両親や友人が家に遊びに来る機会は意外に多いもの。しかし、人を家に招くのに抵抗がある人は6割以上に及ぶ(※住宅購入経験のある北海道、宮城県、広島県、福岡県の男女200人に調査/2016年実施、SUUMOマガジン編集部調べ)。今回は、仕事仲間や子どもの友人が遊びに来たときに楽しめる家のポイントをご紹介。一級建築士の佐川さんにお話をうかがった。
玄関脇にシューズクローゼットなど収納スペースを確保できれば荷物置き場にでき、玄関もすっきり保てる。スペースを確保するのが難しい場合は、「壁や下駄箱の扉にフックをつけて、来客のコートや荷物を掛けるという手もあります」(佐川さん・以下同)
「玄関の近くに客間があると、家族が過ごすプライベートスペースと切り離しやすいので来客時に重宝します」。また、ゲストが利用する場合を考え、手洗いコーナーは個別に設置したほうが、洗面所や浴室といった特にプライベートな部分を見せずに済む。
壁にニッチ棚を設けるなどして、自分の趣味の物や写真を飾ると、会話のきっかけになる。「和やかな雰囲気を演出したいなら間接照明も有効です」。映像やゲームを楽しめるエンタメグッズや設備もあると複数人の来客時も盛り上がる。
みんなで個室にこもらないように、あえて子ども部屋を小さめの部屋にしたり、冬ならリビングに床暖房を設置したりするなど、「おのずと子どもたちが目の届く範囲に集いやすいように、リビングなどの共有スペースを居心地よくするのも方法の一つですね」
子どもが楽しめるようにマンションにWiFiやキッズルームが完備されている例も。「階段の踊り場を少し広めにして壁面に本棚を設置し、第二の子ども部屋に。子どもは高いところが好きなので喜びますし、大人も目が届きやすいので一石二鳥です」
今回は、会社の同僚や子どもの友人など、家族のゲストが来訪するときのポイントをご紹介しました。「おもてなしは相手を思う気持ちとさりげない工夫が大事。家選びにぜひ活かしたいですね」(佐川さん)。家族だけでなく、迎えるゲストも楽しめる家選びの参考にしてくださいね。
今回アドバイスしてくれた専門家
佐川 旭さん
マンションから一戸建てまで詳しく、「間取り博士」と呼ばれるベテラン一級建築士。All About「家を建てる」ガイドを務め、公共建築なども手がける