんなものがあるか
本記事では、不動産仲介業者の正しい選び方や依頼する際のコツ、注意点などについて解説します。
記事の目次
売却で失敗しない!おすすめの不動産仲介業者の選び方
不動産の売却で失敗しないためには不動産仲介業者選びが重要です。スムーズかつ理想に近い価格での売却を目指すためにも、不動産仲介業者の正しい選び方を把握しておきましょう。
実績の多さを確認する
不動産仲介業者を選ぶ際の基準として、実績が挙げられます。不動産取引の豊富な実績がある業者であれば、スムーズに売却を進めてもらえるため、早期の現金化が期待できます。
ただし、不動産仲介業者にも得手不得手があるため注意が必要です。投資用収益物件や事業用地の扱いを得意とする業者もいれば、特定エリアにおける不動産取引に強みを持つ業者もいます。自分が売りたい不動産の売却に特化した仲介業者への依頼が安心です。
仲介業者の強みや実績、得意分野などは、各社の公式ホームページでチェックしてみましょう。競合会社との差別化を図るため、ホームページなどで積極的にアピールしている業者が多いです。
営業担当者の対応を確認する
不動産の売却活動が完了するまでには時間がかかります。営業担当者とは買い主が見つかり引き渡しが完了するまで幾度となくやり取りをするため、相性や対応の良さなどを確認しておきましょう。こちらの話や要望を聞いてくれるか、質問したことに丁寧に答えてくれるかなどが要チェック事項の代表です。
高額な査定金額を提示されても、営業担当者の格好がだらしない、時間にルーズである、誠意ある対応をしてもらえない、といった場合には注意が必要です。査定額が高くても、このような営業担当者では意欲的に営業活動をしてもらえない可能性があります。魅力的な物件であっても売れないリスクが高まるため、こうした担当者には注意するべきです。
できれば複数の担当者とやり取りをして、自分に合った担当者を探すようにしましょう。
宅建業免許の更新回数を調べる
不動産取引を生業として行うには宅地建物取引業免許(宅建業免許)が必要です。仲介業者を選ぶ際には、宅建業免許を何回更新しているかもチェックしましょう。
宅建業免許には「東京都知事(2)第〇〇〇〇号」のように記載されています。この、かっこのなかに記載されている数字が免許の更新回数です。かっこ内の数字が1のケースでは、免許を1回更新していることを示します。宅建業免許の有効期間は5年であるため、更新回数が2回であれば10年以上運営している業者です。
もっとも、更新回数が少ない=よくない業者、というわけではありません。組織変更や免許種別の変更などによってかっこ内の数字が変わることもあるため、あくまで判断材料のひとつとして役立ててください。
行政処分を受けていないかを確認する
不動産取引において、何らかの不正や違法行為を働いた場合、行政処分を受けるケースがあります。過去に不正や違法な行為をしたからといって現在でも危険とは限らないものの、確認しておくと安心です。
不動産仲介業者が過去に行政処分を受けたかどうかは、国土交通省が運営している「ネガティブ情報等検索サイト」で調べられます。サイトへアクセスし、「不動産の売買・管理」カテゴリから、宅地建物取引業者を選択しましょう。
処分の年月日やエリア、事業者名などの情報をフォームへ入力し、検索をクリックすると過去の行政処分歴などを調べられます。
ネガティブ情報等検索サイト|国土交通省
口コミでの評判が良い不動産仲介業者を選ぶ
インターネット上の口コミや評判をチェックするのも、不動産仲介業者を選定するうえで参考になります。
特定業者の口コミは、「会社名 評判」や「会社名 口コミ」「会社名 悪評」などのキーワードで検索することで調べられます。インターネット検索だけでなく、X(旧Twitter)やFacebookなどのSNSを活用するのもおすすめです。
なお、インターネット上の口コミは匿名で投稿されたものが多く、内容の真偽まではわかりません。書かれている内容がすべてデタラメである、業者の自作自演である、といった可能性も否定はできないため、鵜呑みにするのは控えましょう。また、良い口コミばかりでなく、ネガティブな内容に目を通すのも大切なポイントです。
売却以外の提案もしてくれるか
不動産の立地や管理状況、築年数によってはなかなか買主が見つからない可能性もあります。
そのような場合でも、リフォームしてから売却をする、解体して更地にして売る、不動産会社による買取など、さまざまな選択肢があります。
不動産の「仲介」だけに注目せず、自分たちの希望に合った様々な提案をしてくれる不動産仲介業者がおすすめです。
広告手段を確認する
不動産会社の自社ホームページに、不動産の売却情報が伝わりやすく掲載されているかを確認しましょう。
例えば、画像が複数掲載されているか、情報は最新なのかなど、購入希望者が知りたい情報がしっかりと掲載されているのかが見るべきポイントとなります。
また、不動産情報のポータルサイトに掲載されているかどうかも確認するといいでしょう。ポータルサイトに掲載されていると、より多くの購入希望者に物件情報を見つけてもらいやすくなります。
不動産仲介業者の持つ役割とは?
