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マンションに住んでいると、10数年ごとに「大規模修繕」のタイミングがやって来ます。
大規模修繕は、工事が長期間にわたったり高額な修繕費がかかったりと住民に負担がかかりますが、マンションの経年劣化を修復し資産価値を守るために必要なものです。
この記事では、大規模修繕の費用のことや大規模修繕の流れや起こりがちなトラブルをはじめ、大規模修繕にかかわる知識を解説。
マンションの大規模修繕やコンサルティングを多く手がける一級建築士の鈴木哲夫さんにお話を伺いました。
どのような建物でも年月がたつにつれて、あちこちに傷みや劣化が出てきます。これは一戸建てもマンションも同じです。
適切なメンテナンスをしなければ、外観の美しさだけでなく機能面も低下し、場合によっては外壁のタイルが剥がれて落下するなど安全面での問題も発生します。
安心・快適に暮らせないだけでなく資産価値の低下にもつながります。そこで必要なのが定期的な修繕です。
一戸建ての場合は家の持ち主の考え方や都合次第でメンテナンスのスケジュールや内容を決めることができます。
しかし、建物の規模が大きく、複数の世帯が暮らすマンションの場合、劣化した箇所をその都度修繕するよりも、計画的に資金を貯め、全体をまとめて定期的に大規模修繕を行なうほうが手間もコストも合理的です。
この大規模修繕は、マンションの長期修繕計画に沿って実施されるのが一般的とされています。

建築基準法第2条第14号では、大規模修繕を「建築物の主要構造部の一種以上について行う過半の修繕」と定義しています。
この場合における主要構造部とは、壁や柱、床、はり、屋根、階段のことです。
また、修繕とは、修繕前と同じ材料を使用して元の状態に戻すことを指します。
大規模修繕の対象になるのは外壁やバルコニー、屋上、住戸外の給排水管といった「共用部分」です。
建物全体を囲う足場を組み、補修や修繕工事、設備や資材の交換などを行ないます。
劣化した箇所を修繕するだけでなく、大規模修繕のタイミングに合わせてオートロックや宅配ボックスを導入したり、インターホンをモニター付きのタイプに交換したりなど、マンションの居住環境をアップさせるケースもあります。
| 外壁 | 塗装や、タイルの場合は剥がれ落ちる可能性をチェックする打診検査をし補修や貼り直しを行なう |
|---|---|
| シーリング | 外壁材と外壁材の間やサッシまわりに施工されている止水のためのシーリング材は紫外線などの影響で劣化するため補修や充填を行なう |
| 屋上 | 屋上には雨水の建物内への浸入を防ぐ防水処理がされている。経年劣化するため補修や防水工事を行なう |
| 鉄部 | バルコニーや非常階段などサビやすい箇所は塗装を行なう |
| バルコニー | バルコニーはその住戸の居住者が専用使用を認められている共用部分。防水補修工事を行なう |
「修繕」とよく似た言葉に「改修」があります。どちらも建築物を修理することを意味しますが、その内容は異なるので注意が必要です。
先述したように、大規模修繕における修繕は、建築物の機能や性能を建設当初の状態にまで回復させることを指します。マイナスだった状態をゼロに戻す行為といえるでしょう。
一方、改修は建築物の機能や性能の回復だけでなく、建築物をよりグレードアップさせて現在の水準に見合うように進化させることを指します。
いうなれば、マイナスだった状態をゼロに戻すだけでなく、プラスの状態にするのが改修です。

国土交通省が2022年にまとめた資料(※)によると、築30年以上の分譲マンションの数は約249万戸で、2026年末には約332万戸に達する見込みです。さらに、2031年末には約425万戸、2041年末には約588万戸に増加するとされています。
※国土交通省「マンションを取り巻く現状について(令和4年10月31日)」
そのため、マンションの性能を維持し快適性を保つための大規模修繕は、多くのマンションで必要不可欠だといえるでしょう。
一方で忘れてはならないのは、時代とともにマンションにおける住環境の水準が上がっていることです。
