重心の低い佇まいに、深い軒。和の風情とモダンの塩梅が見事な平屋の外観に、つい見とれてしまう。こちらの家づくりは「にぎやかな街中を離れて、景色のいい場所でのんびり暮らしたい」というIさんの希望からスタートした。Iさんは暮らしやすい平屋をマストにし、自分たちのイメージと総予算に合わせて土地を選択。見つかった3面道路の土地から、設計士は玄関・水回りの棟とLDK・洋室の棟をコの字に繋げた間取りを描き出した。道路側やお隣側は窓を極力減らし、中庭に向かって大きく開くこ… 続きを読む
重心の低い佇まいに、深い軒。和の風情とモダンの塩梅が見事な平屋の外観に、つい見とれてしまう。こちらの家づくりは「にぎやかな街中を離れて、景色のいい場所でのんびり暮らしたい」というIさんの希望からスタートした。Iさんは暮らしやすい平屋をマストにし、自分たちのイメージと総予算に合わせて土地を選択。見つかった3面道路の土地から、設計士は玄関・水回りの棟とLDK・洋室の棟をコの字に繋げた間取りを描き出した。道路側やお隣側は窓を極力減らし、中庭に向かって大きく開くことでプライベート感をアップ。コの字の平屋で長くなりがちな廊下は天井高を下げ、リビングに入った瞬間に視界がパーッと開けるトンネル効果を狙ったのも面白い。LDKと洋室も廊下を挟んでゾーン分けし、洋室の静けさをキープ。キッチンと水回りは1か所にまとめて、家事をスマートにこなせる点もポイントだ。またIさん夫婦は、夫は落ち着いた和、妻が可愛い北欧とインテリアの好みが異なったため、和と北欧が溶け合うジャパンディなインテリアを楽しむことに。Rを描く壁、設計士がデザインしたドアや障子が彩る空間は、ひとつのテイストにとどまらない普遍的な美しさ。お気に入りの北欧家具が似合うインテリアと住み心地のよさに、Iさんは大満足だ。
玄関・水回りゾーンと、LDK・洋室ゾーンからなるコの字の平屋。LDKの中に洗面室・ランドリーの入り口があり、家事ラク。廊下をしっかり設けつつ、延床35坪の中に2つの洋室、書斎、趣味室、大型ウォークインクロゼットなど、必要な空間がしっかり納まっている
玄関・水回りゾーンと、LDK・洋室ゾーンからなるコの字の平屋。LDKの中に洗面室・ランドリーの入り口があり、家事ラク。廊下をしっかり設けつつ、延床35坪の中に2つの洋室、書斎、趣味室、大型ウォークインクロゼットなど、必要な空間がしっかり納まっている
寄棟屋根の勾配を生かしてつくったロフト。書斎のはしごから出入りでき、LDKともつながるプラスアルファのスペース
寄棟屋根の勾配を生かしてつくったロフト。書斎のはしごから出入りでき、LDKともつながるプラスアルファのスペース
室内干し派のIさんに応え、ランドリーの機能を充実。吊戸棚の下に小物類を干すハンガーパイプを隠し、ガス乾燥機の下… 続きを読む
室内干し派のIさんに応え、ランドリーの機能を充実。吊戸棚の下に小物類を干すハンガーパイプを隠し、ガス乾燥機の下にはスライド式のカウンターを取り付けて、乾いた衣類を取り出しやすくした。アイデア造作収納で家事を楽しく!
Iさん邸は、私と伊藤、藤枝でチーム設計を行いました。Iさんが手に入れた土地は3面道路で開放感や採光が抜群ですが、一方で見られる面が増えるため、全方向からかっこよくデザインする必要があります。その点から私たちは、道路からの視線を遮りやすいコの字型で、寄棟屋根の2棟をつなげる間取りを発想。外壁は塗り壁で仕上げて、どの角度から見ても洗練された外観になるよう設計しました。Iさん邸は和モダンらしさを高めるため軒をぐっと深くしたのも特徴で、光が届きにくい部分は天窓を活… 続きを読む
Iさん邸は、私と伊藤、藤枝でチーム設計を行いました。Iさんが手に入れた土地は3面道路で開放感や採光が抜群ですが、一方で見られる面が増えるため、全方向からかっこよくデザインする必要があります。その点から私たちは、道路からの視線を遮りやすいコの字型で、寄棟屋根の2棟をつなげる間取りを発想。外壁は塗り壁で仕上げて、どの角度から見ても洗練された外観になるよう設計しました。Iさん邸は和モダンらしさを高めるため軒をぐっと深くしたのも特徴で、光が届きにくい部分は天窓を活用。坪庭と趣味室の天窓が、自然光を広げるのに役立っています。住み始めたIさんがとくに驚いたのが、「水回りの掃除がしやすい」ことだそうです。洗面室とトイレはアッシュ床に艶消しのウレタン塗装を施して、防水性や汚れ落ちを高めたのが高評価でした。木の表情を生かしつつ、メンテナンスがラクになる工夫も提案しますので、掃除や片づけが苦手…という声も設計士にぜひお聞かせください。
商品名 | - |
部材・設備 | - |
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部材・設備 | - |
延床面積 | 118.50m2 (35.8坪) |
敷地面積 | - |
工法 | 木造軸組 |
本体価格 | 2,500万円~2,999万円 |
