サイディング外壁のリフォーム。素材の種類と特徴、張り替え・重ね張り(カバー工法)の費用目安と実例も紹介

サイディング外壁をリフォームするにはいくつかの種類があります。そこで種類ごとに特徴とリフォーム方法をまとめました。さらにサイディングのリフォームやメンテナンスにかかる費用を紹介するとともに、費用がわかるサイディングリフォームの実例も紹介します。

サイディングの外壁を塗装リフォームしている工事写真

(写真/PIXTA)

新築時はきれいだったサイディングの外壁も時が経つにつれ劣化して、汚れが目立ってきます。また、一部がひび割れていればそこから雨漏りがするおそれもあります。そうなれば壁の中の構造に影響し、建物の寿命にも影響します。しかしリフォームをすればサイディングは新築時の輝きを取り戻せますし、補修によって雨漏りを防止することもできます。

では、美観や防水性がよみがえるサイディングのリフォームにはどんな方法があるのでしょうか?また、どんなタイミングで何を行えばいいのでしょうか?

記事の目次

サイディングの特徴と、ほかの外壁材の違い

サイディングを含め外壁材にはどんなものがあるのでしょうか? その中でサイディングは、ほかの外壁材とどう違うのでしょうか? サイディングならではの特徴を説明しましょう。

主な外壁材はサイディングとモルタル

現在の日本の住宅で使われている外壁材にはいくつかの種類があります。
最近はサイディングが主流になっていますが、古くは板張りまたは土壁でした。戦後、防火性の高い外壁材としてモルタルが多く使われるようになりました。
モルタルの外壁は、モルタルを塗った下地に、さらに仕上げ塗り材を塗布したものです。サイディングは、セメントを主原料としたもの、ガルバリウムなど金属を原料としたものなど数種類ありますが、いずれも工業製品です。一方、モルタルはセメントに砂、水などを混ぜて現場でつくって塗る材料です。

サイディングとモルタルの大きな違いは、工場であらかじめ製造したものを現場に運んで施工するものと、現場で原料をこねてつくり職人が塗るものというところです。

また、モルタルは乾燥による収縮や地震・台風などによる躯体(くたい)の揺れによりひび割れが生じます。サイディングはモルタルよりはひび割れしにくい材料ですが、建物の揺れの影響を受けたり、窓の周辺などの部材接合部にひび割れが生じることがあるので注意が必要です。

そのほかの外壁材には、タイルや軽量気泡コンクリート板などもあります。いずれも工業製品ですが、サイディングとは製造方法や特徴も異なります。

タイルは粘土などを高温で焼き締めたもので、外壁だけでなく床や内装など幅広い用途があります。軽量気泡コンクリートは内部に気泡をもつコンクリートで、外壁だけでなく床材にも用いられます。外壁に用いられる場合は、構造体と仕上げを兼ねます。

●主な外壁材の種類
種類 特徴
サイディング パネル状外壁材で、素材の異なる製品があり、工場生産なので品質は安定している
モルタル セメントを主材に現場で練って施工し、仕上げ塗材を塗布。和風にもなじみ、古くから使われている
タイル 粘土などを高温で焼き締めて長方形に成形したもの。高価格だが耐久性に優れている
軽量気泡コンクリート 高温高圧蒸気養生された、内部に気泡をもつコンクリート。略称ALC。構造体を兼ねており耐火性に優れている

サイディング外壁のリフォーム。素材の種類と特徴、張り替え・重ね張り(カバー工法)の費用目安と実例も紹介 

サイディング外壁の種類と特徴、リフォームのポイント

サイディングにはいくつかの種類があります。
以下の中でリフォームで主に使われているのが、窯業系サイディングと金属系サイディングです。

●サイディングの種類と可能なリフォーム方法
種類 特徴 リフォーム方法
窯業系サイディング セメントに繊維などを混合して硬化させたパネル。成形・塗装によって多様な色柄がある 塗装、重ね張り(カバー工法)、張り替え
金属系サイディング ガルバリウム鋼板やアルミなどの薄いパネル。軽量なので重ね張り(カバー工法)用に最適 塗装、重ね張り(カバー工法)、張り替え
樹脂系サイディング 塩化ビニール樹脂が原料。塩害、凍害に強い。塗装、コーキングが不要 重ね張り(カバー工法)、張り替え
木質系サイディング むく材でつくられ自然な風合いがある。ていねいなメンテナンスが必要 塗装、重ね張り(カバー工法)、張り替え