そのため、ただ修繕するだけではマンションの価値がどんどん下がっていくことになります。
マンションの資産価値を保つためには定期的な修繕だけでなく、時代に合わせた定期的な改修も考えていきたいものです。
具体的には、以下のような改修を必要に応じて管理組合いで議論して大規模修繕に考慮するか検討してもよいでしょう。
大規模修繕工事の費用は、建物の規模や工事内容などによって違ってきます。
国土交通省が2021年7~10月に実施した「マンション大規模修繕工事に関する実態調査」によると、1回目の大規模修繕工事(築年数約13~16年の物件)の場合、1戸当たりの工事金額は100万~125万円前後、平均で151.6万円となっています。
つまり、住戸数20戸なら3032万円、住戸数100戸なら1億5160万円が大まかな目安です。
また、床面積1m2当たりの工事金額は1回目の大規模修繕工事の場合1万円~1万5000円前後、平均で約1万3000円となっています。
| 1住戸当たりの工事費 | 1m2当たりの工事費 | |
|---|---|---|
| 下位25% | 90.9万円 | 9000円 |
| 中央値 | 110.2万円 | 1万1000円 |
| 上位25% | 134万円 | 1万4000円 |
| 平均 | 151.6万円 | 1万3000円 |
マンションの大規模修繕では、外部の設計コンサルタントなどに、建物の調査や診断、設計、施工会社選定への協力、工事監理などを委託するケースがあります。
その場合、工事にかかる費用のほかに、コンサルティング費用が発生します。
「コンサルタントへの報酬は国土交通省の告示98号によって、何名のコンサルタントが、どれくらいの期間携わったかなどによって、積み上げ方式で算出されることになっています。
一人当たりの報酬金額はコンサルタントのキャリアやコンサル会社によって違ってきます。
また、委託する業務内容や工事期間によって、携わる期間も違ってきます。金額は一概にはいえませんが、数十戸程度のマンションで数百万円、数百戸の住戸数がある大規模なマンションだと1000万円以上かかることがあります」(鈴木哲夫さん、以下同)
マンションを購入すると、毎月の住宅ローン返済のほかに、管理費や修繕積立金を払います。
このうち、大規模修繕の費用に充てられるのが「修繕積立金」です。
修繕積立金は、次の大規模修繕に備えて計画的に積み立てていくもの。金額は各住戸の専有面積に応じて決められ、広い家のほうが多く積立金を出すことになります。
国土交通省の「令和5年度マンション総合調査 」によると、1住戸当たりの修繕積立金額は月約1万円~約1万5000円、専有面積1m2当たり182円が平均となっています(修繕積立金は使用料・専用使用料からの充当額除く金額)。
なお、修繕積立金の金額設定は、マンションの状況によって違い、再検討されるケースもあります。また、最初は低めの金額に設定されており、段階的に増額される段階増額積立方式をとっているマンションが多いといえます。
| 修繕積立金 | 管理費 |
|---|---|
| 10数年に1度行なわれる大規模修繕の費用に充てられる | 廊下など共用部の清掃や、貯水槽・排水管の洗浄など日常のメンテナンスに使われる |
マンションの大規模修繕には多額の費用がかかります。しかし、一定の条件を満たすと、国や自治体から補助金や助成金が出る場合があるため、積極的に活用しましょう。
助成金は条件を満たして応募すれば基本的に受け取れますが、補助金はあらかじめ枠数が決まっているため、枠が埋まってしまうと受け取れない可能性があります。
補助金を申請する場合は、期限や枠数をしっかりと確認しておくことが大切です。
補助金や助成金の内容は自治体によって異なります。
例えば、東京都墨田区では建築後5年以上経過した区内分譲マンションの管理組合を対象に「分譲マンション計画修繕調査支援制度」を実施しています。補助限度金額は1件50万円までです。
江東区が行なっている「マンション計画修繕調査支援事業」は建築後7年以上経過した区内のマンションが対象で、助成限度金額は60戸以下のマンションの場合21万9000円です。
