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2021年住みたい街ランキング3位にランクインした阪急神戸線の神戸三宮。憧れの街ランキングでも上位に名を連ねている神戸市の玄関口です。現在、市は30年後を見据えた大規模な再整備計画を進めており、これから新しい街へと大きく姿を変えていきそうです。

北には六甲山の山並み。南には神戸港。神戸市の玄関口であり、関西第2の乗降客数を誇る神戸三宮。都会ながら美しい自然を身近に感じられる憧れの街です。三宮には阪急神戸線のほかにもJR東海道線、阪神本線、山陽電鉄、ポートアイランド線、地下鉄山手線・海岸線の計7路線が乗り入れ、神戸三宮は1日平均10万5000人以上が利用する、大阪梅田に次ぐ阪急電鉄第2のターミナル駅です(2019年阪急電鉄調べ)。地下鉄海岸線を除く6路線の駅はほぼ同じ場所に位置し、地下でつながっています。
三宮は西神ニュータウンや須磨、垂水など郊外の住宅地をはじめ、明石市、加古川市などから通勤する人も多いオフィス街で、三宮エリアのマンションは職住近接の住まいとしても人気を集めています。

駅から北に坂を上れば、異人館で有名な観光地「北野町」が広がります。南側は百貨店「阪急神戸」や「三宮センター街」「さんちかタウン」など商業施設が集積するエリアです。
2006年に誕生し、2018年にリニューアルオープンした「ミント神戸」は、JR三ノ宮駅とデッキでつながる大型商業施設。個性派ブランドや話題のレストランなどのテナント力と、駅直結の利便性で、多くの利用客で賑わっています。
駅前のランドマークだった「そごう神戸店」は2019年に「神戸阪急」としてリニューアルオープン。長年のそごうファンから惜しまれながらの閉店でしたが、阪急の高いブランド力を生かした新たな神戸の顔として存在感を発揮しています。

「さんちかタウン」や「三宮センター街」も神戸っ子にはおなじみのショッピング街。「ジュンク堂」「ユニクロ」「東宝シネマ」など大型店や若者向けのおしゃれなブティックなどと並んで老舗の婦人服店やレストランも軒を連ねています。この街のファッションやグルメの奥深さを感じさせるショッピング街です。

ゆったりとした歩道が特長的な三宮中央通りは、国が2020年に創設した「歩行者利便増進道路」に指定されました。「ほこみち」と呼ばれる歩道にはパラソルやベンチが置かれ、密を避けたいコロナ禍でも安心して憩える場所として注目が集まっています。
神戸市では三宮を中心とする「神戸・三宮再整備」が進行中。約30年後の完了という長期スパンで取り組む官民一体の大プロジェクトです。
神戸は1995年の阪神・淡路大震災の影響で、駅周辺の整備が大阪や京都などの大都市に比べて遅れていました。そこで市は三宮を美しい港町にふさわしく整えるための事業をスタート。乗り場が分断されている三宮の各駅がひとつの駅のように乗り換えしやすくし、回遊性を高めることが大きなテーマです。
駅前の三宮交差点を中心に、人と公共交通機関が優先される駅前空間「三宮クロススクエア」を整備する計画も。歩道を広げ、人を中心とした歩きやすく居心地の良い駅前空間を目指します。
さらに、JR三宮駅南東に西日本最大級のバスターミナルを備える高層ツインタワーの建設計画を進めており、ホテルや文化ホール、図書館などが入る予定です。

再整備の先駆けとして2021年4月26日に阪急神戸三宮駅直結の「神戸三宮阪急ビル」が開業予定です。1936年に阪急神戸線の延伸に合わせて誕生した「旧神戸阪急ビル東館」の建て替えで、地上29階、地下3階建て。最上階に展望フロアを設け、飲食店もオープン。高層部にホテル「レムプラス神戸三宮」、中層部にオフィスや知的交流拠点「アンカー神戸」、低層部に飲食店を中心とした商業施設「EKIZO神戸三宮」、近いに食品スーパー「阪急オアシス」が入る予定です。
阪急神戸三宮駅東口の北側に位置する「さんきたアモーレ広場」は、その見た目から「パイ山」「デコボコ広場」と呼ばれ、待ち合わせ場所として長く親しまれてきた場所。神戸三宮阪急ビルの開業に合わせて、2021年夏頃にリニューアル工事が完成予定です。三宮の新たな待ち合わせスポットとなりそうです。

