I氏邸を一言で表するなら「外に閉じ、内に開く住まい」が最適だろう。ファサードを見渡す限りでは、ほぼ窓がない。この独創的な家づくりに至った経緯を聞いてみた。「1階はオープンな空間に、2階は小さい空間を多くするという間取りを考えました。検討に当たってエアコン効率が気になり、全館空調システム『エアロテック』を取り入れた家づくりを行う三菱地所ホームさんに相談。その結果、想像以上のプランの自由度で、このデザインに行き着きました」とIさん。開口部の前に緩衝地帯となる土… 続きを読む
I氏邸を一言で表するなら「外に閉じ、内に開く住まい」が最適だろう。ファサードを見渡す限りでは、ほぼ窓がない。この独創的な家づくりに至った経緯を聞いてみた。「1階はオープンな空間に、2階は小さい空間を多くするという間取りを考えました。検討に当たってエアコン効率が気になり、全館空調システム『エアロテック』を取り入れた家づくりを行う三菱地所ホームさんに相談。その結果、想像以上のプランの自由度で、このデザインに行き着きました」とIさん。開口部の前に緩衝地帯となる土間スペースを設け、その外にハイウォールを設置。こうすることで、外からの視線を遮りつつ、光と風は室内に取り込むことが可能となった。こうした基本設計をベースに、Iさんご夫婦のライフスタイルを反映したプランが提案されている。趣味が「釣り」というご夫婦のために、魚をさばくための専用スペースを設置したり、料理担当のIさんの気分が高まるシックでモダンなキッチンを選択したり、脱ぐ着る洗うを完結できるランドリースペースを設けたりと、自由な空間づくりを実現した。「遊び心いっぱいの家ができました。友人たちがくると真っ先に、窓がないように見えると驚きます。でも家の中に入ればしっかりと陽が入るので二度驚くので面白いですね。全館空調システム『エアロテック』のおかげで、湿気でベタつくこともなくなりましたね」とIさん。大満足の家づくりとなったようだ。
外から見える窓を極力無くしたいという思いから、玄関土間を設けて外と内の中間の空間として活用することに。土間をLDKで囲むことで中庭としての役割を持たせている。ランドリースペースは通常よりも広めにとっており、使い勝手を向上させた。釣った魚をさばくための「お魚キッチン」は、外からも出入りできるだけでなく… 続きを読む
外から見える窓を極力無くしたいという思いから、玄関土間を設けて外と内の中間の空間として活用することに。土間をLDKで囲むことで中庭としての役割を持たせている。ランドリースペースは通常よりも広めにとっており、使い勝手を向上させた。釣った魚をさばくための「お魚キッチン」は、外からも出入りできるだけでなく、キッチンにも隣接させることで、料理のアシストも考えられている
2階はさまざまな用途で使えるように、部屋を細かく設けている。主寝室に2部屋、ウォークインクロゼット、書斎、などを設けつつ、オープンに使えるコージーコーナーを設計。家族が思い思いの時間を過ごすことができる。当初は間取りを細かくするとエアコン効率が落ちると考えていたが、全館空調システム「エアロテック」の… 続きを読む
2階はさまざまな用途で使えるように、部屋を細かく設けている。主寝室に2部屋、ウォークインクロゼット、書斎、などを設けつつ、オープンに使えるコージーコーナーを設計。家族が思い思いの時間を過ごすことができる。当初は間取りを細かくするとエアコン効率が落ちると考えていたが、全館空調システム「エアロテック」の採用により、一年を通して快適な空気環境を作り出すことに成功した
大容量のWIC。家族の服を1箇所に収納することが可能に。大容量のハンガーパイプは、家づくりの参考にしたい。しま… 続きを読む
大容量のWIC。家族の服を1箇所に収納することが可能に。大容量のハンガーパイプは、家づくりの参考にしたい。しまうものに合わせて可変できる棚があるのは、利便性が高く暮らしやすい
