階段下リフォームで、収納や書斎など使い勝手のいい空間に

最終更新日 2025年10月29日
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階段下リフォームで、収納や書斎など使い勝手のいい空間に

長年の暮らしで増えた荷物の収納場所や、ワークスペースに困るなんてことはありませんか。
家の中を見渡して、どこか上手く活用できないかな……なんて思ったら、階段下のリフォームを検討してみては?
今回は、リノベーションの専門家、ホームテック「エントリエ」のプランナー鈴木栄弥さんに階段下リフォームについて話を伺いました。
ちょっとしたスペースながら、工夫次第で使い勝手のいい場所になるでしょう。

階段があれば、下のスペースは必ず使える空間にできるの?

階段下は、新築時にも収納やトイレ、部屋の一部として開いた空間など、何らかの形で活用されている部分です。そのため、現状ムダなスペースというわけではないと思います。ですが、長く暮らすうちに、ライフスタイルは変化するもの。別の使い道をしたほうが活きるケースもあるかもしれません。在宅仕事や勉強をするスペースを新たにつくれないか、または、今の階段下の使い勝手がなんとなく悪い、という場合には、思い切ってリフォームし、活きた空間にすることができます。

基本的に、木造軸組みの一戸建ての階段下スペースは、リフォームして使えることが多いですが、中には、構造物が入っていたり、構造上どうしても抜けない壁があったりして、リフォームが難しい場合もあります。
有効に使えるかどうかは状況によるので、現地確認しないと判断ができません。小規模なリフォームに見えても素人が勝手にDIYで壁を抜いたりしていい場所ではないのです。

また、鉄筋・鉄骨構造の場合は、ハウスメーカーの特殊な工法で独自の構造計算によりつくられているので、リフォーム会社が壁を取り去ったりするのが難しい場合もあります。図面を見て、メーカーに確認してから判断する必要があったり、リフォームすることでハウスメーカーの保証が効かなくなることがあるので、注意が必要です。

なお、螺旋階段など特殊な形状の階段は、階段下というスペースがないので活用するのは難しくなります。桁だけで構成されているスケルトンの階段の場合は、元の階段を活かしてできないリフォームを選ぶと階段の架け替えが発生し、大幅にコストアップになるので気を付けましょう。

階段下スペースはどれくらいの広さ?

ストレートタイプの階段

階段下の有効なスペースは、階段の形状により異なります。ストレートタイプの階段なら、側面側の長さが約2700mm、桁の幅側(奥行き)は750mm~800mmほどのスペースになります。

床から3段目程度までは高さが不十分で使えないことを考えると、側面の長さは1400mm~1800mm程度をどう活かすか検討することになります。階段下を収納にする場合など、広いほうの側面に間口を設けると一番使い勝手が良くなります。階段の桁を正面に見るほうを間口とする場合は、奥が深くなり、奥に行くにつれて天井が低くなるので、使い勝手が落ちてしまいます。

ストレートタイプの階段のサイズイメージ
ストレートタイプの階段下は使えるスペースが広く、側面側から出入りできると使いやすい(イラスト/長岡伸行)

コの字型タイプの階段

なお、途中で折れるコの字型タイプの階段の場合は、2階につながる側の階段下側がまとまったスペースになります。奥行きはストレートタイプと同じ程度の750mm~800mmで、横は1200mm程度、ただし天井が低いところで1400mm程度になるケースもあり、ストレートタイプの階段下ほどのスペースは取れないと知っておきましょう。

コの字型の階段下を収納に活用した例
コの字型の階段の場合は、側面の両側それぞれの形に合わせた活かし方を検討することも可能(画像提供/エントリエ)

階段下リフォームにはいくらくらいかかる?

では、階段下をリフォームすると、費用はいくらくらいかかるものでしょうか。
既存の階段を活かす場合は、50万円程度となります。
ストレートタイプの階段の場合で、目安となる費用を算出してみました。工事内容は、希望するリフォームに合わせて見てみましょう。

例えば、一口に収納といっても、扉を付ければ費用はグッとあがり、棚だけのオープンな収納にすれば費用は抑えられます。コストを抑えたい場合は、リフォーム会社に予算を伝えつつ、「棚を取り付けることはDIYにして費用を抑えられないか」など、相談してみると良いでしょう。

ストレートタイプの階段をリフォームする場合の費用目安
工事内容 目安額(税込み) 備考
階段下の壁の解体撤去費 5万~10万円程度 処分込み
壁の造作・内壁工事 10万~15万円程度 材工
内装(壁紙・床) 10万~15万円程度 材工
クローゼット扉を付ける場合 6万円~15万円程度 商品+取り付け
照明を付ける場合 1万~3万円程度 商品+取り付け
コンセントを付ける場合 1万~2万円程度 材工
カウンターを設ける場合 2万~5万円程度 商品+取り付け
本棚を造作する場合 8万~12万円程度 材工
ハンガーパイプを設ける場合 2万~4万円程度 材工

なお、大がかりなリフォームになりますが、階段をかけ替えることも可能です。その場合の費用は、おおむね100万円程度になります。費用の内容は、階段の解体撤去費や処分費、階段下の壁の解体費、階段の商品代、階段の手すりの商品代や設置費、それ以外に、既存の階段を活かした場合の表であげた、階段下を利用する工事にかかる費用などです。

