押入れ収納をクローゼットやワークスペースにリフォームする方法~リフォーム費用と実例紹介~

公開日 2020年08月19日
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押入れ収納をクローゼットやワークスペースにリフォームする方法~リフォーム費用と実例紹介~

「押入れは布団や季節の衣類などの収納場所、そのほかの用途では奥行きがあって使いにくい」というイメージがあります。限られた収納スペースを有効活用したい、そんな願いをかなえてくれるのが押入れのリフォームです。さらに、最近では押入れをファミリーデスクやワークスペースに変身させるリフォームも増えています。押入れリフォームのアイデアや費用について、一級建築士事務所みゆう設計室 中川由紀子さんにうかがいました。

もっと収納しやすく! 押入れをクローゼットにリフォーム

押入れをクローゼットにリフォームするにあたって、まずは最も平均的な施工例と予算を把握しておきましょう。

押入れをクローゼットに変える場合には、主に4つの工事が必要となり、押入れの状態で予算はそれぞれ違ってきます。

<押入れリフォームの主な工事>

・扉の撤去新設
・中段、敷居、鴨居の撤去
・内装補修
・ハンガーパイプの設置

「押入れのリフォームは、扉の素材や補修の度合い、押入れの形状などの条件により工事費は大きく変わりますが、20万~50万円くらいは必要になります」(一級建築士事務所みゆう設計室 中川さん・以下同)

昨今では、ご自身でDIYにチャレンジする方も増えていますが、押入れの中板を撤去するのは、バールやハンマーを使った、大掛かりな撤去作業が必要なことも。さらに古い家の場合は、断熱性や防湿性が劣る可能性が高く、結露やカビ対策が必要な場合もあります。危険も伴いますし、判断がむずかしいので、ここはやはりプロにお願いしたいところです。

予算少なめにも対応、押入れ収納 プチリフォーム例&費用

大掛かりなリフォームは予算的に難しいけれど、優先順位をつけて少しずつ施工したい……そんなお願いはできるのでしょうか?

「押入れのいちばん簡単なプチリフォームは、ふすまを外してロールスクリーンに変え、中板を外すことなくハンガーパイプを渡すことで、予算は5万円程度、作業は半日程度で終わりです。また押入れは壁や天井がベニヤの場合もあり、部屋の仕上げと異なることが多いので段階を経てのリフォームは可能です。

ただリフォーム費用として大きく金額が下がるわけではありません。工事を依頼するのであれば段階を経るよりは全て依頼したほうがトータルの費用は抑えられるようです。20万円から50万円の金額が変わらず、何度もお願いするより1度で済ましたほうが準備などの手間も省けるでしょう」

押入れの強度ほか中板の撤去、及び、湿気やカビ対策など工事はプロにお願いして、壁紙を張ったり、デコレーションしたりと自分でDIYしてもよさそう。押入れを使っていて不便な点、ご自身でDIYしてみたいこだわりのポイントなどの要望を伝えて、リフォーム会社や建築事務所に相談してみるのもよいかと思います。

ハンガーにかけられた衣類の写真
(画像提供/PIXTA)

そして、意外と見落としがちなのが、撤去したふすまの取り扱いです。

「リフォーム時に注意しておきたいのが“ふすまの処分をするかどうか”です。押入れをリフォームされる方の多くが、将来使うかもしれないと外したふすまを残されています。ふすまの面積は大きいので、保管場所があるのかどうか、という点も考えておきましょう」

ふすまの処分費は地域によって異なりますが、東京都新宿区、練馬区の場合は1枚400円、神奈川県藤沢市は2枚で500円、川崎市は5枚1000円などです。サイズによって違いもあるので、市や区のリサイクルセンターなどに確認してみましょう。ゴミ回収業者もありますが、軽トラック1台分などを目安にしている会社が多く、1点からの引き取りは割高になります。

押入れをリフォームする場合の予算詳細(一例)
内容 予算 備考
押入れの解体・撤去 10000円~30000円 天袋(上部、小さなふすまのついた収納スペース)のある場合、天上が高い場合は料金がアップ。
壁や床の補強 15000円~20000円
棚板、ハンガーパイプ取り付け 15000円~30000円
クローゼット扉(本体)・取り付け 60000円~100000円 扉の材質によって費用は大きく変わる。引き戸、開き戸、折れ戸のタイプ順で値段がアップ。いずれも扉の枚数が多くなるほど高価に。
諸経費 20000円~ 廃棄物の処分費用など。
補修費 要見積もり 押入れの形状、状況に応じた補修を行う。扉の費用同様に高価になる場合も。
ふすま貼り替え 片面3000円前後~
クローゼットの写真
(画像提供/PIXTA)

