注文住宅のための土地探しのコツ。建てられる家の広さの計算方法も解説/注文住宅・土地探しマニュアル#6

公開日 2023年07月26日
注文住宅のための土地探しのコツ。建てられる家の広さの計算方法も解説/注文住宅・土地探しマニュアル#6
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家を建てるには、まずは土地探しから始めなければならない。そこで、失敗しない土地探しの方法と土地探しの相談先を紹介しよう。

どこに住みたいかから、広さや日当たりなど希望に合わせて予算と相談しながら探したい。土地によって建てられる家は大きく変わるので建てたい家をイメージしながら探す必要がある。

失敗しない土地探しの方法

家族で住みたい場所を話し合おう

土地を探す前には、まずは家族で話し合い、希望する土地の条件について整理することがスタートだ。予算や広さにはじまり、通勤や通学などに使う沿線・最寄駅、駅からのアクセス(徒歩またはバスで何分以内までOKか)など、家族が希望する場所の条件を整理してみよう。

また、土地には「用途地域」という、その土地に建てられる建物の種類や規模が制限される決まりごとがある。

例えば、住居専用地域では、小さな店舗や公共施設など、一部を除いて、基本的には住宅を建てる用途に限られるが、商業地域では、ほとんどの商業施設やホテル、カラオケボックスといったものも建てることができる。

将来の周辺環境にも大きく影響してくるため、購入候補に選んだ土地および周辺の用途地域を確認しておこう。

法律や相場観もチェック

土地は何もない更地ばかりとは限らない。古い建物を解体せずそのまま売り出した「古家付き土地」もある。

この場合「中古一戸建て」として売りに出されるものよりも一般的には建物が古く、リフォームで住めるようになることはまれ。購入後、古家を解体して更地にする必要があるので、解体費用がいくらくらいかかりそうかを考慮に入れて検討しよう。

さらに土地の種類の中には「建築条件付き」の土地というものもある。これは、売主が指定する建築会社と一定期間内に建築工事請負契約を結ぶことが条件になる土地のこと。つまり建てる会社が限定されることになる。こうした土地も含めて探すかどうかも、事前に考えておきたい。

不動産会社などに足を運ぶ前に、インターネットなどで売り出されている土地情報もチェックしておこう。

希望するエリアでどのくらいの広さの土地がいくらで売りに出ているか、物件情報をたくさん見ていくと、ある程度の「相場観」が養われるはず。その際、土地の価格を面積で割った「平米単価」を計算すると比較しやすい。

「ほかの物件に比べて目立って平米単価の低い土地は、緩やかな傾斜地や私道負担など、何らかの不利な点があることもある。思いがけない出費につながることもあるので、十分に留意しておきましょう」

土地から建てられる家の広さを知る

土地に建てられる家の大きさの上限にかかわるのが「建ぺい率」「容積率」。希望の広さの家を建てる際に押さえておきたい用語のひとつだ。それぞれの基本的な知識を紹介しよう。

基本となる「建ぺい率」と「容積率」を押さえておこう

建ぺい率とは、土地に対する建築面積の割合のこと。都市計画で、その限度の数値が決められており、建ぺい率がわかれば建てられる家の建築面積の上限がわかる。例えば、面積が100m2の土地で、建ぺい率が50%の場合、建築面積の上限は50m2ということになる。

この建築面積とは、建物を真上から見た際の面積のこと。1階と2階が同じ形・床面積の2階建ての家でも、1階よりも2階が狭くなっている家の場合でも、1階の床面積が建築面積になる。

2階が1階よりも張り出している形の家の場合は、2階の張り出した部分も含めた面積が建築面積となる(軒やバルコニーなど真上から見たときに建物よりも突き出している長さが1m以内であれば建築面積には入らない)。

一方、家の広さ、規模を左右するのが「容積率」だ。土地面積に対する延床面積(各フロアの床面積の合計)の割合を指す。

建てられる家の計算式

建ぺい率・容積率から、建てられる家の大きさは下の計算式で出すことができる。

土地面積×建ぺい率(%)=建築面積の上限
土地面積×容積率(%)=家の広さ(延床面積)の上限

例えば、土地面積200m2、建ぺい率60%、容積率100%の場合は、
建築面積の上限=200m2×60%=120m2
200m2の土地のうち、120m2までは建物に使っていいことになる。