駅からフラワーロードを南に7、8分ほど歩くと緑豊かな「東遊園地」が広がっています。花時計や芝生広場があり、都心のオアシスとして親しまれ、土曜の朝には地産地消を目指すファーマーズマーケットがオープン。生産者と会話しながら獲れたての野菜を購入するのが地元の人の楽しみとなっています。
この公園も再整備エリアの一部。カフェ・レストランのほかステージや遊具、水遊び場、公園を見渡せるデッキなど新たな施設が設置され、より居心地のいいスペースに生まれ変わります。
公園内には建築家の安藤忠雄氏が建物を寄贈する「こども本の森 神戸」が22年オープン予定です。絵本や児童書など約2万5千冊の蔵書を揃える子ども向けの図書館で、すでに大阪でオープンしている「こども本の森 中之島」に次ぎ2例目。吹抜け構造の内部壁面には大きな書架が設置され、空中デッキや大きな庇、大階段など自由に読書できる場所を設け、本を公園に持ち出して読めるようにする計画も。子どもたちに、本を読む楽しさを知ってもらうきっかけにと期待が集まっています。

交通アクセスの良さも三宮の魅力。人工島ポートアイランドを結ぶポートライナー(ポートアイランド線)を使えば、神戸空港へ18分で行けます。新幹線「新神戸」駅は地下鉄で1駅2分。出張や旅行へフットワーク軽く出掛けられます。
人工島ポートアイランドには、日本を代表する医療産業都市があります。「神戸市立医療センター中央市民病院」や「兵庫県立子ども病院」など大病院が集中しており、いざというときに安心です。
三宮駅の周辺には「ダイエー神戸三宮店 イーオンフードスタイル」や「いかり神戸三宮店」「KOHYO三宮店」「阪急オアシス」などがあり、日常の買い物にも困りません。デパ地下の日常遣いも可能なので、夕方の値下げタイムになって買い物に行けば、良質な食材を安価で購入する可能性もあり!

三宮の家賃相場は以下の通りとなっています。(2022年1月現在)
| ワンルーム | 1K | 1LDK | 2LDK | 3LDK | |
|---|---|---|---|---|---|
| 神戸三宮駅 | 8.2万 | 7.55万 | 12.41万 | 18.2万 | 23.5万 |
| 三ノ宮駅 | 8万 | 7.5万 | 12.5万 | 17.9万 | 23.15万 |
| 1K | |
|---|---|
| 神戸三宮駅 | 4.55万 |
| 三ノ宮駅 | 4.8万 |
三宮駅から南側にはオフィス街の中にタワーマンションが数多くたち、駅の北側には一戸建て、マンションが混在した住宅街が広がっています。
人気エリアは駅北側の「琴ノ緒町」「加納町」「北野町」など。駅からフラワーロードを南下した「浜辺通」にもマンション供給があります。ウオーターフロントエリアの「新港町」も三宮の都心に近く、しかも海の眺めを日々楽しむリゾート気分を味わえるエリア。再開発により南へ向かう人の流れが生まれればさらに注目を集めそうです。

観光都市、港町、オフィス街、住む街と多彩な顔を持つ三宮。今後は市が取り組むビッグプロジェクトの再開発事業によりさらに新しい姿へと変化していきそうです。職住近接や在宅ワークで働き、買い物や食事を楽しむ。海や山も身近にあり、癒やしの時間も簡単に手に入る。そんなニューノーマルライフを実現できる街といえそうです。
関西第2のターミナル駅。駅前の大型商業施設
三宮駅前再整備事業が進行中。将来、大きく姿を変えそうな高いポテンシャルがある
都会ながら海、山の豊かな自然に恵まれている
【調査対象物件】賃貸マンション/駅徒歩10分以内、築年数10年以内、賃貸アパート/駅徒歩10分以内、築年数の設定なし(掲載物件が11件以上ある駅に限る)
【データ抽出期間】2021/7~2021/9
【家賃の算出方法】上記期間でSUUMOに掲載された賃貸物件(アパート/マンション)の管理費を含む月額賃料から中央値を算出
※駅名および沿線名は、SUUMO物件検索サイトで使用する名称を記載している