おかずクラブ・オカリナ 看護師寮やルームシェアを経てやっぱりひとりが好き。引越しはトラウマを解消してくれる儀式【家愛遍歴】

公開日 2022年11月08日
おかずクラブ・オカリナ 看護師寮やルームシェアを経てやっぱりひとりが好き。引越しはトラウマを解消してくれる儀式【家愛遍歴】

人生の節々に発生する「引越し」。著名人の方々は、どんな視点で家を選び、今の暮らしに落ち着いたのでしょうか。連載「家愛遍歴」では、これまで住んだ思い入れのある家、そこでの暮らしについて伺います。

今回のお話を伺ったのは、人気お笑いコンビ・おかずクラブのオカリナさん。寮生活、ルームシェア、一人暮らしとさまざまな暮らしを経験してきたオカリナさんが、たどりついた家探しのこだわりポイントとは?

寮生活とルームシェアで、「人と暮らすのは向いていない」と確信

友達とのいざこざを振り返るオカリナさん

ーーオカリナさんが実家を出たのは高校生のころで、宮崎県内の学生寮に住んでいたそうですね。寮での生活はどうでしたか?

寮生活は本当に嫌でしたね。1年生から3年生までが同室だったんです。部屋の半分は3年生の敷地、残りのスペースを1、2年生で使うルール。物は置けないし、プライベート空間もないし、規則が多くて苦痛でした。

ーーかなり窮屈な生活だったんですね。看護師として就職し、上京後はどんな暮らしでしたか?

最初は病院の寮に住んでいたんです。けど、期限があったので出なければならなくなって、一人暮らしを始めました。

ーー「この街に住みたい!」なんて憧れは?

もともとは、三茶(三軒茶屋)に憧れていたんです。三茶の街が出てくる、小林聡美さんが主演の「すいか」というドラマがすごく好きだったので。でも、渋谷近くだと知って「そんな都会には怖くて住めない!」と思っちゃって。

どこに住もうかな?と考えたとき、過去に「ジブリ作品に出てきそうだよね」と言われたことを思い出したので、じゃあ「三鷹の森ジブリ美術館」がある三鷹にしようと決めました。

ーー三鷹の部屋はどのように選んだのでしょうか?

家賃6万2000円で、日当たりがよくて明るいし、バストイレ別。「ここでいいかな!」とすぐ決めました。あとは池田暁子さんが汚部屋を綺麗にしていく様子を描いたエッセイ漫画(『片づけられない女のための こんどこそ!片づける技術』)が好きで、そこに出てくる部屋に雰囲気が似ていたんですよ。

ーー自分の好きな作品に近い暮らしがしたい気持ちがあるんですね。

そうなんです。「作品内に出てくる生活が楽しそうだな」と思っちゃうんですよね。でも、いざ住んでみると不都合もありました。私が夜中に帰ってきてシャワーを浴びていると、下に住んでいる大家さんに「うるさい」って言われてしまいました。同じ物件に大家さんがいる部屋はダメだな、と思ったきっかけの家です。

でも、三鷹の街自体は、すごく住みやすかったです。結局8年くらい住んでいました。吉祥寺まで出れば何でもそろうし、静か。緑や商業施設、図書館もありますし、ジブリ美術館にも5回くらい行きました。

芸人らしく、キャラを重視した引越しだったそう

ーー三鷹では、ルームシェアをしていた時期もあるそうですね。

看護師時代に同じ寮だった同期に「ルームシェアしない?」と誘われたんです。私は高校時代、同じ寮だった友達とめちゃくちゃ仲悪くなった経験があったので、「絶対に無理」って言ってたんですよ。でも「寮で一緒に住んでたから大丈夫だよ!」って力強く言われたので、「そんなに言うなら大丈夫なのかな……」と思って一緒に住むことにしました。

ーールームメイトとは無事に暮らせましたか?

