珪藻土と漆喰の壁材の違いは?メリット・デメリット、新築、リフォーム、DIYのポイントを解説

自然素材を使った壁材というと、珪藻土(けいそうど)や漆喰(しっくい)が思い浮かびます。それぞれ、どんな特徴やメリットがあるのか、メンテナンスはどうすればいいのか、そして、施工会社やリフォーム会社を選ぶ際のポイントなどを解説。珪藻土や漆喰を取り入れた家を建てたい、リフォームしたいという人に役立つ情報をまとめました。

珪藻土と漆喰の壁材は何が違う?それぞれの特徴やメリット、デメリットは?

どちらも自然素材を使ったもの。違いは何?

部屋の内装を壁紙で仕上げるのではなく、塗り壁にするときの材料の代表が「珪藻土」と「漆喰」です。床などに無垢材(むく材)をふんだんに使う自然素材にこだわった家でよく見られる内装材です。

では、珪藻土の壁材と漆喰の壁材は、どう違うのでしょうか。

まず違うのは、それぞれの原材料です。

・珪藻土の原材料は「珪藻」という藻の一種
珪藻土は「珪藻」(藻の一種)の遺骸が海や湖の底に積み重なってできた粘土状の土。珪藻が増殖し、遺骸となって積み重なっていくことで、黄色、白、灰色のしま模様になるのが特徴です。耐火性が高く、耐火レンガの原料や七輪に使われ、古くから生活の身近なところにありました。

珪藻土そのものには固まる性質がないため、壁材の場合は泥や化学繊維、漆喰などと混ぜて使われます。

珪藻土には厚さ数ミリのしま模様が見られる(写真左)。七輪の素材にも使われる(画像/PIXTA)

・漆喰のルーツはサンゴ礁
漆喰は消石灰(水酸化カルシウム)を主原料としたもの。消石灰=学校などのグラウンドに引く白線、といえばイメージがしやすいでしょう。サンゴ礁が大陸プレートにぶつかり陸地と一体化してできた石灰岩(石灰石)に、水を加えることでできるものが消石灰。これに海藻のりなどを混ぜ、塗りやすくしたものが漆喰です。

漆喰は塗ってから数年かけて硬くなる性質をもっています。

石灰岩(写真左)に水を加えたものが消石灰で、漆喰の主原料。消石灰はグラウンドの白線にも使われている(画像/PIXTA)

珪藻土と漆喰、壁材にしたときのメリット、デメリットは?

壁材として使用したときの珪藻土、漆喰のメリットとデメリットにはどのようなものがあるのでしょうか。

<メリット>

珪藻土
・調湿力がある(漆喰よりも効果が高い)
・消臭効果がある(微細孔がニオイやホルムアルデヒドを吸着除去)
・耐火性があり、万が一燃え移っても有毒物質を発生しにくい

漆喰
・調湿効果がある
・消臭効果がある(アルカリ性のためカビや細菌を分解)
・耐火性があり、万が一燃え移っても有毒物質を発生しにくい

<デメリット>
珪藻土壁

・カビが生えることがある
・壁材がボロボロ落ち、掃除が大変

漆喰壁
・ひび割れが起きることがある

珪藻土にも漆喰にも、室内の余分な湿気を吸着し、逆に室内が乾燥したときは湿気を放出して、部屋の中の湿度を安定させる調湿効果がありますが、効果が高いのは珪藻土のほう。

また、珪藻土も漆喰も、自然のものを主原料とした素材。壁材として使われるときは、珪藻土は粉末状になりそのままでは固まらないため固化材が、漆喰は消石灰に水や海藻のりなどのつなぎ材が混ぜられます。固化材やつなぎ材に天然素材のものを使うか、化学合成されたものを使うかで、珪藻土・漆喰のもつ性質への影響が違います。例えば、珪藻土は細かな無数の穴(微細孔)が開いていることで調湿や消臭の効果があるのですが、合成樹脂で固めた場合、穴が塞がれて調湿や臭いの吸着効果が低下するといわれています。そのため、珪藻土の壁材も漆喰も、メーカーや商品によって上のメリットやデメリットの出方が違ってくることを覚えておきましょう。

壁材がボロボロ落ちる、ひび割れるなどのデメリットを抑える工夫をした珪藻土や漆喰の外壁材もあるので、これから家を建てたりリフォームをするなら、施工会社に相談して壁材を選んでもらうのもいいでしょう。

珪藻土と漆喰、仕上がりにはどんな違いがあるの?