竣工年月 | 2022年11月 |
店舗名 | 茜部オープンスタジオ |
住所 | 岐阜県岐阜市茜部新所1-223 1階 |
問い合わせ | |
ホームページ | この会社のホームページへ |
軒をぐっと深くし、グレージュの塗り壁で柔らかな印象を出した和モダンな平屋のI邸。屋根は高級感のある寄棟屋根に。手前の玄関・水回り棟と奥のLDK・洋室棟をコの字につなぐ間取りで、プライベート感を高めた。玄関ポーチから中庭やLDKの気配がちらり
25畳以上のゆったりLDKは、寄棟屋根の形状と梁を見せた勾配天井でさらなる開放感。一方で土間側の天井高は下げてサッシの高さにピタリとそろえ、無駄なラインを削ぎ落として美しく。北欧のペンダント照明がよく似合う
中庭側からたっぷりの光が注ぐ、土間リビング。庭の木製フェンスで道路からの視線が遮られ、家族でのびのびと寛げる。床は明るいアッシュ床、梁やキッチンは濃いブラウンと濃淡のある2色でインテリアに変化をつけた
土間から深い軒まで天井高をピタリと揃え、土間とテラスもフラットにして、室内外の境界を曖昧に。木目調サッシで、ジャパンディなインテリアに馴染ませた。Iさんは北欧のチェアに腰かけて外でコーヒーを味わう時間が幸せだそう
畳コーナーはLDKから切り離し、土間から直接上がる動線にして和風のヌックに。1.7畳という程よいサイズでこもり感満点。家族の気配を感じながら、ひとりで過ごしたいときにもぴったり
和紙のようなやさしい風合いと断熱性を併せ持つハニカムシェードを採用。庭の樹木が室内に影を落とす様子が美しい。カーテンボックスを設けてあり、シェードを上げたときは天井内にすっきり納まる
奥まですっと伸びる玄関収納とRの壁に誘われて室内へ。壁はグレーの海外塗料で表情豊かに仕上げ、角にぽつんとペンダントライトを灯した。造作の玄関収納は天板の厚みを隠す・扉の木目をつなげるこだわりで、北欧家具のような雰囲気を表現
玄関へ入ると、大胆なピクチャーウインドウがお出迎え。坪庭とその奥に佇む山並みが切り取られ、四季折々の風景を絵画のように楽しめる。深い軒下に広がる坪庭に光を届けるために、坪庭の上に天窓を配置したのも心憎い
廊下の終点にあるリビングドアは、中を垣間見せてワクワクできるよう、設計士がガラスドアをデザイン。廊下から奥のキッチンまでは同社標準より低い2200ミリの天井高に下げることで、リビングに入った瞬間の開放感が倍増
おしゃれな家具のようなキッチンにも、設計士の技が光る。既製キッチンをカスタマイズし、チークの腰壁や天板を組み合わせて、アイランドキッチンにデザイン。カップボードの左右にシンメトリーに配置した収納も、計算通り
ボウル一体型の人工大理石カウンターで、見た目と機能性を両立させた造作洗面台。正面はセメント調の継ぎ目のない壁材を張って、上質なアクセントに。間接照明によって浮き上がらせた一枚ミラーや壁付け水栓もスタイリッシュ
室内干し派のIさんに応え、ランドリーの機能を充実。吊戸棚の下に小物類を干すハンガーパイプを隠し、ガス乾燥機の下にはスライド式のカウンターを取り付けて、乾いた衣類を取り出しやすくした。アイデア造作収納で家事を楽しく!
トイレの壁はブルーの海外塗料で仕上げ、北欧の華やかさを演出。壁の表情を引き立てるスリット窓、ペーパーホルダーや手洗いまで一体化させたカウンター収納の造作にも、感性が光る
「本が好き、読書を楽しみたい」というIさんの声に応えて、和風ヌックに窓辺のカウチを造作。窓枠の横には壁厚を利用した隠し収納があり、本をしまうのに最適。ロールカーテンを下ろして、お昼寝するのも最高の気分
LDKの建具には設計士がデザインした造作障子を用いて、夫が好きな和の趣を演出。障子を開くと廊下になり、それぞれの洋室にアクセスできる。障子によってLDKの光が廊下に柔らかく広がる効果も
リモートワークに集中しやすい夫の書斎。カウンター収納とデスクを一体化させて、3畳の空間を有効活用。気分転換として楽器演奏も気兼ねなく楽しめそうだ。床は濃いブラウンのフローリングを選び、落ち着いた雰囲気に
俯瞰すると、3方を道路に囲まれた敷地を生かしたコの字型がよく分かる。寄棟屋根の大小2棟をつなげ、どの角度から見てもかっこいい外観に。中庭は家とウッドフェンスに囲まれ、家族でのんびり過ごせる
キッチン背面のカウンターと飾り棚は、「板の薄さ」を追求。厚いと重厚な和風になり、薄くするとモダンになる。そこで板の強度に配慮しながら極力薄くし、断面を斜めにカットして薄く見せた。北欧インテリアが似合うのは、このこだわりがあるからこそ
LDKと各洋室の間に廊下を挟むことで、物理的にも心理的にも距離が生まれて、家族が快適に過ごしやすい。趣味室には室内窓をつくって、気配が伝わるように。ちらりと見える奥の寝室は、造作ヘッドボードの間接照明だけにし、ホテルライクな空気感
家中に飾られた絵画も、同社ですべてコーディネート。アートワークもお任せできるので相談しよう(社員邸)