建築面積とは?バルコニーやひさしは含まれる?敷地面積・延べ面積・延べ床面積との違いをわかりやすく解説!

最終更新日 2025年06月04日

建築面積とは?バルコニーやひさしは含まれる?敷地面積・延べ面積・延べ床面積との違いをわかりやすく解説!

不動産広告などでよく目にする「建築面積」という言葉。混同しがちな「延べ面積」や「敷地面積」などとどう違うのか、きちんと理解できている人は少ないのでは?建築面積の意味や建坪との違い、バルコニーやひさしは含まれる?など、知っておきたいポイントを一級建築士の佐川旭さん監修のもと、詳しくご紹介します。

建築面積とは?

そもそも「建築面積」とはどのような意味なのでしょう。図を見ながら、建築面積の定義について解説します。

建物を真上から見たときの面積が建築面積

建築面積とは、建物の壁や柱の中心線で囲まれた部分の水平投影面積を指します。水平投影面積とは、建物の真上に太陽が来たときの建物の下にできる影の面積のこと。つまり、建物を真上から見たときの面積が建築面積となります。

一般的な住宅の場合、1階より2階の面積の方が狭いことが多いので、1階の面積が建築面積に該当しますが、2階の方が1階よりも面積が大きい場合は、2階の面積が建築面積に該当します。
※面積の単位:m2(平方メートル)

一般的に1階の面積=建築面積。2階の方が広い場合は2階の面積
建築面積の説明イラスト

また、建築面積を坪に換算して「建坪(たてつぼ)」と呼ぶこともありますが、建築基準法で明確に定義されている用語ではありません。一般的に建築面積と同義でよく使われる言葉ではありますが、どの面積を指しているかは実は曖昧な用語です。

「延べ面積(延床面積)」「敷地面積」とは

建築面積のほかにも、「延べ面積(延床面積)」や「敷地面積」という言葉もよく耳にします。図を見ながら、それぞれの用語の意味や建築面積との違いをチェックしていきましょう。

延べ面積と敷地面積
延べ面積と敷地面積の説明イラスト

延べ面積

建物の各階の床面積を合計したもので、2階建ての家であれば、1階と2階の床面積を足した面積が住宅全体の延べ面積となります。延べ面積にはバルコニーや吹き抜け、ロフトなどは含まれず、それらを含めた面積を示すものとして、「施工面積」という用語が使われることがあります。

2階建て以上の場合、延べ面積の方が建築面積より広くなりますが、平屋の場合は「延床面積=建築面積」となります。また、延べ面積と延床面積は同じ意味で使われる言葉ですが、建築基準法では延べ面積と記載されています。

敷地面積

建物の面積を指す建築面積に対し、敷地面積は建物が立っている、またはこれから建てる土地の面積のことを指します。真上から土地を見たときの水平投影面積なので、斜面などにある土地の場合、実際の面積よりも狭くなることがあります。

建築面積にバルコニーやひさしは含まれる?

建築面積を計算するときに気になるのが、バルコニーやひさし、中庭や車庫が含まれるのかどうか。基準について詳しく見ていきましょう。

1m以下の場合は含まれない

“壁や柱で囲まれた部分が建築面積に該当する”ということは、壁や柱よりも外側に突き出している、バルコニーやひさしなどの部分は建築面積に含まれるのか気になります。結論から言うと、突き出ている部分が1m以下の場合は建築面積に含まれません。

ただし、1m以上突き出している場合は、突き出している部分の先から1m後退したところまでが建築面積に含まれます。バルコニーやひさしのほかにも、ピロティやポーチ、外廊下、外階段なども同様です。

1m以上の場合、先端から1m後退したところまでが含まれる
建築面積の説明イラスト

また、バルコニーやひさしが1m以下であっても、柱や、両サイドに壁がある場合は、柱や壁に囲まれた内側の部分が建築面積に含まれます。バルコニーは形状によっても計算方法が異なるため、迷った場合は各自治体に相談してみましょう。

両側に壁や柱があると建築面積に含まれる
両側に壁や柱があると建築面積に含まれる説明イラスト

中庭や車庫は含まれる?

では、中庭や車庫はどうでしょう。建築物の面積を指す建築面積ですが、そもそも建築物がどのようなものを指しているのか考えるとわかりやすいです。

建築基準法によると、屋根と柱、もしくは壁がある構造のものは建築物とされているため、屋根がついていれば建築面積に該当する建物となります。例えば、建物の内側に位置する中庭(パティオ)・坪庭などは、屋根がなければ建築面積には含まれません。

屋根がない中庭は建築面積に含まれない
中庭の写真

また、駐車場については、ガレージ(車庫)はもちろん、柱と屋根のみの構造の駐車場(カーポート)でも、屋根と柱があるので、建築面積に含まれるということになります。屋根のない青空駐車場であれば、建築物ではないので、建築面積には含まれません。

