東京を代表する人気の公園に直結
マンションの価値を測る物差しは多々ある。なかでも重視される場合が多いのが「公園がそばにあること」だ。庭代わりに使える空間が近く、なおかつ広い、緑が多い、施設が充実しているなど多機能であるほどマンション生活の満足度は上がる。
その意味で、深沢ハウスは申し分のない環境だ。何しろ東京を代表する公園のひとつ「駒沢公園」が敷地に直結している。公園とマンションをつなぐエントランスは通称「駒沢公園口」と呼ばれており、その名にふさわしいロケーションだ。
正式名称「駒沢オリンピック公園」のとおり、駒沢公園は、1964年の東京五輪では競技施設として使われた。いまも陸上競技場、体育館、野球場、テニスコート、ジョギング・サイクリングコース、屋内トレーニングルーム、ドッグランなどなど、さまざまな施設がそろい、平日休日問わず多くの人でにぎわう。近年ではラーメン、ビール、肉等のグルメフェスや、地方特産の食品、食器のマルシェ会場としても人気だ。お隣にこんな場所があれば豊かな日々が送れることは想像に難くない。そして将来、駒沢公園がどこかに移転してこの環境が変わることはまずあり得ないだろう。マンションの資産価値にも好影響を与えているのは確実だ。
約4万㎡の敷地のうち、およそ3分の1は緑地という贅沢
いよいよマンションの敷地に足を踏み入れる。第一印象は「緑が濃い!」。駒沢公園の豊富な緑と連動するように植栽、樹木が整備され、その間を縫うように歩道が巡る。住宅棟は計13棟あり、3階建ての低層棟から19階建ての高層棟までバリエーションはさまざまだ。約4万㎡の敷地のうち、およそ3分の1は緑地化されているだけに、住宅棟の多さのわりには圧迫感を感じない。
デザイン監修は、世田谷美術館、明治学院大学、衆議院議長公邸などで知られる内井昭蔵建築設計事務所。外壁はアースカラーで多孔質(細かい穴(孔)の空いた構造)のPCウォールを使うなど、オーガニックな雰囲気で必要以上に存在感を主張しない。内井昭蔵は「人間と建築が馴染み合う空間を築く」ことをテーマとした戦後を代表する建築家であり、確かにその想いが感じられる。
自然の生態系が守られたビオトープ
そして、深沢ハウスの住環境の良さを特徴づけるもうひとつの要素が「水景」だ。南側のメインエントランスに面したスペースには池が点在し、そこを源とする小川が北に向かって流れる。駒沢公園に対して敷地が高台に位置しているため、その小川は滝となり、橋をくぐってビオトープ池に到達する。
ビオトープ池は自然の生態系が守られていて、小魚やアメンボが優雅に泳ぐ姿を見ることができる。池に面してデッキが設置され、住人はそこで水面や周囲の緑、花などを眺めながら思い思いにくつろげる趣向だ。デッキには池の中の魚を飽きずにじっとのぞき込む子どもたちの姿もあり、外界よりも時間の流れ方がゆったりしているように感じられた。
東日本大震災でもほぼ揺れを感じさせない「免震構造」の安心
ところで住まいを購入する際、条件の上位にあげられるのが耐震性や防災力だ。この傾向は2011年3月の東日本大震災発生以降、特に強くなったが、2004年に竣工した深沢ハウスは、1995年に発生した阪神・淡路大震災の教訓から、耐震、防災などの機能を重視。竣工時、マンションではまだ比較的珍しかった免震構造(建物に伝わる地震エネルギーを約4分1~2分の1に低減させる特殊な積層ゴム、免震ダンパーなどで躯体を支える構造)を採用している。
事実、東日本大震災発生時に免震構造は威力を発揮した。住人からは「揺れに気づかなかった」「警報が鳴って警備会社が来て話を聞き、初めて地震があったことが分かった」「免震構造の効果を体感できて、改めてこのマンションを住んで良かったとしみじみ思った」「家に守られていることを痛感した」などの声が返ってきた。
