土壁や砂壁をリフォーム・補修の方法は?劣化してボロボロになったらどうすべき?

最終更新日 2026年03月31日
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砂壁や土壁、リフォーム・補修の方法は?

和室などで見かける砂壁や土壁。趣があっていいものですが、不具合が生じた場合、補修やリフォームにはどのような方法があるのでしょうか。今回は四国化成工業に教えてもらいました。

砂壁や土壁の特徴は?

砂壁や土壁は塗り壁の一種。自然素材である砂や土などを水で練り、下地の上に塗って仕上げた壁です。この塗り壁には砂壁や土壁のほかにも、珪藻土壁、漆喰壁などさまざまな種類がありますが、一般的に、塗り壁の種類は、仕上げに何を塗るかによって区別されるそうです。

砂壁とは

砂壁の写真
(画像提供/四国化成工業)

砂壁は砂を練って壁に上塗りしたもので、滑らかな表面が特徴です。

「砂壁は砂の一粒一粒が固まったような、上品な仕上がりの壁で、高級壁と呼ばれていたこともあります。昔から茶室や客間などに好んで使用される塗り壁です」(森山さん、以下同)

土壁とは

土壁の写真
(画像提供/四国化成工業)

土を塗って仕上げたものが土壁ですが、和室などで見かける聚楽壁は、この土壁の一種です。

「土壁イコール聚楽壁というイメージの人も多いと思いますが、聚楽壁は砂壁同様、もともと茶室などでよく使われている土壁の一種です。土壁はさまざまな塗り壁の中でも、特に土の個性を強く感じられるような肌合いで、その素朴な質感や見た目が長所であり、好みが分かれる特徴です」

珪藻土壁が今や塗り壁の定番に

珪藻土の写真
(画像提供/四国化成工業)

昔ながらの塗り壁といえば、砂壁や土壁のイメージですが、最近の住宅などで主流になってきているのは珪藻土壁だそうです。

「砂壁も土壁も、自然素材からできている壁なので、耐火性に優れていたり、湿気を防いでカビ・ダニの繁殖を抑制するなどの特徴がありますが、珪藻土壁は室内の湿気を吸ったり吐いたりする調湿性能に優れているということで注目を集めるようになりました。

また、砂壁や土壁の表面は通常、薄く均一に施工されますが、珪藻土壁の場合は、塗り方で自由に模様をつけられます。そのハンドメイドならでは表情豊かな質感も、人気が出た理由の一つと思われます」

素材ごとに異なる、味わいのある見た目に加え、自然素材ならではの機能性を持つ塗り壁は、シックハウス症候群の原因となる物質や室内の臭いを吸着するような機能を付加されたものなどもあります。現代の生活に合わせて進化した塗り壁は和室に限らず、リビングや洋室などでも見られるようになってきているそうです。

波模様の塗り壁の写真
現代の塗り壁は色や風合い、模様もさまざまで、洋室にも合う(画像提供/四国化成工業)

砂壁・土壁の補修やリフォームの方法は?

まずは下地を確認

砂壁や土壁はもともと耐久性に優れていて、長く使用することができる壁だそうですが、欠けたり、カビが生えたり、変色したりといったことがあれば、補修やリフォームなどが必要になります。

「塗り壁は重ね塗りをすることが可能ですが、まず重ね塗りをする前に、下地の状態を見極める必要があります。例えば、手で触ってポロポロ剥がれ落ちるような状態の場合は、今ある壁を剥がして下地を整え、仕上げ塗りをする必要があります」

元の壁の状態に問題がない場合も、上塗りする仕上げ材によって、直に重ね塗りできるものもあれば、先に下地処理が必要な場合もあるそうです。元の壁の状態や、仕上げ材の選び方について不安がある場合は、プロに相談するのが安心です。

塗り壁を塗る左官職人の写真
(画像提供/四国化成工業)

重ね塗りをする場合は、異なる素材でもOK

砂壁や土壁を重ね塗りする場合、既存の壁と似た素材を重ね塗りするという方法もありますが、例えば、砂壁に珪藻土を重ね塗りするというように、違う素材を上塗りすることも可能です。

「リフォームする壁と同じような素材のものを重ね塗りすれば、元の機能や風合いを保つことができますし、少し欠けた部分を補修したいという場合は、同じような素材のタッチアップ材を使用して、その部分だけ補修することも可能です。

全面的に雰囲気を変えたいのであれば、珪藻土など、元の壁とは異なる素材で塗り替えることで、新たなテクスチャーを楽しむことができ、調湿性や悪臭の吸着分解機能などを付加することもできます。

また、薄く均一に塗る砂壁や土壁は、プロの左官技術がないと難しいこともありますが、珪藻土の場合は塗りムラも味わいのある表情として捉えることができるので、DIYでもチャレンジしやすい素材と言えます」

1度塗りか、2度塗りか、模様付けをどうするかなどによっても総費用は変わるため、一概に珪藻土を上塗りする方が高くなるとは言い切れないそうですが、一般的に、砂壁や土壁よりも、珪藻土の方が価格は高くなるそうです。

塗り方で雰囲気を変えられる塗り壁の写真
模様付けで印象が変化(画像提供/四国化成工業)

ペンキで上塗りは、自然素材ならではの機能が失われる

壁の色を明るくしたい、汚れを目立たなくしたいという場合、最も低コストで簡単にできるリフォームの方法としては、砂壁や土壁にペンキを塗るという方法です。しかし、この方法でリフォームを行うと、せっかくの自然素材が持つ機能や風合いといったものは失われてしまうそうです。

「砂壁や土壁の上にペンキを塗ると、空気を通さなくなり、湿気を吸ったり臭いなどを吸着する機能を失ってしまうため、手軽な方法ではありますが、塗り壁のリフォームに適した方法とはいえません。ローラーで簡単に雰囲気を変えたい、壁をきれいにしたいということであれば、塗り壁の機能を損なわない専用の塗料があるので、そういったものを使ってリフォームするのがオススメです」

塗り壁の上から塗料を塗っている写真
塗り壁の機能を損なわない専用の塗料であれば、質感や機能を保ちながら、工期も短くメンテナンスできる(画像提供/四国化成工業)

クロスの壁を塗り壁にリフォームできる?

塗り壁風に変えるのはDIYでも可能

塗り壁は下地の上に何層にも素材を塗って仕上げた壁ですが、クロスの壁にも上塗りをすれば、塗り壁風の壁に仕上げることができます。

「ビニールクロスの上に直接塗ることができる塗り壁はさまざまあるので、下地処理の手間もなく、DIYでも簡単にクロスの壁を珪藻土壁にリフォームすることは可能です。例えばクロスが部分的に剥がれている場合でも、剥がれている部分だけ切り取って、部分的に新たなクロスを張り、その上から塗り壁を塗ればいいので、全面的にクロスの張り替えをする必要はありません。また、元々クロスの壁であっても、上塗りした素材の機能性は享受できます」

重ね塗りをして、長く使える塗り壁。元々の壁が砂壁や土壁の場合はもちろん、クロスの場合でも、塗り壁を重ね塗りして、自然素材の壁ならではの機能性や風合いを楽しんでみるのもいいかもしれません。

まとめ

砂壁や土壁は自然素材ならではの機能性や風合いが魅力

重ね塗りをする場合は珪藻土など他の素材を上塗りすることも可能

元の壁が塗り壁でない場合も、クロスの上から塗り壁を塗ることができる

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取材・文/島田美那子
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