一戸建てにテラスをつくる注意点とは?テラスの種類、ベランダやバルコニーとの違い、暮らしを広げるアイデアを解説

公開日 2026年02月03日
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一戸建てにテラスをつくる注意点とは?テラスの種類、ベランダやバルコニーとの違い、暮らしを広げるアイデアを解説

テラスとは、住まいに外の心地よさを取り入れられる屋外スペースです。リビングと庭などをつなぐ1階テラスのほか、建物に組み込むインナーテラス、屋上を活用するルーフテラスなど、形や使い方はさまざまです。
この記事では、グランハウス一級建築士事務所の桐山卓也さんに、テラスの種類や特徴、暮らしにどのような効果をもたらすのか、計画前に確認しておきたいポイントなどについてお話を伺いました。住まいづくりの選択肢としてテラスを検討する際の参考にしてください。

テラス・ベランダ・バルコニー・ウッドデッキ…似ている空間との違いを整理

住まいには、テラスのほかにもベランダやバルコニー、ウッドデッキなど、屋外に近い空間が複数ありますが、設ける位置や構造などによって性質が異なります。まずは、それらがどのように区別されるのかを整理しながら、それぞれの特徴を見ていきましょう。

「テラス」の定義

テラスに明確な法律上の定義があるわけではありませんが、一般的には建物と地面をゆるやかにつなぐ屋外スペースを指します。タイルやウッドデッキを敷くなど、屋外でありながらくつろぎやすい環境をつくる点が特徴です。
桐山さんも「テラスは“過ごす場所”というイメージが強い屋外スペースです」(グランハウス一級建築士事務所・桐山さん、以下同)と話すように、テラスは“暮らしの幅を広げる外空間”という性質があります。外部でありながら生活空間の延長として使える点はテラスならではの魅力といえます。

ゲストのおもてなしができる平屋のテラス
LDKと中庭をつなぐテラス。大人数のゲストが来てもリゾート気分でくつろげる(画像/グランハウス一級建築士事務所

似ている言葉との違いをわかりやすく比較

テラスと混同されやすい屋外空間には、ベランダやバルコニー、ウッドデッキ、サンルームなどがあります。いずれも“屋外で人が使うためにつくられたスペース”という共通点がありますが、用途や性質に違いがあります。

ウッドデッキ

テラスと同じく1階に設けられることが多いのがウッドデッキです。床材に天然木や人工木(樹脂製のデッキ材)を用いるのが特徴で、屋内と連続した“過ごすための場所”として使われる点はテラスと共通しています。
なお、床をウッドデッキ仕上げにしたテラスを「ウッドデッキ」と呼ぶケースは多く、実際には「テラス」と「ウッドデッキ」は明確に分かれるものではありません。どのような素材で、どんな使い方を想定するかによって、呼び方や位置づけが変わると考えるとよいでしょう。

ウッドデッキのイメージ
(画像/PIXTA)

ベランダ・バルコニー

一方、ベランダとバルコニーは2階以上に設けられる屋外床を指すことが一般的です。通常、ベランダには屋根やひさしがあり、バルコニーにはそれらがないというように、屋根の有無で定義されます。ただし、建物の一部として深い軒に覆われている場合や、上階の床が結果的に屋根の役割を果たしている場合など、屋根の有無を単純に判断しにくいケースも多く、また、施工会社ごとの呼び方によって名称が使い分けられることもあります。「ベランダとバルコニーの違いは、屋根の有無だけでは割り切れないこともあります」と桐山さんは話します。

ベランダやバルコニーのイメージ
(画像/PIXTA)

サンルーム

また、囲われた屋内と屋外の中間のようなスペースとしてはサンルームがあります。サンルームは建物とつながった内部空間ですが、断熱性の高いガラスなどで囲まれているため、外の明るさや景色を楽しめ、屋外のように使えるのが特徴です。

なお、屋根のない外のスペースであるテラスに、ポリカーボネートなどの屋根やパネルを付けて囲った、「テラス囲い」というものもありますが、見た目が似ているため、テラス囲いもサンルームと呼ばれることが一般的です。

サンルームのイメージ
(画像/PIXTA)
テラス囲い
お茶を飲んだり、庭を眺めてリラックスできる空間。雨が降る日も洗濯物を干せて便利(画像提供/HOLOS HOME(ホロスホーム)

テラスの主な種類と特徴

テラスと一口に言っても、その形やつくる場所にはいくつかのタイプがあります。

1階テラス

1階に設けるテラスは、最初に紹介したような、いわゆる一般的なテラスで、地面や庭の延長にある屋外スペースです。建物のすぐ外側に、タイルやウッドデッキなどで床を整備することで、外でもテーブルを置いたり腰掛けたりできるようにして、”くつろぎの場”などをつくることができます。