屋根があれば駐車場も建築面積に含まれる
駐車場の写真

建築面積は建ぺい率によって制限される

いざマイホームを建てようとしたときに、注意したいのが「建ぺい率」。敷地面積いっぱいに建築物を建てられるかというと、そうではありません。

建ぺい率は敷地面積に対する建築面積の割合

その土地に建てられる建物の建築面積は、「建ぺい率」によって制限されています。建ぺい率とは敷地面積に対する建築面積の割合で、例えば、100坪の敷地で建ぺい率50%の場合、建築面積の上限は50坪となります。

住む人はもちろん、周辺に住む住民にとっても、防災や通風などの点から安全性・快適性を担保するため、ある程度ゆとりのある住まい計画が必要です。そのため、建築基準法によって建築面積には建ぺい率による制限が設けられています。

100坪の敷地で建ぺい率50%と80%の場合
100坪の敷地で建ぺい率50%と80%の場合の説明イラスト

建ぺい率は地域によって数値が異なる

同じ敷地面積でも、建ぺい率によって建築面積の上限が変わってきます。用途地域などによって建ぺい率が異なるため、注意が必要です。用途地域は、住居系、商業系、工業系などがありますが、住居系地域は8種類あります。

住居系地域の建ぺい率
用途地域 用途 建ぺい率(%)
第一種低層住居専用地域 (低層住宅専用の地域) 30・40・50・60
第二種低層住居専用地域 (低層住宅専用の地域・小規模の店舗はOK)
第一種中高層住居専用地域  (中高層住宅の専用地域)
第二種中高層住居専用地域 (中高層住宅の専用地域・必要な利便施設はOK)
田園住居地域 (農業の利便の増進を図りつつ、これと調和した低層住宅はOK)
第一種住居地域 (住宅地のための地域・大規模な店舗・事務所はNG) 50・60・80
第二種住居地域 (住宅地のための地域・大規模な店舗・事務所は一部NG)
準住居地域 (幹線道路沿いなど、自動車関連施設などと住宅が調和して立地する地域)
建ぺい率には、防火地域、耐火建築物、角地など、上乗せできる緩和条件もある

理想の住まいに必要な建築面積はどのくらいかを考えておくだけでなく、建ぺい率についてきちんと理解した上で、土地の購入にのぞむと安心です。必要な建築面積に対して、住みたい地域ではどの程度の敷地面積が必要なのか、用語や制限について知った上でイメージしておくといいですね。

建築面積に関するQ&A

最後に、建築面積に関するよくある疑問について一問一答形式でわかりやすくお答えします。より詳しい情報が書かれた関連記事もぜひチェックしてみてくださいね。

建築面積はどの書類に記載されている?

不動産の建築面積を調べたい場合は、建築時の間取り図にも記載されているほか、該当不動産の「確認済証」もしくは「検査済証」に記載があります。

▼「検査済証」について詳しく記事を読む
検査済証とは?確認済証との違いやいつもらえるのか、検査の義務化、再発行などの疑問を一撃解明!

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建築面積・延べ面積・敷地面積の違いは?

建築面積は「建物を真上から見たときの面積」、延べ面積は「建物の床面積の合計」、敷地面積は「土地の面積」を指します。

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延床面積とは ―含まれない部分はどこ? バルコニー、吹き抜けは?部屋を広くできる?―

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敷地面積とは? 建築・延床面積との関係や最低限度について解説

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建築面積に含まれるかを簡単に判断するには?

建築面積は建物の水平投影面積のこと。“建物の真上に太陽が来たときに建物の下にできた影の面積”だと考えるとよりイメージしやすいでしょう。一般的な2階建て住宅の場合、1階の面積が建築面積に該当します。

▼建蔽率(建ぺい率)・容積率について詳しく記事を読む
「建蔽率(建ぺい率)」「容積率」とは? 知っておきたい建物の規制知識や計算方法を紹介

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建築面積に制限はある?

建築面積は、敷地面積に対する建築面積の割合を指した「建ぺい率」によって制限されます。具体的な制限については、各自治体の規則や用途地域の区分などによっても異なります。

▼用途地域について詳しく記事を読む
用途地域とは? 用途地域の調べ方や13種類の特徴、建築制限の詳細を一覧で解説!

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建築面積に含まれるもの、含まれないものは?

建築面積に含まれるものとして1m以上突き出た軒(のき)やひさし、 ガレージ(車庫)や柱と屋根のみの構造の駐車場(カーポート)などが挙げられます。反対に、先端からの突き出しが1m以内の軒やひさし、屋根なしの青空駐車場や駐輪スペースは建築面積に含まれません。

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まとめ

建築面積とは建物の水平投影面積

建築面積は建築時の間取り図、該当不動産の「確認済証」もしくは「検査済証」で確認できる

1m以下のひさしや柱などがないバルコニーは建築面積に含まれない

建ぺい率によって建築面積は規制されている

SUUMOコンテンツスタッフ
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取材・文/島田美那子、SUUMO編集部
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