不動産売却の基礎知識や知っておきたいコツを分かりやすく解説します。売却の体験談もご紹介。

東京都江戸川区Nさん(50代)/親から相続したマンション。新居に住み替え後の売却活動で、焦らず希望額で売却

東京都江戸川区Nさん(50代)/親から相続したマンション。新居に住み替え後の売却活動で、焦らず希望額で売却

父親から相続した江戸川区の85m2・4LDKのマンションの売却を決めたNさん。売却活動開始前に賃貸暮らしを始め、さらに、住み替え先の一戸建てを決めていたので、納得いくまで売却活動をすることができました。

不動産区分 マンション
所在地 東京都江戸川区
築年数 約11年
間取り・面積 4LDK(85m2
ローン残高 なし
査定価格 3700万円
売り出し価格 3680万円
成約価格 3680万円

駅から遠く外出に不便で、管理費が負担だったマンションの売却を決意

もともと両親と一緒に住んでいた江戸川区のマンションを相続したNさんでしたが、以前から駅まで徒歩20分の距離が不便だと感じていました。2017年10月に結婚したことで、妻に負担をかけないように、とりあえず、駅まで徒歩6分の北区の賃貸マンションに引っ越しました。

「中年になってから、長い距離を歩くのが面倒になっていました。妻も歩くのをいやがっていましたし、定年退職した知人からは、駅まで遠いと定年後出かけるのが億劫になるよと言われたのもきっかけです」

売却物件の住宅ローンは完済しており、相続税も納めていましたが、賃貸に暮らし始めると月7万円もするマンションの管理費が負担に感じ、次第に売却を意識するようになりました。

3700万円の査定価格だったが、あえて3680万円で売却開始

2018年5月、妻の妊娠を機に本格的に売却を考えるようになったNさん。一括査定は利用せず、チラシやインターネットで探した不動産仲介会社3社に訪問査定を依頼しました。査定額の幅は、3400万~3700万円。いちばん高値をつけた不動産仲介会社と専属専任媒介契約を結びました。そのころ、子どもが生まれたら手狭になると考えたNさん夫妻は、賃貸マンションから一戸建てに引っ越しました。

相続したマンションは、築11年で、父親がたばこを吸っていたため、壁紙が汚れていました。処分しきれなかった不用品もたくさんあり、Nさんは、専門業者に依頼し、不用品の処分を依頼。部屋をクリーニングして、壁紙もきれいにしました。

「不用品は、4tトラック2台分もあり、自分で整理するのはやはり、無理だったなと。壁紙を張り替えなくてもクリーニングだけで真っ白になり、専門業者に頼んで正解でした」

クリーニング後、不動産仲介会社と販売価格を相談。3700万円での売却を希望していましたが、少し下げ、3680万円に決めました。

「もともとは、4000万円位で売れたらと考えていました。妥協したとしても3800万円にしようと。ところが、不動産仲介会社から、駅まで徒歩20分がネックだと聞かされました。近隣に住んでいて広い部屋を探している人にしか売れないでしょうと。中古ですし、査定額が妥当なのかなと思いました。不動産仲介会社から、『3700万円を切る価格の方が購入検討者の印象がずっと良くなる』とアドバイスを受けて、3680万円で売り出すことに同意しました」

不動産仲介会社と相談を重ね、物件の良さを最大限にアピール

不動産仲介会社は、自社サイトへの掲載やチラシを配るなどして売却活動を開始しました。

「マンションのベランダからは、江戸川区の花火大会がよく見えるんです。不動産仲介会社のアドバイスで、ベランダから撮影した花火の写真も掲載してもらいました」

駅から遠いこと、中古であることなど物件のマイナスが目立たないようにアピールしたのが功を奏し、土日に開催したオープンハウスの内見者は10人を超えました。

「内見に立ち会ったのは、購入者からの条件や人柄を見定めたかったから。両親と長く住んだ家なので、仕事をもっていて家族がいる人に買ってもらいたいと思っていました。価格面も譲れなかったので、値引きの交渉をしてくる人は断りました」

購入者は、区内在住者で、家族で暮らせる広さの物件を探している人でした。購入者からの条件はなく、現金一括支払いの3680万円で契約がまとまりました。

■相続税とは

相続や遺贈などにより取得した財産の価額の合計額が、基礎控除額を超える場合に課税される税金のことです。相続人は、相続の開始があったことを知った日(通常は被相続人が死亡した日)の翌日から10カ月以内に、被相続人の住所地の所轄税務署に申告・納税する必要があります。宅地や建物を相続した場合、相続税の算出は、宅地は路線価等を基に評価され、建物は固定資産税評価額によって評価されます。

売却活動前に住み替えていたので、条件面で妥協せずに済んだ

住み替え先は、80m2の4LDKを、約6000万円で購入。大部分を預金で支払い、残りは住宅ローンを組みました。売却活動を振り返り、「大満足」と語るNさん。

「不動産仲介会社から3カ月過ぎても売れないと値引きの必要があると聞いていたので、3カ月目に希望額で売れたので、良かったです。管理費の負担もあり、長引くのはいやでしたが、納得する価格で売りたいと思っていました。先に住み替えていたので焦らず待つことができて良かったです」

現在の住まいは、公園や駅に近く、子どもと出かけるにも便利です。「わんぱく盛りで家中ばたばた走り回っています」と目を細めるNさん。両親から引き継いだ資産を活かして、新しい家族との幸せな暮らしを手に入れました。

2017年10月 ・結婚をする
2017年12月 ・売却物件から賃貸に引っ越し
2018年5月 ・簡易査定、訪問査定を行う
2018年6月 ・不動産仲介会社と契約を結ぶ
・売却活動開始
・住み替え先に引っ越し
2018年8月 ・購入希望者が現れる
2018年9月 ・売買契約
・物件の引き渡し

まとめ

  • 物件写真を撮る前にクリーニングすると中古でも見栄えがいい
  • ベランダからの景色など間取り以外の良さもアピールすると良い
  • 先に住み替え先に引っ越せば、妥協せずに売却活動ができる
売却査定する

取材・文/内田優子 イラスト/めんたまんた

ページトップへ戻る