押入れが「生活スペース」に大変身!
ワークスペース・パントリー・子どもエリアへのリフォーム

90センチ程度の奥行きのある押入れは、布団収納に丁度いいサイズにつくられています。けれども雑貨や本などの細々したアイテムを収納するには少し奥行きがあり過ぎます。手前側は活用できていても、奥はごちゃごちゃになって何があるのか思い出せないなんてことも、押入れ収納のあるあるです。

1間分の押入れスペースは0.5坪ほどで、およそ畳1畳分のスペースに相当します。このスペースを思い切ってワークスペース、勉強机、パントリーを兼ねた家事スペースなどへリフォームするのも良いアイデアです。そのほか押入れの奥行きを活かして、造り付けの机を設置して、奥には本棚、横にも小さな棚を置いて……と、独立性の高い自分だけのスペースにしてみてはいかがでしょう。イメージはどんどん膨らみますね!

「奥行きが深くて使いにくかった収納をファミリーデスクにつくり変えた事例はあります。つり戸棚やワゴン収納を活用して、奥行きを減らして出し入れしやすい収納に変えたことで、収納の容積は減ったけれども使える収納が増えたと喜ばれました」

押入れリフォーム予算の目安と工事期間
内容 予算 工事期間・備考
クローゼットにする 200000円~500000円 3~4日。解体、扉付け替え、棚、ハンガーパイプ、廃棄物処理など
作業スペースにする 300000円~800000円 3日~7日。押入れ周辺のリフォームをする場合が多く、金額もケースバイケース
内部のみクローゼットにする 30000円~60000円 半日~1日。ふすまのつくりや大きさにより金額が変動
クローゼットの写真
(画像提供/PIXTA)
クローゼットをデスクにリフォームした例
類似リフォーム例:クローゼットをデスクにリフォーム。
ワークスペースへリフォーム(画像提供/一級建築士事務所 みゆう設計室)

あとで後悔しないために! 押入れ収納リフォームを成功させるには

失敗しない、プロへの伝え方のポイント

押入れは家全体で見ると、決して広いスペースを占めているわけではありません。しかし、使い勝手良くリフォームすれば、実際の広さ以上の便利さが期待できます。プロの方に相談する際、失敗しない伝え方のポイントはあるのでしょうか?

「押入れが使いにくくてリフォームしたいという理由を明確にした方が良いと思います。引違いのふすまを開きにするだけでも使いやすくなる場合もありますし、奥行きを改善すると使いやすくなることもあります。逆に、布団の収納をする必要があるのに、中段をなくしてしまうと使いにくくなることがあります。

今の家は収納が足りない家がほとんどですので、押入れを部屋の一部にするということはその分収納量が減るということにもつながります。この場合は、押入れが収納スペースではなくなりますから、入れられなくなった荷物の収納・処分等を考えてからリフォームすることをオススメします。困ったときは収納計画も含めてプロに相談してみてください」

信頼できるプロに出会うには? 業者選びのコツ

「リフォームの目的を聞かずに、こちらが言った通りにやるという業者さん、逆に、そんな押入れリフォームは意味がないと決めつける業者さんは避けたほうが良いでしょう。使いやすさや見た目の納まりまでしっかり検討してリフォームをスタートさせるために、しっかりと相談を受けて提案してくれる業者さんを探してみてください」

使い勝手のあまりよくない押入れを、生活スタイルにあわせてリフォームすることで、利便性は大幅にアップ。家が少し広くなったかのように活用できることでしょう。費用を抑えたい、おしゃれにしたいなど、さまざまな希望をプロに相談してみましょう。希望をかなえるために、いろんな提案をしてくれるはずです。

まとめ

カーテンレールやハンガーパイプ設置だけなら自分でも可能だが、古い押入れは強度面で心配が残る

中段を取って、洋室向きのクローゼットに変える場合は、1間あたり20万~50万円くらいが目安

奥行きのある押入れはワークスペース、勉強机、パントリーを兼ねた家事スペースにもなれる。押入れリフォーム=クローゼットにこだわらず、イメージをふくらませてみよう!

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取材・文/大竹香織
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