会社によって、得意分野や手がける範囲が違ってくる。どんなリフォーム会社があるのかを知っておこう。
地域密着型の工務店は、住宅の新築だけでなく、増築や改築、修繕、水まわりのリフォームなど幅広く手がけているところも多い。地元で長年営業している会社なら、近隣からの評判を聞いてから依頼できるメリットがある。ただしショールームやカタログがなかったり、デザインセンスがあまりない会社もあったり、というケースも多いので、依頼前には必ず施工例の写真などを見せてもらい、どんな分野のリフォームが得意か、どんなテイストなのかを確認したい。
リフォームは同じプランでも、建物の状態や構造、工法によって施工方法が違ってくる。壁や床を解体したら補強工事が必要だった、ということもある。技術力の面では、実績が多く、経験の豊かなリフォーム専門会社が安心。全面リフォームを依頼するなら、建設業の許可を取得していて、大規模リフォームの実績がある会社がいいだろう。また、リフォームの専門会社なら、「もっと明るい家にしたい」「すっきり片付けやすくしたい」など、施主からの漠然とした希望も、これまでのノウハウでスムーズに形にしてくれるはず。
今の住まいを建てたハウスメーカーやデベロッパー系列のリフォーム会社は、建物の構造や工法を熟知しているケースが多い。また、新築時からの定期点検の結果や補修の履歴が共有されていれば、建物の耐久性も考えたうえで、いつ、どんなリフォームをすれば最適かをアドバイスしてもらうこともできる。
ユニットバスやトイレ、キッチンなどの水まわり設備を販売している会社で、リフォームも手がけているところがある。設備機器に関する知識やノウハウが豊富なので、水まわりの交換のみの場合は、気軽に頼むことができる。会社によっては、設備機器の交換と同時に内装の張り替えなどのリフォームも行う。「新しく入れる設備が以前よりコンパクトで床や壁紙の張り替えが必要」「せっかくだから壁や床も新しくしたい」という場合は、依頼前に、手がけているリフォームの範囲を確認しておきたい。
地元の小規模な会社が地道に訪問販売やチラシで宣伝をしているケースもあるが、悪質なリフォーム会社も残念ながら存在する。信頼できる会社なのかどうか、訪問販売やチラシの情報だけで決めてしまわずに、施工実績や施工例を確認。また、実際に会社に行って、その会社が本当に存在するのか、対応はどうかなどを確かめてから、依頼するかどうかの検討を始めるようにしたい。なお、「リフォームをしないと建物が倒壊する」「今なら●●万円のところを●●万円です」など、契約をせかすような営業をかけてくるところは要注意。