中央区では、建築後8年以上の区内分譲マンションを対象にした「分譲マンション計画修繕調査費助成」を実施しています。助成限度金額は60戸以下のマンションの場合25万円です。
大がかりな工事で施工期間も長い大規模修繕の費用には、物価や人件費が大きく影響します。建築資材や設備、人件費が高騰すれば、大規模修繕に必要な費用はアップすることになります。
また、竣工から10年程度しか経過していないマンションの場合、劣化がそれほど進んでいないケースがあります。
「例えば、第1回目の大規模修繕の際、屋上の防水などの補修程度で済む項目があれば、その分、コストは下がります。3回目くらいで防水工事が必要になるなど工事が大がかりになれば、前回よりも費用はアップします」
大規模修繕を行なう時期の経済情勢だけでなく、建物の状況によっても費用は違ってくることを覚えておきましょう。
ここからは、マンションの大規模修繕における大まかな流れについて解説します。
国土交通省が発表した「令和3年度マンション大規模修繕工事に関する実態調査」によると、マンションの大規模修繕の平均修繕周期は1回目が15.6年、2回目が14.0年、3回目が12.9年、平均では15.2年となっています。
しかし、いつ大規模修繕を行なうのかはマンションによってさまざまで、10~12年で実施するマンションも多くあります。
大規模修繕の実施を理事会で検討し、修繕委員会を設立するのが大規模修繕の準備のスタートです。
「大規模修繕工事の準備から実施までには2年程度かかります。設計会社などにコンサルティングを依頼して工事の監理をしてもらう『設計監理方式』にするか、設計から施工までを管理会社や施工会社に依頼する『責任施工方式』にするかなど、大規模修繕の方式や、パートナーになる会社選びなどで管理組合内の意見が合わないと先へ進めず、2年以上かかることも。早めに話し合いをスタートするのがおすすめです」
準備期間に管理組合が行なうことは、どの会社(設計事務所や管理会社、施工会社)をパートナーにするかを決めるほか、施工会社の選定、見積もりの精査、理事会での施工会社の決議、工事請負契約の締結、住民への工事説明会の開催などです。
マンションの大規模修繕工事する際、建築確認申請は原則不要です。
建築基準法における大規模修繕の定義は、先述したように壁や柱、 床、はり、屋根、階段の一種以上における過半の修繕です。
そのため、これらの場所ではない場合や、修繕がこれらの場所の半分以下の場合は、申請が不要となります。マンションの大規模修繕で構造体を変更することは少ないですが、不安な場合は行政や専門家などに相談するとよいでしょう。

工事着手から完了までの期間はマンションの規模によって違ってきます。
「30戸程度のマンションなら3~4カ月、50戸程度なら4カ月、100戸程度なら5~5.5カ月が目安。100戸以上のマンションは住戸数によって期間が違ってきます。
工事期間中、管理組合は施工会社や工事監理会社に任せきりにせず、月に1度は工事の進捗状況や補修状況などの報告を受ける定例会議を開催することが重要です。
工事期間が3カ月なら、スタート時、1カ月後、2カ月後、3カ月後の完了時の計4回の開催が望ましいですね。
定例会議では工事の状況のほか、追加費用の有無など費用の変更についても詳細を確認しておきましょう」


| 1月 | ・大規模修繕の実施検討開始 |
|---|---|
| 2月 | |
| 3月 | ・修繕専門委員会の設置・設計コンサルタント起用の検討 |
| 4月 | |
| 5月 | |
| 6月 | ・設計コンサルタント選定作業 |
| 7月 | |
| 8月 | |
| 9月 | |
| 10月 | |
| 11月 | |
| 12月 | ・管理組合の総会で大規模修繕の実施などについて承諾を受ける |

| 1月 | ・大規模修繕コンサルティング業務契約締結・建物の調査診断 |
|---|---|
| 2月 | |
| 3月 | |
| 4月 | ・改修設計スタート |
| 5月 | |
| 6月 | ・施工会社設定 |
| 7月 | |
| 8月 | |
| 9月 | ・施工会社見積もり |
| 10月 | ・施工会社選定・理事会決議 |
| 11月 | |
| 12月 | ・管理組合の総会で設計や施工会社について承諾を受ける |

