ビジネスゾーンである淀屋橋から本町、大阪府の行政機関が集まる谷町筋周辺、商業エリアとしての顔を持つ心斎橋。一方で、幹線道路より少し奥まっただけで静かな住宅街区も広がる…。多彩な顔を見せる中央区は、大阪市24行政区の中でも人口が増加傾向にある区。職住近接でありながら、大阪城公園という憩いの大型公園もあり、関西住みたい自治体ランキングの総合で、2021年に、前年の5位からさらに上昇し、第3位となった人気の街です。
大阪市内を南北に貫く大動脈、大阪メトロ御堂筋線の淀屋橋駅は、地下鉄と京阪本線が乗入れるビジネスゾーンの玄関口です。この淀屋橋駅直結のビジネス利便性の高い立地、御堂筋を挟んだ東西で二つの再開発事業が進んでいます。淀屋橋駅西地区第一種市街地再開発事業と、淀屋橋駅東地区都市再生事業(共に2025年完成予定)がそれ。
両事業とも、高規格オフィスの導入を中心に、駅と直結する地下や低層階部分には商業施設を誘致し、淀屋橋エリアのランドマークにふさわしい風格を備え、安全・安心、さらに環境に配慮した都市ビジネス拠点の整備を目指しています。
両事業で完成するビルはデザインに統一感を持たせたツインタワーで、景観のシンボルともなる計画。淀屋橋界隈、御堂筋沿いエリアのさらなる活性化が進むでしょう。
民間の創意工夫を活用して、賑わいのある道路空間を構築するための指定制度として、2021年(令和3年)に歩行者利便増進道路(通称:ほこみち)制度が創設されました。この指定を最初に受けたのが、神戸市の三宮中央通り、姫路市大手前通り、そして御堂筋、淀屋橋交差点から難波西口交差点までが、ほこみち指定箇所となりました。大阪市では、それに先駆け2019年に人の流れや社会の変化などに対応した新たな御堂筋へと再編を進めるために「御堂筋将来ビジョン」を策定しました。
そして、将来ビジョンの実現に向けたファーストステップとして、御堂筋側道の歩行者空間化(歩道化)が進行中で、2016年(平成28年)に千日前通~なんば駅間を実施、道頓堀~千日前通間の西側の側道の整備を2021年度内に完了予定です。さらに道頓堀川以北は万博開催の2025年、御堂筋全体では2037年を目標に歩道化していきます。車中心から人々が交流する空間へ、歩いて楽しめる道路空間の構築へ、新たな魅力や価値を創出する「みち」へと再編することを目指しています。
毎年11月~12月末にかけて、「大阪・光の饗宴」のコアプログラムとして開催される御堂筋イルミネーションがあります。イルミネーションで華やかに彩られ、煌めく光の道が登場し、仕事帰りの人だけでなく、光の饗宴を見学に訪れる人も年々多くなっており、御堂筋を彩る冬の風物詩となっています。
御堂筋の大阪メトロ本町駅から堺筋本町駅まで約1000mにわたり東西に続く船場センタービル、御堂筋の東側を南北両面に続く心斎橋筋北商店街、心斎橋筋商店街など中央区には商業ソーンの顔もあります。約800店舗が集まる船場センタービルは改装を行いモダンなショッピング施設に。心斎橋筋商店街に面し大阪メトロ心斎橋駅に直結する大丸心斎橋店 本館、その大丸心斎橋店 本館とつながる心斎橋パルコが2020年11月に開業し、心斎橋エリアに新たな魅力と付加価値をもたらしました。
これらの多彩な商業施設を普段使いにできる本町駅や堺筋本町駅は、「働く・暮らす・楽しむ」が手の届く近さに集約されている都心の生活拠点として根強いニーズがあり、複数の高層タワーマンションの開発が行われています。
北浜駅や天満橋駅、谷町四丁目駅、谷町六丁目駅などを有する谷町筋はオフィスビルと、昔からある住宅やマンション群が融合したエリア。大阪証券取引所を中心に証券会社が集まる北浜、水都(すいと)大阪の歴史の面影を残す天満橋から谷町四丁目駅周辺は大阪府の行政機関が集まるエリアであり、大阪城大手門への玄関口。一帯は上町台地の一角で、谷町筋より一筋入ると一転して静かな住宅街区が広がり、生活する街の穏やかな雰囲気を感じられます。
天満橋駅より西側に奥まったエリアには、北大江公園や中大江公園があり、公園を囲むようにマンションが立ち並び、周辺にはスイーツやカフェ、こだわりの飲食店が点在し、地域の人達の評判も上々。京阪天満橋駅に直結する京阪シティモールをはじめ、スーパー、ライフ天神橋店、北浜駅にはフレスコ北浜プラザ店、谷町六丁目駅エリアにはレトロな雰囲気も人気な空堀商店街もあり、生活に密着した買物施設が揃い、便利な生活がおくれます。
