新築マンション購入の注意点 契約までと契約後にクリアしたい4つのこと

公開日 2022年09月30日
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新築マンション購入の注意点 契約までと契約後にクリアしたい4つのこと

新築マンションは、完成前の段階から販売がスタートします。そのため、完成済みのマンション購入や中古マンション購入とは異なり、自分が購入する住戸そのそのものや、建物全体をチェックできないまま契約することも。その点に、不安を感じる人も多いでしょう。そこで、新築マンションの購入で後悔しないための主な注意点をまとめます。家探しの際の参考にしてください。

マンション購入の注意点は大きく分けて4つのポイントがある

マンションの購入でしっかりチェックしておきたい注意ポイントは、大きく分けて4つ。

「お金のこと」
「住戸のこと」
「共用部分のこと」
「立地のこと」です。

「お金のこと」は自分がいくらまでのマンションなら無理なく買えるのかを早めに確認しておくことで、購入候補のしぼりこみがスムーズになります。

「住戸のこと」「共用部分のこと」は、完成前の新築マンションの場合、モデルルーム見学やパンフレット、物件のホームページなどで、特に自分が重視する条件を確認しておくこと。実物は内覧会で見ることができますから、その際に重要事項説明や契約内容と同じになっているかを確かめることが大切です。

「立地」については、自分で変更ができない部分なので、物件選びの際のチェックをしっかり行いましょう。

下の表は、新築マンション購入の流れの中で、4つのポイントをいつチェックするのかをまとめたもの。チェックする主なタイミングは購入申し込み前までに集中しています。新築マンションを買おうかなと思ったら、物件探しと同時に「お金のこと」「住戸のこと」「共用部分のこと」「立地のこと」を調べるようにしましょう。

新築マンション購入の流れとチェックのタイミング
新築マンション購入の流れとチェックのタイミングの表
(図表作成/SUUMO編集部)

では次に、「お金のこと」「住戸のこと」「共用部分のこと」「立地のこと」の4つのポイントで注意しておきたいこと、知っておきたいことを、具体的に見ていきましょう。

お金の注意点。将来の維持費も考えて無理のない資金計画を

借りられる金額=返せる金額ではない

新築マンション探しのスタート地点で考えておくことはさまざまです。その中で特に重要なのが、いくらのマンションを買うのかという予算。予算の見当がまったくつかないままでは、購入する物件の候補をしぼりこむことも難しくなるからです。その予算を立てるために必要なのが、住宅ローンの借入額です。

マンションを購入する人の多くが、購入資金を自分の貯金や親からの資金援助で調達した頭金と、住宅ローンの借り入れから用意します。
つまり、いくらのマンションを買うかは用意できる頭金の額と借りられる住宅ローンの額の合計ということになります。

しかし、注意しておきたいのは金融機関が貸してくれる住宅ローンの金額は、その人が無理なく返済していける金額ではない、ということ。銀行など民間金融機関の融資限度額は、金融機関ごとのさまざまな条件で決まり、その基準はケースバイケース。

一般的には年間のローン返済額(住宅ローン以外の返済も含む)が年収(税込)の35%以内といわれます。しかし、年収からいくらまでなら住宅ローン返済に充てられるかは、世帯の事情によって異なります。
今後、確実に年収が上がるので今の年収の35%くらいなら返済できるという世帯もあれば、教育費や複数台の車の維持費がかかるから住宅ローン返済は年収の20%以内に抑えたいという世帯もあるでしょう。事情はそれぞれです。

大切なのは、わが家にとって無理のない返済額をもとにして借入額を決めることです。

なお、SUUMOでは、毎月返済額から借入可能額のシミュレーションをすることができます。結果から購入可能な物件の検索もできますから、ぜひ活用してみてください。

物件価格=総予算ではない

用意できる頭金の額と借りる住宅ローンの金額を合計すると、マンションの価格の目安となります。

マンションの価格(物件価格)=住宅ローン借入額+頭金

注意したいのはマンションの購入には、マンションの価格以外にも支払うお金があること。

下の図のように、マンションの価格は頭金と住宅ローン借入額でまかなわれますが、そのほかに諸費用がかかります。つまり、マンション購入の際の総予算は、マンションの価格に諸費用を加算した金額ということになります。

