SUUMO(スーモ)は、住宅・不動産購入をサポートする情報サイトです。
東灘区は神戸市内でも特に閑静な住宅地として知られ、2021年住みたい自治体ランキング7位にランクインしました。岡本や御影などブランド力のある地区を有し、美しい街並みや利便性の高さから常に安定した人気を保っています。

関西圏有数の閑静な住宅地として、早くから発展を遂げてきた東灘区。神戸・三宮まで10分、大阪・梅田まで20分というアクセスの良さと、海、山、川に恵まれた自然環境、おしゃれなカフェやレストランが点在する美しい街並みなど、多彩な魅力を持ち合わせています。
人口は約21万4000人。2019年度の年間出生数は約1600人で、出生率は市内9区の中で最高です。一方、高齢者層の割合は市内の平均より低く、乳幼児の割合が高いことから、若い子育て世代の人気が高いことがわかります。
区内には北から阪急神戸線、JR東海道線、阪神本線の3路線が東西に走り、大阪と三宮を結んでいます。路線ごとに街の雰囲気が違っているのも、芦屋や西宮などと共に阪神間の共通した特長といえそうです。
東灘区の中でも、住みたい街ランキングで9位となった阪急神戸線岡本駅は、幅広い年代に人気のある住宅街。駅の南口から石畳の街路とカフェやセレクトショップなどが並ぶ岡本商店街が続き、甲南大学や甲南女子大学などの学生の姿も多く見られます。
岡本駅から南に5分ほど歩き、国道2号線を渡るとJR摂津本山駅に到着します。摂津本山駅周辺にもカフェやベーカリーが集まり、岡本駅から摂津本山駅一帯は東灘区を代表するおしゃれなエリアと言えそうです。

同じく阪急神戸線沿線の御影駅も住みたい街ランキング18位にランクインしています。両駅ともに北側には緑豊かな山を背景に、坂道沿いに大きな邸宅やマンションが建つ住宅街が広がっているのが特長です。
御影駅から南下したJR住吉駅には駅直結の大型ショッピング施設「Liv」があり、駅の周辺には何棟かのタワーマンションもたてられています。
さらに南下して阪神沿線になると下町情緒が残る住宅街が広がります。阪神御影駅は再開発が進み、駅直結のタワーマンションや商業施設「御影クラッセ」がそびえています。古くから続く御影商店街は今も地元の人たちで賑わい、新旧が溶け合った街並みです。

対称的に、海に浮かぶ神戸市第二の人工島・六甲アイランド(通称「六アイ」)は都市型リゾートの雰囲気が漂う街。六甲ライナーでJR「住吉駅」と結ばれ、島内には高層マンションが林立し、人工川・リバーモール沿いに「神戸ファッションプラザRink」や「神戸ファッションマート」など大型商業施設が並んでいます。街開きから30年以上が経過し、街路樹が茂る整然とした街並に、パームツリーの景観や海の薫りが、リゾート気分を感じさせてくれます。

東灘区は新しく転入する子育て世帯も多く、子育て施策が充実しています。2020年に区役所内にオープンした子育てサロン「おやこふらっとひろば東灘」は0歳~2歳の子どもと保護者が気軽に集い、おしゃべりしたり遊んだりできる“屋内の公園”です。六甲アイランドの神戸ファッションプラザ内にも「こべっこあそびひろば(東部)」が2021年春オープン予定。こちらは0歳~6歳の未就学児と保護者が対象。雨の日でも気軽に立ち寄れ、室内の遊具などで思い切り遊べる施設です。

東灘区のほぼ中央を流れる住吉川は、六甲山から海へと注ぐ清流。上流にはホタルも生息し、中流から下流の河川敷「清流の道」は地元の人たちのジョギングや散策のコースでもあります。夏になれば子どもが元気に水遊びする姿もよく見られますが、これだけ美しい清流が保たれているのは地元の人たちの努力があってこそ。住吉川流域の自治会などが中心となって昭和54年に「住吉川清流の会」を結成。今もクリーン作戦などを実施し環境保全に努めています。
伝統文化が息づき、街に古き良き時代の風情が残っているのも特長です。毎年5月に行われる春祭りの「だんじり」は東灘区の春の風物詩。各地区のだんじりがお囃子とともに街中を勇壮に巡り、普段は静かな街並みがこの日ばかりは歓声に包まれます。
日本有数の酒どころとして知られる「灘五郷」のうち魚崎郷、御影郷の2郷が東灘区に位置しています。立ち並ぶ酒造メーカーの看板や酒を熟成させる巨大なタンク、路地に漂うほのかな酒の香りは、酒造りの街ならではの風情があふれています。2014年に神戸市の「神戸灘の酒による乾杯を推進する条例」が施行され、今年6月には「灘の生一本」が文化庁の日本遺産に認定されました。最近の日本酒ブームもあり、酒蔵通りに点在する酒造メーカーの酒蔵や記念館、資料館でお気に入りの日本酒を選ぶ女性客も多いといいます。

