擁壁工事とは? 擁壁の種類、費用・補助金、工事の流れ、土地購入時の注意点を一級建築士が解説

最終更新日 2025年11月26日
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擁壁工事とは? 擁壁の種類、費用・補助金、工事の流れ、土地購入時の注意点を一級建築士が解説

マイホームを建てる際、土地探しの段階で「この土地には擁壁が必要」と言われることがあるかもしれません。しかし、「そもそも擁壁とは?」「擁壁が必要になる条件や工事、施工後のメンテナンスなどがよく分からない」という声もあるでしょう。

本記事では、一級建築士で佐川旭建築研究所代表の佐川旭さんにお話を伺い、擁壁や擁壁工事の基礎知識、費用について詳しく解説します。

擁壁とは?

そもそも、擁壁(ようへき)とは何なのか、役割や用途を詳しく見ていきましょう。

擁壁を分かりやすく解説

擁壁とは、高い土地と低い土地のあいだにできる斜面が、崩れたり滑り落ちたりしないように支える壁のことです。高低差のある土地は、高いほうから低いほうへ向かって、建物の荷重や地震の揺れ、土の中にある水分の圧力などが影響し、地盤が崩れたり傾いたりする可能性があります。

擁壁は、土が崩れるのを防ぐ土留め(どどめ)の役割を果たします。もともと斜面のない土地でも、家を建てるために切土や盛土を行って高低差ができた場合にも擁壁が必要です。

擁壁工事では、鉄筋コンクリートやブロックなどが斜面を覆うように施工し、法律で定められた安全基準に沿って施工していきます。土地の所有者には、安全な擁壁をつくり、適切に維持管理する責任があります。これは、自分の土地だけでなく、周囲の土地や人の安全を守るためでもあります。

また、擁壁は土地の境界付近に設置されることが多いため、隣地との所有や管理を巡ってトラブルになりやすい部分です。あらかじめ境界線の確認や管理の取り決めをしておくことが大切です。

斜面の土を留めるのが「土留め」、土留めのための壁状の構造物が「擁壁」
土留めと擁壁の写真
敷地と道路に高低差があり道路側を擁壁した例(画像提供/PIXTA)

擁壁工事の設置義務 必要な土地、高さとは?

擁壁が必要となるのは、どのような場面でしょうか。土地の購入時には「少しでも高低差があると擁壁が必要なのか」「家を建てるエリアによって条件が異なるのか」などの疑問が出てくることもあるでしょう。

ここでは、擁壁の設置が義務となる条件を解説します。

土地の高低差が2m以上ある場合

所有している土地の高低差が2m以上ある場合、たいていは各自治体(都道府県)が定めている「がけ条例」で擁壁を設けることが義務付けられています(※)。「どこからどこまでの高低差についてなのかなど、がけ条例の詳細な内容は各自治体により多少異なるので、土地の高低差が2m程度以上あるなと思ったら必ず自治体に確認したほうがいいでしょう」。当てはまる場合は自治体への申請が必要になります。もちろん、その地域に精通している施工会社であれば、たいてい知っているか、念のため確認してくれるでしょう。なお、申請して許可が下りるまで1カ月前後かかります。許可が下りてから建物の建築申請を行うので、家を建てる場合は早めの行動が必要になります。

※「がけ条例」は通名で、例えば東京都では「東京都建築安全条例 第6条」にその内容が規定されています

高低差2mを超える土地の上や下に家を建てる場合、自治体に申請が必要
東京都のがけ条例の説明図
東京都のがけ条例の場合。高さ=Hmの崖に対して、崖下や崖上に家を建てる場合は崖からHm×2以上離して家を建てるか、崖を擁壁にして建てなければならない。擁壁を行うのは崖部分の土地の所有者(画像作成/SUUMO編集部)

切土、盛土の高さ、宅地造成面積を確認しよう

また、がけ崩れや土砂災害等が特に懸念されるため「宅地造成工事規制区域」に指定されている区域内では、下記の工事を行う場合に、そもそも自治体へ申請して許可を得る必要があります。こちらも事前に自治体へ確認するようにしましょう。