次に延床面積は、
200m2×100%=200m2
2階建ての家なら、1階と2階の床面積の合計が200m2までの家を建てられる。

1階の面積をできるだけ広くしたいなら1階120m2、2階80m2までの家、1階と2階の広さが同じ総2階の家にしたいなら1階100m2、2階100m2の家が建てられることになる。

こうした建ぺい率、容積率は不動産会社やインターネットに掲載されている土地情報内に表記されているので、希望エリアや予算に合った土地を見つけたら、必ずチェックしてみよう。

注意点は?

また、前述したように、古くから建っている家を建て替える場合は、その家と同じ大きさなら建てられるはず、と単純に考えないこと。建てた当時と現在とで、建ぺい率や容積率が異なっていることもあるからだ。

広告に表記されていること以外にも、土地に指定されている条件を詳しく知りたい場合は、各自治体(市町村役場)の都市計画課などの担当窓口へ行けば教えてもらうことができる。

また、建ぺい率、容積率にはさまざまな緩和措置や、規制が厳しくなる場合もある。

例えば
  • 防火地域に耐火建築物を建てる場合や、土地が角地にあたる場合は建ぺい率がそれぞれ10%上乗せされる
  • 住宅部分としての地階をつくる場合、延床面積の3分の1を限度に容積率の計算から外すことができる

などが挙げられる。実際に建てられる家の規模を出すには、不動産会社や建築会社に調べてもらうのがいいだろう。

土地にかかわる制約は他にも……

さらに土地には、良好な住環境を守るためにさまざまな規制が設けられていることが多い。代表的なものでは、建てられる建物の高さの上限を決めた「高さ制限」や「北側斜線」、さらに日当たりなどが考えられた「道路斜線」「日影規制」などだ。

こちらも不動産会社や建築会社に調べてもらったほうがいいのだが、土地にかかるさまざまな制約を知っておくと、建てられる家の形や広さがつかみやすくなる。これらを押さえておくとより希望に近い家づくりができるはずだ。

建てられる家の規模、広さを決めるのが建ぺい率と容積率
建てられる家の規模、広さを決めるのが建ぺい率と容積率

土地探しの相談先

不動産会社が基本。建築会社に相談できればメリット大

基本的に土地を探すときは不動産会社に依頼し、物件情報を提供してもらったり、一緒に土地を見て回ったりするのが一般的だ。ただ依頼先の建築会社が決まっている場合は、その会社に土地探しを手伝ってもらう方法もある。

建築会社によっては土地の仲介を行う部署が社内にあったり、グループの不動産会社などと提携していたりする場合も多いので、あらかじめ希望を伝えておけば、広告などに掲載される前に土地情報を紹介してくれるケースもある。

建築会社にサポートしてもらう最大のメリットは、ややこしい土地の規制なども踏まえてプロの視点が得られる点。希望する家が建てられる条件の土地かどうかをすぐに判断してもらえる。

特に予算内で土地購入と住宅建築の両方が実現できるかどうかの判断は、施主自身や不動産会社だけでは難しいだけに、大きな魅力だ。

さらに土地分も含めた住宅ローンの手続きについても、建築会社がダンドリしてくれればその後の手続きがスムーズになり、入居タイミングなど、より希望に合った家づくりにもつながる。

また、一般的に三角形や旗竿の形、崖地や法地(のりち)など、変形地といわれる土地は敬遠しがちなもの。でも注文住宅のプロに見てもらえば、土地の形や条件と希望をうまくマッチさせた家が実現することもある。

注文住宅の醍醐味(だいごみ)のひとつである「オンリーワン」の家も夢ではない。

さらにこうした変形地は、一般的に同じエリアの整形地(長方形や正方形のきれいな形の土地)よりも割安になることが多いので、自分がかなえたいプランが実現可能か確認した上で検討してみるのもよいだろう。