リフォーム方法は、塗装、重ね張り(カバー工法)、張り替え、の3種類

外壁サイディングは経年変化で汚れがついたり、ひび割れるなど劣化します。その際のリフォーム方法は、塗装、重ね張り(カバー工法)、張り替えの3種類から選びます。

サイディング外壁リフォームは方法を選ぶタイミングがある

どんなサイディング外壁リフォームをするのかは、築年数や劣化状態などによって異なります。
つまりサイディングがどの程度傷んでいるのかによってふさわしい方法が違ってきます。

傷みがそれほどでない場合は塗装ですみますし、傷み具合が進むと重ね張り(カバー工法)あるいは張り替えになります。

次にそれぞれの方法についてより詳しく述べていきます。

どのような時期にどのようなリフォーム方法がふさわしいのかを費用相場とともに紹介しましょう。

サイディング塗装リフォームの方法と費用相場

サイディングのリフォームで最も多く行われるのが塗装です。その方法とやるべき時期や費用相場を見ていきましょう。

塗装リフォームは約10年~15年ごとに行う必要がある

サイディングは工場塗装を行うので、現場塗装よりは長持ちしますが、いずれ塗膜に汚れが付着したりして劣化します。塗膜が劣化すると雨水が染み込む原因ともなります。

表面を指で触って白い粉がついたり、塗膜が部分的に浮いてきたりすれば劣化が進んでいる証拠。塗り替える時期です。塗装時期の目安は築10年~15年目ぐらいです。

一度塗装した後もさらに10年~15年ごとに塗り替える必要があります。なお、外壁コーキングの劣化がメンテナンス・リフォームのタイミングになります。コーキングについては後述します。

塗り替えの主な工程は、以下のとおりです(窯業系・金属系サイディングの場合)

  • 作業用の足場を組み、まわりを養生シートで囲みます。
  • 高圧洗浄して汚れを落とします。
  • 塗料の密着性をよくするためにシーラーで下塗りします。
  • あらかじめ選んだ色で塗装を行います。

サイディング塗装のメリットは、ほかのリフォーム方法と比べて工事費用が安いことです。
一方、サイディング塗装のデメリットは、割れなど傷みが激しい場合は、塗装で美観を向上させたり、機能を維持したりするのが難しいことです。

塗り替えは定期的に行う必要があり、その時期の目安はおよそ10年~15年ごとです。塗り替え費用の相場は、約80万円~120万円です。
塗り替えの際に用いる塗料にはいくつかの種類があり、用いる塗料によっても塗膜のもちが違ってきます。

塗料の耐用年数は、普及品のウレタン塗料がおよそ10年。シリコンがおよそ13年、フッ素系塗料はおよそ15年、無機系ハイブリッドといわれる塗料はおよそ20年です。ただ周囲の環境にもよるので、あくまで目安です。もちがよい塗料ほど材料価格が上がります。見積もりをもらったら、塗料の種類を確認しておきましょう。

サイディング重ね張り(カバー工法)リフォームの方法と費用相場

何度か塗装を行っても劣化が隠せなくなってきたら、重ね張り(カバー工法)を行って、サイディングを一新する方法があります。

美観は向上するが劣化が隠されるので注意を

既存のサイディングが劣化した場合に、塗装をするのではなく、新しいサイディングを既存のサイディングの上に重ねて張る方法があります。サイディングが新品になるので、美観が一気に向上します。ただし重ね張り(カバー工法)は建物の重量を増やします。
耐震性を考慮すると軽量な素材を選ぶほうがよく、その点では金属系サイディングがよく選ばれています。

サイディング重ね張り(カバー工法)のメリットは、新しいサイディングが使えることです。一方で、デメリットはサイディングの選択肢が主に金属系に限られること。
また、既存のサイディングを上から新しいサイディングでカバーしてしまうことで、内部の劣化を見落としがちになることです。

リフォームする前に既存の状態をリフォーム会社によく点検してもらう必要があります。
断熱材の劣化や防湿シートの劣化は建物の耐久性に影響するので、しっかり点検してもらいましょう。