ウッドデッキとモルタルのテラス
タープを張れば、プール遊びやバーベキューも楽しめる空間に(画像/グランハウス一級建築士事務所

インナーテラス

インナーテラスは、建物の一部に取り込まれたように配置された、半屋外のような空間です。建物の外側にせり出す一般的なテラスとは異なり、周囲を壁などに囲まれることが多いスペースとなります。
建物の内側に設けられた小さな中庭のような位置づけで、周囲の視線から守られやすいのが特徴です。

LDKとつながるインナーテラス
インナーテラスには全自動の屋根を設置。日差しが強い日や雨の日も快適に利用できる(画像/アイ工務店

屋上テラス(ルーフテラス)

屋上テラス(ルーフテラス)は、その名の通り建物の屋根の上につくられた屋外スペースです。テラスと言いながら、地面や庭の延長につくられるものではありませんが、屋上に設けられたテラスのように使える場所というようなイメージでそのように呼ばれます。
屋上テラスは、周囲の視線が届きにくく、空が近い特別な開放感を楽しめ、アウトドアリビングとしても活用されます。

ゆったりとした屋上テラス
夏には屋上テラスから山の向こうに上がる花火を楽しめる(画像/アイ工務店

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テラスの魅力とメリット

ここまで、テラスの種類や、ベランダ・バルコニーなどとの違いを整理しながら、“テラスとはどんな外空間なのか”を見てきました。
では実際にテラスを設けることはどんな良さがあるのか。ここからはテラスから得られるメリットを見ていきましょう。

暮らしに豊かさを生む、もうひとつの居場所

テラスの大きな魅力は、住まいの中に“もうひとつの居場所”が生まれることです。
「ベランダやバルコニーのように、どちらかというと作業目的が明確な空間とは異なり、テラスは“どう使うか“より、その場所があることそのものに価値があります」と桐山さんは話します。

コーヒーを飲んだり、季節ごとに植物を育てたり、特別な準備がなくても、テラスに出るだけで気持ちがふっと緩むような、暮らしの余白や豊かさが自然と生まれるものです。
必ずしも広いスペースでなくても、外に小さな居場所が1つあるだけで、日常の楽しみ方が大きく変わります。

テラスでくつろぐ夫妻のイメージ
テラスがあることで、暮らし方が変わることも(画像/PIXTA)

空間が広がり、開放感のある暮らしを実現

テラスがあることで、住まいは外へ向かって大きく開けた印象になります。
「床をタイルやウッドデッキで整え、室内との段差を抑えることで、視線が外へそのまま延び、実際以上に空間が広く感じられる効果を得ることも可能です」というように、外が“ひと続きの部屋”のように感じられることで、住まい全体に開放感をプラスすることができます。

リビングとつながるテラス
リビングの床とウッドデッキのテラスをつなげたことで、視線が抜けて面積以上の開放感が感じられる(画像/グランハウス一級建築士事務所

デザイン面で住まいの印象を高める

テラスは、素材や色の選び方などによって、住まい全体の印象を整える効果も期待できます。
テラスのタイルやウッドデッキなどと外壁のトーンに合わせれば統一感が生まれ、アクセントとなる素材を選べば外観に個性を加えることも可能です。
照明や植栽と組み合わせることで、昼夜を問わず外観の雰囲気を演出できる点も、テラスの魅力です。

ドッグランをのぞむポーチと愛犬のケージ代わりとなるインナーテラス
ポーチやテラスを囲む袖壁と深い軒は外観デザインに合わせて厚みをアップ。住まいに重厚感がプラスされています(画像/グランハウス一級建築士事務所

ペットや子どもの遊び場など多彩な使い方が可能

テラスは、暮らしにゆとりをもたらす場所であると同時に、目的に応じてさまざまな使い方ができる空間でもあります。
小さな子どもを外で遊ばせたり、ペットの運動スペースとして使ったりと、家のすぐそばに安全に過ごせる屋外エリアがあることは大きな安心につながります。「お客様からの要望でテラスに子ども用プールを出して遊びたいという声はよくあります」と桐山さんも話します。
また、友人を招いてのバーベキューや、鉢植えを並べて季節の植物を楽しむなど、テラスがあることで“外でしたいこと”を気軽に日常に取り入れられるようになるのも大きなメリットです。

