不動産売却の基礎知識や知っておきたいコツを分かりやすく解説します。売却の体験談もご紹介。

チラシ広告で購入希望者が現れ、売り出しから1カ月で売買契約が成立/神奈川県海老名市Gさん(50代)

神奈川県海老名市Gさん(50代)/チラシ広告で購入希望者が現れ、売り出しから1カ月で売買契約が成立

子どもの就職をきっかけに住み替えを決意し、築22年のマンション(2LDK)を売却することにした神奈川県海老名市のGさん。新居を決めてから売却活動をスタートすると、初めて入れたチラシが購入希望者を呼び込んだといいます。

不動産区分 マンション
所在地 神奈川県海老名市
築年数 約22年
間取り・面積 2LDK(約50 m2
ローン残高
査定価格 1200万円
売り出し価格 1180万円
成約価格 1100万円

就職と受験を控えた子どものために、手狭になった家を買い替え

2016年、神奈川県海老名市でマンションから新築の一戸建てに住み替えたGさん。22年間住んだマンションを売ることにしたのは、子どもたち2人の就職や進学がきっかけだったそうです。

「それまで住んでいたマンションは、子どもが生まれる前に新築で購入した約50m2の2LDKです。もともと家族4人で暮らすにはかなり手狭でしたが、上の子が看護師として働くことになり、住み替えを考え始めました。夜勤もあるハードな仕事なので、狭い家では仕事から帰ってゆっくり休めないでしょう。また、受験生の下の子にも勉強に集中できる部屋があったほうがいい。もう少し広い家に住み替えようと決めました」

Gさんのマンションは、最寄駅から徒歩20分の住宅地に立地。駅からは少し遠いものの、勤務地に直結する路線の始発駅のため通勤はスムーズだったといいます。

「総戸数は四十数戸。売りに出される物件があると価格をチェックしていたので、だいたいの相場は把握していました。残念ながらあまり高く売れそうにないな、と。住宅ローンは繰り上げ返済をして1年ほど前に完済していたので、売却を急ぐ必要はありません。まずは新居を探すことにしました」

2015年10月、Gさんは新居探しをスタートしました。

「中古マンションも視野に入れていたので、大手の不動産仲介会社の地元営業所に物件探しを相談しました。しかしマンションの売り出し物件が少なかったこともあり、途中から一戸建てにシフト。希望に合う新築一戸建てが見つかり、2016年2月に売買契約を結びました。新居の完成予定は7月。7月には引っ越しという見通しがもてて、ようやく売却について考える時間ができました」

リフォーム後の引き渡しを条件に1180万円で売り出す

2016年4月、Gさんはマンションの売却に取りかかりました。

「売却の仲介業務は、新居探しのときと同じ大手の不動産仲介会社に依頼することにしました。居住中のマンションを内見した際、同行してくれた担当者がとても礼儀正しく好感がもてたからです。説明に漏れがなく、身だしなみやあいさつがきちんとしていることも、信頼できると思った理由です。また、新聞の折り込みチラシを各社見比べると、その会社のものが一番見やすく整理されていると感じていました」

Gさんは、マンション購入時の売買契約書など資料一式をそろえて不動産仲介会社に出向き、売却について相談。その後、担当者がGさんのマンションを訪問し、1200万円という査定価格が提示されました。

「自分なりに相場を把握していたので、予想通りの価格でした。不動産仲介会社の担当者からは、リフォームをしたほうが売りやすいでしょうという提案がありました。私としても、壁紙を張り替える程度の修繕は必要だろうと思っていたので、リフォーム業者を紹介してもらうことにしました」

2016年6月、Gさんは不動産仲介会社と専属専任媒介契約を結びました。売り出し価格は、査定価格に準じて1180万円に設定。

「7月に新居に引っ越してからリフォームを行い、引き渡しはリフォーム完了後という条件で売り出すことにしました。リフォームする箇所は壁紙、玄関の三和土(たたき)、浴室のドアなどで、費用は約50万円。必要経費だと割り切りました」

