念願のマイホームを手に入れたら、予定どおりの日程で新居に住みたいと考える人が多いはず。スムーズな新生活のスタートには、引越し前後の準備が必要だ。そこで入居前にやっておくべき準備・手続きを紹介する。電気・ガス・水道など最も大切なライフラインの手続きに火災保険の契約などいくつもあるので事前に確認しておこう。
住宅の引渡し日が決まれば新居への引越しも具体的に見えてくる。手早く済ませて、新居暮らしをスタートしたいところだが、引越し前は荷造りや手続き関係など何かとしなければいけないことが多い。とくに手続き関係は、一括で行えないことも多いので注意が必要だ。
最も大切な手続きがライフラインである「電気」「ガス」「水道」。特にガスの場合は開栓立ち合いが必要なので、引越し前には連絡を入れ、立会日を決めておきたい。ただ、注文住宅の場合、工事用に建築会社が電気・水道・ガスを仮設使用していることもあるので、その場合は施主名義に変更する手続きが必要になる。施工会社が代理で行ってくれる場合もあるので、どちらが手続きするのかを確認しておこう。
引き渡し日が決まったら引越し日も決められるので、荷物を運ぶ引越し会社を選定する。いくつかの会社を選んで見積もりを取る時間を踏まえると、入居1~2か月前からスタートすると安心だ。また、毎年3月前後は引越し会社の繁忙期に当たるので、3月入居を希望する場合はなるべく早めに動き出したほうがいいだろう。
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火災保険会社はさまざまあり、住宅構造によっては必要のない特約がある場合も。一般的には建築会社やハウスメーカーから紹介してもらえるが、引越し会社と同じくいくつかの保険会社を選定し、相見積もりを行いたい。また、火災保険が適用される日を確定させることも大切。引渡し日を適用開始日に設定できるように前もって手続きを完了させておくことが必要だ。
引越しではそれまで住んでいた家で使っていた家具や家電から新しい家具、家電に買い替えることも多い。必然的に粗大ごみが多くなるので、ごみ処分の準備をしておいたほうがいいだろう。リサイクルショップに持ち込んだり、譲渡したりといった方法があるが、最も一般的な処理方法が自治体に処分をお願いすること。
普通ごみと違い、あらかじめごみ出しの日を決めなくてはならないため、希望日に出すためには1カ月ほど前に手続きを行っておくと安心だ。また、捨てるもの、新居に持っていくものを分ける工程は、新居のレイアウトを考えることにもつながる。必要なものを忘れないといった確認の意味でも期間をしっかりとっておくとスムーズに新生活が始められるだろう。
もはや生活に必須となったインフラであるインターネット。引越ししてからすぐに使えないと不便な要素だけにしっかり準備を。プロバイダー契約の解除、申込みなどは通常インターネットや電話で行える。注意点が回線工事だ。通常、工事日(開通日)は申し込みから2~3週間以上かかること多いので、引越し当日もしくは次の日を希望日とする場合、入居1カ月前には手続きを行いたい。新規で契約する場合は新住所が必要なので、その手配も行っておこう。
賃貸住宅から新居に引越す場合、大家さんもしくは管理会社への退去日通知にも注意したい。退去する日によっては家賃がまるまる一か月分損してしまうことがあるからだ。家賃発生のタイミングや事前に行う退去日通知はいつまでにしなくてはいけないのかなど、契約内容を確認して手続きを行おう。
「電気」「ガス」「水道」は入居初日から必須のライフラインであるため、手続きは早めに行っておきたい。電気、水道はインターネットや電話一本で済むが、ガスの場合は開栓の立ち合いが必要なので、引越し前には連絡を入れ、立会日を決めておきたい。手続きはハウスメーカーや建築会社が代行してくれることもある。
役所関連の手続きは、旧居・新居の役所でそれぞれ1日で済ませたい。何度も役所へ足を運ぶことになると、時間がかかるだけではなく日数もかかってしまう。また平日しか受け付けていないこともあるので、仕事を何日も休むことにもつながってしまう。市区町村ごとで、混み合う曜日が異なるものだが、大体月曜日や金曜日、月初・月末は混雑しやすい。手続きで必須となる書類は事前に自治体に確認を。必要な手続きを建築会社担当者に相談し、新居先の自治体ホームページから確認をしておくと、手続き漏れを防ぐことができる。
携帯電話や銀行預金、各種保険、社会保険など生活サービスの住所変更も必要となる。
郵便局に転居届を出すと、1年間、旧住所宛ての郵便物などを新居に転送してもらえる。窓口で転居届の手続きをする場合は、「本人確認書類(免許証など)」と「旧住所の確認書類」が必要だ。このほか、郵便局の窓口で転居届を入手し必要事項を記入して投函する方法や、インターネットで手続きする方法もある。転居届を出してから転送サービス開始までは期間がかかるので、早めに手続きしておこう。
すでに工事前にあいさつしている場合でも、引越し前にはもう一度近所の人たちにあいさつを済ませたい。引越しも工事と同様に近隣の方に迷惑を掛ける場合が多いからだ。特に注文住宅の場合、工事期間中にすでに近隣にストレスを与えている場合が多く、しっかりとあいさつしておいたほうが後々の関係構築がスムーズだ。入居日の直前の週末などがおすすめだ。
引越し準備で費用を抑えるポイントは、引越し業者の選定と粗大ごみ処理が挙げられる。
ごみ処理では「不要品の選別」と「粗大ゴミの処分」を入居前に行っておくとスムーズかつコストダウンに。もちろん新居へ運んでから処分することも可能だが、余計な手間と費用がかかってしまう。また、新居の収納スペースによって、タンスなどの大型家具が不要となることも。大型家具が減れば引越し費用を抑えることにつながるので、できるだけ早めに処分をしたい。人気のフリーマーケットアプリなど利用してほしい人を探し、再利用につなげるのも手だ。
さらに手間と時間がかかりがちなのは『粗大ゴミの処分』。自治体のサービスを利用して処分するか、引越し業者へ依頼するかなどがあるが、一番費用が安価なのは、自治体サービス利用。ただ、自治体の引き取りスケジュールに合わせる必要があるのがネックなので、なるべく早めに予約手続きを行っておこう。
次に安いのは引越し業者への依頼。その場合は不要品処分だけに限らず、不要品を買い取ってくれるような業者を考えたい。少しでもトータルの引越し費用が安くなる。
引越し業者の選定は引越しが決まったらなるべく早く決めたい。その際は1社ではなく数社の引越し費用を比較して業者を選ぼう。前述のとおり、インターネットで一括見積もりの依頼ができるので活用することをおすすめする。また、少しでも引越し費用を節約したいのなら繁忙期を避け、なるべく期間の幅を設けて交渉するのもポイントになる。
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最後に、買い替える家具や家電は、すべて新居へ届ける手配を。その際、到着日時をまとめておこう。バラバラに届いてしまうと、到着に合わせて自宅にいなければならず、引越し後の片付けや手続きなどが滞ってしまう。