<宅地造成工事規制区域で許可が必要な宅地造成工事>
  • 切土で、高さが2mを超える崖を生ずる工事
  • 盛土で、高さが1mを超える崖を生ずる工事
  • 切土と盛土を当時に行うとき、盛土は1m以下でも切土と合わせて高さが2mを超える崖を生ずる工事
  • 切土、盛土で生じる崖の高さに関係なく、宅地造成面積が500m2を超える工事
  • 高さ2mを超える擁壁や排水施設の除去を行うとき

※この場合の崖とは角度が30度以上の斜面をいう

さらに高さが5m以上ある崖の場合、たいていは各都道府県によって「急傾斜地崩壊危険区域」に指定されています。急傾斜地崩壊危険区域に指定された区域内に住宅を建てる場合は都道府県の許可が必要になります。ただし一般的に都道府県が擁壁などの崩落防止工事を行い、一戸建てを建てる施主が擁壁工事を行う必要はありません。

急傾斜地崩壊危険区域について詳しくは
急傾斜地崩壊危険区域に家を建てる場合の注意点とは?

擁壁の種類は?

擁壁の種類は、使用される材料によって大きく分けると4つあります。

擁壁4種類の概要
鉄筋コンクリート擁壁 (RC擁壁) 鉄筋とコンクリートを組み合わせて造る、まっすぐの壁のような擁壁
重力式擁壁(無筋コンクリート造) 鉄筋を使わずコンクリートの自重で土圧を支える擁壁
石積み擁壁 自然石を積み上げてつくる擁壁
ブロック擁壁 専用のブロックをコンクリートで固定する擁壁

一般的に用いられるのは、鉄筋コンクリート擁壁(RC擁壁)や重力式擁壁(無筋コンクリート造)です。コンクリートを活用した擁壁は構造計算がしやすく、安定性を確保しやすいので広く採用されています。

一方で、石積み擁壁やブロック擁壁は石やブロックを積むため、比較的コストがかからないという特徴があります。

それぞれの特徴を詳しく見ていきましょう。

鉄筋コンクリート擁壁(RC擁壁)

コンクリート擁壁の写真
(画像/PIXTA)

鉄筋コンクリート擁壁には、大きく分けて下記の3種類があります。いずれも地中に埋まる下部が水平方向に伸びていて、垂直に立つ擁壁が倒れることを防ぎます。

コンクリート擁壁の例
コンクリート擁壁の説明イラスト
一般的に地中部分も含め、擁壁が隣家に入らないように種類を使い分ける(画像作成/SUUMO編集部)

敷地条件に応じて使い分けられますが、よく使われるのは、敷地を目一杯使いやすいL型(高い方の土地の上に建てる場合)や逆L型(低い方の土地に建てる場合)です。

重力式擁壁(無筋コンクリート造)

重力式擁壁の写真
(画像/PIXTA)

重力式擁壁(無筋コンクリート造)は、鉄筋を使用せず、コンクリートの重さを利用して土圧を支える擁壁です。

工法には、以下の2種類があります。

  • もたれ式:土地の斜面に沿って傾斜をつけるので土圧を分散できる
  • 重力式:地面に対して垂直に擁壁を形成するため、安定性が高い

無筋コンクリート擁壁は、コンクリートのみでつくられるためシンプルに施工でき、鉄筋コンクリート擁壁よりも費用を抑えられます。土地の特徴や費用面を考慮して、もたれ式か重力式かの選択が可能です。

ただし、高低差の大きい土地や地盤の状況によっては、強度を確保できない場合もあります。鉄筋を使用しない擁壁でも十分か、地盤調査の結果を確認してから計画を立てましょう。

石積み擁壁

石積み擁壁の例
(画像/PIXTA)

石積み擁壁には、お城の石垣のようにコンクリートを使わずに自然石を積み上げるもの(空石積み擁壁)と、石と石の間をセメントで塗って積み上げるものがあります。自然の石なので独特の風情がありますが、強度が弱いことが弱点です。空石積み擁壁の場合、現在は危険擁壁に指定されています。

ブロック擁壁

コンクリートブロック積み擁壁の例
(画像/PIXTA)

専用のブロックをコンクリートで固定しながら造る擁壁です。コストが比較的安く、狭い場所でも設置できるのがメリットです。ブロックには自然石もあれば、六角形のものなどもあり、種類は豊富です。デメリットは斜めに設置するため、家を建てるための有効土地が狭くなってしまうことです。

擁壁の耐用年数は?

