トレンドのグルメスポットやショップが集うスタイリッシュな街『中目黒』。2021年の住みたい街ランキングでは10位にランクインし、2年連続でトップ10入りとなりました。都会的な雰囲気のなかに、どこか懐かしい街並みと豊かな自然が調和している点が魅力の一つと言えそうです。
東京メトロ日比谷線・東急東横線が乗り入れる中目黒駅。渋谷や六本木、銀座、自由が丘、横浜をはじめ、東横線と副都心線の直通運転により、新宿方面や原宿、池袋方面にも乗り換えなしで移動できます。さらに、恵比寿や代官山も徒歩で10~15分程度。主要都市や人気の街へスムーズにアクセスできるのは大きなメリットです。駅前にはライフや東急ストアなどのスーパーがあるほか、駅から青葉台方面に10分ほど歩くとドン・キホーテ中目黒本店もあり、日常の買い物にも便利な環境が整っています。
中目黒は流行の発信地として、グルメやファッションなどハイセンスなお店も豊富。個性的なショップや路地裏にたたずむ隠れ家レストラン、近年話題のビーガン料理や台湾スイーツのお店など、注目のスポットが目白押しです。また、街を流れる目黒川沿いは、カフェやバーなどの飲食店、アパレルショップやインテリアショップなど多彩な店舗が立ち並ぶ、おしゃれなエリアになっています。
一方で、1本路地に入れば古い木造の建物なども残ります。駅の周辺には 昔ながらの商店街 もあり、どこか懐かしい、親しみやすい雰囲気があるのも中目黒の魅力と言えるでしょう。毎年8月には『目黒銀座商店街』や『中目黒駅西銀座商店街』を舞台に、50年以上の歴史を持つ『中目黒夏まつり』が開催されます。2日間に分けて阿波おどりとよさこいが披露され、街中が熱気に包まれる夏の風物詩です。目黒銀座商店街では、春と秋のフリーマーケットも行われ、地域交流の場となっています。
目黒川沿いの桜並木は、中目黒を象徴するスポットの一つ。昭和初期、目黒川の護岸工事が行われた際に地元の有志が桜の木を植え、それが桜並木誕生のきっかけになりました。現在では約4kmの道のりに約830本ものソメイヨシノが植えられ、春には華やかな桜のトンネルが目を楽しませてくれます。
毎年、開花時期に合わせて開催される『中目黒桜まつり』は、多くの人が訪れる中目黒でも屈指のイベントです。桜並木沿いに多くの屋台が立ち並び、地元の小・中学生による音楽演奏なども披露されます。夜にはぼんぼりのやわらかな灯りが桜をライトアップ。昼とはまた違った雰囲気を味わえます。
駅から徒歩15分圏内には大型の公園もあります。2002年に開園した『区立中目黒公園』は、区民が計画段階から参加してできた公園です。園内には『いきもの池』や花や緑について学べる『花とみどりの学習館』、ストリートバスケットができる広場などがあります。
代官山駅からも徒歩圏内の『西郷山公園』はファミリーやカップルも多く訪れるスポット。緑が多く、落差20mの人工の滝が設けられているのも特徴です。絶景が楽しめることでも知られ、展望台からは街の様子を一望できます。
南口駅前には、大型の複合ビルが立ち並ぶエリアもあります。2002年にできた『中目黒GT(ゲートタウン)』は、住居が入る『GTハイツ』と『GTテラス』、オフィスが入る地上25階建ての『GTタワー』の3つの建物で構成。GTタワー前には広場があり、GTテラスの地下1階には図書館やプラザホールといった公共施設も入ります。
2009年に完成した『ナカメアルカス』は、地上12階建ての『中目黒アリーナ』と3階建ての商業施設『アネックス』、地上45階建ての『中目黒アトラスタワー』でなり、街のシンボルとなっています。
2016年には、東急東横線と東京メトロ日比谷線が通る高架下の空間を利用してつくられた『中目黒高架下』が誕生。祐天寺方面へつながる約700mの道に蔦谷書店をはじめ、バルやベーカリー、アパレルショップなど、さまざまな店舗が軒を連ねます。施設の終盤まで進んだ『NAKAME GALLERY STREET』は、おしゃれなオフィスやクリエイターが手がけるショップなどが集う個性的なエリアです。
