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中古で家を購入してリノベーションするという人が増えていますが、リノベーションの費用はその施工内容によってさまざま。自分の理想の住まいにするためにはどのくらい予算が必要か気になりますよね。今回は、統計データやリノベーションの実例から、リノベーション費用について解説します。
2017年大型リフォーム実施者調査(リクルート住まいカンパニー)では、“中古を購入してリフォーム・リノベーションを行った人”は全回答者の55.1%を占め、その場合のリフォーム・リノベーション費用の平均は628.1万円です。
購入した中古住宅の種類別の結果は、リフォーム・リノベーションにかけた費用の平均が、一戸建ては708.2万円、マンションは516.9万円という金額になっており、一戸建ての方がマンションよりも約191万円も平均費用が高いという結果が出ています。
ちなみに、中古を購入してリノベーションしたケースの物件購入価格の平均は、一戸建てが3260.2万円、マンションは3015.1万円となっていて、物件購入価格、リフォーム・リノベーション費用ともに、一戸建てのケースの方が平均金額が高くなっています。

次に、エリア別に金額の傾向を見てみると、中古を購入してリフォーム・リノベーションを行った人の物件価格の平均購入金額はそれぞれ、首都圏4014.1万円、関西圏2280.0万円、東海圏2365.0万円となっており、首都圏の方がやはり物件購入価格は高くなっています。
しかし、リフォーム・リノベーション費用については、首都圏513.9万円、関西圏757.9万円、東海圏691.0万円と、東海圏、関西圏の方が首都圏より高くなっています。物件価格にかける費用が多くなる首都圏では、リフォーム・リノベーション費用の方を抑えて、総費用のバランスを取っているようです。
中古を買ってリフォーム・リノベーションをする場合、その費用は住宅購入用に借り入れる住宅ローンとは別に、リフォームローンを借りるなどして用立てる必要があります。調査データによると、物件購入費用に関しては、金融機関の住宅ローンを活用した人が62%、自己資金(貯蓄など)から捻出した人が52.2%と上位にきていますが、リフォーム・リノベーション費用については、自己資金(貯蓄など)から捻出が66.3%で突出しており、住宅ローンと合わせて借り入れた人は22.8%、リフォームローンなどを利用した人は9.8%に留まっています。


中古を購入してリフォーム・リノベーションを行った人の理由で一番多いのは、“リフォームすることで、自分好みの家にしたかったから(デザイン)”で35.9%。やはり、デザインなど、自分のこだわりをかなえたいということで、中古購入×リノベーションという選択する人が多いようです。
次いで多かった理由は“住みたい物件にリフォームが必要だったから”というもので、全体の34.8%。“新築と比べて費用を抑えたいと思った”という理由も27.2%と上位に挙がっています。

リノベーションは内装を自分好みに変えるなど、“おしゃれな空間をつくりたい”というニーズがあると同時に、間取り変更で家事動線を改善したり、古くなっているキッチンやお風呂、トイレなどの水まわり設備機器を刷新したりするなど、現代のライフスタイルに合った快適な生活環境に整えるという目的で行われることが多いようです。
また、一戸建ての方がマンションよりもリフォーム・リノベーション費用が高額になる傾向があると前述しましたが、内装や間取り、設備など、リフォーム・リノベーションが住戸内に限定されるマンションに対し、一戸建ての場合は、外壁をきれいにしたり、家全体の断熱性や耐震性を改善するなどのニーズが加わることが、マンションよりもリノベーション費用が高くなるという結果につながっていると思われます。
さらに、エリアごとに理由の傾向も異なります。例えば、デザインを自分好みにしたいという理由が首都圏や関西では最も多いのに対し、東海圏で一番多いのは、“住みたい物件にリフォームが必要だったから”で40.0%。また、関西圏では、デザインに次いで、間取りを自分好みにしたいという理由が36.1%と多く、首都圏よりもリフォームやリノベーションに自分のこだわりを反映したいという傾向が見られます。