鉄筋コンクリート擁壁やコンクリートブロック積み擁壁の場合、コンクリート自体の寿命はだいたい50年と言われています。そのため経年劣化でコンクリート擁壁が壊れるということはほとんどありません。ただし、擁壁には地中に溜まった雨水を抜くための水抜き穴が開けられますが、土の中の水がうまく抜けないとその水圧が擁壁を壊す可能性があります。

「大雨の後にきちんと水が抜けているか、水が抜けていない穴と、大量に水が出る穴などバラツキがないか、引き渡し直後と比べて、そうしたバラツキに変化がないかなど水の出方を定期的にチェックしておくとよいでしょう」。もしも変化があるようなら、施工会社に相談するようにしましょう。

一方、石積み擁壁は50年以上前に多く用いられていた方法です。建て替えや中古住宅を購入する場合に注意したいのは、石積み擁壁が現在のがけ条例の基準を満たしていないことが多いことです。その場合は、改めて擁壁工事が必要になります。

擁壁の水抜き穴の写真
(画像/PIXTA)

擁壁のある土地を購入する際の注意点

土地を探している際に、すでに擁壁がある土地を見つけることもあるでしょう。擁壁のない土地と違って着目する点があるのか気になるものです。

そこで、擁壁のある土地を購入する場合の注意点を2つ紹介します。

擁壁の強度が十分なのか確認しよう

擁壁の強度が基準を満たしているかどうかは地盤調査を実施しなければわからないので、専門業者に依頼する必要があります。しかし、以下の点を自分で目視して、危険性があるかどうか購入前にまず確認すると良いでしょう。

  • 擁壁にひび割れや変形がある
  • 擁壁の隙間が白くなっている
  • 擁壁に水抜き穴がない、水抜き穴に土や草が詰まっている
  • 擁壁の表面から水が出ている、苔が生えている

もし当てはまれば強度が不十分と思われるので、擁壁工事や補修が必要となります。

建て替えや中古住宅を購入する場合、がけ条例の基準を満たしているか

住宅が建てられた後にがけ条例が制定された場合、既に石積みなどで擁壁していても、がけ条例の基準を満たしていないことがあります。その場合、建て替えをする際は、擁壁工事をやり直さないといけません。中古住宅を購入する場合も注意が必要です。

擁壁工事のやり直しとなると、既存の擁壁を壊して運び出す必要がありますから、その分余計に費用がかかります。また建て替えの場合は一度家を壊してから擁壁工事を行えますが、中古住宅を購入してそこに住むつもりならそうはいきません。家の狭い脇を通らないと擁壁工事が行えない場合は、大きな機械や材料を入れにくいので、やはり費用がかかります。中古住宅を購入する際は、家だけでなく擁壁ががけ条例の基準をクリアしているのかも確かめて購入を検討するようにしましょう。

擁壁でよくあるトラブルと対策

擁壁のある土地では、さまざまなトラブルが発生する可能性があります。建物や自動車の損壊、人命に関わる災害のほか、近隣住民と金銭的なトラブルに発展するケースもあるでしょう。

ここでは擁壁に関するトラブルと対策を4つ解説します。

隣家と共有している擁壁で境界が曖昧になる

擁壁は隣地と共有している場合もあるため、境界線を巡ってトラブルとなることがあります。

設置されて長い年月がたった共有の擁壁は、補修や建て直しが必要になった際に誰が責任を持つかが問題になることも。管理体制が整っていないと、耐用年数が経過したまま放置され続ける恐れもあります。

共有擁壁の改修には、所有者間で費用の分担や工事への合意などが必要です。複数の所有者がいるとスムーズに実施できないこともあるため、事前に責任の所在や管理方法を確認しましょう。「土地の境界線がどこにあるのか」「改修工事はどのように取り仕切るのか」がポイントです。

また、土地の購入前に所有者間で共通認識が持てるようにしておくことも大切です。

現行の法律の基準を満たしていない

擁壁が現行の法律や規制に準じていないと、トラブルにつながることがあります。現在、擁壁に関する法律には「建築基準法」と「宅地造成等規制法」があり、各自治体によって条例も制定されています。

ただし、法が整備される前につくられた古い擁壁は、基準を満たしていないことも少なくありません。また、近年建てられた比較的新しい擁壁でも、適切に届出を提出していないケースが見られます。

