年々、順当にランクを上げてきた武蔵小杉だが、今年はやや後退。2016年の4位から6位に順位を落とした。とはいえ、東京以外でトップ10入りしているのは横浜と武蔵小杉のみ。相変わらずの高い人気がうかがえる。
武蔵小杉駅には東急東横線、目黒線、JR南武線、横須賀線、湘南新宿ラインが発着し、新宿や東京へも20分圏内。その利便性の高さから、都心のベッドタウンとして人口が増え続けている。
武蔵小杉といえば、やはり10年前から続く再開発。今も進化の過程にあり、すでに多くの高層マンションが建ち並ぶ駅周辺には、今後も数棟の建設が予定されている。また、2022年には商業施設や住宅を含む180mのツインタワーを建設する計画が進行中。2028年までに1万5000人が新たに移り住むとの試算もある。
新たな住人の生活を支えるべく、商業施設や病院、教育施設の整備も急ピッチで進められている。ここ数年で「武蔵小杉東急スクエア」、「三井ショッピングパークららテラス武蔵小杉」、「グランツリー武蔵小杉」などの大型商業施設が相次いでオープンしたほか、2018年には最新の設備を備えた日本医科大学武蔵小杉病院の新病棟が完成。2019年には新たな小学校の開校も控えている。
再開発のニュースばかりに注目が集まりがちだが、一方で超高層タワー群の足元に広がるエリアもにぎやかである。南口の府中街道から続く法政通り商店街は全長250mにわたって、およそ100の店舗が軒を連ねている。周辺には図書館や区役所、警察署などの公共施設も集中し、旧来からの住民が多く暮らしている。なお、そうした昔ながらの住民と新しく移り住んできた住民の交流を深めようと、定期的に「コスギフェスタ」や「全長80m大そうめん流し」などのグルメイベントなども開催されている。
家賃を見ると、賃貸、分譲ともに価格は年々上昇している。とはいえ、賃貸の家賃相場はワンルームマンションで6.9万円、1K・1DKで7.6万円と東京都心に比べるとリーズナブル。一方、新築分譲マンションは武蔵小杉駅徒歩10分圏内のファミリータイプは5000万円からが相場。新しいマンションは増え続けているため選択肢も多い。(SUUMO掲載情報より抜粋、2017年3月10日時点)
東口から始まった開発が順調に拡大している武蔵小杉。今後は人口増加に伴うさまざまな課題、例えば保育施設や治安の問題などをクリアできるかが、人気タウンとして定着できるか否かのカギとなっていきそうだ。