リノベーションには人件費、資材・設備費用、デザイン・設計費用などさまざまなものが含まれますが、費用を大きく左右するポイントは改装の範囲や設備等の仕上げやグレードです。
改装範囲が広くなれば、その分、資材費などのほか、作業量が増えるので人件費もUPするものです。また、水まわりの位置変更など、間取りの大きな変更が必要になるのか、内装の変更だけかなど、工事の内容にも価格は左右されます。
そしてさらにポイントになるのは、“何をするか”に加え、“どのように仕上げるのか”です。仕上げをどうするかによってかかる費用は大きく変わってくるので、予算を重視する場合は、仕上げのグレードなどで、調整することも多いようです。
調査データでは、中古住宅のリフォーム・リノベーションにかけた費用の全体平均は628.1万円ですが、実際には施主のこだわりや、施工会社との打ち合わせ回数などによって、1000万円を超えるようなケースも少なくありません。また、間取りや配管などを変えない小規模のリノベーションであれば、300万円程度で行うこともあるので、調査データの平均金額はあくまでも目安として考えておくといいでしょう。
リノベーションではデザインや仕上げなど細部までとことんこだわりたいのか、最低限の費用に抑えたいのかなどによって、かかる費用は変わるもの。全体の予算イメージを施工会社などに伝えた上で、すべてをかなえるには予算オーバーなのであれば、優先順位の低いものなどで調整することも可能です。
では、実際にどのくらいの予算で、どのようなリノベーションができるのか、予算内で理想のリノベーションをかなえた実例を見てみましょう。
リノベーション費用 1000万円以下(2019年当時)

購入した築38年のマンションは水まわりや個室はきれいだったためそのまま利用し、玄関から廊下、リビングにかけてリノベーションを実施。“躯体現し”を活かしたインダストリアルな空間は夫の希望で、むき出しにした鉄の配管やダクトレールは無骨になりすぎないよう、色と太さにこだわったそうです。手を入れながら家を育てたいということで、新しい住まいでは夫妻でDIYにも挑戦。リビングのテーブルは古材の一枚板を調達し、自分たちで脚を取り付けたのだそう。
<事例プロフィール>
マンション(鉄筋コンクリート造)
面積 63.09m2
築年数 38年
リノベーション費用 1000万円以下(2019年当時)
家族構成 夫妻


リノベーション費用 1590万円(2017年当時)

築8年の3階建て一戸建て住宅をリノベーション。夫妻がこだわったポイントは、バルコニーとリビングを一体化させた家づくりだそう。2階のリビング中央にある箱庭のようなバルコニーにはウッドデッキを敷き、
リビング窓の横にはバルコニーと同じ高さにそろえた収納を兼ねた室内縁側を設置。バルコニーとリビングが一続きの空間になるようつくられています。


<事例プロフィール>
木造一戸建て
面積 92.31m2
築年数 8年
リノベーション費用 1599万円(2017年当時)
家族構成 夫妻+子ども1人


リノベーションの費用は、施工する家や改装の内容によって千差万別です。相場を参考にしつつも、自分の予算内でどのような住まいをつくりたいのか、新しい住まいでかなえたい暮らしをイメージしながら、プランニングすることがリノベーションを成功させる秘訣かもしれません。
リノベーション費用の相場は約600万円
マンションと一戸建ての場合、一戸建ての方が費用の平均は高め
施工範囲や、設備・仕上げのグレードなど、優先順位をつければ、予算内で理想のリノベーションも可能
調査対象:3年以内に300万円以上のリフォームを実施した、首都圏(東京都・神奈川県・埼玉県・千葉県)、東海圏(愛知県・三重県・岐阜県)、関西圏(大阪府・兵庫県・京都府・奈良県・滋賀県・和歌山県)に在住の20歳以上の男女を対象に、インターネットによるアンケート調査を実施。
人口構成比にあわせて切り出したスクリーニングデータ(10,000サンプル)から、首都圏/東海圏/関西圏それぞれの300万円以上のリフォーム実施者の出現率を算出。その出現率を基に、首都圏/東海圏/関西圏で本調査対象者数を割付。
スクリーニング調査期間:2017年7月26日(水)~ 2017年8月9日(水)
本調査期間:2017年8月9日(水)~ 2017年8月11日(金)
本調査有効回答数:826サンプル
2017年大型リフォーム実施者調査(リクルート住まいカンパニー)