以上のように、不適格とみなされる擁壁は是正しなければなりません。対策として、擁壁を自身の目で見て確認する際に、以下の点をチェックすることが大切です。

  • ひび割れや膨らみがないか
  • 水抜き穴が適切か
  • 二段擁壁になっていないか

また、一見しただけでは不適格かどうか判断できないことも多いので、必ず検査済証や自治体で管理している資料を確認しましょう。

擁壁が境界線を越えている

擁壁は隣地との境界線を越えると、所有権や管理責任を巡るトラブルが発生することもあります。

擁壁は一部分のみであっても、境界線上に建てられていたり境界線を越えていたりすると、隣地の所有者と協議しなければなりません。擁壁工事の合意を得たり、費用を分担する必要が出てくることもあります。

既存の擁壁は自身の敷地内にあるか正確に測量を行って確認し、擁壁を新設する場合は境界線に注意して施工しましょう。誤って所有していない擁壁を修復・撤去したり、他人の土地に擁壁をつくったりしてしまうと、大きなトラブルに発展することがあるため注意が必要です。

擁壁の倒壊リスクがある

擁壁が崩れてしまうと、大きな事故や災害が起こる恐れがあります。擁壁は斜面で土砂をせき止める役割を果たしているため、倒壊すると土砂崩れが発生してしまうためです。

そのため、擁壁のある土地を購入する際には、擁壁の状態や工事の履歴を確認しておいてください。また、擁壁診断ができる専門家に依頼するのもオススメです。

擁壁は種類によって強度が異なるため、耐用年数もさまざまです。定期的にメンテナンスしながら、建て替えや修復を計画的に行いましょう。

擁壁工事にかかる費用は?助成金はもらえる?

擁壁に関する工事は、それぞれどのくらいのコストがかかるのでしょうか。

土地や住宅を購入するときには、擁壁工事の費用も把握しておきたいものです。ここでは、擁壁工事を新設・建て直し・補修の3パターンに分けて解説します。

擁壁を新設する場合

一般的な鉄筋コンクリート擁壁の場合、土地の条件にもよりますが、1m2当たり5万~10万円が目安になります。ただし同じ高さの崖でも、勾配がきつい場合は擁壁の方法も変えないといけません。また現場までの道が狭くて2tトラックなど小さなトラックで往復する回数を増やさないといけない場合は、運搬費も余計にかかります。「勾配が急な崖で、工事する現場までの道のりが狭い場合だと1m2当たり10万円、といったところです」(現場の見積もりの際は長さ×高さで表現する場合が一般的ですが、本記事ではわかりやすさを優先して1m2当たりの費用でご紹介しております)

さらに目の前が4m道路など道幅の狭い道路の場合、通行制限をしないと工事ができないことがあります。そうなると通行制限をするための人件費等もかかります。「がけ条例のあるような地域では、たいてい道路が狭いので、通行制限をする必要が出てきます」

なお、分譲地の場合はたいてい土地代に擁壁工事費用が含まれていますから、土地を購入後に工事費用を追加で払う必要がありません。念のため擁壁工事費用が土地代に含まれているのか確認しましょう。
また既存の擁壁にヒビが入るなどして補修が必要な場合、状況にもよりますが、だいたい1m2当たり2万円ほどかかります。

<擁壁工事の費用が増える主な原因>
  • 勾配がきつく、工事の難易度などが高い
  • 現場までの道が狭いと、小さなトラックで往復の回数を増やさざるを得ない
  • 目の前の道路が狭いため通行制限をする場合、通行整理をする人件費が必要

擁壁を立て直す場合

擁壁を立て直す費用は、1m2当たり10万円前後が目安です。擁壁の建て直し工事では、既存擁壁の撤去工事と新設擁壁の建設工事が発生します。建設工事では通常の新設と同様の作業をし、撤去工事では足場を組んで既存の擁壁を解体して運搬や廃棄、土の運び出しなどを行います。

そのため、建て直し工事は、新設や補修よりも費用がかさみ、期間も長くなる場合もあるでしょう。また、擁壁が隣地との境界線に達する場合は、工事に取り掛かる前に協議が必要になるかもしれません。