子どもがのびのび遊べる中庭をのぞむテラス
周囲の目を気にせず子どもがのびのび遊べる中庭に面した東屋のようなテラス。緑の景色を楽しんだり、丁寧に淹れたコーヒーをここで味わうことも(画像/グランハウス一級建築士事務所

テラス屋根や床材の選び方

テラスをより快適に使うためには、屋根や床材の選び方が重要です。テラスでの過ごし方や家のデザインに合った素材を選ぶことで、使い勝手がよくなり、見た目の印象も整います。ここからは、屋根の種類や床材の特徴などを見ていきましょう。

テラス屋根の種類

「夏場にプール遊びなどを想定する場合、日陰がないと長時間過ごすのは難しいため、そのような場合はテラスに屋根は必須です」と桐山さんも話す通り、テラスで快適に“過ごす”ことを考えると、日差しや急な雨から守るには屋根が必要になります。
テラスは建物の軒の下に設けられるケースも多く、深い軒があれば、夏の強い日差しや多少の雨を和らげることができます。一方、軒だけでは不十分なケースはパーゴラやシェードといった日除けや、雨も防ぎたい場合はテラス屋根を設ける必要があります。

パーゴラのイメージ
パーゴラは柱と格子状のフレームで構成した日除け。つる植物などを絡ませて日陰をつくることも(画像/PIXTA)

テラス屋根の形状は、ゆるやかな曲線のR型(アール型)と、水平なF型(フラット型)などが主流です。R型はやわらかな曲線を持つ形状で、住宅の外観に優しく馴染むデザインが特長です。「R型は雪が滑り落ちやすく、強度確保にも優れます。特に積雪量の多い地域では好まれる形状です」。一方、F型は直線的な形状でモダンなデザインが人気です。

また、テラス屋根の屋根材には、光を透過させながら紫外線をカットするポリカーボネート製のほか、意匠性や遮光性を重視した、光を通さないアルミ形材を採用した製品も多くあります。テラス屋根は求めるデザインや機能などに合わせて、形状や素材を選ぶようにしましょう。

なお、テラス屋根は新築時だけでなく後付け(リフォーム)で設けることも可能です。ただし桐山さんは、「後付けであっても、構造や排水計画など基礎に関わる部分は軽視してはいけないポイントです」と指摘します。将来のメンテナンスも見据え、設置のタイミングにかかわらず、初期計画を丁寧に行うことが重要です。

光を透過するテラス屋根のイメージ
(画像/PIXTA)

床材の選び方

テラスの床材は、使い勝手や見た目の印象を左右する重要な要素です。「タイルやコンクリートなど、水に強く扱いやすい素材を選ぶケースが多いです」と桐山さん。テラスの床材は耐久性があり、掃除のしやすい素材を選ぶのが安心です。

なかでもタイルは人気の高い仕上げで、デザインの幅が広く、汚れに強い点が特徴です。明るめの色を選ぶと光を反射し、室内まで柔らかな明るさを届ける効果も期待できます。一方、コンクリートはシンプルでスタイリッシュな印象を生みやすく、比較的コストを抑えやすい点が魅力です。

ウッドデッキを選ぶ場合は、樹脂を主材とした人工木か天然木かで性質が異なります。人工木は腐食しにくく、基本的な掃除をしていれば長く使える耐久性が魅力です。一方、天然木は自然素材ならではの風合いが楽しめる半面、色あせを防ぐための塗装やカビ対策など、定期的なメンテナンスが欠かせません。使用環境や求める質感に応じて選択すると良いでしょう。
テラスの床材はデザイン・耐久性・メンテナンス性のバランスで選ぶことがポイントと言えます。

ウッドデッキを採用したテラスのイメージ
(画像/PIXTA)

テラス囲い

テラスを雨の日も使いたい、花粉や風を避けて洗濯物を干したいなど、天候に左右されずに過ごしたい用途がある場合は、テラス囲いを設けるのも選択肢の一つです。
ただし、テラス囲いはサンルームのような高い断熱性を備えているわけではなく、外空間に近い“囲い”であることを理解しておく必要があります。
また、囲いを付けると通風や開放感は控えめになります。開放的なテラスとは使い方が少し変わるため、必要な機能と過ごし方に合わせて検討しましょう。

テラス囲いを設けたサンルームのようなテラス
テラス囲いを設け、屋根とドアがあるサンルームのような空間はくつろぎの場として活用できる (画像提供/ミラクルホーム

計画前に知っておきたい注意点

テラスは暮らしを彩る魅力的な空間ですが、快適に使い続けるためには、事前に確認しておきたいポイントがあります。
ここからは、テラスを計画する際に押さえておきたい代表的な注意点を見ていきましょう。