三菱地所ホームを選んだ理由は、大きく2つあったと話すIさん。1つ目は全館空調システム「エアロテック」を独自に開発して、長い間その技術を使った家づくりを進めてきたこと。「それだけ長い期間使っているということは、品質も磨かれているだろうし、技術力にも自信があるのだと思いました」とIさん。2つ目は対応力だという。「実現したいことが多くあったため、よくある間取りだったり、常識と呼ばれるものにはとらわれたくありませんでした。自分たちにとって何が重要なのか、どうすれば… 続きを読む
三菱地所ホームを選んだ理由は、大きく2つあったと話すIさん。1つ目は全館空調システム「エアロテック」を独自に開発して、長い間その技術を使った家づくりを進めてきたこと。「それだけ長い期間使っているということは、品質も磨かれているだろうし、技術力にも自信があるのだと思いました」とIさん。2つ目は対応力だという。「実現したいことが多くあったため、よくある間取りだったり、常識と呼ばれるものにはとらわれたくありませんでした。自分たちにとって何が重要なのか、どうすれば住みやすい家になるのかを考え抜きました。私たちのアイデアが実現できるかどうかは、建築士さんに聞けばよいというスタンスだったのですが、私たちの言うことに真摯に耳を傾けてくれたことが、とてもよかったです」とIさんは嬉しそうに振り返る。
Iさんの家づくりでは、人目が気になるファサードを中心に、開口部をいかにして外から見せないようにするかがポイントでした。ただ壁をつくるだけでは、日差しを取り込みにくくなりますし、いまいち使い勝手が悪いということになっては意味がありません。シミュレーションを重ねて、玄関土間の動線や広さなどを検討し、壁の高さを2階のギリギリの高さまでとることを決めました。それでも、しっかりと日差しが入り十分な明るさ。この壁によって生まれた内と外の緩衝地帯となる土間スペースには、… 続きを読む
Iさんの家づくりでは、人目が気になるファサードを中心に、開口部をいかにして外から見せないようにするかがポイントでした。ただ壁をつくるだけでは、日差しを取り込みにくくなりますし、いまいち使い勝手が悪いということになっては意味がありません。シミュレーションを重ねて、玄関土間の動線や広さなどを検討し、壁の高さを2階のギリギリの高さまでとることを決めました。それでも、しっかりと日差しが入り十分な明るさ。この壁によって生まれた内と外の緩衝地帯となる土間スペースには、自転車やアウトドアで使うグッズなどを楽々おけるなど、多目的に使える便利な側面もあります。釣りがお好きなご夫婦のこだわりだった、「お魚キッチン」は壁や床を丸洗いできるように素材をセレクトしているので、臭いを気にする必要がありません。個性的な設計だけでなく、デザイン面・機能面にもこだわり、私たちにとって、大変勉強になる楽しい家づくりでした。
商品名 | - |
部材・設備 | - |
商品名 | - |
部材・設備 | - |
延床面積 | 120.90m2 (36.5坪) |
敷地面積 | 140.39m2 (42.4坪) |
工法 | 2×4、2×6 |
本体価格 | 3,800万円~3,899万円 |
竣工年月 | 2022年3月 |
訪れた人が「窓がない」と驚く外観デザイン。凹凸を組み合わせたようなデザインは夫婦のこだわり。写真左に見えるポストがある通り、こちらが正面となる。ここから玄関土間へとつながり、室内へと続いていく
I氏邸では、家事の分担を徹底しているそう。キッチンはIさんの担当となっており、まさに男性的な感性が息づいている。シックでカッコいいモダンなキッチンにスケルトン階段と、絵になる空間を実現。毎日の料理が楽しくなりそうだ。また、窓にはカーテンがないため、すっきりとした印象に仕上がった