最初はうまくいっていたんですけど、やっぱりダメでしたね。自分で言うのも変なんですけど、私は人をイラつかせやすいんですよ。生活音がうるさかったり、人の気持ちがあまりわからなかったり。相手が地味~に嫌だと思うことを積み重ねてしまったんだと思います。

いつの間にか、なんとなく避けられるようになってました。気まずい関係なのに、なぜか更新してしまって……結局4年間一緒に暮らしていました。

ーー気まずいですね……その後、ルームメイトと仲直りはできましたか?

『ロンドンハーツ』のおかげで仲直りできたんです。(田村)淳さんが自宅に来るロケの依頼が来て「多分断られるだろうな」と思いつつ相談したら、協力してくれて。それがきっかけでまた話すようになりました。今では「あの時、なんで怒ってたのかわからない。思い出せない」って言われるくらい(笑)。でも、寮生活やルームシェアを経て、「やっぱり自分は人と暮らすのは向いていないんだな」と学びましたね。

引越しごとにトラウマを解消する部屋選び

さまざまな引越しを経て、今は一人暮らしを満喫

ーー寮やルームシェアなど他人との暮らしだと、自分の好きなようにできない部分もあると思います。自分の好きなように生活できたのは、やっぱり一人暮らしをするようになってからですか?

三鷹での一人暮らし時代は自由でしたね。香川県の看護学校時代も一人暮らしをしていたんですが、これは想定外だったんです。

ーーどんな暮らしだったんでしょうか。

もともと寮に住む予定だったんですが、そこがホラー映画に出てきそうなくらい古くてボロボロ。お風呂もトイレも共同で「こんなところに住めない!」と思って、すぐ引越したんです。

選んだのは6畳で3万円くらいの部屋。安いけど、ユニットバスだったのと、洗濯機が外にあるのが本当に嫌で。「次は絶対バストイレ別で、洗濯機を中に置けるところに住もう!」と決めました。

ーーその経験から、物件選びの基準ができたんですね。

そうです。引越しごとに、自分の譲れないポイントがわかってくるんですよね。三鷹に住んでからは、大家さんが近くに住んでいるところは、私の場合は干渉されている感じがして苦手という条件も加わりました。引越しごとにトラウマを解消しています。

ーーちなみに、三鷹でのルームシェア解消後は、どんな家に住んでいたのでしょうか?

そのころはもう渋谷にもだいぶ通っていましたし、私の好きな漫画の『2DK』のキャラクターが三茶に住んでいる設定だったので、三茶に住むことにしました。変な間取りの家があったので内見してみたら、内装がすごく可愛くって!ロフトやシーリングファンがあって、洗面所のドアは赤くて、賃貸なのに変わった造りだったんです。次も同じ物件内に引越そうかと思うくらい、気に入ってました。

ーー三茶でやっと自分の理想の家に出会えたんですね。

その家ではロフトに布団を敷いて寝てたんですけど、テレビで部屋の写真を出したときに、勝俣(州和)さんから「布団は絶対ロフトから下ろした方が良いよ」って言われたんです。それで下ろして使うようになったら、めちゃくちゃ狭くて。

ちょうどそのころ、私も「物が増えてきたな」と感じていたので、引越すことにしました。三茶は2年しか住んでいないんですけど、あの物件は本当に良い家だったと思います。壁が薄くて隣の人の声が聞こえるのと、自転車置き場に屋根がなくて自転車が錆びるのは気になりましたが(笑)。

ーー次は、壁の厚さと屋根付きの自転車置き場も、家探しの必須条件になりそうですね。

遺品整理を考えると、フィギュアの箱も捨てられない

オタクの永遠の課題は、推しグッズの収納と管理

ーーオカリナさんは、好きなドラマやアニメのグッズもたくさん持っていますよね。

もともとはグッズをあまり買わないタイプだったんですけど、『おっさんずラブ』にハマってからグッズを買い漁るようになりました。ドラマだったので、そんなにグッズの数はなかったんですけど、ストーリーに出てくる、100万円くらいの指輪を買っちゃったんですよね。

