神戸三宮総合4位

昨年の8位から大きく順位を上げたのが阪急神戸線の神戸三宮駅（神戸市中央区）。三ノ宮は神戸市の中心地でもあり、JR神戸線、阪神電鉄本線＆山陽電鉄本線、神戸市営地下鉄、ポートライナーの駅が集まる交通の要衝。神戸市の郊外部やポートアイランドの住宅地から三宮周辺のオフィスへ勤務する人も多く、職住商近接の住宅エリアとして人気が高まっているようだ。

駅を挟んで海側と山側に分かれ、その特色は大きく異なる。
まず、海側には神戸市役所や旧居留地と呼ばれるオフィス街のほか、通りには高級ブティックやホテル、美術館も点在。南西へ向かうと百貨店や南京町の中華街、元町のショッピグゾーン、メリケンパーク、モザイクといった商業＆観光スポット施設も充実し、都市型のリゾート拠点として人気を集めている。

一方、山側は飲食店やさまざまな商業施設、マンションなどが建ち並び、とても利便性の高い市街地を形成している。さらに足を延ばすと観光スポットでもある北野・異人館通りが広がり、おしゃれなカフェや人気のレストランも多いエリアとなる。

海と山、両方の魅力に加え、ショッピングやレストランなども豊富。シティライフを満喫したいというニーズに応えてくれる街が三宮だといえそうだ。こうした特性からか、三宮はファミリー層というよりもシングルやDINKS層の人気が高い。

ちなみに、住宅の供給があるのは鉄道の線路よりも北側のエリアが中心。駅の南側の旧居留地エリアはオフィスや商業施設がほとんどだ。賃貸物件では徒歩10分圏でも沢山の物件があり、例えば30m²台の2DKや1LDKが6万円前後から、50m²台の2LDKが9万円前後、70m²台の3LDKが10万円前後から募集されている。一方、タワーマンション最上階54階で120m²のペントハウスが95万円という物件もあり多彩だ。

また分譲物件では、徒歩4分のタワーマンションでは70m²台の3LDKが4873万円で販売中。徒歩10分では1LDK~4LDKと間取りタイプも多彩な新築物件が販売予定だ（SUUMO掲載情報より抜粋、2015年2月16日時点）。

駅の周辺部では神戸阪急ビル東館の建て替え構想が浮上するなど、再開発の計画も進み始めている。ターミナル全体の整備という面では、京都駅や大阪駅よりも遅れている印象もあるが、それだけにまだまだポテンシャルを秘めた街であるともいえる。これからもさらに進化する余地がありそうだ。