静かな住環境、整った買物環境などへの評価が高く、谷町筋エリアではマンション開発が活発に行われています。
大阪のシンボルのひとつである大阪城と周囲に広がる広大な大阪城公園も中央区にあります。桜の名所として知られる西の丸庭園、市民の森、野外音楽堂、大阪城ホール、JO-TERRACE OSAKA(ジョーテラス大阪)など、憩い・遊び・楽しむための屋外施設や飲食施設が多数点在。中央区に暮らせば遠出しなくても、このような場所に徒歩や自転車で訪れることができ、休日の朝、思い立ったら行けるのが魅力です。
大阪城公園の入口のひとつJRと大阪メトロの森ノ宮駅には、屋上にランニングやウォーキングを楽しめる1集約300mのヘルスエイドエアトラックを備えた、もりのみやキューズモールBASEがあり、本格的なランニングから家族で楽しむジョギングまで、身体を使って自由に楽しめます。
大阪城公園を舞台に健康的な余暇が過ごせる、そんな魅力も発見できそうです。
これだけ都心の利便性と、日常の快適さを備えた大阪市中央区の家賃相場は人気なだけあって高め。特に北浜・淀屋橋周辺は忙しいビジネスマンに人気で新しい物件も多いため、大阪市内でも特に相場の高いエリアです。家賃の手ごろさを優先するなら下町の雰囲気の感じられる谷町周辺など南側が狙い目。築年の古いものなど選択肢も幅広いでしょう。
ワンルーム | 1K | 1LDK | 2LDK | 3LDK | |
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森ノ宮駅 | 8.5万 | 7.04万 | 14.7万 | 16.1万 | – |
大阪城公園駅 | – | 7.13万 | – | – | – |
淀屋橋駅 | 8.5万 | 8万 | 14.6万 | 22.8万 | 32万 |
北浜駅 | 8.3万 | 7.5万 | 13.1万 | 25万 | 38.25万 |
天満橋駅 | 7.8万 | 7.31万 | 12.4万 | 16.5万 | – |
本町駅 | 8.5万 | 7.7万 | 12.35万 | 19.5万 | 30.5万 |
心斎橋駅 | 8.7万 | 7.48万 | 12.4万 | 20万 | 29万 |
谷町四丁目駅 | 7.45万 | 7.6万 | 11.9万 | 19.3万 | 25万 |
谷町六丁目駅 | 7.45万 | 7.21万 | 11.6万 | 18.9万 | 20万 |
日本橋駅 | 7.5万 | 7.03万 | 9.7万 | 14.1万 | – |
1K | 1LDK | 2DK | 2LDK | |
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森ノ宮駅 | 6.35万 | – | – | – |
天満橋駅 | 7.4万 | 13.2万 | 18万 | 18万 |
上町台地の一部を形成する谷町筋界隈は、暮らす街として子育て世代にも人気のあるエリア。谷町筋から奥まった内平野町や内淡路町周辺は、中古マンションではコンパクトタイプが多く、ファミリータイプはやや少なめでした。しかし、大通り沿いは近年、タワーマンションの開発が相次ぎ、戸数も多いためシングルタイプからかなり広いファミリータイプまで幅広いラインナップになっているようです。
ビジネス街と商業ゾーンと住宅エリアが穏やかに分かれつつ、それぞれが特徴のある街の様相、雰囲気を持っている大阪市中央区。大阪の政治・経済の中心地であり、都心の中の都心ともいえるエリアで、働くだけでなく、暮らすための利便性やOFFの時間を楽しむ環境も整っています。マンション開発も活発で今後も人口増加により、様々な賑わいが生まれることでしょう。
大阪メトロの複数路線、京阪、近鉄、JRと複数の路線が東西南北に走り、どこへ行くのも便利
淀屋橋駅で御堂筋の新しいランドマークとなる2つの再開発事業が進行中
御堂筋では将来、人が中心となる道づくり「ほこみちプロジェクト」がスタート
本町駅、堺筋本町駅、天満橋駅、谷町四丁目駅周辺では複数の高層タワーマンションが開発中。さらなる街の活性化に期待
大阪メトロ心斎橋駅に直結、大型複合施設「心斎橋パルコ(心斎橋PARCO)がオープンし、新たな賑わいと交流の場が誕生