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2番目に重視したいことは『耐久性』です。
日本の住宅の平均寿命は約30年。アメリカの約55年、イギリスの約77年と比べると大変短い状況となっています。
耐久性の高い家の例としては「長期優良住宅(100年住宅)」が挙げられます。
これは、2009年に施行された「長期優良住宅の普及の促進に関する法律」により具体的な認定基準を定めた長期間にわたり住み続けられる優良な住宅のことをいいます。
耐久性の高い家づくりは「長く住み継いでいける」「資産価値を長期間維持できる」「環境にやさしく経済的である」という3つのメリットがあります。

住宅の耐久性を高めるには、耐久性の高い構造や部材を採用する「構造の長寿命化」と、家族が長年暮らしていくことを考慮して間取りプランを設計する「間取りの長寿命化」を組み合わせる必要があります。
プランニングに際しては、風向き、風量、雨量なども調査・計算して、街(地域)や敷地・環境に相応しい家を建てることも高耐久性=長寿命化には必要な条件となります。
[写真]木造軸組構造を進化させ、柱・土台・壁・床に高性能構造材を使用した「マルチバランス構法」の建築現場
写真提供:住友林業株式会社
家の耐久性を高める(長寿命化)ための1つ目のポイントは「壁の中に湿気を溜めない(発生させない)こと」です。
壁の中や床下の湿気は、雨水の浸入や結露、地面からの水蒸気などが原因であり、湿気が発生することで壁の中の部材や配管・配線を腐食させたり、錆を発生させたりします。
この対策として、住宅会社では断熱効果を高める「外張り断熱技術」に独自の工夫を加えて、外壁内に湿気がこもらないようにする技術を施すことで湿気の発生防止を実現しています。


2つ目のポイントは「雨水を浸入させないこと」です。
雨で外壁が濡れた状態が続くと損傷が早まります。
それを防止するために建築段階で外壁の内部に防水シートを施工したり、外壁の外側と内側に二重防水を施したり、暴風雨を想定して屋根と外壁の間や開口部周りの防水性を高めるなど、最新の防水技術を導入して耐久性の向上を図っています。

建物も定期的な点検やメンテナンスを実施することで、不具合箇所を早期に発見・修繕できるため、長期間建物を維持することができます。住宅会社では、無償点検サービス期間を超えて、50年間~60年間までの有償による定期点検サービスを提供している会社もあり、建物の長寿命化を図るためには利用したいサービスです。
[写真]定期点検とメンテナンスにより長期間にわたり快適な住まいを維持できます
写真提供:大和ハウス工業株式会社