築100年の古民家を受け継いだOさん一家。住み続けるにあたり、建て替えも検討しましたが「大切に住み継いできた先人たちの想いを大切にしたい」とリフォームすることに決めました。プランニングのテーマは、古民家ならではの重厚感あふれる佇まいの継承。そして、二世帯住宅化。再利用できる古材は活かし、子世帯(40代夫婦)・親世帯(70代父)がそれぞれ快適に暮らせる空間設計を目指しました。一方、課題となったのが断熱性・耐震性のアップ。以前は、断熱材はほとんど入っていなかったため、きちんと施工することで四季の移ろいを快適に感じられる住まいへと生まれ変わりました。
建物タイプ | 一戸建て |
---|---|
リフォームの種類 | 複合リフォーム |
家族構成 | 夫婦+父+犬1匹 |
築年数 | 100年 |
間取り | [ Before ] その他 → [ After ] 6LDK |
目的 | 二世帯、バリアフリー、オール電化 |
リフォーム箇所 | LDK、洗面、浴室、トイレ、寝室、和室、洋室、玄関、収納、外壁・屋根、その他 |
新しくした設備 | キッチン TOTO(キュイジア) バス TOTO(スプリノ) 洗面台・トイレ TOTO 床材 床暖房対応フローリング(リビング) 壁材 漆喰(LDK・父居室) 断熱材 ポリスチレンフォーム(床)、ロックウール(壁) |
費用 | 4557万円 |
---|---|
費用概算 |
解体・仮設・外装・屋根・産廃処分費: 11,900,000円 基礎・大工工事・外部建具: 15,400,000円 内装・内部建具・家具工事: 3,900,000円 厨房・衛生設備・給排水工事: 5,100,000円 電気・床暖房工事: 2,100,000円 その他工事: 5,000,000円 消費税: 2,170,000円 |
工期 | 約5ヶ月 |
リフォーム面積 | 182.50平米 |
表示されている価格帯および本体価格は施工当時のもので、現在の価格とは異なる場合があります。
古民家リフォームは「一筋縄ではいかないのではないか」という不安がありました。でも、三井さんは古民家リフォームも実績があると聞いて安心感が持てましたし、いただいたプランもよかったので、依頼を決めました。実際に完成してみて「あの家がこんなに変わるなんて」と驚きでいっぱいです。
それまで住んでいた祖父母が亡くなり、この住まいを相続されたOさん。数年間は建て替えか新築かで悩み、空き家状態のまま。ようやく、二世帯化・バリアフリー化などを決心し、リフォームすることに決まりました。
工事前、お住まいの中でひときわ存在感を放っていたのが、築150年以上のものを移築した10畳和室。黒光りする梁や柱などは新築にはない魅力で、Oさまのご希望どおり新居の6畳和室(仏間)に移築しました。また、ネックになっていたのが断熱性。壁・床にはほとんど断熱材が入っていなかったので、夏の暑さ・冬の寒さは相当のものだったと思います。そこで今回は、土壁の内側に新たに壁をつくり、断熱材をプラス。床組もすべてやり直し、断熱材を入れることで、一年中気持ちよく過ごせる住まいを実現しました。
リフォームプランナー 一級建築士 冨井保子
7つの和室が並んでいた既存の間取り。3人家族には部屋数が多すぎて使いにくいものでした。そこで今回は、共有する玄関とLDKをはさみ、親と子の生活空間を分離。東側に子世帯、西側に親世帯を配置。キッチンや浴室は共有するゆるやかな二世帯化により、プライバシーを保ちつつ、親世帯を見守れるプランが完成しました。
70代の父のために、可能な限りバリアフリー化を実施。構造の関係上、30cm下がっている茶の間(6畳和室)をのぞき、床はフラット化しています。さらに、扉はすべて引き戸に変更し、幅80cmを確保。もし車イスになってもスムーズに移動できる幅をとり、「万が一」の将来にしっかり備えています。
今回のリフォームを機にオール電化を導入しました。IHクッキングヒーターやエコキュートはもちろん、温水式の床暖房も設置。また、壁の断熱施工に加え、窓には断熱性の高い複層ガラスサッシを用いて、冷暖房効率の良い空間に。高齢の父にも安全な、省エネ・エコロジーな住まいに生まれ変わりました。
既存の6畳和室2間と8畳和室を一体化し、20畳を越えるビッグリビングに。家族そろってくつろげるだけでなく、親戚、友人などが集まっても余裕の広さだ。深みのある色合いの梁は、元々あったものを再利用。他の建具も可能な限り再利用し、住時の趣を感じる空間を作り上げている
かつて築150年の建物から移築したという和室は、今回、10畳から6畳にスケールダウン。仏間として、静かに過ごせる場に生まれ変わった。柱・梁などは旧材でほぼ構成。最近の新築ではめったにない、本格和室の再生に成功した
玄関を入って左側にある父の生活スペース。写真右側の引き戸の奥は、トイレ・洗面室に直結。効率のいい動線になっている。また、左奥は書斎スペース。パソコンなどを置いて趣味の部屋として活用している
外観は、元々の面影を残して改修。これまで玄関脇の目立つ位置にあったエアコン室外機を移動し、よりいっそう「古き良き日本の住まい」を感じられるようになった。また、南に間口を大きくとった窓の設計で、日当たり・風通しもいい。リビングにも一日中、明るい日差しが降り注ぐ
ダイニングからキッチン方向を見る。キッチンは、機能的なセミオープン型。リビング側から丸見えにならないため、奥さまのストレスも軽減される。Oさん邸では、リビング側に物入れを設置。物を出しっぱなしにせず、生活感を出さない工夫がなされている
会社名 |
三井のリフォーム(三井デザインテック株式会社)
|
||||||||||||||
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
対応エリア |
全国(一部地域を除く)
|
||||||||||||||
会社概要データ |
|
||||||||||||||
お問い合わせ先 (TEL・FAX) |
番号を表示 | ||||||||||||||
その他のデータ |
|