最初は買うか悩んでたんですけど、ちょうどそのころ、相方のゆいPが250万円くらいのハープを買ったんですよ。「ゆいPが同じような給料で250万円の買い物をしてるのに、自分はたかが100万円で何を悩んでるんだろう」と思って、買っちゃいました。

ーー思い切りがすごいですね。

そこでタガが外れたんでしょうね。ジャンプで連載している『僕のヒーローアカデミア』にハマってからは、デクとかっちゃんの等身大の胸像フィギュアを買っちゃいました。とにかくグッズ展開が豊富なので、『おっさんずラブ』のときとはまた違う快感があって。1回高額のものを買うと他が全部安く見えてきちゃって、どんどん買ってしまいます。

ーーグッズは、すべて部屋に飾っているんですか?

いや、まだ棚も買っていなくて部屋がめちゃくちゃです。あとは、フィギュアが入っていた箱をどうするか悩んでいて……。等身大フィギュアも何個かあるので、箱まで取っておくとすごく邪魔なんですよね。でも、自分が死んだあとのことを考えると、箱はあった方が売りやすいかなと思いますし……捨てられないんです。

ーーすでに遺品整理のことも考えているんですね……!

もちろんまだ死にたくないですけど、いつどうなるかわからないですし、めちゃくちゃグッズ買っちゃってるので……。整理することになるであろう弟には、「私が死んだらグッズは好きにしていいよ」って言ってます。

上沼恵美子さんの言葉がきっかけで家賃が3倍に

撮影スタジオでポーズを決めてくれたオカリナさん

ーーオカリナさんは、「タワマンのように、豪華な家に住みたい」という願望などはないですか?

ないですね。満足していた三茶時代の家賃は9万円くらいで、それ以上高い家に住みたい願望はなかったんです。でも、上沼恵美子さんの番組に出させてもらったときに「そんな安いところじゃなくて、今より3倍くらいする良い家に住まなアカンで!」と言われて。すっかり影響されて、三茶の次は家賃をドンと上げて探しました。

ーー素直!芸人さんがよく言う「家賃を上げて頑張らなきゃいけない状況にする」という考えもあったのでしょうか?

たしかに「家賃が高くなった分、働かなきゃ」とは考えますね。でも、今も三茶時代の家に未練があるので、「なんで引越しちゃったんだろう?」と思うときもあります。あの家は天井が高くて、外観も内観も本当に可愛かったんです。

ーー今の家はあまり気に入ってないのでしょうか?

内装はイマイチなんですけど、アクセス面がめちゃくちゃ便利なので引越せないんですよね。テレビ局や劇場へのアクセス面で言うと、三茶はちょっと不便でした。

ーーオカリナさんはこれまでルームシェアをしたり自宅ロケもしていましたが、今は家に人を入れない主義だそうですね。YouTubeでごはんを食べている姿をアップしていますが、背景はほぼ写ってないですよね。

そうなんです。「家に人を入れるのはもういいや」って。私は自分の好きなものを好きなように並べたいだけなので、人が家に来るのが嫌なんですよね。家バレも絶対したくないから、YouTubeの背景は白い壁だけにしています(笑)。

「内見するときは、ゴミ捨て場をチェックした方がいいです」

内見時は共有部分もチェック

ーーもし、オカリナさんがどんな家にでも住めるとしたら、どんな家に住みたいですか?

なんでもできるとしたら、可愛くて広い家に住みたいです。フィギュアを並べても圧迫感がないくらいの広さがあって、コンシェルジュがいたら嬉しいです。

ーー最後に、引越しのたびに改善をしてきたオカリナさんから、物件選びのポイントを教えてください。

最初に「気に食わないな」と思ったところは、住んでからもずっと気になっちゃうので、妥協しない方がいいと思います。あと、内見時にゴミ捨て場は必ずチェックした方がいいです。余裕があれば、ゴミ回収がない土日や年末にチェックした方が良いですよ。

オカリナさん

<取材・編集:小沢あや(ピース株式会社)>
<撮影 小原聡太>
<構成 伊藤美咲>

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