2019年には中目黒駅から徒歩約14分の立地に、高級スターバックス『STARBUCKS RESERVE(R) ROASTERY TOKYO(スターバックス リザーブ ロースタリー 東京)』がオープンしました。シアトルやミラノなど世界の大都市に店舗を展開し、中目黒店は世界で5店舗目となります。世界中から希少な豆を集め、100種類以上のプレミアムコーヒーを提供。ベーカリーや紅茶専門店、カクテルが楽しめるバーなども併設されています。
環境の美化や防犯の強化、つながりやにぎわいの創出などを目指し、2018年には地域住民・企業・行政の3者が協力して進める街づくり『なかめスタイル』を始動。活動を主体的に継続していくため、『一般社団法人 中目黒駅周辺地区エリアマネジメント(NAM)』が設立され、これまでにタウンミーティングや街の清掃活動などの活動が行われています。2020年にはコロナ禍での地元飲食店支援として、キッチンカーによるテイクアウトの販売支援『ナカメテイクアウト』が実施されました。
また、中目黒駅周辺を中心に、街にも変化が見られます。中目黒駅前から北側へ約800mの区間において、山手通りの拡幅整備が進行中です。
2019年には中目黒駅から徒歩約5分、代官山駅からも約5分の場所に、東京音楽大学の新キャンパスが開校。音響設備に優れた大中小の各種レッスン室を80室以上設けています。
2021年1月には中目黒駅徒歩7分の青葉台1丁目に、賃貸複合施設『CONTRAL nakameguro(コントラル中目黒)』が竣工。オフィスや住居のほか、低層階にはカフェやアパレルショップ、ヘアサロンなどが入ります。
2021年9月の竣工を目指し、中目黒駅から徒歩5分ほどの関東信越厚生局の庁舎跡地に『東京高等・地方裁判所中目黒分室(仮称)』の建設も進行中。地上5階、地下1階の建物となる予定です。ビジネス関連の訴訟や手続きを専門的に扱う『ビジネス・コート』となる予定で、霞が関の庁舎にある知的財産高裁や東京地裁の関連部門が移転します。
さらに、まだ検討段階ですが『中目黒駅前北地区』における再開発計画があがっています。南口に比べて北口は整備が進んでおらず、都市機能の更新や公共空間の整備、老朽化に伴うビルの建て替えや道路の整備など、地区の課題解決を目指すそうです。
中目黒駅の西側・東側とも、駅前のにぎわいを抜けたところには住宅街が点在し、落ち着いた暮らしも実現できます。駅東側から恵比寿駅との間や、目黒3丁目を越えた『東山周辺』は、閑静な住宅街が広がるエリアです。東山エリアは大規模なマンションが多く立ち並び、また、防衛省宿舎や公務員宿舎があるため、公務員も多く暮らしています。駅西側の『諏訪山』と呼ばれる『上目黒3丁目』や、目黒川に面した高台にある『青葉台』は著名人も暮らす都内有数の住宅街です。
家賃相場は駅徒歩10分以内、築10年以内の賃貸マンションの場合で、ワンルームが14.3万円、1Kで15万円、1LDKだと26.3万円、2LDKでは39万円となっています。賃貸アパートで築年数を問わないなら相場は下がり、ワンルームは7.7万円、1Kは8.2万円になります。都心部の常に注目を集める街だけあって、家賃相場は都内でも高めの水準です。
ワンルーム | 1K | 1LDK |
---|---|---|
14.3万円 | 15万円 | 26.3万円 |
国内外からトレンドが集まり、クリエイティブな感覚に満ちた中目黒。都会的な印象がありながらも、レトロな街並みや自然の豊かさも感じられます。また、街づくりも積極的に進められ、さらなる進化が期待できるのではないでしょうか。家賃相場は高めですが、その分、充実感のある上質な暮らしができそうです。
おしゃれなショップや飲食店が集うスタイリッシュな街
都内各方面へのアクセスが抜群。恵比寿や代官山は徒歩圏内
目黒川沿いの桜並木をはじめ、大型の公園もあり自然が豊か
商店街など古き良き街並みも残り、親しみやすい雰囲気がある
家賃は都内でも高めの水準。築年数を気にしなければ手ごろな物件も