土地や建物などの不動産は、不動産仲介業者を介さずとも売却は可能です。例えば、不動産買取専門店への売却やネットオークションの利用などが考えられます。ただし、できるだけトラブルなく売却を望むのであれば、不動産仲介業者への依頼がおすすめです。
不動産仲介業者は、物件の買主候補を探すだけでなく、売却活動のスムーズな進行をサポートしてくれる存在です。煩雑で面倒な書類作成や各種手続きを代行してもらえ、トラブルが発生しないよう細心の注意を払いつつ営業活動を展開してもらえます。
なるべく理想に近い価格で売りたい、早期売却したいと考えるのなら不動産仲介業者へ依頼することが賢い選択ですが、その大前提にはノウハウと実績がある業者であることが重要です。
不動産売却における媒介契約の種類
仲介で不動産を売却する際には、不動産仲介業者と媒介契約を交わします。媒介契約には、一般媒介契約、専任媒介契約、専属専任媒介契約の3種類があります。
1. 一般媒介契約
一般媒介契約は、不動産仲介業者へ買主探しを依頼しつつ、自分でも購入希望者を探せるタイプの契約です。また、この契約の特徴として、複数の不動産仲介業者と契約できる点が挙げられます。そのため、複数の会社で買主を探すため、早期に売却が成立する可能性があるというメリットがあります。

自由度が高い契約である半面、物件がなかなか売れない可能性もあります。これは、不動産情報の登録や検索が可能な国土交通大臣指定のネットワーク、「REINS(レインズ)」への登録義務がないため、売りたい不動産の情報を流通させにくいことが理由です。また、売主への報告義務も任意であるため、販売活動の状況を把握しづらく、積極的な活動に期待できない面もあります。
一般媒介契約は、売却をそれほど急いでおらず、自分でも買主探しを進めたい売主に適しています。
2. 専任媒介契約
専任媒介契約は、不動産仲介業者1社と交わす媒介契約です。複数業者との契約はできないものの、売主自ら買主を探すことは可能です。

この契約は、契約締結の翌日から7日以内(当日および不動産会社の休業日を含まない)にレインズへの登録が義務付けられています。また、売主へは2週間に1回以上の報告義務があります。
特定の1社と交わす契約ゆえに、業者に高いモチベーションで営業活動を展開してもらえる点がメリットです。また、2週間に1度は現状について報告義務があるため、販売活動がどのような状況なのか現状を把握しやすい点も魅力です。
ただし注意点として、囲い込みのリスクが挙げられます。
囲い込みとは?