| 1月 | ・工事着工 ※工事期間中は月に1度の定例会議を開催 |
|---|---|
| 2月 | |
| 3月 | |
| 4月 | |
| 5月 | |
| 6月 | |
| 7月 | ・工事完了 |
| 8月 | |
| 9月 | |
| 10月 | |
| 11月 | |
| 12月 |
大規模修繕工事はマンション住民の生活にも多大な影響をおよぼします。工事中の生活への影響について見ていきましょう。
大規模修繕工事が始まる前に植木鉢、物干し竿、荷物などバルコニーにあるものを移動しておきましょう。
場合によっては収納のためトランクルームやレンタルコンテナを借りることになるかもしれませんので、早めに準備することをおすすめします。
その他の影響は以下のとおりです。
工事の際は、バルコニーの外に足場がかかります。日中は足場を作業員が行き来するため、カーテンを閉めない、もしくは薄手のカーテンだけで過ごす場合は部屋の中が見えてしまうことも。
プライバシーが気になる人は日中でも厚手のカーテンを閉めておきましょう。
足場を使って不審者が侵入する可能性もあるため、窓ガラスもしっかり施錠してください。
工事の際は塗料などのにおいや粉じんの発生があるため、以下の対策を行なう必要があります。
マンション内の廊下や階段の工事中は迂回を求められることがあります。普段より通勤・通学に時間がかかる可能性も考えておきましょう。
初めての大規模修繕を迎える管理組合の場合は特に、トラブルや困りごとが発生することがあります。
マンションは所有者全員の大切な資産。トラブルなく、スムーズに大規模修繕を進めたいものです。そこで、トラブルを防ぐためのノウハウを解説しましょう。
大規模修繕は管理組合が主体となって行なうものです。管理会社がそろそろ準備を始める時期です、とアドバイスしてくれるケースは多いですが、なんとなく先送りしてしまい、ふと気付いたら大規模修繕が半年後や1年後に迫っていた!ということもあります。
「施工会社などのパートナーの選定や建物の調査、設計など準備には2年程度はかかるものです。
直前になって慌てていると、管理会社などから『すべて任せてもらえたら間に合います』と言われることがあります。
誠実な管理会社であれば大丈夫ですが、なかには工事内容や費用が不透明なまま工事が進み、トラブルになることも。
長期修繕計画で予定されている大規模修繕の時期まで時間がない場合、1~3年程度なら着工を遅らせても大きな問題にはなりません」
大規模修繕は検討開始から工事完了まで数年かかり、管理組合の理事の任期よりも長期にわたるのが一般的です。
また、日常の管理組合の業務と重なると、理事の負担が大きくなるため、管理組合とは別に必要となる大切な組織が修繕委員会。
しかし、この修繕委員会内で意見が合わない、もめる、などの事態になると大規模修繕がなかなか先に進みません。
「大規模修繕をどのような方式(責任施工方式か設計監理方式か)にするか、コンサルティングを依頼するかなどでもめることも多くあります。
その場合、建物や大規模修繕に詳しい建築士事務所や大規模修繕のコンサルティング会社などの第三者から、意見をもらうのも方法の一つ。
大規模修繕に限らず、普段から相談先を確保しておくのもよいでしょう」
建築の専門知識をもつ人がいれば安心、というイメージがありますが、張り切り過ぎてほかの委員の意見を聞かずに施工会社の選定などを勝手に進めてしまい、トラブルやもめごとにつながるケースもあるとか。
「修繕委員会のメンバーは、専門知識の有無にこだわる必要はありません。
性別や年代、家族構成などさまざまな立場の人からバランス良く選出することが大切です」
大規模修繕の進め方や、施工会社やコンサルティング会社の評判は、近隣のマンションや、同じデベロッパーの物件の管理組合、同じ管理会社に管理を委託しているマンションの管理組合などと情報交換するのもおすすめです。
予定よりも工期が延びたり、修繕箇所の劣化具合が当初の診断よりも酷かったりなど、追加費用が発生する可能性もゼロではありません。
また、工事完了時に施工箇所に不具合が見つかる場合も。
「大規模修繕工事でのトラブルを防ぐうえで大切なのは、管理組合が主体的に取り組むこと。