■売却時のリフォーム

築年数が古い物件などを売却する際は、リフォームによって印象を良くする方法もあります。ただ、問題は費用面。リフォーム費用の相場は70m2程度の広さで、壁と天井のクロスの張替えが約20万円~30万円、キッチン・浴室・洗面・トイレの設備交換が約200万円~300万円、全面リフォームには数百万円から1000万円以上の金額が必要になります。しかし、支払った費用以上に高く売れるとは限りません。また、買い手の中には自分好みにリフォームしたい人も多くいます。まずは不動産仲介会社とリフォームが必要かどうかを相談し、必要ならば、どのようなリフォームをどれくらいの費用をかけて行うのが適切かを考えましょう。

売り出しから3週目、チラシを入れた当日に内見希望者が登場

2016年6月、不動産仲介会社は自社のホームページや物件ポータルサイトに広告をサイトに掲載し、売却活動がスタートしました。

「引っ越し前で慌ただしかったこともあり、反響はあまり気になりませんでした。問い合わせはあるものの内見には結びつかず、売り出しから3週目に不動産仲介会社の担当者と相談して、新聞の折り込みチラシに掲載することにしました。すると効果はテキメン。チラシが入ったその日に内見希望者が現れたんです」

前日に新居への引っ越しを済ませたGさんは、マンションの掃除をしていたところだったそうです。

「午後から内見したいという連絡をもらって、チラシが入ったことを思い出しました。リフォーム前でしたから、これから壁やドアをきれいにしますと説明しながら家の中を見てもらいました。反応は良く、その日のうちに購入したいと意思表示がありました。ただし、100万円の値引きを打診されました」

内見者の購入希望価格は1080万円。どちらかというと価格より、早く売ることのほうが優先だったGさんは、値引きに応じてもいいと不動産仲介会社に伝えたそうです。

「不動産仲介会社が相手と交渉してくれた結果、1100万円で売却が成立しました。購入者が1人で住み、代金の支払いは現金ということでした。その後の交渉はスムーズに進み、2016年7月に売買契約を結び、7月末に物件を引き渡しました」

売却価格に後悔なし。頼りになる不動産会社を選んで正解

売却活動全体を振り返って、「1カ月で売却が完了し、満足しています。少なとも3カ月、いや半年はかかるだろうと思っていたので、このスピードは想定外でした」とGさん。

「反響がなくてイライラしたり、いつになったら売れるだろうと心配する時間がなかったのは、本当に良かったです。相場を把握していたので、もう少し高く売れたかもという後悔はありません。 不動産仲介会社も頼りになりました。チラシが効果的だったのはもちろん、『今回は売却損が出たので翌年の税金が減りますよ』と必要書類を用意して説明してくれました。最後までしっかりフォローしてもらい、次回も機会があれば同じ会社に頼みたいと思っています」

家族の反応を聞くと、「子どもたちには、もっと早く住み替えてほしかったと言われました」と笑って答えてくれたGさん。売却代金の一部は新居の住宅ローンの繰り上げ返済に充て、返済期間を短縮したそうです。

2015年10月 ・住み替え先を探し始める
2016年2月 ・住み替え先が決定、売買契約を結ぶ
2016年6月 ・大手不動産仲介会社と専属専任媒介契約を結ぶ
・1180万円で売り出す
2016年7月 ・購入希望者が現れる
・売買契約を結ぶ

まとめ

  • マンションの売却では、同じマンション内の住戸がいつ、いくらで売れたか、知っておくことが大事。
  • 不動産仲介会社を選ぶときは、チラシの見やすさも一つの判断材料になる。
  • 購入希望者から値引きを打診されたときは、いくらまで値引きできるかよく考えて交渉を。
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取材・文/小宮山悦子 イラスト/カワモトトモカ

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