売却依頼された物件を他社に紹介することなく、自社に仲介を依頼している買主にしか購入申し込みをさせない行為を指します。不動産仲介業者が囲い込みをする理由は、売主と買主の両方から仲介手数料を得るためです。
専任媒介契約および専属専任媒介契約ではレインズへの登録が義務付けられているため、売主の不動産情報は他社にも共有されます。そのため他社で買主候補が現れた場合でも売却が可能ですが、仲介手数料欲しさに「売却先が決まった」などのうそをつき、他社には紹介しない仲介業者がいます。囲い込みをされると、本来であれば高値で売れた不動産の売却額が下がってしまう可能性があります。

物件を売り出した後、購入希望者からの問い合わせがあまりに少ない場合は、囲い込みを疑いましょう。その場合、ほかの不動産仲介業者で本当に物件が売りに出されているのかを確認することがおすすめです。もし囲い込みをされているのなら、「契約予定のようです。」などの回答があるはずなので、媒介契約を結んでいる業者がうそをついていることがわかります。
3. 専属専任媒介契約
専属専任媒介契約は、専任媒介契約と同様に複数業者との契約ができず、売主自ら買い手を探して売却する行為も認められていません。
不動産仲介業者は、契約締結の翌日から5日以内(当日および不動産会社の休業日を含まない)にレインズへ情報を登録しなければなりません。また、売主に対し1週間に1回以上の状況報告義務が発生します。

専属専任媒介契約では、物件が売れるかどうかは仲介業者の腕にかかっているため、アクティブな販売活動が期待できます。活動状況をこまめに報告してもらえるため、安心して任せられます。サポートも手厚いため早期に売れる可能性が高いのもメリットです。
不動産仲介業者に支払う仲介手数料
不動産仲介業者に物件の買主を見つけてもらい、売却が無事に完了したら仲介手数料を支払わなくてはなりません。取引成立時に発生する費用であり、法律で上限も決められています。
仲介手数料は売買成立時に支払う成功報酬
仲介手数料は、買い手を探して契約につなげてくれた不動産仲介業者に、成功報酬として支払う手数料です。あくまで成功報酬であるため、売買が成立しなかったときには発生しません。
なお、仲介手数料の決済方法は一括支払いと決まっているわけではありません。分割支払いをするケースもあります。たとえば2回で分割支払いするケースでは、1回目は買主とのあいだで売買契約を交わすタイミングに仲介手数料の半額を支払います。2回目は物件を引き渡すタイミングで、残りの全額を支払います。
仲介手数料の上限
不動産の仲介手数料には上限があります。そのため、仲介手数料は不動産仲介業者が自由に設定できるわけではなく、上限額を超えない範囲で決められます。これは、宅地建物取引業法によって定められていることであり、上限を超えた金額を請求されても支払う必要はありません。
もしも上限を超えた手数料を請求されたときに支払いを拒否できるよう、計算方法を覚えておきましょう。売買価格が200万円以下の部分は売買価格の5%+消費税、200万円超400万円以下の部分は4%+消費税、400万円超の部分は売買価格の3%+消費税です。
もっと簡単に計算したいのなら、売買価格×3%+6万円+消費税で算出できます。これは400万円超の物件のケースです。例えば、売却価格が1000万円だった場合、「1000万円×3%+6万円=36万円」となり、消費税率10%の3万6000円を足して最大「39万6000円」を仲介手数料として支払うことになります。
一般的な不動産売却の流れ
不動産売却をスムーズに進めるため、手続きの流れを押さえておきましょう。一般的な流れとしては、以下となります。
- 査定依頼
- 媒介契約の締結
- 販売活動
- 売買契約の締結
- 引き渡しと決済
- 確定申告
1. 不動産仲介業者を探し査定を依頼する
まずは不動産仲介業者を探し、売却を希望している土地や建物がどれくらいの価格で売れるのかを査定してもらう必要があります。査定の段階では1社に絞り込まず、複数の仲介業者へ査定依頼することをおすすめします。
おすすめは、一括査定サイトの利用です。査定依頼のために、いくつもの店舗を渡り歩くのは時間も手間もかかります。不動産の一括査定サイトであれば、オンラインを介して複数社へ査定依頼でき、手間と時間の大幅な削減が可能です。