特に、隣地と共有の擁壁の場合は、所有者全員の合意を得て費用を分担することになります。建て直し工事は、擁壁の所有権や管理方法により工事費用が変動する可能性があるので、よく確認しておきましょう。

擁壁を補修する場合

擁壁を補修する費用は、補修の内容によって金額が異なります。それぞれの目安は以下の通りです。

  • ひび割れの補修(ひび割れに専用の接着剤を注入):1m2当たり3万円~
  • 水抜き穴の新設(水抜き穴を追加):1カ所当たり3万円前後
  • 石積みの補強(目地に専用の補強材を注入):1m2当たり4万円~

擁壁は屋外の環境にさらされているため、経年とともに劣化が起こります。劣化が進むと安全性が保てなくなり、擁壁の役割を果たせなくなるため適切に補修しましょう。

また、擁壁に関する法律や条例の改訂があった際にも補修が求められます。

補修の種類や程度はさまざまですが、新設や建て直しよりも費用が抑えられる傾向にあります。しかし、補修が必要な部分を放置していると、大きな被害につながったり建て直しが必要になったりするので、早急に対応しましょう。

擁壁工事には助成金がある?

擁壁に関する工事を行う際、該当の自治体から助成金が出ることがあります。対象となるのは、擁壁を新設する工事だけでなく建て直しや補修も含まれます。

申請できるのは、一般的に建物の所有者ですが、手続きは施工会社にサポートしてもらえると滞りなく行えるでしょう。

助成金額は、工事費用に対する割合や上限額が定められていることが少なくありません。自治体によって、対象となる範囲や助成金額が異なるので、事前に確認しておいてください。

例えば、東京都港区では「がけ・擁壁改修工事費用助成」があり、概要は以下の通りです。

  • 対象となる工事:改修後の擁壁が2mを超えることなど
  • 助成額:工事費の3分の2以内
  • 必要な書類:申請書、登記事項証明書、確認済証、設計図書、見積書、工程表、写真など

擁壁工事の流れ

擁壁工事は下記のように進めます。

(1)事前準備

擁壁工事を行う現場で測量を行います。宅地造成工事規制区域など、事前に自治体への許可が必要な場合は工事前に許可の取得を行います。

擁壁工事の事前準備イメージ
(画像/PIXTA)

(2)掘削(くっさく)

擁壁を備えるために、崖を掘削します。土壌が崩れやすい場合は、板などで土を押さえる山留めを行います。

掘削のイメージ
(画像/PIXTA)

(3)床付け(とこづけ)作業

予定の高さまで掘り下げたら、擁壁の底面を水平に整えます。これを床付け(とこづけ)と言います。

(4)床付け検査

床付け作業を終えたら、地盤の強度が基準を満たしているかいないか、自治体の検査を受けます。もし満たしていなかったら、自治体の指示のもと地盤改良を施して改善します。

床付け検査のイメージ
(画像/PIXTA)

(5)基礎砕石を敷き、均し(ならし)コンクリートを打設

床付け面に砕石を均等に敷き、一定の厚みを確保してから締め固めます。そこに均しコンクリート(凸凹面を平らにする薄いコンクリート)を施します。

(6)鉄筋組み立て・検査

均しコンクリートを敷設した底版(擁壁の基礎)部分と、擁壁の壁を備える位置に鉄筋を組み立てます。その後、再び自治体の検査を受けます。

家の検査のイメージ
(画像/PIXTA)

(7)コンクリート打設

たいていは最初に底版部分のコンクリートを打設します。続いて擁壁の壁部分に型枠を備えてコンクリートを流し込みます。

(8)埋め戻し

コンクリートが一定の強度まで固まったら、型枠を取り外します。続いて雨水などが水抜きのための穴へ流れるように施しながら、擁壁の背面に土を埋め戻して、擁壁工事は完了します。

擁壁のイメージ
(画像/PIXTA)
まとめ

各自治体は擁壁の設置が義務となる条件を「高低差が2m以上ある土地」と定めていることが多い

擁壁を巡って近隣住民とトラブルになることもあるので、土地の境界線や擁壁の法律は事前に確認しておく

擁壁工事の費用は新設の場合「1m2当たり5万~10万円」が目安で、自治体によっては助成金制度を利用できる

SUUMOコンテンツスタッフ

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取材・文/SUUMO編集部
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