玄関前の長い土間スペース。ハイウォールの高さ、広さなどは緻密な計算によって実現されたもので、この外構計画により外からの視線を遮りながら、光と風を室内に取り込むことができる。LDKへの光もここから採るため、日中はずっと明るい。さらに、自転車を置くこともできるなど、多彩な使い方ができる
縦に長い敷地に合わせて考えられたL字型のLDK。玄関土間を囲むようにつくられており、1・2階の側面から存分に光と風が取り込まれる。「スタイリッシュな外観と合わせて、シンプルモダンな雰囲気が出るように室内も考えています」とIさん
L字形にとられたリビングは、テレビの背面にアクセントクロスを採用。ナチュラルな質感の住まいにおいて、空間全体の印象を引き締める役割を担っている
リビングスペースは、土間からの採光で一日中明るい。無駄な間仕切り壁や建具がないため、玄関までが一体となった間取り
Iさんが最もテンションが上がるという、シックなキッチン。大理石調トップが採用されたデザイン性の高いスタイル。裏手のカップボードやペンダントライトと合わせてまるでショールームのような趣
廊下兼手洗いコーナー。丸形ミラーとタイルで、マリンスタイルを思わせる仕上がり。洗面台としての役割を持っているため、ワイドカウンターを設け、夫人のパウダーコーナーとしても活用
広々としたランドリールーム。ここで脱ぐ、着る、片付けるがオールインでできるように広さと必要な収納を設計。室内干しができるため、雨の日が続いても洗濯物がたまらない。全館空調システム「エアロテック」により、室内干しでも洋服がしっかり乾く
玄関からワイドな手洗いコーナーを通ってLDKへ。住まいを出入りする動線状に洗面化粧台があることで、日常の手洗いを習慣づけることができる
白で統一されたすっきりした印象の玄関ホール。シューズクローク、ランドリールームと、用途に合わせてアクセスがしやすい動線を設計。アウトドアのアクティビティが好きなご家族なため、大きなアウトドアグッズを持っていても玄関における十分な広さを確保
玄関は2ウェイの動線を採用。脇にウォークスルータイプのシューズクロークを設置している。家族はここを通ってLDKへと出入りする。靴はもちろん、カバンやアウターなどをここに収めることが出来、外出・帰宅の身だしなみがスムーズに進む
外から直接出入りができる「お魚キッチン」。釣ってきた魚は鮮度が良いうちにさばくことが大切なため、帰宅したらすぐに取り出して作業ができる場所があると嬉しい。さらに、床や壁を丸洗いできるように水で流せる素材を使いつつ、ホース付きのシャワーも設けるなど、魚屋さんさながらの仕様に。趣味を確立した注文住宅ならではの空間だ
階段吹き抜けにより、2階から取り入れた光が1階にも届くように設計。1階、2階に大開口を設けることができたのは、屋外に設けた土間スペースの存在が大きい
大容量のWIC。家族の服を1箇所に収納することが可能に。大容量のハンガーパイプは、家づくりの参考にしたい。しまうものに合わせて可変できる棚があるのは、利便性が高く暮らしやすい
階段を上がると、自由にくつろげるように、ソファを置いたコージーコーナーが広がる。ここで読書をしたり、夫婦で寛いだりと、自由にリラックスタイムを満喫。こうしたちょっとしたスペースがあることで、暮らしの幅が広がる
コージーコーナーからの眺め。フィックス窓の上の横スリット窓は開閉が可能で、開ければ心地いい風が吹き抜ける
テレワークができる書斎スペース。程よい「こもり感」があり、じっくりと作業に集中できる。照明器具や壁紙など、細部にいたるまでこだわりが行き届く
ホテルライクな上品なデザインのベッドルーム。ベッドから起き上がらずに照明のオン・オフができるようにスイッチの配置が考えられている
ファサードの真裏から見た外観の様子。等間隔にならんだワイドな窓が印象的なデザイン。外部に面している窓を極力減らし、外から見ると一見、無機質にも見えるが、室内は驚くほど明るく、開放的な空間が広がる