諸費用も頭金と同様、現金で用意するのが一般的で、新築マンションの場合は物件価格の3~5%が金額の目安。貯金や親からの資金援助をすべて頭金にしてしまうと、諸費用の支払いに困ることになりますから注意しましょう。

マンション購入でかかるお金
マンション購入でかかるお金
マンションの価格は頭金と住宅ローン借入額でまかなうのが一般的。そのほかにも諸費用がかかることに注意(図表作成/SUUMO編集部)

新築マンションだからかかる諸費用もある

マンション購入では、契約書に貼る印紙代(印紙税)や火災保険料、登記費用、ローンを借りる際に必要なローン事務手数料や保証料などがあります。

そのほか、新築マンションの場合にかかるケースが多いのが修繕積立基金と管理準備金。修繕積立基金はマンション全体の大規模修繕に充てられるお金で、毎月支払う修繕積立金を補填するものです。

管理準備金は、管理組合発足のために必要な諸経費に充てるための費用です。金額は物件によって異なりますが、修繕積立基金は数十万円、管理準備金は数万円程度が目安で、物件の引き渡し時に支払います。

新築マンション購入でかかる諸費用の内訳例
※物件価格5000万円/住宅ローン借入金4000万円
項目 費用
売買契約印紙税 1万円
ローン事務手数料 約3万円
金銭消費貸借契約印紙税 2万円
ローン保証料 約82万円
火災保険料 約3万円
登記費用 約25万円
修繕積立基金 約30万円
管理準備金 約8万円
合計 約154万円
(物件価格の約3%)
※ 諸費用は概算。ローン事務手数料や保証料は金融機関やローンの借り方によって異なる。火災保険料は保険会社や補償内容によって、登記費用に含まれる司法書士報酬は依頼先によって異なる。ローンは35年返済で試算
※ みずほ銀行HPで試算

住んでいる限り出費は続く。維持費のことも考えておこう

住宅を購入すると、住宅ローンの返済以外の出費もあります。毎年1月1日時点での所有者に課税される固定資産税・都市計画税のほか、家が広くなることで光熱費が増えるケースもあります。そのほか、マンションの場合は、管理費や修繕積立金、駐車場代、駐輪場代のほか、物件によってはトランクルーム代、専用庭使用料が必要になります。

また、将来的には給湯機器やトイレなど水回り設備や冷暖房器の修理や交換費用、内装や間取りなどのリフォーム費用が発生することにもなるため、準備をしておくことが大切です。

住宅ローン返済額をいくらにするかを決める際には、マンション購入後のこれらの維持費についても考えておくようにしましょう。

イラスト
(イラスト/藤井昌子)

住戸選びの注意点。モデルルームは豪華。でも、冷静になって考えよう

広さや階数、向きなど、何を優先するかを考えておく

同じ物件でも、専有面積が狭いよりも広い方が、低層階よりも高層階の方が、北向きよりも南向きの方が価格は高めに設定されているのが一般的です。予算内で満足できる住戸を選ぶためには、自分が住まいに何を求めるかを整理しておきましょう。例えば、予算オーバーしそうな場合、「広さより眺望の良さを優先したいから高層階でコンパクトな間取りを選ぼう」などの判断ができるようになります。

モデルルームは情報の宝庫

新築マンションの場合、建物が完成する前から販売がスタートします。そのため、実際にマンションが建てられる場所の周辺にマンションギャラリーが設けられ、モデルルームの見学ができるようなっています。

モデルルームで確認できるのは、間取りや内装デザイン、キッチンなどの設備機器だけではありません。マンションのコンセプトを解説するムービーが用意されていたり、建物全体や敷地のプラン、建物の構造がわかる模型やサンプルが展示されていたりします。モデルルームでは再現されていないエントランスや外観デザイン、ラウンジなどの共用施設のイメージもCGで表現されているのが一般的です。そのほか、販売会社の担当者がさまざまな質問に答えてくれますから、興味のある新築マンションのモデルルームには、ぜひ足を運びましょう。