サイディング重ね張り(カバー工法)の主な工程は以下のとおりです。

  • 既存外壁をチェックしてひび割れ等があれば補修
  • 足場工事
  • 外壁と基礎の間に水切り取り付け
  • 外壁面に通風のため胴縁(どうぶち)を設置
  • 胴縁の上からサイディング張り
  • コーキング

サイディングの重ね張り(カバー工法)の工事風景

既存の外壁面に取り付けた木材が「胴縁」。その上に新しいサイディングを取り付けていきます。サイディングと既存の壁の間に通気層ができて、湿気を排除し躯体を守ります(写真提供/優・創建)

サイディング重ね張り(カバー工法)の費用相場は、採用するサイディングのグレードなどによりますが約180万円~350万円です。次に紹介するサイディング張り替えに比べて既存サイディング(モルタルの場合も)の撤去費用がかからない分、安くできます。

サイディング張り替えリフォームの方法と費用相場

雨漏りの影響などで外壁の下地まで劣化が進んだ場合は、サイディングの重ね張り(カバー工法)ではなく、既存の外壁材を撤去し、下地からやり変えてサイディングを張り替えるのがふさわしい方法です。

老朽化した外壁を下地からやり直す

サイディングは家の見た目を維持するためだけではなく、壁の中を保護する機能があります。
しかし経年劣化で、雨水が浸透するようになると、断熱材まで湿気にやられてしまいます。また構造の木材も湿気で腐食する可能もあります。

そこまでサイディングの劣化が進んだ時期に行うのがサイディングの張り替えリフォームです。
サイディングの張り替えリフォーム工事は、既存の古くなったサイディングを剥がし、外壁の中を点検、補修した上で新しいサイディングを張ります。

外壁の中の断熱材や構造材が湿気や雨漏りの影響で腐食していたり、シロアリにやられていたら、補修あるいは全面的にやり変える必要があります。

断熱材を交換し防湿シートも張り替えます。場合によっては壁を剥がした機会に耐震補強を行うこともあるでしょう。
築年数が古くなるほどこうした工事が増えます。

柱だけ残して壁をつくりかえることもあります。サイディング張り替えのメリットは、このように下地から新しくできることです。
サイディング以外の材料にもいえることです。

一方、デメリットは費用が高いことです。
劣化具合、工事の内容や採用するサイディングのグレードにもよりますが、費用の相場は約240万円~600万円です。状況によっては、内装や設備交換も含めた大規模なリフォームとなり、上記の費用を大幅に上まわることもありえます。

●サイディングリフォームの種類とリフォーム費用相場
リフォームの種類 費用相場
塗装 約80万円~120万円
重ね張り(カバー工法) 約180万円~350万円
張り替え 約240万円~600万円
(延床面積120m2程度の家の場合、足場工事含む。張り替えは壁の工事に限った場合)

外壁サイディングリフォームの方法とメリット・デメリット

サイディングのリフォーム方法とメリット・デメリットを以下にまとめました。

●サイディングリフォームの方法とメリット・デメリット
リフォーム方法 メリット デメリット
塗装 費用が安く手頃 定期的に行う必要がある
重ね張り(カバー工法) 既存を撤去しなくてよい 劣化部分が隠れてしまう
張り替え 外壁を下地から一新できる 費用が高い

サイディング(窯業系)のメンテナンス方法と耐用年数

ここからは各サイディングの特徴などについて述べていきます。
最初は、一般的に多く使われている窯業系サイディングの特徴、メンテナンス方法についてです。

窯業系サイディングは、表面の塗膜などによってもちが異なる

窯業系サイディングはセメント、繊維などを混合し、厚さ12㎜〜18㎜程度のボード上に整形した外壁材です。
整形の課程でさまざまな柄を出すことができ、塗装で仕上げて完成します。タイルや木材のような色柄のものなど多彩な製品があります。

表面は出荷時には工場で塗装されているものが多いです。表面をどうコーティングするかで、塗膜のもちが違ってきます。中には耐候性の高い塗料で仕上げて30年間は変色・色あせしないとしている商品もあります。