階段の向きを変えた階段の架け替えリフォームのbefore→afterイメージ
階段の向きを変えるなど、大がかりなリフォームも可能(左:Before/右:After)(画像提供/エントリエ)

階段下リフォームで収納スペースを増やす

実際に、どのような空間づくりをするとスペースが活きるのでしょうか。リフォーム会社には、現状不便に感じていることや、どのように使いたいかを伝えると、使い勝手の良い空間づくりの提案が受けられるでしょう。階段下の活用アイデアやリフォームのコツを紹介します。

物入れ

玄関近くや廊下の収納なら、掃除用具入れやストック品を入れておく納戸に。重いものやかさばるものを買ってきたときに、玄関近くに収納があるとサッとしまえてラクです。開口部の向きにより、奥行きいっぱいまで収納にすると天井が低く使いにくいこともあるので、ある程度高さを確保できる範囲でつくるのが良いでしょう。奥行きが700mmあるような深さがある場合は、奥の壁に可動式の棚、手前は掃除機やモップなどなどタテ型のものを置けるよう空間を開けておくと使いやすくなります。ロボット掃除機など充電式の機器に対応できるよう、コンセントを付けておくのがオススメです。

階段下を掃除用具やストック品を入れる納戸にしたイメージ
玄関近くや廊下の収納は掃除用具やストック品を入れる納戸にぴったり(イラスト/長岡伸行)

ファミリークローゼット

玄関ホールや廊下にある場合は、家族全員のコート掛けなどを取り入れてファミリークローゼットに。出かけるときの動線上に身支度の場があると便利です。通気性の良い扉を付けるか、ロールスクリーンなどの目隠しを付けると、雑然とした印象にならずホコリ対策もできます。

階段下をファミリークローゼットにしたイメージ
階段下収納が出かけるときの動線上にある場合は、ファミリークローゼットにすると便利(イラスト/長岡伸行)

シューズインクローゼット・下足入れ

玄関に接する位置にあり、ストレートタイプの階段ならシューズインクローゼット、コの字型の階段なら下足入れや外で使う道具の収納にすることも検討できます。シューズインクローゼットの場合は、中に照明を付けておくと使い勝手がよいでしょう。

階段下をシューズインクローゼットにしたイメージ
玄関に接する位置にある階段下はシューズインクローゼットや下足入れに(イラスト/長岡伸行)

リビングのオープン収納(本棚など)

リビングインの階段なら、オープンにして可動式の棚だけつくり、本棚や見せる収納にする手も。もともと扉のある収納をオープンな収納にする場合は、扉があったときよりも目線が奥に届くので、空間が少し広く感じられるようになるというメリットもあります。

階段下をリビングのオープン収納として使用するイメージ
リビングインの階段の場合、オープン収納にすると空間を広く使える(イラスト/長岡伸行)

階段リフォームのその他アイデア

ペットスペース

高さに余裕があるなら、スペースを上下に分けて考えると使い勝手が上がります。下のほうにケージやトイレ、上のほうに収納をつくるのがオススメです。ケージのあたりは換気扇を付けたり消臭素材を使ったりと、臭い対策をしっかりとするのがコツ。上部の収納にペット用品をまとめたりすると便利です。収納部分は、中に入れているものにペットのニオイが付かないよう、扉を付けるのがベターです。

階段下をペットスペースにしたイメージ
階段下をペットスペースとして利用する場合は臭い対策をしっかりとするのがコツ(イラスト/長岡伸行)

スタディコーナー

オープンタイプの空間にカウンターを設け、その奥行きを500mm~600mm程度確保すると資料やパソコンを広げやすく重宝します。また、電子機器に対応するため、コンセントの数を多めに設けたり、作業中に手元を照らす照明を確保するなど、使うときを想定した空間づくりが必要となります。なお、照明は真上に付けるよりも、カウンターの奥側の壁に付けたほうが手元に明かりを確保しやすくオススメです。

階段下をスタディコーナーにしたイメージ
階段下をスタディコーナーにする場合は、コンセントの数や照明を確保するなど、使用時を想定した空間づくりが必要(イラスト/長岡伸行)

子どもスペースやヌック

収納のある小上がりを設けると、オモチャを片付ける収納も兼ねた遊び場に。小上がりは、オモチャなどを広げる範囲が自然と制限され、ほかの部分が散らかりにくい効果もあります。壁を黒板仕立てにしたり、マグネットが付くようにしておくと、書いたり貼ったりが楽しいお気に入りの空間が誕生するでしょう。

階段下を子どもスペースにしたイメージ
階段下を子どもスペースにすると、楽しい空間が誕生する(イラスト/長岡伸行)
まとめ

木造住宅は、ほとんどの場合階段下のリフォームができる

費用は、既存の階段を活かすなら50万円程度、階段をかけ替えるなら100万円程度から検討できる

解消したい不満や、どのように使いたいかを伝え、使い勝手の良い空間を検討する(スペースを目いっぱい使うことが必ずしも良いわけではない)

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取材・文/竹入はるな イラスト/長岡伸行
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