複数のモデルルームを見学するうちに、最近のマンションの間取りの工夫や最新の住宅設備、価格の目安などがつかめてきます。

オプションで豪華なモデルルームでは冷静になろう

モデルルームでは、床材や壁紙、ドアなどの質感や色、収納スペースの大きさ、水回り設備などを自分の目で確かめることができます。購入したい間取りがモデルルームになっていれば、室内の開放感はどうか、動線はスムーズかなど、より具体的な確認をすることができます。購入したい間取りではない場合でも、そのマンションのグレード感や雰囲気を感じられるメリットは大きいと言えます。

注意したいのはモデルルームが標準仕様ではなく、オプションを多く取り入れているケース。キッチンにビルトインタイプのオーブンや浄水器が付いていて「便利そうなキッチン!」と喜んだら、実は有料のオプションだったということも。オプション仕様の設備や建具、内装には、オプションだとわかるように印が付けられていたり、見学時に標準仕様かオプション仕様かがわかる一覧表を渡されたりするので、豪華さに惑わされず冷静にチェックしていきましょう。

完成済みマンションでは何をチェックする?

マンションの建設中には、建物周辺に設置されるモデルルームですが、建物の完成が近づくと棟内にモデルルームが設けられたり、完成後は実際に購入する住戸を見学できるようになったりします。エントランスや駐車場、駐輪場、共用施設も見学できればぜひ見ておくといいでしょう。

完成済みマンションの場合は、購入したい住戸を見学できますから、間取りや動線、眺望などが確認できます。完成しているとオプション仕様の申し込み期限が過ぎているというデメリットはありますが、家具やオプションで豪華さを演出していない分、入居後の自分たちの生活がイメージしやすいメリットがあります。

なお、モデルルームの間取りが自分の購入したいタイプと違う場合、同じシリーズの別のマンションのモデルルームに、近い間取りのものはないか調べて、見学してみるのもおすすめです。設備や室内のデザインなどは違うかもしれませんが、部屋の配置などはイメージできるかもしれません。

内覧会で気づいた不具合や疑問点は遠慮せずに伝えること

ここまでは、契約前のモデルルームでの注意点を中心に紹介しましたが、新築マンションでは契約後、建物ができあがってから重要なチェックのタイミングがやってきます。それが「内覧会」です。

内覧会とは完成前に契約したマンションが契約通りの建物、室内になっているか、仕上がりはどうかを確認する機会。引き渡しの1カ月ほど前に行われるのが一般的です。建具や窓がスムーズに開閉するか、床鳴りはしないか、水回り設備は水を出した時に水漏れしていないかなど、細かな点までチェックしましょう。不具合や疑問点などを見つけた場合、引き渡し後は対応してもらえないこともあるので、遠慮せずに案内をしてくれるマンションの担当者にその場で伝えることが大切です。

イラスト
(イラスト/藤井昌子)

共用部分のことをチェック。自分にとって便利な設備や施設があればおトク

共用部分とは?どんな設備があるかを確認しよう

マンションの共用部分とは、購入した住戸(専有部分)以外の部分を指します。エントランスやオートロック、エレベーター、宅配ボックス、躯体(住戸と住戸の間の壁や天井、床などの構造部分)など、マンションの区分所有者がみんなで所有・利用する部分のほか、バルコニーや玄関ドア、窓ガラスなどその住戸の居住者が専用使用する部分も、実はみんなの共用部分です。

完成前の新築マンションでは、多くの場合、実際の共用部分は確認できません。でも、エントランスはどんな空間デザインなのか、オートロックは暗証番号や生体認証システムなどさまざまある中でどのシステムなのか、エレベーターは何台あり購入したい住戸からの距離はどれくらいかなど、気になることはいろいろあるはず。マンションの公式サイトで確認をしたり、モデルルームで販売会社の担当者に質問したりしましょう。

大規模なマンションは共用施設が充実。何があるかチェックしよう

タワーマンションなど住戸数の多いマンションほど、共用施設が充実している傾向にあります。

外部の人を招いてパーティなどができるラウンジや、来客に宿泊してもらえるゲストルーム、雨の日でも子どもを遊ばせられるキッズスペースのほか、トレーニングジムやコワーキングスペース、岩盤浴スペースやカラオケルーム、屋上のバーベキューコーナーなど、物件によってさまざまな共用施設が設けられます。

