池下総合10位

名古屋市営地下鉄東山線沿線にあり、ランキング1位の覚王山のとなりに位置する池下。名古屋市営地下鉄で名古屋駅へは11分、栄駅へは7分という便利なエリアだ。改札口がバスターミナルの中にあるため、乗り換えもラクにできる。

池下エリアは住宅街にレストランが点在するという特徴があり、特にイタリアンや和食の名店が多い。フレッシュフルーツを使ったかき氷の店など有名スイーツショップも多く、遠方からも客が訪れる。

そんな“池下＝グルメ”のイメージを決定づけたのが「ナゴヤ セントラルガーデン」の存在だ。2009年に誕生した総戸数373戸のマンションと店舗からなる複合エリア。名古屋市都市景観賞や愛知まちなみ建築賞を受賞した街並みに、落合務氏によるイタリアン「ラ・ベットラ・ダ・オチアイ」や陳建一氏による中華「四川飯店」、笠原将弘氏による和食「賛否両論」、世界的なパティシエである辻口博啓氏によるスイーツショップ「フォルテシモ アッシュ」といった全国区の店が集まる。各シェフが店頭に立つ日も度々あり、オープン以来人気は衰えない。クロワッサンが有名なブーランジェリー「メゾンカイザー」や輸入食材を扱うスーパー「成城石井」もあり、ホームパーティーなどで手土産を用意したいシーンにも使い勝手が抜群だ。休日は家族連れやカップルでにぎわう。

さらに2014年、駅北側徒歩2分の場所に、フランス発の菓子店「ミッシェル・ブラン」がオープン。オーナーのミッシェル・ブラン氏は世界的に知られるショコラティエで、独創的なショコラやマカロンは贈り物にしたくなる美しさ。店内にイートインスペースがあり、その場でケーキやジェラートが食べられることも甘党を喜ばせている。

駅直結の商業施設「チカシン池下」にはコンビニエンスストアや薬局、ファストフード店が入居。一部の店舗では電子マネーのマナカが利用できる。隣接するビル「サンクレア池下」は駅の真上。URの高層賃貸マンションのほか、夜12時まで営業のスーパー「パレマルシェ」や病院、銀行ATMなどが入居する。ビルの中でさまざまな用事を済ませられる。千種区役所や千種警察署も駅周辺に集まり、日常生活での利便性の高さがうかがえる。

ほかに池下の名所といえば古川美術館が挙げられる。ヘラルドグループの創業者、古川爲三郎が収集した作品が展示された小さな美術館が、閑静な住宅街の中にたたずむ。分館の「爲三郎記念館」は、自身が亡くなるまで住んでいた数寄屋造りの建物。ここでは美しい日本庭園を眺めながらお茶を飲むことができる。

また、地元の名物は毎月1と6が付く日のみ丸山神明社の境内で行われる朝市。県内の生産者による野菜や果物、魚や乾物などが値打ちに販売されるので人気だ。一方、池下駅を北へ向かえばスタイリッシュな街並みがあり、南へ向かえば丸山神明社と下町の風景が広がる。徒歩圏内で街のカラーが変わる、そんな懐の広さが人々を引き付けているようだ。

ちなみに池下では2013年に再開発が行われ、愛知厚生年金会館跡地に地上42階、全354戸の高層マンションが誕生。駅周辺の新たなランドマークは、アプローチで池下駅に直結する居住環境が話題を集めた。

住宅街は駅の南側と北側に広がる。池下に住むことを考えると、南側であれば「春岡1」や「春岡2」、「菊坂町1」や「菊坂町2」など。駅徒歩圏内のマンションも増えている。駅の北側で、「ナゴヤ セントラルガーデン」がある「高見1」や「高見2」も住環境が整う。

ファミリー層が多く、家賃相場は駅徒歩5分で3LDKのマンションが7万8000円。持ち家であれば駅徒歩6分で3LDKの新築マンションが4298万円〜4798万円。徒歩12分4LDKの新築一戸建てで5180万円が相場で、駅周辺は高めだが、少し離れれば手の届く価格の物件を見つけやすい（SUUMO掲載情報より抜粋、2015年2月22日時点）。

今後もさらなる開発が期待されるエリアだけに、その動向次第では、覚王山のような人気の街に成長する可能性を秘めているかもしれない。