一般的には、築10年~15年程度で塗り替えの時期になります。さらに25年~30年前後で重ね張り(カバー工法)や張り替えを検討する時期になります。

また日常的にはホースやブラシ、布などを使って、ほこりなど汚れ、カビを除去するといったメンテナンスをすることも大事です。しつこい汚れは中性洗剤を使いましょう。

ていねいにメンテナンスをすればそれだけ耐用年数を延ばすことができます。

フッ素コート仕上げの窯業系サイディングの写真

フッ素コートで色あせなどの進行を遅らせる耐候性をもつ窯業系サイディング「AT-WALL」。タイル柄の上質品(写真提供/旭トステム外装)

サイディング(金属系)のメンテナンス方法と耐用年数

ガルバリウム鋼板が代表的な製品で、軽量なので重ね張り(カバー工法)用に最適。
ほかにアルミ製やステンレス製などもあります。
以前多かったカラー鉄板(トタン)はあまり使われていません。

ガルバリウム鋼板は、一般的な製品で築10年~15年が塗り替え時期の目安。耐候性の高いコーティングをした製品で15年~20年程度が塗り替えの目安です。
塗り替えをきちんと実施しているかどうかにもよりますが、30年前後から重ね張り(カバー工法)や張り替えを検討する時期になります。

日常的な清掃は窯業系サイディングと同様に必要です。汚れを放っておくと美観が保たれないだけでなく、耐久性にも影響します。

内側に断熱材を装填した金属系サイディングの写真

「Danサイディング」。内側に断熱材を装填し、表面は遮熱性フッ素鋼板で優れた断熱・遮熱性能をもつ金属系のサイディング(写真提供/旭トステム外装)

サイディング(樹脂系)のメンテナンス方法と耐用年数

樹脂系サイディングは軽くて長持ち

樹脂系サイディングは、プラスチックの一種である塩化ビニール樹脂を原料としたサイディング。樹脂の特徴として塩害や凍害に強いことが特徴で、寒冷地で採用されることが多いです。

また、樹脂自体に顔料が練り込まれているので、色が剥げることはなく、長期間、再塗装の必要はありません。表面の部分的な変色・褪色に対して30年保証をしているメーカーもあります。

さらに、衝撃に強く、ひび割れしにくいというのも樹脂系サイディングの特徴です。また、ほかのサイディングでは必要なコーキングも不要です。

樹脂系サイディングのメリットはこうしたメンテナンスが少なくすむ点にあります。
軽いので重ね張り(カバー工法)にも向いています。

一方、デメリットとしては、まだ日本での普及率が低いことにより商品のバリエーションが窯業系サイディングなどと比べて少ないこと、樹脂系サイディングを扱うリフォーム会社がまだ少ないことでしょう。
ただ北米では主要な外装材になっているので、日本でもこれから普及が進む可能性もあります。

色が剥げにくい樹脂サイディングの写真

樹脂サイディング「WALL-J」。樹脂自体に顔料が塗り込まれているので、色が剥げたり、色ムラになりにくく、塗り替えの回数を低減できる(写真提供/旭トステム外装)

サイディング(木質系)のメンテナンス方法と耐用年数

木質系サイディングはあまり市街地では使われていませんが、独特な風合いのあるサイディングです。ただメンテナンスには気をつけなければならないようです。

木質系は天然の風合いがあるがメンテナンスに手間

木質系サイディングは、むく材を用いたサイディングで、自然材のもつ風合いや温もりはほかに変え難いものがあります。また、木だけに断熱性が高いのも特徴。外気の温度を伝えにくく、夏冬ともに快適に過ごせます。
一方デメリットは、塗装をこまめに行わないと腐りやすくなること。6年~7年に一度は塗装の必要があります。

また、防火地域の制限により使える地域が限られる(耐火性を高めて準防火地域でも使えるようにした製品もありますが)、ほかのサイディングより価格が高いなどもデメリットといえるでしょう。

スギのサイディングの写真

木のサイディングは厚さ30㎜のスギのむく材。白い部分はガルバリウム鋼板(写真提供/甚五郎設計企画)

各種サイディングの材料価格相場

それぞれのサイディングの材料費の相場は以下のようになります。

●各種サイディングの材料価格相場
種類 材料費の相場/m2
窯業系サイディング 約5000円~8000円
金属系サイディング 約5000円~8000円
樹脂系サイディング 約4000円~7000円
木質系サイディング 約1万円~3万円
(工事費を含みません)

