リフォーム会社選びに欠かせないのが「見積書」のチェック。2~3社に見積もりを依頼し、その内容を比較して選ぶのが一般的だ。見積り作成に必要な「現地調査」から見積書の見方まで紹介しよう。
現地調査とは、リフォーム会社のスタッフが自宅(リフォームする家)を訪ね、その状況を確認する調査。例えば「柱にシロアリはいないか」「耐震性に問題はないか」「給排水管、配線はどうなっているか」などを調べる。現地調査までに、次の書類を用意し、リフォーム予算を伝えておくとスムーズに進められる。
□ 建築・購入当時の図面(リフォームをしている場合、その図面も用意)
□ 建築確認申請書類(一戸建ての場合)
□ リフォームの希望を書き出したメモ
□ 内装や設備のイメージが分かる写真
「見積書」は、リフォームの内容と工事費用を明記した書類だ。費用の総額だけが記載されたおおまかな見積もりでは、どんな工事にいくらかかるのかがつかめないので、まずはリフォームの内訳とその費用が書かれた細かな見積もりかどうかを確認しよう。
ただし、「トイレの交換」「建具の交換」など設備交換のみの小規模なリフォームの場合は、「代金」が書かれた見積もりの金額のなかに、設置に伴う工事費用一式が含まれていることが多い。細かな見積書がない場合は、総額の中にどんな費用が含まれているかを聞いておくと安心だ。
見積書をもらったら、合計金額だけでなく、その内容や予算が考慮されているかを確認したい。
まず、見積書の「工事項目」や「適用(仕様)」の内容が、図面や打ち合わせで決めたものと同じかどうかを確認しよう。担当者からの説明に分からないことがあれば、遠慮なく質問することが大切。
また、工事の金額に間違いがないかもチェック(図1)。見積書に記載されている金額以外に発生する費用はないかどうかも、契約を行う前に確認しておくと安心できる。
見過ごしてしまいそうなのがリフォーム会社の社名や施主であるあなたの名前など。見積書を出した請負会社の社名や住所が正しく記入され、押印されているかを確認しよう。また、施主であるあなたの名前や書類の作成年月日、担当者名などがきちんと記入されているかどうかも目を通しておきたい。
見積書と一緒に提出される「仕上表」。壁紙や床材などの内装材、外装材やサッシ、システムキッチンやユニットバスなど、使われる材料の商品名や品番、色などを示した書類だ。リフォーム会社によっては、見積書や図面に仕様が書き込まれていて、仕上表は省略されていることも多い。
仕上表(図2)をもらったら、内装材や設備機器は希望のものが記載されているか、見積書の内容と同じかどうかを確認しよう。商品名や品番だけでは、色や機能、グレードなどが分からないので、ショールームで実物を見たり、カタログや見本を見せてもらうことが大切。なお、品番は数字や記号がひとつ違うだけで、色や機能、価格などが違ってくる。カタログと照らし合わせて、一つひとつ確認したい。