管理会社や施工会社、工事監理の会社に任せっきりにせず、進捗状況を定期的に確認することが必要です」
購入するなら、または、売却するなら大規模修繕の前がよいか、あとがよいのか。これは、その人の考え方によって違ってきます。
「購入者の立場でいえば、大規模修繕工事完了直後は、修繕されていて、しばらくは大規模修繕のわずらわしさがないというメリットがあります。
しかし、価格は高めの可能性があることがデメリット。売却する人の立場になると、大規模修繕工事直前は値引きを要求される要素になりやすいデメリットが考えられる一方、修繕後であれば付加価値が付いて高く売れるメリットがあります。
新築と同様の状態の建物を引き継ぐことを良しとするのであれば、所有していた人が積み立てた修繕積立金で性能を新築時に戻し、次の購入者に引き渡すことができる大規模修繕直後の売買が自然だといえます」

マンションに長く安心して住み続けるためには「大規模修繕」が欠かせません。そして、大規模修繕を確実に行うためには、長期的な修繕計画に沿って修繕積立金をしっかり貯めていくことが大切です。
国では、大規模修繕を進める両輪となる「長期修繕計画」と「修繕積立金」についてガイドラインを定め、管理組合や住民が適切な修繕と資金準備を行えるようサポートしています。
「長期修繕計画作成ガイドライン」では、長期修繕計画の計画期間を30年以上とし、その期間中に大規模修繕工事を2回以上行うことを目安としています。
また、屋上防水や外壁補修、給排水管など、修繕が必要な箇所ごとに「おおよその時期」を示しているので、いつどんな修繕が必要か予測しやすくなっています。
ガイドラインは定期的に見直されており、例えば2021年の改訂では、省エネ改修(断熱・高効率設備など)やエレベーター点検も計画に含めることが望ましいとされています。
「修繕積立金ガイドライン」は、マンションの管理組合をはじめ、購入検討者や区分所有者向けに、修繕積立金に関する基本的な知識や、修繕積立金の額の目安を示したものです。
修繕積立金の積み立て方法には、初期の負担を抑えやすい「段階増額積立方式」と、将来に引き上げ幅が小さく済む「均等積立方式」の2種類があります。
ガイドラインでは、将来の資金不足リスクを避けるため「均等積立方式」がより望ましいとされていますが、実際には多くのマンションで「段階増額積立方式」が採用されています。
そこで2024年6月の改訂では、「段階増額積立方式」でも無理なく積み立てられるように、最低・最大金額の目安や分かりやすい説明の工夫などが加えられました。
ガイドラインは法的な義務ではなく参考資料ですが、マンションで安心して暮らし続けるための重要なヒントになります。
まずは、住まいのマンションにある「長期修繕計画書」や「修繕積立金の見通し」をガイドラインと照らし合わせて確認してみましょう。
気になる点や分からないことがあれば、管理組合の理事会や管理会社、専門の建築士などに相談しつつ、区分所有者同士で納得しながら進めていけると安心です。
令和5年度税制改正において、マンションの長寿命化工事を促進するため、一定の要件を満たす大規模修繕工事を行なったマンションにおける翌年度の建物部分の固定資産税が減額される制度(マンション長寿命化促進税制)の創設が決定されました。
減額割合は、建物部分の固定資産税額の1/6~1/2の範囲内で市町村ごとに条例で定められています。関心がある人は確認してみましょう。
対象マンションの条件は、以下のとおりです。
また2回目以降の工事を、令和5年4月1日~令和9年3月31日の間に完了しなければなりません。この期間に大規模修繕工事を予定している場合は、管理組合に必要書類の発行を申請しましょう。
減税措置の申告は、工事完了後3ヵ月以内に、各区分所有者が市町村へ行なう必要があります。
経年劣化する建物を定期的な修繕で新築同様の性能に戻すのが大規模修繕
所有者によって組織される管理組合が主体となって実施される
必要な準備期間は2年程度。管理組合とは別に修繕委員会を立ち上げて進める
工事費の平均は1住戸当たり100万円。コンサルティングを依頼すると別途費用がかかる
施工や監理の委託先に丸投げせず、定期的に進捗をチェックすることが大切