サイディングのメンテナンスはコーキングを確認

サイディングは規格サイズのサイディングパネルを外壁に張っていきますが、パネルとパネルの間には継ぎ目ができます。その継ぎ目を埋めるのがシリコンなどでできたコーキング材です。
コーキングの必要性とメンテナンスについて知っておきましょう。

サイディングのコーキングをチェック中の写真

(写真/PIXTA)

コーキングが劣化したら打ち直しを

サイディングのパネルとパネルの間には1cm程度の目地があります。
パネル同士の間に隙間ができてしまうので、それを埋める役割としてコーキングを行います。
コーキングを行うことで、隙間からの雨水の浸入も防止できます。

また、コーキングにはサイディングの収縮を吸収するという緩衝材としての役割もあります。

サイディングの外壁に必要なコーキングですが(コーキングが不要な樹脂系サイディングを除く)、経年変化で劣化し、ひび割れたり、はがれたりしてきます。
そうすると雨水の浸入などの被害につながるおそれがあります。コーキングがはがれたからといって、その内側には防水紙が張ってあるので、すぐに雨漏りするわけではありませんが、そのままにしておいてよいわけではありません。

コーキングを行ってから10年~15年以内にはコーキングの打ち直しをしなければなりません。ただし定期的にチェックして、ひび割れたり隙間が空いていたりしていたら早めに補修、あるいは全体の打ち直しを行いましょう。

コーキングの工事は足場工事を伴いますので、サイディングや屋根の塗装時期に合わせて行うと、足場工事が一度ですみます。
足場工事は30万円~50万円ほどかかるので、何度も行うとかなりの費用になってしまいます。メンテナンスのスケジュールをきちんと立てて、一度に行えばおトクです。

サイディング外壁リフォームの実例

ここからはサイディング外壁のリフォームをした実例を紹介していきましょう。

サイディングのコーキングを打ち直し塗装リフォーム

築16年以上を経過し、コーキングも隙間ができ雨漏りのおそれがあり、汚れや色あせも目立ってきていた外壁のサイディングをリフォーム。高圧洗浄で汚れを落とし、隙間が見られたコーキングも打ち直しました。

その上で下塗り、中塗り、上塗りをして仕上げました。仕上げの塗料は耐候性の高いフッ素塗料を用いています。

【Before】

再塗装前の外観写真

以前はグレー系と白のツートンでした

リフォーム前のコーキングが収縮した写真

塗装前はコーキングが収縮して隙間が空いていました
【After】

明るいツートンカラーで塗装したリフォーム後の写真

明るい色合いのツートンカラーに一新、イメージも変わりました

コーキングを打ち直した写真

コーキングも打ち直し、隙間もなくなりました。これで雨漏りの心配はありません

【DATA】
リフォーム費用:117万円
リフォーム内容:サイディング塗装、コーキング打ち直し
築年数:築16年~20年
工期:2週間
設計・施工:センターオブユニバース株式会社(南大阪ペイントセンター)

金属系サイディングをモルタル外壁に重ね張り

汚れやはがれの目立ってきたモルタル外壁をガルバリウム鋼板のサイディングで重ね張り(カバー工法)しました。
塗装よりもサイディングを重ね張りすることで、イメージが一新でき、雨漏りもしにくく、美観が長く保てると判断したからです。

【Before】

リフォーム前のモルタルの外壁の写真

以前はモルタル外壁でした
【After】

ガルバリウム鋼板のサイディングを重ね張り(カバー工法)した写真

軽量なガルバリウム鋼板のサイディングをモルタル外壁の上に重ね張りして、きれいになりました

リフォーム後の外壁サイディングの写真

天然石の風合いのあるサイディングです

石の風合いのあるリフォーム後のサイディングの写真

石調の意匠を施したガルバリウム鋼板のサイディングでイメージ一新

【DATA】
リフォーム費用:180万円
リフォーム内容:サイディング重ね張り(カバー工法)
築年数:築16年~20年
工期:10日
設計・施工:フジ住建

サイディングにサイディングを重ね張り

築35年で金属系サイディングの老朽化が進んだため、新しく金属系サイディングを重ね張り(カバー工法)しました。
見栄えも一新し、断熱材を裏打ちしたサイディングの採用で、断熱性もよくなりました。

