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昨年に続き3位に選ばれた名東区は、1975年に千種区から分区して生まれた、市内でも新しい区。面積は19.44㎢で市内16区中6番目。当初は約8万1000人の人口でスタートしたが、現在は16万3840人と倍増した。人口密度は市内7番目だ。社宅が点在するなど転勤族の多さで知られ、2015年2月中の転入は714人、転出は820人となっている(名古屋市ウェブサイト「平成27年3月1日現在の名古屋市の世帯数と人口」より)。また、人口の構成を年齢3区分別で見ると、0〜14歳の年少人口の比率が14.9%と、16区中では緑区、守山区に次いで3番目(名古屋市ウェブサイト「毎月1日現在の年齢3区分別人口、平均年齢、年齢中位数」より2015年2月現在)。子どもが多いエリアであることが分かる。
東側は日進市や愛・地球博の会場になった長久手市と隣接するだけに、自然が豊か。区域に対する緑被率は25.5%と市内5番目で(名古屋市ウェブサイト「2010年緑の現況調査」による)、緑が多く残る環境でもある。市民の憩いの場となっている猪高緑地は、昭和30年代まで農業に利用されていた田畑やため池を、市民団体の手で里山として保存。コナラやスギ、ヒノキ林、竹林やため池を周遊する散策路があり、市内とは思えないのどかな風景が広がる。運が良ければ、珍しい野生動物や昆虫にも出合えるだろう。
また、交通利便性の高さも支持されるポイント。市内を東西に通る地下鉄東山線沿線の駅が4つあり、藤が丘駅では東部丘陵線リニモに連絡する。また、南北に国道302号線、東西に広小路通が通っていることで、車でのアクセスも良好だ。名古屋第二環状自動車道「上社IC」や「上社南IC」、東名高速道路「名古屋IC」が近く、市内外への交通の要所でもある。北部には道路中央部に専用車線と停留所を設置する中央走行方式の基幹バスレーンがあり、引山バスターミナルから市バスと名鉄バスが発着。バス1本で都心部まで出ることも可能だ。
子育てに適した環境が印象的な一方で、認可保育所の数は23カ所と多くはない(名古屋市ウェブサイト「平成26年4月1日現在の名古屋市内の認可保育所一覧」より)。しかし届出対象の認可外保育施設が11カ所あり(名古屋市ウェブサイト「認可外保育施設の情報」より2015年3月2日現在)、英語など独自の教育に力を入れる施設もあるので、選択肢に加えたい。幼稚園は私立が13園、市立が3園。私立幼稚園では満3歳入園や預かり保育を実施する園もある。そのほか病児・病後児デイケア施設が1カ所ある。
なお、2015年は区制40周年にあたる。柴田勝家が名東区(尾張国愛知郡上社村)で生まれた説があることから、40周年を機に区をPRするゆるキャラ「めいとう勝家くん」が誕生。ウォーキングで区内の史跡を巡る「柴田勝家コース」もつくられるなど、盛り上がりを見せている。
便利な東山線沿線にあって、自然あふれる環境の名東区は憧れの的。近隣の長久手市や日進市の発展もあり、人気は持続しそうだ。