
小学3年生のころから地元・静岡県浜松市で歌の活動をはじめ、今はハロー!プロジェクトの「つばきファクトリー」のメンバーとして活躍する小野田紗栞さん。今でも月に一度は新幹線で帰るくらいに、浜松が大好きなのだとか。
アイドルとしての原点とこれから浜松でかなえたい夢について、たっぷりと語っていただきました。
浜松のステージで夢を育て、ハロー!プロジェクトへ

―― 小野田さんが子どもの頃、「東京」はどんな場所に見えていましたか。
小野田紗栞さん(以下、小野田):ずっとアイドルになりたくて、憧れがありました。芸能界といえば東京のイメージがあったので、すごくキラキラして見えたし「いつかは東京に行って、すごいアイドルになるぞ」と意気込んでいましたね。
―― もともと、地元の浜松でもアイドル活動をされていましたよね。
小野田:アイドルを目指してスクールに通っていて、小学3年生くらいの頃から歌の活動をはじめたんです。浜松で歌の活動をしていくうちに、どんどん地元への愛が深まっていきました。
―― そうした活動を続けていく中で、浜松の街との関わり方も変わっていきましたか。
小野田:地元のスクールのライブはもちろん、お祭りやフェスでの活動が増えていくにつれて、浜松の街をより深く知るようになりました。
―― 地元で活動していた頃、印象に残っている浜松市内のステージは?
小野田:本当にいろんなイベントに出させていただきました。餃子フェスで「浜松餃子の歌」を歌ったり。あと、地元のスクールの発表会で、毎年「アクトシティ浜松」のホールに立っていました。
―― メジャーアーティストが立つ、大きな会場ですね。
小野田:そうなんです。だからこそ、「つばきファクトリーとしてアクトシティに立ちたい」という夢を抱きながら10年活動してきました。
アクトシティは昔、℃-uteさんを観に行ったこともある思い出の会場なんです。そのコンサートを観て感動してオーディションを受けましたし、私がハロプロを目指すきっかけにもなった場所。浜松ではなかなかコンサートができないんですが、ずっと諦められない夢です。
―― 浜松でも順調に活動していた中で、ハロプロのオーディションを受けようと決めたのはいつごろですか。
小野田:小学6年生で、周りが塾に通いはじめた頃ですね。当時はすでにご当地アイドルとして活動していて、静岡県内の企業CMにも出ていました。とても恵まれた環境だったと思います。
「このまま地元でアイドルを続けたいな」という気持ちもありつつ、「幼稚園の先生になりたい」という夢もあって悩んでいたんですが、「一度、東京で大手のオーディションを受けてみよう!」と思って。

ハロプロ研修生になった後も、デビューできるかわからない時期が続いて、中学3年生のときには「もうやめようかな」と思ったこともあります。でも、ちょうどそのタイミングでデビューが決まって、つばきファクトリーに加入することができました。
―― ハロプロという選択をしたのは、どんな気持ちからでしたか。
小野田:もともと「アイドルになりたい」という夢があって、このままご当地でやっていくのか、それとももっとたくさんの人に知ってもらいたいのかをずっと考えていました。そんな中で、もっと大きな場所で上を目指したいと考えるようになって、ハロー!プロジェクトにたどり着きました。
地元でのお仕事は一度手放すことになりましたが、地元愛はずっと変わっていません。今でも月に1回くらいは浜松に帰っています。友達もみんな浜松に残っているし、新幹線も「ひかり」だと1時間半もかからないから、本当に「通える」と思えるくらいのアクセスなんです。気兼ねなく帰れるからこそ、帰るたびに地元のことをSNSにアップして、みんなに知ってもらえるように意識しています。
新幹線では、こっこが欠かせない

―― 浜松〜東京間って、あっという間ですよね。新幹線ではいつもどう過ごしていましたか。
小野田:ダンスや歌を覚えるのが苦手だったので、移動中はひたすらリハーサルの映像を見ていました。ダンスの動画を撮影したムービーを何度も反復して、ひたすらレッスンのことを考えていましたね。大変だったけど、東京でレッスンを受けられること自体がすごくうれしかったです。
―― 移動のお供は?
小野田:新幹線に乗り込むときに必ず買っていたのが、静岡銘菓『こっこ』の2個入り。これがあると安心するんです。毎回持って乗らないと、ちょっと不安になるくらい私の定番でした。
―― 浜松の駅周辺で、今も思い出す情景は。
小野田:研修生時代は両親が浜松駅まで車で送ってくれていたので、今でも新幹線を降りると「たくさん支えてもらったなあ」と思い出しますね。
あとは、駅前にある浜松市ギャラリーモール「ソラモ」! 地元でアイドル活動していた頃、ソラモで定期ライブをやっていたんです。今でもソラモの前を通ると昔を思い出しますし、ほかのアイドルさんがライブしている姿を見るといろんな感情が湧いてきます。
小野田家の外食は「さわやか」と「うな新」が定番
―― 浜松に帰ったら、必ず食べるものは?
小野田:ずっと変わらず好きなのは「炭焼きレストランさわやか」ですね、やっぱり。食べることってすごく大事で、落ち込んだらまず浜松のごはんを食べるんです。レッスンで疲れていても、おいしいごはんさえあれば元気になれます。
―― さわやか、結構並びませんか?
小野田:混んでいても「絶対食べたい!」って、整理券を取って並んで絶対に食べます。私、静岡を出るまで、さわやかがローカルチェーンだって知らなかったんですよ。それくらい身近な存在でしたね。
あとは「石松餃子」。浜松餃子といえば石松餃子だし、浜松駅にも店舗があるので、今もしょっちゅう行きます。
―― 家族のお祝い事で行く特別なお店は?
小野田:浜松はうなぎが有名なので、「うな新」さんにお世話になっています。創業50周年の老舗で、わが家ではずっと、お祝いといえばうな新さんでした。今では、感謝の気持ちを込めて私が両親にごちそうすることもあります。ちょっと大人ですよね。
楽器の街で育ったピアノ少女