【Before】

古びていたリフォーム前のサイディングの写真

築35年で古びてきたガルバリウム鋼板のサイディング。将来のことまで考えて塗装ではなく重ね張り(カバー工法)を選択しました

重ね張り施工中の写真

既存の外壁に胴縁を取り付けます
【After】

リフォーム後のサイディングの写真

シルバートーンの新しいサイディングが日差しに映えます

重ね張り(カバー工法)でサイディングが一新した外観の写真

外観が新築時と同等にきれいになりました。以前は壁の上部がモルタル塗りでしたが、全てサイディング張りにして、すっきりした見栄えに

【DATA】
リフォーム費用:158万円
リフォーム内容:金属系サイディング重ね張り(カバー工法)
築年数:築35年 
工期:7日
設計・施工:優・創建

サイディング張り替えと同時に断熱工事も

以前のサイディングが白い色で、家のまわりの木の影響で藻が発生して緑がかった色に変色してしまったので、茶色のサイディングに張り替えました。
新しいサイディングは雨で汚れが落ちるタイプを採用。

併せて、この機会に断熱工事と複層ガラスにサッシ交換も行い、エコな住まいになりました。

【Before】

リフォーム前の外観の写真

表側は目立ちませんが、家の裏側にまわると藻で緑に変色していました
【After】

サイディングを張り替えてきれいになった外観の写真

茶系のサイディングに張り替え、以前とは全く違った印象になりました

【DATA】
リフォーム費用:500万円(単独工事をする場合の概算)
リフォーム内容:サイディング張り替え、断熱材、サッシ交換
工期:3カ月以上(内装、設備工事含む)
設計・施工:丸八工務店

サイディングを張り替えて破風・雨樋も塗装

雨漏りの被害があり、原因を突き止めるとともに、外壁内部の下地から補修して、サイディングの張り替えを行いました。

併せて雨樋や破風板(屋根の端の木材)もきれいに塗装しました。

【Before】

リフォーム前の外観写真

以前は濃い茶系の外壁でした
【After】

サイディングを張り替えたリフォーム後の写真

サイディングを張り替えて、明るいイメージになりました。雨漏りの原因だったバルコニーも補修して防水処置を施しました

【DATA】
リフォーム費用:300万円
リフォーム内容:サイディングの張り替え、防水工事
築年数:築16年~20年 
工期:1カ月
設計・施工:サイセンホーム

サイディングリフォームに際してリフォーム会社の選び方

サイディング外壁のリフォームに際して、どのようなリフォーム会社を選ぶのがよいのか、そのポイントを押さえておきましょう。

複数の会社から見積もりをもらって検討

リフォーム会社の選び方については、外壁リフォームの実績が豊富な会社を選ぶことが第一です。
リフォームの会社紹介サイトやホームページを見て、どのようなリフォームを多く手掛けているのかをチェックしましょう。
大規模リフォームに強い会社ならどのような分野もこなせますが、例えば外壁塗装や重ね張り(カバー工法)などを考えているなら、その分野の実績が多い会社を選ぶのも手です。

いずれにしても複数の会社に家を見てもらって意見を聞き、その上で見積もりをもらいましょう。

見積もりの内容にも注意を払う必要があります。見積もりは総額だけでなく、どんな工事にそれぞれいくらかかるのかがわかる明細ももらいましょう。
例えば塗装なら、足場工事にいくら、どんな塗料を使って、どれだけの面積に塗装をするのかがわかる必要があります。そうでないと塗料のグレードが違っていてもわかりません。

また、重ね張り(カバー工法)の場合は、どんなサイディングを張るのか、商品名が記載される必要があります。商品名がわからないと比較することができません。

張り替えの場合はさらに外壁の中身をどうするのか、断熱材を入れ替えるのか、耐震補強をするのか、あるいは壁の中身はいじらないのか、などがわからないままに費用の比較はできません。
必ず明細をもらって比較検討しましょう。

サイディングを張り替えたリフォーム後の写真

(写真/PIXTA)

 

監修/柏崎文昭(甚五郎設計企画) 構成・取材・文/林直樹