珪藻土も漆喰も、塗り方によって仕上がりの風合いが違ってきます。一般的に

珪藻土壁。あたたかみのあるクシ引き仕上げ(画像/PIXTA)
漆喰壁。コテ跡をランダムにつけた仕上げ。照明が当たると陰影が生まれる(画像/PIXTA)

掃除や補修はどうすればいいの?

珪藻土も漆喰も、年月とともに色が変わったり、汚れや傷がついたりします。でも、それが味わいになるのが自然素材で仕上げた塗り壁の良さです。とはいえ、気になる人は普段のメンテナンスをこまめに。

壁の表面には気づかないうちに少しずつホコリがつきます。ビニールクロスなら硬くしぼった雑巾で拭いたりもできますが、水分を吸収しやすい珪藻土や漆喰は水拭きは禁物。水分と一緒に汚れを吸い込んでしまいます。普段の掃除はやわらかいハタキやホウキでなぞってホコリを落とすようにしましょう。

ついてしまった傷や小さなヒビ、穴などの補修は、目の細かなサンドペーパーでこすったり、同じ素材で埋めたりする方法であればDIYでできそうです。ただし、補修した部分だけ新しい素材のため、古い部分との色の違いでかえって目立つこともあるので要注意。

自分では補修できないほど大きなひび割れや傷がある場合や、きれいな仕上がりを希望する場合は、リフォーム会社や左官職人さんに相談し、見積もりを出してもらってから依頼するといいでしょう。

家の壁を珪藻土や漆喰にするには、どうすればいいの?

塗り壁の施工実績のある会社に依頼

珪藻土や漆喰で塗り壁を施工するのは左官職人です。仕上がりの美しさや、好みの模様にしてもらえるかは、職人の技術に左右されます。注文住宅を建てるときやリフォームをする際には、腕のいい職人さんが施工してくれる施工会社やリフォーム会社に依頼したいもの。塗り壁のある施工事例が豊富な会社を探し、モデルハウスや現場見学会で実物を見てみるのがオススメです。

壁の一部を自分たちで塗ってみるプチDIYも思い出に

部屋のすべてをDIYで塗るのは大変ですが、新築やリフォームの際に、一部分を自分で塗ってみるのは家への愛着が増し、家族の思い出にもなります。職人さんに教えてもらいながら下地にコテで塗っていくのは多少の失敗も含めて楽しいもの。壁紙の上からローラーや刷毛で塗れる珪藻土や漆喰もあるので挑戦してみるといいでしょう。

漆喰調の壁紙や珪藻土壁紙で施工期間を短縮

珪藻土や漆喰の壁は、標準的な壁紙を施工した場合に比べて費用が高くなりがち。材料費のほか、施工や乾燥期間に日数がかかるためです。もっと手軽に漆喰の風合いを楽しみたい、という場合には、漆喰調の壁紙を選ぶのもいいでしょう。

また、珪藻土を使った「珪藻土壁紙」も複数の会社が販売しています。例えば、サンゲツの「珪藻土壁紙」は、パルプ、寒水石(大理石)、蛭石、オガクズなどの素材をベースに、珪藻土コートを施した壁紙。同社の担当者によると、
「珪藻土壁紙は、それぞれの素材による美しさや質感のバリエーションと、珪藻土がもつ調湿機能を併せもっているのが特徴です。壁紙へのコート量は少量なため、珪藻土の塗り壁に比べると調湿効果や消臭効果は劣りますが、施工がしやすく、塗り壁に比べて工期が短縮できるメリットがあります」

珪藻土や漆喰、漆喰調の壁や珪藻土壁紙など、それぞれの良さを知って利用すれば家づくりの満足度が高まりそうです。

珪藻土壁紙で仕上げた壁。「2018-2020 XSELECT(エクセレクト)」(画像提供/サンゲツ)
まとめ

珪藻土は「珪藻」という藻の一種、漆喰は石灰石からできる消石灰が主原料

どちらにも調湿機能や消臭機能があるが、調湿機能は珪藻土のほうが高い

塗り方や質感は職人の技術、商品の選び方で異なる。経験豊富な施工会社に依頼しよう

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取材・文/田方みき 
公開日 2019年05月14日
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