―― 子どもの頃によく遊んだ場所は?
小野田:小学校の遠足でも行った「浜松城公園」です。お城を眺めるのはもちろん、日本庭園や芝生広場があって、季節によっていろんな植物を楽しめます。小学校では先生方が落ち葉やどんぐりを拾って植物マップをつくってくれて、スタンプラリーみたいにして遊んでいました。浜松駅から歩いて行けるので、日帰り旅行の人にもおすすめです。
「浜松科学館 みらいーら」も駅から近くて行きやすいし、体験コーナーがとても多くて、気軽に科学に触れられる大好きな場所でした。
―― 浜松は、楽器の街でもあります。幼い頃から音楽を身近に感じていましたか。
小野田:そうですね。「浜松市楽器博物館」にもよく行きました。いろんな楽器に直接触れられるんですよ。東京に来てから楽器に触れる機会はあまりないので、今思うと特別な場所だったなと思います。ヤマハの教室も街中にあって、親しみがありますね。
浜松駅の構内にもピアノが置いてあって、新幹線に乗るときは鍵盤をさわってみたりします。恥ずかしくて、まだ弾いたことはないんですけど。
―― ピアノはずっと習っていたんですか。
小野田:2歳から13歳くらいまでずっと習っていて、家にもピアノがありました。学校の合唱コンクールでも毎年伴奏を担当していたんです。
―― 毎年伴奏を任されるということは、小野田さん、すごく上手だったんですね。
小野田:どうだろう(笑)。でも、ピアノを弾ける子が何人かいると、クラス内でオーディションをやるんですよ。そこで度胸がついた部分はありますね。
幼い頃から楽器に触れてきた経験は、アイドルとして音楽をお仕事にする上ですごく役立っています。譜面も読めるし、ある程度は弾けるので。
一番自分らしくいられる、中田島砂丘

―― 音楽はもちろん、浜松の豊かな自然環境も感性にポジティブな影響を与えてくれそうですよね。
小野田:そうですね。市内にはたくさんの自然スポットがありますし、大きな公園もあります。季節のお花を楽しむのも好きです。
幼稚園教諭を目指すために大学に通っていた頃、公園でレクリエーションをする授業があったんですよ。子どもたちから「このお花なに?」「なんでこのお花が咲いてるの?」と聞かれたときに、すぐ答えられる先生になりたいと思っています。浜松の自然の中で育ったことが、そういう感覚につながっていますね。
―― 小野田さんの一番お気に入りの自然スポットは?
小野田:「中田島砂丘」です。中学校の卒業式の後に、仲良しグループみんなで集まったり、つばきファクトリーに合格したことが発表されるまでの期間にも、遊びに行ったりして。ここは本当に仲のいい友達とだけ行く、特別な場所です。ちなみに、すぐ近くにある「さわやか 浜松白羽店」も穴場なんです。整理券を取って、待っている間に砂丘でぼーっとするコースもおすすめですね。
―― 砂丘にちなんだお菓子もあると聞きました。
小野田:浜松のお菓子に『大砂丘』という銘菓があって、王道のチーズ味が圧倒的においしくて大好きです。友達にプレゼントしたらすごくハマってくれて、「私も浜松に買いに行く!」って言ってくれたのがうれしかったですね。お土産のために、6個入りを3箱まとめ買いしたこともあるくらいおすすめです。
―― 浜松は観光スポットがエリアごとに集まっていますよね。浜松駅付近のほかに、小野田さんがおすすめするスポットは?
小野田:少し離れていますが、浜名湖エリアですね。一押しは「浜名湖パルパル」です。ファミリーにとくにおすすめで、並ばずにすぐ遊べるんですよ。「パルプール」という、大きなプールもあります。
―― 小野田さんと浜名湖パルパルの縁は、実は子どもの頃にさかのぼるとか。
小野田:はい。子どもの頃、パルパルのCMに出演させていただいたこともあるんです。「いつかつばきファクトリーでここのステージに立つぞ」と思って下見するくらい大好きな場所です。
館山寺温泉に入ってから行くのもいいですし、浜名湖エリアには「浜松市動物園」も「はままつフラワーパーク」もあって、徒歩10分くらいで全部回れるので最高です。
「まち」とイオンモール、オーディション前の全身コーデ