注文住宅・土地探しマニュアル
  1. 3-1. 家・土地の購入から入居までの基本の流れ
  2. 注文住宅と建売住宅の違い。費用・流れ・間取り・期間を比較
  3. 注文住宅を建てる流れと期間。土地探し・会社選びから完成までのポイント
  4. 注文住宅建築の情報収集のコツ。情報誌・インターネット・住宅展示場など
  5. 注文住宅の購入予算を試算する方法。年収や頭金などポイント解説
  6. 注文住宅の間取りの決め方。理想の暮らしやマネープランから考えよう
  7. 注文住宅のための土地探しのコツ。建てられる家の広さの計算方法も解説
  8. 注文住宅を建てる会社の選び方。ハウスメーカー・工務店・設計事務所の特徴
  9. 注文住宅を建てる費用と支払時期まとめ。住宅ローン、つなぎ融資も解説
  10. 3-2. 家・土地の購入にかかる費用と資金計画のたて方
  11. 土地・注文住宅を購入するのに必要な費用と支払いタイミングを解説
  12. 年収別・借りられる住宅ローン額と住宅購入金額の目安
  13. 費用別・建てられる注文住宅のプラン解説。費用を抑えたい場合のポイント
  14. 住宅購入にかかる頭金・手付金とは。金額の目安と支払いタイミング
  15. 頭金とは。目安の金額や頭金ゼロで購入する場合の注意点などを解説
  16. 3-3. 家・土地探しの前に、理想の家・暮らしを考える
  17. 注文住宅を建てる前に家族で相談すべきこと。理想の暮らしとライフプラン
  18. 家族タイプ別おすすめ間取り。通風遮光・収納・家事動線など公開しない間取りポイント
  19. 3-4. 住む場所や土地探しのポイント
  20. 後悔しない土地探しのチェックポイント。依頼先の選び方、事前準備など
  21. 土地探しの相談先の選び方。ハウスメーカー・工務店・不動産会社の特徴
  22. 土地購入の流れとは。売買契約から登記までの手続き・必要書類・注意点
  23. 土地の売買契約書のチェックポイントとは。必要書類や契約前後の流れも解説
  24. 土地の価格相場とは。4種類の土地価格の調べ方や、相場を左右する要素など
  25. 3-5. ハウスメーカーや工務店など、家を建てる会社の選び方
  26. 注文住宅の建築会社。ハウスメーカー・工務店・設計事務所それぞれの特徴
  27. 失敗しない建築会社選び。事前に決めておくことや見極めポイントとは
  28. 注文住宅の工法・構造の種類と特徴。建築会社選びの前に決めておこう
  29. 3-6. 間取りや設備など、家を設計する時のポイント
  30. 実例付き・使いやすい間取りの考え方。動線やゾーニングなどポイント解説
  31. 失敗しない間取り解説。二世帯住宅、3階建て、狭小地などケーススタディ
  32. 注文住宅の設備・オプションの選び方。後悔ポイントを知って正しく選ぼう
  33. 省エネ・エコ住宅の補助金や優遇制度とは。ZEH・高断熱・高気密なども解説
  34. 地震に強い家を作る!構造(免振・制震・耐震)、地盤、基礎のポイント解説
  35. 3-7. 注文住宅における契約の流れや注意点
  36. 注文住宅の工事請負契約とは。契約書類の確認ポイント、トラブル事例など
  37. 注文住宅の契約を解除するときの流れ。返金・違約金や注意点を解説
  38. 注文住宅購入時の契約の流れ。各段階の必要書類とダンドリを解説
  39. 住宅完成保証制度とは。保証の対象と限度額、手続き方法などを解説
  40. 3-8. 住宅ローンを決める時に知っておくべきこと
  41. 住宅ローンの種類と特徴。公的融資と民間融資の違い、金利プランなど解説
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  43. 新築購入時にかかる税金と優遇制度。住宅ローン控除やすまい給付金など解説
  44. 3-9. 着工後、家が完成するまでにやるべきこと
  45. 注文住宅の着工から完成までの流れ。各段階のポイントを解説
  46. 3-10. 新居の引き渡し後にすること
  47. 新居引き渡しの準備・必要書類と当日の流れ。トラブル防止のコツも解説
  48. 新居への入居前にやるべきこと。引越し準備や各種手続きの流れを解説
  49. 入居後にかかる税金と軽減制度とは。住宅瑕疵担保責任と保証制度も解説
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取材・文/山口俊介
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