他にも腰掛け板をはずすだけで、かまどとして利用できる「ベンチ兼用炊き出しかまど」や、マンホールのフタをはずして、組立て式簡易トイレを設置するだけで利用できる「下水道直結トイレ」、井戸水を安全な飲料水に生成するシステム「E WELL」で約4800人分の飲料水を確保できるなど、特殊な備えもある。いずれも防災訓練で多くの住人によって試され、免震構造同様に安心をもたらしている。
楽しく有意義な催しがコミュニティを活性化
さて、ここまで、駒沢公園に直結する唯一無二のロケーション、広大な敷地、緑と水のランドスケープ、防災機能といった優れたスペックについて紹介してきた。いずれも深沢ハウスを語る上でもちろん不可欠なのだが、このマンション、実は住人が育んできた温かな交流の輪こそが真骨頂だ。
大規模マンションにおいて、住人の交流促進を主な目的にして、季節の行事やイベント、サークルなどが催されることは珍しくない。しかし深沢ハウスの場合は、その数やバリエーションが実に豊富で、マンションではなかなか見られない取り組みも含まれている。
例えばお正月の餅つき大会。ここでは約50㎏(!)もの餅米をつき、多数の住人にふるまう。しかも獅子舞も登場し、お目出たい雰囲気で盛り上がる。
続いては住人が不要になった品々を持ち寄って安価で売買する、チャリティー・バザー。中には30万円相当のゴルフセットも登場して白熱したこともあったそうだ。乗らなくなったローラーブレード、小さくなった自転車用ヘルメット、ベビーカー、おもちゃに衣服、家具、家電などさまざまなアイテムが登場し、新たな住人によって再び使われる。収益金は都内の児童養護施設への寄付にも充てているそうだ。
夏には七夕、学校が夏休みに入ればラジオ体操、そして夏祭りも。「夏祭りには、下北沢の夏の風物詩『下北沢一番街阿波踊り』に出演する“下北沢やっとこ連”という阿波踊りのチームが来て、踊りを披露してくれるのが恒例。本場の迫力そのもので敷地内を巡ります。いつもは静かな深沢ハウスが、その日は熱気でいっぱいになり、つかの間の非日常が味わえるのもおもしろくて、毎年すごく楽しみにしているんです」(60代ご夫婦 居住歴10年)
さらには、これも珍しい落語独演会や子どもたちが大集結するクリスマス会もある。「都会のマンションにはあまり交流がないという先入観があったので、当初はここの行事の数の多さや、面白さに驚きました。自治会の方々が熱心にやってくださるので、やがて自分も何か協力したいという気持ちが芽生え、サポート役にまわるようになりました」(40代ファミリー・居住歴5年)。楽しむだけでなく、楽しませる側へ。住人の間に良いリレーができているようだ。
加えて特筆したいのが、ペットの里親譲渡会だ。駒沢公園に隣接している環境も手伝い、深沢ハウスには約170もの世帯が加盟する「ペットオーナーズクラブ」がある。メンバーはペットを介した交流やしつけ、マナー・モラル共有などを行っているが、犬、猫の殺処分をできるだけ減らしたいという想いから、住人を対象に里親譲渡会も開催。人だけでなく犬や猫にとっても暮らしやすい住環境を活かした、愛ある活動は賞賛に値する。
深沢ハウスにはほかにも、駒沢公園口のゲートを覆うバラを栽培したり、敷地内の植栽ツアーや花壇の水やりなどを行う住人有志のボランティア「深緑会」や、シニア会、料理、カラオケサークルなども。幅広い世代がマンションをもっと良くしていったり、住人同士が楽しんだりできる場所がつくられている。恵まれた立地やハード、そしてその価値を最大化する住人の交流の輪。両者がつくる好循環は、これからも続いていく。