―― 浜松時代、お洋服などお買い物はどこでしていましたか?
小野田:普段の買い物は「イオンモール」によく行っていましたね。普段の服はお母さんが提案してくれることが多かったんですが、ハロプロのオーディションのときだけは「あなたが自由に決めていいよ」と言ってくれて、靴まで全身自分のお気に入りをそろえたんです。そのとき買ったサンダルは、今でも大切にとってあります。
―― お友達と遊ぶときはどの辺りに?
小野田:地元では「ザザシティ浜松」から浜松駅付近のエリアのことを「まち」と呼ぶんですけど、映画館があったり、昔はトイザらスやゲームセンターがあったりして、子ども向けの遊ぶ場所が多くて。「まちに行こうよ」って言ってよく遊んでいました。
―― お友達に恵まれていた小野田さんですが、上京が決まって浜松を離れることが決まったとき、まわりの友達の反応はどうでしたか。
小野田:中学生だったし、みんな「アイドル」というものがよくわかっていなかったのか、結構あっさりした別れでした。東京も近いし、いつでも会えるからこそ「そっか、頑張ってね〜!」という感じで、ちょっとした引越しくらいの感覚だったんです。大人になった今になって「ハロプロって、すごいんだね!?」と褒めてもらえる機会が増えました。うれしいです。
浜松は東京も大阪も好アクセスの「ちょうどいい場所」

―― 上京してしばらくたった今、浜松という街を、改めてどんな場所だと感じていますか。
小野田:浜松は東京へも大阪へも同じくらいの時間で行ける、一番ちょうどいい位置にあるんです。名古屋なんてあっという間。すごく便利なんですけど、だからこそ、地元の子たちはみんな進路で悩むんですよね。
あの子は大阪、あの子は東京、みたいに離れ離れになっちゃう。でも、みんな「浜松」が大好きだから、最終的に戻ってくる人も多いんです。それくらい住みやすくて良い街なんです。
―― 上京当初と今とで、東京という街の見え方は変わりましたか。
小野田:東京の印象は昔からずっと変わっていなくて、すごく輝いていて夢がいっぱい詰まっている場所です。小さい頃、「東京の大きな街頭ビジョンに自分がいっぱい映ったらいいな」と思っていたんですが、その夢も今はかないました。それでも東京の街にいると「もっともっと上に行きたいな」と、まっすぐに思えます。
東京は気が引き締まるし、時間の流れが早く感じてせかせかしてしまうんですが、だからこそ夢も一緒についてくる。新しい挑戦をするにはぴったりの街だと思っています。
でも実は、将来は浜松に帰りたい気持ちがあって、たまに浜松の物件をなんとなく見ちゃったりするんですよ。道も土地も広いし、家賃も魅力的だなあ、通勤できるな〜って考えながらSUUMOを見ちゃいます。
―― メンバーの皆さんも浜松に興味をもってくれていますか。
小野田:先日、メンバーが静岡でのお仕事のあとに浜松を観光したらしいんですが、浜松城公園の広い芝生広場でのびのび過ごしてリラックスできたみたいです。私がいつも魅力を熱弁しているので、みんな浜松のことをいろいろ知ってくれています。
直接案内したかったんですが、その日は予定があって。でも、もうメンバーも浜松を楽しんでくれたみたいです。
―― 楽屋での浜松トークが伝わってたんでしょうね。
小野田:やっぱり、この仕事を通してたくさんの人に浜松の魅力を届けられるのがうれしいですし、これからも地元の番組やMCで、浜松をアピールする立ち位置になっていきたいです。
―― 今後、つばきファクトリーの小野田さんとして、浜松でどんな仕事をしていきたいですか?
小野田:浜松市の「やらまいか大使」を目指しているので、そこでもっとつばきファクトリーを知ってもらいたいです。浜松出身でハロプロのアイドルをしているからには、どっちの良さも伝えていきたいですね。
昔のようにローカルCMにも出たいですし、地元の番組「とびっきり!しずおか」(静岡朝日テレビ)や「くさデカ」(テレビ静岡)にも出たいです! 静岡出身だからこそできるお仕事を、これからもたくさんしていきたいと思っています。

お話を伺った人:小野田紗栞
静岡県浜松市出身、2001年12月17日生まれ。特技はそろばん二段。ハロプロ研修生を経て2016年につばきファクトリーに加入。10月26日(月)にはつばきファクトリー CONCERT 2026 AUTUMN ~Bloomy Groovy Story~ 秋山眞緒 Final「花音 -はなおと-」 日本武道館公演が開催決定。
編集:小沢あや(ピース)