テラスを囲う場合の面積・税金の考え方

テラスは、屋根や壁のない状態であれば、一般的には床面積に含まれません。ただし、「囲い方や構造によっては、床面積として扱われ、建ぺい率や容積率に影響することがあります」と桐山さんも指摘する通り、屋根や壁で囲う計画にすると、扱いが変わる可能性がある点には注意が必要です。

また、床面積に含まれる場合は、固定資産税の対象になることもあります。見た目はテラスの延長のようでも、扱いは計画内容や自治体の判断によって異なるため、判断が難しい部分です。

そのため、テラスを囲うかどうかを検討する際は、デザインや使い勝手だけでなく、面積や税金の扱いも含めて設計段階で確認しておくことが大切だと言えるでしょう。

使いやすい位置に計画する

テラスは同じ形でも、つくる位置によって使い勝手が変わります。
例えば、「食事やバーベキューをテラスで楽しみたい場合は、キッチンやダイニングからの動線が重要です」と桐山さん。テラスがキッチンとスムーズにつながっていれば、食材や食器の持ち運びも容易になります。

また、敷地条件から「南側にテラスが置けない」といったケースも珍しくありません。「ガーデニング程度であれば必ずしも南側にこだわる必要はなく、北側でも十分に明るさが確保できる場合があります」というように、テラスは必ずしも日当たりの良い場所になければいけないものでもありません。

用途や敷地条件に応じて、光の入り方、家事動線、プライバシーなども考慮し、柔軟に最適な位置を選ぶことが重要です。

キッチンとの距離も近いバーベキューテラス
庭を眺めながら料理ができるキッチンからの動線もスムーズなバーベキューテラス。ベンチやミニシンクも備え、仲間とのバーベキューを楽しめる(画像/グランハウス一級建築士事務所

日当たり・風通し・視線(プライバシー)のバランス

テラスは外に開けた空間だからこそ、日当たりや風通しだけでなく、周囲からの視線とのバランスをどう取るかも重要になります。
テラスをつくったものの、隣家からの視線が気になってあまり使われなくなるケースもあるため、プライバシーの確保は計画段階で考えておきたいポイントです。

視線が気になる場合は、植栽やルーバー、外構フェンスなどで“見えすぎない”状態をつくる方法が一般的です。一方、日当たりが強い場合には、シェードやパーゴラ を組み合わせ、日差しをやわらげて過ごしやすい環境にする対策もよく用いられます。

また、隣家との距離や建物の高さによって、光や風の入り方が大きく変わることもあります。どこを開け、どこをやわらかく遮るのかを事前に検討することで、テラスがより快適な空間になります。

視線を遮りながら圧迫感はないフェンスのあるテラス
視線と圧迫感に配慮してフェンスの高さを決定。開放感がありつつ、プライバシーも確保したテラスはハンモックやテーブルセットを置いてくつろげる空間に(画像/グランハウス一級建築士事務所

使用する水や雨水を意識した計画

テラスは屋外のため、常に雨水にさらされる場所です。また、プール遊びやガーデニング、ペットとの暮らしなど、日常的に水を使う場面も多い空間になるため、「水をどう使い、どう逃がすか」を計画段階から考えておくことが重要になります。

「ペットと使うテラスでは足洗い場や外部水栓を設けることが多いです。また、子ども用プールを出して遊ぶことを想定する場合なども、水栓の位置や排水のしやすさによって使い勝手は変わります。ガーデニングを楽しむ場合も同様で、散水や鉢植えから流れる水を前提にした計画が欠かせません」

また、特に注意したいのが、雨水や使用した水が建物側にまわらないようにすることです。「テラスは建物に隣接して設けられるため、基礎に水がまわらないよう、排水経路をしっかり確保する必要があります」と桐山さんは指摘します。排水・防水処理は見えにくい部分ですが、テラスを長く安心して使うための重要なポイントです。

こうした水まわりの処理は、テラスの施工経験が豊富な設計士や施工会社であれば、敷地条件に合わせた適切な収まりを検討してもらいやすくなります。見た目だけでなく、目に見えない部分まで含めて計画できるかどうかも、依頼先を選ぶ際の1つの判断材料と言えるでしょう。

テラスでの水遊びのイメージ
(画像/PIXTA)

インナーテラスの場合

建物に囲まれたインナーテラスは、雨が直接当たりにくい一方で、水がこもりやすい空間になり、特に排水計画が重要になります。見た目は室内に近い空間であっても、水が溜まらないことを前提にした収まりを考えることが欠かせません。
また、インナーテラスは湿気の影響を受けやすいことから、ウッドデッキよりも、タイルやモルタルなど水に強い素材が選ばれることが少なくありません。
インナーテラスは半屋内のように見えますが、屋外に近い水の扱いが求められる空間であることを理解した計画が重要になります。