自分が利用できる施設がマンション棟内にあれば便利ですし、充実した暮らしがかないます。ただし、注意したいのは維持費。マンション全体の総戸数に対して、豪華な施設が多すぎる、温浴施設やプールなど維持費がかかる共用施設がある、といった場合は、将来も維持できるのか、他の施設に転用できそうかなども考慮した上で、購入を検討するのがおすすめです。

地震や水災など災害時に備える設備があれば安心

現在供給されている新築マンションは、耐震構造、制振構造、免震構造の3種類の構造に大別されます。構造によって地震の際の揺れ方は異なりますが、どれも震度6強~7クラスの大地震での建物の倒壊は免れるレベルです。

さらに、被災後に役立つ飲料水や食料品、簡易トイレ、発電機、AED、担架、救急用工具などが竣工時から備えられていたり、防災備蓄倉庫が確保されていたりするマンションは、災害への備えに配慮された物件といえます。また、浸水リスクのある立地のマンションでは、棟内への水の浸入を防ぐための工夫がされた物件もあります。新築マンションを選ぶ際には、確認しておくといいでしょう。

イラスト
(イラスト/藤井昌子)

立地をチェック。自分の好みだけでなく、将来売却しやすいかの視点も忘れずに

  • 周辺環境(騒音などが気になる建物はないかなど)
  • 自然災害のリスク(ハザードマップで確認しよう)

自分にとって良い立地とは?優先順位を考えること

毎日の暮らしや、将来、売ったり貸したりすることを考えると、マンション購入では立地も重要なポイントです。立地とは、そのマンションがどの街にあるのか、都心や最寄駅からの距離やアクセスはどうか、周辺の住環境はどうかということ。

マンションを買うときに立地に求める条件は人それぞれです。都心か郊外か、駅近か少し離れた住宅街かなど、暮らし方の好みや家族構成によって違ってくるでしょう。自分が住環境に求めるものは何かを明確にして優先順位を決めておきましょう。

想定外の売却や住み替えもある

今の自分の希望を最優先にマンションの立地を選ぶのも大切ですが、将来、転職や転勤、ライフスタイルの変化、家族構成の変化、周辺環境の変化や近隣住民とのトラブルなど、売却や住み替え、賃貸に出すという可能性もゼロではありません。そのときに売ったり貸したりしやすいように、自分以外の人の好みにも合うような立地かを考えて選ぶのがいいでしょう。

駅や都心へのアクセスが良いこと、周辺に暮らしに必要なスーパーや病院、学校などが揃っていることなど、多くの人に好まれる立地は、自分にとっても暮らしやすく快適な住環境といえます。

モデルルーム見学の際には周辺環境をチェック

現地モデルルームや、建設予定地近くのマンションギャラリーを見学する際には、時間の余裕をもって周辺環境も確認すること。最寄駅からマンションまで、途中にどんな店や施設があるか、途中に交通量が多い危険な道はないか、騒音や音が気になりそうな工場などの施設はないか、家族で歩いてみるといいでしょう。同じ街でも朝と夜では雰囲気が異なることもありますから、気に入った物件があれば時間帯を変えて行ってみるのがおすすめです。

災害リスク情報をハザードマップで確認

大雨による河川の氾濫や土砂崩れ、大きな地震による地盤の液状化など、災害リスクの情報を知ることは重要。ホームページなどで公開している自治体も多いですし、国土交通省の「ハザードマップポータルサイト」で調べることもできます。事前に調べておくことで、災害リスクの低い立地から物件探しをすることもできますし、希望のマンションが災害リスクのある立地にあるなら、地域やその物件でどのような対策がとられているかを確認できます。

イラスト
(イラスト/藤井昌子)

新築マンション購入の際に、チェックしたい注意点はまだまだたくさんあります。マンション購入で不安に感じていることや、どんな暮らしをしたいのかをイメージしながら、自分なりのチェックポイントを考えて物件探しをしましょう。

まとめ

新築マンション購入で注意したいのは主に「お金のこと」「住戸のこと」「共用部分のこと」「立地のこと」の4つ

お金のことは無理のない資金計画を早めに考えておくことが大切

住戸はモデルルームの豪華さに気を取られずに、自分に合う物件を冷静に選ぼう

共用施設は自分にとって便利なものがあるかを確認しよう

立地は、将来売ったり貸したりしやすいかも確認したいポイント

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取材・文/田方みき イラスト/藤井昌子
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