東灘区は、甲南大学、甲南女子大学、神戸国際大学、神戸薬科大学、頌栄短期大学、神戸大学大学院海事学部の6大学が集まる、市内でも有数の文教エリアです。特に阪急岡本駅、JR摂津本山駅の周辺には甲南大や甲南女子大、神戸薬科大の3大学がキャンパスを構え、若者向けのカフェやショップが並ぶ活気あるスポットとして雑誌などでも紹介されています。また、これらの大学では一般向けの公開講座や講演会などを実施しており、地域の人々の学習の場としての役割も果たしています。
芸術にふれる機会に恵まれているのも魅力です。区内には「神戸ファッション美術館」「白鶴美術館」「小磯記念美術館」など公立・私立6つの美術館・博物館が山の手から六甲アイランドまで点在。毎年秋に美術館巡りを楽しむイベント「神戸東灘アートマンス」を開催しているのも区民の楽しみのひとつです。
さらに、有名スイーツ店の多さでも市内屈指の東灘区では、10年前から毎年、イベント「スイーツめぐり」を実施してきました。
2020年はコロナの影響もあり、スイーツめぐりが中止になりましたが、その番外編として「リアル謎解きゲーム~NO密で濃密な時間を秋の東灘で~」を開催。区内のスイーツ店26店舗を巡るスイーツ編、西郷・御影郷・魚崎郷の6つの酒蔵を巡る灘の酒蔵編、6つの美術館を巡る美術館編があり、多くの参加者が楽しみました。今後もコロナの状況次第ですが、酒蔵の街、スイーツの街、アートの街という特長をいかしたイベントの開催が期待されます。

東灘区の家賃相場は以下の通りとなっています。(2022年1月現在)
| ワンルーム | 1K | 1LDK | 2LDK | 3LDK |
|---|---|---|---|---|
| 7.3万 | 7万 | 11.1万 | 13.35万 | 23.5万 |
| ワンルーム | 1K | 1LDK | 2DK | 2LDK | 3LDK |
|---|---|---|---|---|---|
| 4.8万 | 5.3万 | 9.8万 | 7万 | 13.4万 | 15万 |
神戸市内では比較的割高な印象ですが、隣接する芦屋市に比べるとリーズナブルです。阪急沿線より北側の「岡本」「西岡本」「本山北町」「御影山手」あたりは全国でも屈指の邸宅街。駅前の喧噪も届かないので、落ち着いた住宅街を望む人におすすめです。一方、JR住吉駅北側の「住吉本町」はマンションと一戸建てが混在する住宅街。住吉駅前への買い物が便利で、住環境の良さと利便性を兼ね備えたエリアといえます。国道2号線と阪神本線の間にある「魚崎北町」の住吉川沿いは街路樹が美しい閑静な住宅地。名門の灘中・灘高があり、魚崎北町商店街は地元の人で今も賑わっています。

神戸市の中でも屈指の閑静な住宅街として知られる東灘区。
アート、自然、ショッピングなどさまざまな魅力にあふれています。利便性だけでなくリフレッシュできる住環境に重きを置くニューノーマルな暮らしにぴったりな街として、今後もさらに高い支持を集めそうです。
御影、岡本、住吉など人気の街が多く、閑静な住宅街が広がっている
住宅街の中に商業施設が充実。おしゃれな専門店やレストランも点在し、買い物が楽しい街
六甲山、住吉川など自然が豊かでリフレッシュできるスポットが多い
【調査対象物件】賃貸マンション/駅徒歩10分以内、築年数10年以内、賃貸アパート/駅徒歩10分以内、築年数の設定なし(掲載物件が11件以上ある駅に限る)
【データ抽出期間】2021/7~2021/9
【家賃の算出方法】上記期間でSUUMOに掲載された賃貸物件(アパート/マンション)の管理費を含む月額賃料から中央値を算出
※駅名および沿線名は、SUUMO物件検索サイトで使用する名称を記載している