細いグレーチングで水はけを工夫した中庭テラス
8畳の中庭テラスは室内とほぼフラットにしたLDKと一体感のある空間。細いグレーチングで水はけを工夫(画像/グランハウス一級建築士事務所

屋上テラスの場合の防水と定期メンテナンス

屋上テラスは、1階のテラスとは異なり、建物の防水層の上に設けられる空間です。そのため、テラスとしての使い勝手だけでなく、防水性能を維持することを前提に計画する必要があります。「防水は一度施工すれば終わりではなく、年数が経てば点検や補修が必要になるものです」というように、屋外にさらされる以上、防水層は少しずつ劣化していくため、定期的な確認やメンテナンスを前提に考えることが大切になります。

また、屋上テラスの場合は特に、塗膜のめくれやひび割れが出ていないかを定期的に確認し、少しでも異変があれば早めに施工会社へ相談することが大切です。防水の不具合は、初期の段階で対応できれば大きな修繕につながりにくい一方、見過ごすと建物内部への影響が大きくなる可能性があります。

屋上テラスは使いながら管理していくことが不可欠な空間であると理解した上で、防水の点検やメンテナンスまで含めた計画を立てることが、安心して長く使い続けるためのポイントと言えるでしょう。

テラスにかかる初期費用の目安と、将来を見据えた考え方

テラスの費用は、広さや仕上げによって大きく変わりますが、8畳程度のテラスを想定すると、一般的な目安は以下の通りです。

テラスの仕上げ 費用目安(8畳程度) 特徴・メンテナンス
コンクリート 20~30万円 耐久性が高く、掃除がラク
タイル 30~40万円 高級感があり、キレイを保ちやすい
ウッドデッキ 20~40万円
(素材によって大きく変動)
人工木:腐食しにくく、清掃は必要だが塗装などのメンテナンスは不要
天然木:風合いの魅力はある一方、塗装などの定期メンテナンスが必要

ただし、費用については、仕上げに用いる素材の違いはもちろん、室内とテラスの床の高さをそろえるかどうか、下地にコンクリートを打つかどうかなど、つくり方の違いによっても金額に差が出ると考えておきましょう。
また、テラスはつくって終わりではなく、素材や設置場所によってメンテナンス方法や将来的な費用も変わる点を押さえておく必要があります。例えば、手入れが比較的ラクなタイルやコンクリートに対し、ウッドデッキは素材によって定期的なメンテナンスが必要になり、将来的な費用もかかりやすい点を理解しておく必要があります。
さらに、屋上テラスの場合は、地上につくるテラスの場合よりも、定期的な点検や補修を前提とした維持費も視野に入れておくことが重要です。

さらに、テラスは排水や構造、採光、動線など、専門的な判断が必要な要素が多い空間でもあります。テラスを設けると言うのは、決して安い買い物ではありませんが、費用を抑えようとして設計や施工の質を下げてしまうと、使いにくさや後々のトラブルにつながる可能性もあります。
テラスをつくる場合は、お金をかける意味と、将来のメンテナンス費用まで含めて考えた上で、設計段階から丁寧に計画することが大切だと言えるでしょう。

テラスがもたらす暮らしへの価値とは

テラスは設けるにも、維持するのにも、一定の費用がかかります。住まいに必要不可欠な要素ではないため、同じ費用をかけるのであれば、ほかにかけた方が良いと感じる人も少なくありません。もちろんそれも選択肢の1つですが、“暮らしに豊かさを取り入れられる”と言う観点では、テラスを設けるのは効果的な方法です。

「例えば家を1坪広げるより、同じ費用でテラスをつくる方が、暮らしの豊かさがワンランクアップすることもあります。1坪増やしても部屋は劇的に広くはなりませんが、テラスを設けると “贅沢が手に入る”と言うような感覚があります」と桐山さんも話します。

テラスは、暮らしに心地よい余白をもたらす空間です。住まいの選択肢の1つとして、テラスのある暮らしを検討してみてはいかがでしょうか。

まとめ

テラスとは建物と地面をつなぐスペースのこと

広義では1階テラスのほか、インナーテラス、屋上テラスなどもあり、さまざまな活用法がある

自分のライフスタイルに合ったテラスを取り入れることは、豊かな暮らしをつくる選択肢

SUUMOコンテンツスタッフ

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