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賃貸物件を契約したのに、急に転勤が決まって解除しなければならなくなった……など、やむを得ない事情で住めなくなってしまったら!?「そもそも入居前にキャンセルはできるのか?」「キャンセルするには違約金が発生するのか?」「敷金は戻ってくるのか?」「いつまでにキャンセルしなければならないのか?」「必要な書面はあるのか?」など、賃貸契約後の解除の疑問について知っておきたいことを解説します。
そもそも契約成立となるのは、どの段階からなのでしょう。賃貸物件の管理会社に長年勤務しているハウスメイトマネジメントの伊部尚子さんに聞きました。
「契約には一般的な流れがあります。契約書に記名・押印する前であれば、まだ契約自体が成立前であるという扱いになり、申込金や契約金を支払っている場合は返してもらい、契約を『解除』することができますが、それ以降は契約事態が成立していると見なされ、もう契約をなかったことにはできないので『解約』という扱いになります」。
入居申込み・申込金の支払い(申込金がないケースも多い)
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審査・契約書の作成&書類の準備
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・重要事項説明
・契約書に記名押印
・契約金の支払い
【POINT】ここで一般的には契約成立と見なされる
※上記の順序はケースにより異なる
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鍵の受渡し
【POINT】ここで決定的に契約成立!
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入居
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解約となると、入居していた部屋を出るときと同じです。転勤などのやむを得ない事情とはいえ、契約した後では支払い済みの契約金はやはり戻ってこないのでしょうか。伊部さんいわく「原則として、契約時に支払ったお金のすべては戻ってきませんが、敷金については、物件の状態によって全額戻してもらえることがあります」とのこと。
一度住んだ物件を解約するときは、退去時のクリーニング代を入居者が負担するのが一般的。しかし、「状態によっては、これを免除してもらえることもあります。契約成立後であっても、未入居でクリーニングが不要と判断された場合、敷金からクリーニングを引かず、全額返還してもらえることがあるでしょう」。
ただし、未入居であっても引渡しから時間がたっていると、そうはいかないことも。「たとえば2~3カ月たってほこりがたまっていたり、カーテンを設置していなくて畳が日焼けしていたりすると、通常のクリーニング代のほか、畳・ふすまのクリーニングが必要となり、これらが敷金から差し引かれることがあります」。
また、賃貸契約書のなかに、「入居後〇カ月以内に退居の場合は違約金が発生する」などの記載があれば、違約金を支払わないといけない可能性も出てきます。
そして賃貸契約後、入居する前にキャンセルする場合は、敷金は返金されます。また、前家賃を支払っていた場合、こちらも返金対象です。(ただし、数日でも入居していれば、その分の日割り家賃は支払います)ただし、仲介手数料、礼金については、返金義務はありません。

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解約の手続き自体は、入居していないなら退去の立ち会いも必要ないので、至って簡単。解約の旨と敷金の返還先を連絡するだけで済む場合もあります。契約書の「賃貸借契約の解約」という項目をチェックしましょう。
契約書で解約の方法を見ていくと、「退去告知は1カ月前までに」などと記載されているでしょう。それ以前に退去する場合、同等の家賃を支払うという取り決めになっているはずです。ケースによっては1カ月以上のこともあるし、精算方法が月割りだった場合、月はじめの解約だと実質さらに1カ月分プラスされることになります。果たしてこの費用は、契約成立後・未入居の解約でも必要なのでしょうか。
「本来、請求されても何もいえない費用ではあるのですが、貸す側としては、早く次の入居者さんを探したい気持ちもあるので、早く解約手続きを取るために、免除してくれることがあるかもしれません」と伊部さん。
実際にどうなるかは、大家さんや不動産会社の判断によって異なるものであり、免除してくれたとしても、あくまでも温情ある措置だということを忘れずに。

つまり、契約書に記名・押印する前であれば、申込金(支払わないケースも多い)や契約金は原則として返してもらえるが、それ以降は敷金以外の返還が難しいということ。ただし、契約前ならキャンセルできるからといって、気軽に複数の物件に申込みを入れるのはタブーです。申込みがあった時点で、その物件は募集にストップをかけているため、大家さんにも不動産会社にも迷惑がかかってしまいます。やむを得ず解約することになった場合は、関係する人たちの事情をよく理解した上で連絡を入れましょう。
入居してすぐに解約したい場合でも、一般的な途中解約時と同じ手続きになります。退居告知が1カ月前までであれば、それまでに大家さんや不動産会社に連絡するとよいでしょう。その際、トラブルを避けるために形に残るメールなどで連絡することをオススメします。
途中解約時の手続きについては以下を参考にしてください。