複数社に査定してもらい、出そろった価格を比較しつつ依頼先を決めましょう。
2. 不動産仲介業者と媒介契約を締結する
依頼先が決まったら、媒介契約を交わすプロセスへと進みます。一般媒介、専任媒介、専属専任媒介契約のうち、そのときの状況や自身の希望などもあわせて選択しましょう。
依頼先を1社に絞りきれず、自分でも買主候補を探したいと考えるのなら一般媒介が適しています。仲介業者に高いモチベーションのもと探してもらい、なおかつ自分でも探したいのなら専任媒介、すべてを業者へ一任し、こまめに現状報告をしてもらいたいのなら専属専任媒介契約が向いています。
なお、契約を交わす際には、不動産に関する情報をできるだけ詳しく伝えなくてはなりません。詳しい情報がないと、営業担当者が効果的な営業活動を展開できないためです。建物のコンディションや周辺環境、故障している設備などの情報を整理したうえで伝えましょう。
3. 不動産仲介業者が売却活動を行う
媒介契約を交わしたあとは、不動産仲介業者に買い手を探してもらいます。レインズへの情報登録やチラシ広告、Web広告、独自のネットワークなどさまざまな方法を駆使して、仲介業者が買い手を募ります。
販売活動を仲介業者へすべて任せるのなら、売主がすべきことはありません。購入希望者からの問い合わせに関しても、売主ではなく仲介業者が対応するのが一般的です。
購入希望者から内覧を求められる可能性があることも覚えておきましょう。内覧では、購入希望者に少しでも良い印象を抱いてもらうため、事前にクリーニングの徹底をおすすめします。また、内覧を行ったうえで、購入希望者から価格などに関する交渉を持ちかけられることもあります。
4. 買主が決まったら売買契約を締結する
売買契約にあたり、必要な書類を用意しておきましょう。身分証明書や登記済権利証、印鑑証明書(3カ月以内に発行したもの)、収入印紙などのほか、実印や認印が必要です。必要書類に漏れがあると、契約がスムーズに進まなくなるため注意しましょう。
契約時には、売主と買主、仲介業者が顔をそろえるのが一般的です。重要事項説明の読みあわせや契約の締結を行い、本人確認、手付金の授受へと進みます。
5. 物件の引き渡しと決済を行う
売買契約締結後は、契約で定められた日に決済と引き渡しを行います。決済されたら漏れなく確認し、問題ないようであれば引き渡しを行います。売却した物件に住宅ローンの残債がある場合には、このタイミングで金融機関へ返済しなくてはなりません。
6. 確定申告を行う
不動産の売却によって利益を得たのなら、確定申告を行わなければなりません。納めるべき税金の申告と納税をしないと、脱税とみなされるおそれがあります。損失が出た場合でも、特例の利用で減税できることがあるため確認が必要です。
確定申告は、売却した翌年の2月中旬から3月中旬に行いましょう。居住地を管轄する税務署の窓口へ足を運べば、申告の方法などを指導してもらえます。また、マイナンバーカードや専用アプリがあれば、パソコンやスマートフォンを用いてオンラインで申告も可能です。
不動産仲介業者を選ぶときの注意点や依頼する際のコツ
複数社に査定を依頼して比較する
前述のとおり、査定の際には複数社を利用することが賢明です。1社にしか査定依頼しなかった場合、比較対象がないため提示された査定額が不適切であっても気づけません。複数社へ査定依頼すれば、明らかに低い金額を提示しているなど、注意が必要な仲介業者を見抜けます。また、複数社に物件を査定してもらうことで、現在の相場感も把握できます。
不動産仲介業者を査定額だけで選ばない
高額な査定金額を提示してくれた仲介業者が、必ずしも優良な業者とは限りません。相場よりもはるかに高い査定額を提示してきた場合、あとから大幅な減額が行われる可能性もあります。査定額だけで選ぶのではなく、対応の良さやレスポンスの速さ、過去の実績などを考慮し、総合的に判断しなくてはなりません。
まとめ
- 不動産の売却では、不動産仲介業者選びが売却の成否や売却額を左右する
- 不動産仲介業者を選ぶ際には、過去の実績や行政処分の有無、営業担当者の対応、口コミでの評判などを総合的にチェックしよう
- 複数の不動産仲介業者を比較するのが大事
●構成・記事作成/かくたま


