進学・就職・結婚など人生の転機にすることが多い部屋探し。つまり、学生か社会人か、一人暮らしか夫婦かなどにより、部屋を選ぶポイントは変わってくる。そこで、首都圏で引越しをした賃貸住宅入居者の部屋探しの実態を調査。それぞれの違いに注目して見ていこう。
※調査データのパーセンテージは四捨五入により合計が100%にならないことがあります
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どの層も「家賃」を重視した人が多く、それ以外は性別などによりさまざま。
特徴がよく表れているのは、一人暮らしの女性で、社会人・学生とも「セキュリティ」を重視した人がほかの層より飛び抜けて高い。ほかにも一人暮らしの社会人女性は「路線・駅やエリア」「築年数」「設備・仕様」など快適性にかかわる項目が、比較的高いのが特徴的だ。
そして興味深いのが、社会人か学生かによる違い。「家賃」や「初期費用(敷金・礼金・仲介手数料など)を重視すると答えた人は、男女とも、社会人よりも学生のほうが少ないという結果となっている。学生の場合、親が出してくれるから気にしないという人も多いのだろう。
また、夫婦が重視する項目で特徴的なのは、「間取り」「部屋の数」がほかの層に比べて高いこと。共同生活を快適に送るために、間取り・部屋の数へのこだわりが一人暮らし以上に強くなるということが考えられる。
どの層においても、最終的にあきらめるポイントとして多く挙げられたのは「築年数」。一人暮らし社会人女性においては、「重視する」と答えた人も多いため、重視したが結果的に「あきらめた」という人が多いようだ。
また、一人暮らし社会人男性は、ほかの層に比べて「面積(広さ)」をあきらめたという人が多く、「通勤時間」をあきらめたという人が少ない。仕事が忙しいから家は最小限の広さでよく、その代わり通勤に便利なところがいい、と考える人が多いのかもしれない。
全体では、「最寄駅からの時間」「家賃」をあきらめたという人も多く、いずれも20%超。駅から歩く時間が多少増えたり、家賃が少し高くなったとしても、「路線・駅やエリア」「立地・周辺環境」などは譲れない、という人が多いようだ。
引越し・住み替えは人生の転機にすることが多いため、きっかけも、物件へのこだわりも、人それぞれ違う。さらに自分自身も、これから置かれる状況により、大きく変化していくといえそうだ。部屋探しのときの参考にしてみよう。