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2018年の住みたい街ランキングでは5位に選ばれ、2019年にはトップ10入りを果たせなかったものの、2020年には8位に返り咲いた池袋。2021年は第9位に選ばれ、人気の街として年々安定感を高めています。
再開発や整備が進み、ここ数年で街の様相が大きく変化した池袋。街の印象も明るくなり、近年では「ファミリーが住みやすい街」としても注目されています。これまで若者中心のちょっとやんちゃな街という印象を持っていた人も、実際に足を運んでみると違った印象を受けるかもしれません。
日本屈指のターミナル駅である池袋駅はアクセスの良さもトップクラス。JR山手線・埼京線をはじめ、東京メトロ・東武東上線・西武池袋線など4社8路線が乗り入れます。百貨店や駅ビル、地下街など、大型の商業施設やショッピングスポットもバリエーション豊か。家電量販店や大型書店のほか、夜遅くまで営業しているスーパーなどもあり、日常の買い物にも便利です。
映画館や劇場、大型ゲームセンター、大規模な公園など、池袋はお出かけスポットも満載。子どもからシニア世代まで、男女問わず幅広い世代が楽しめます。『サンシャイン60』は、全国的にも有名な池袋のランドマーク。水族館や屋内型テーマパーク、展望施設なども入ります。


豊島区は2014年に23区で唯一『消滅可能性都市(少子化や人口流出により、将来存続危機の可能性がある自治体)』に該当したことをきっかけに、2015年に『豊島区国際アート・カルチャー都市構想』を策定し、新たな街づくりをスタートしました。
この取り組みで重要な位置付けとなったのが、4つの公園の整備です。2016年には、まず『南池袋公園』をリニューアルオープン。広々とした芝生が広がり、ファミリーをはじめ多くの人が集う場となりました。秋にはグリーン大通りと一体となり、『IKEBUKURO LIVING LOOP』を開催。マルシェやワークショップ、ストリートパフォーマンスなどが行われます。

2019年には『池袋西口公園』がリニューアルを終え、日本初の『劇場型公園』が誕生。公園の新たなランドマークとして、直径35mのリング型モニュメント『GLOBAL RING』を設置。野外ステージや大型スクリーンが設けられ、ダンスやクラシックコンサート、演劇など、さまざまなイベントの開催を可能にしました。
同じく2019年には『アニメの聖地・池袋』の発信拠点として、『中池袋公園』がリニューアルオープン。アニメやコスプレ関連のイベントも開催されています。
2020年には4つ目となる『としまみどりの防災公園』をサンシャインシティ隣にオープンしました。災害発生時には防災拠点としての機能も持つ、区内最大級の公園です。週末にはファーマーズマーケットも開催されるほか、一つの菜園を参加者全員で管理する『コミュニティガーデン』も併設しています。

2019年11月には、4つの公園や池袋の主要スポットを、2種類の運行ルートで周遊する『IKEBUS(イケバス)』の運行が開始されました。環境に配慮した電気バスが採用され、最高速度は19km。池袋の街並みをゆったりと眺められます。

公園の整備とともに、アート&カルチャーを意識した複合施設も誕生しています。2019年7月には、東口エリアに『キュープラザ池袋』がオープンしました。目玉となる『グランドシネマサンシャイン』は、12スクリーン・約2500席を有する、首都圏最大規模の映画館。飲食店やバッティングセンター、ゲームセンターなども入り、1日を通して楽しめます。
池袋の新たなランドマークとして、2019年11月には『Hareza(ハレザ)池袋』が誕生。オフィス棟、区民センター、新ホール棟の3棟に分かれ、映画館や最新技術を駆使したライブ劇場、体験型スタジオなど8つもの劇場が設けられています。

華やかな商業施設だけでなく、近年では区内全体で教育環境の整備も進められています。2015年には日本で初となるマンション一体型の本庁舎『としまエコミューゼタウン』が完成し、豊島区役所が移転。それを機に2つの小学校が統合され、同じ敷地内に中学校も建設されました。

また、2023年9月にはサンシャインシティの隣に『東京国際大学』新キャンパスを開校予定。川越キャンパスの収容定員約7000人のうち、3500人が移転する計画になっています。若い世代の流入で、街にますます活気が出そうです。
池袋はアートやカルチャーに関するイベントやスポットも充実しています。サンシャインシティの西側にある通称『乙女ロード』は、「腐女子の聖地(メッカ)」と呼ばれる有名なエリア。通り沿いには主に女性向けの漫画・アニメ関連ショップやコスプレショップ、執事喫茶、コラボカフェなどが居並びます。

池袋西口公園に隣接する『東京芸術劇場』は、1990年に芸術文化施設として開館しました。オーケストラによるクラシックコンサートをはじめ、演劇やミュージカル、舞踏などの公演が行われ、年間を通じてさまざまな芸術に触れることができます。

アニメ関連のイベントで特に大規模なのが、毎年秋に開催される『池袋ハロウィンコスプレフェス』でしょう。国内外から2万人以上が参加する、国内最大級のコスプレイベントです。『アニメイトガールズフェスティバル』も人気イベントの一つ。女性向けのアニメやゲームなどのグッズ販売や展示、声優によるステージイベントなどが催されます。また、毎年3月に行われる『東京アニメアワードフェスティバル』では、豊島区内の映画館を中心に国内外のアニメ作品を上映。特に優れたアニメ作品やアニメ関係者が表彰されます。
演劇やアート分野のイベントでは、池袋の劇場やホールを中心に行われる『池袋演劇祭』がよく知られています。約1カ月の開催期間中、豊島区および近郊のさまざまな劇団が舞台を披露。一般公募によって選ばれた100名の審査員が大賞をはじめすべての賞を決める、地域密着型のユニークな演劇祭です。
5月に開催される『新池袋モンパルナス 西口まちかど回遊美術館』は、『街のどこもが美術館』がコンセプトです。池袋駅周辺地域の街中をメインの会場に、池袋ゆかりの画家による作品から子どもの作品まで個性豊かなアートが街中を彩ります。
家賃相場は新宿や渋谷など、ほかの都心ターミナル駅よりも比較的リーズナブル。駅徒歩10分以内、築年数10年以内の賃貸マンションの場合で、ワンルームが10.9万円、1Kで10.5万円、1LDKで15.49万円、2LDKで23.8万円となっています。築年数を問わない賃貸アパートならもう少し相場が下がり、ワンルームで6.95万円、1Kで7.4万円、1LDKで12万円になります。
| ワンルーム | 1K | 1LDK | 2LDK |
|---|---|---|---|
| 10.9万 | 10.5万 | 15.49万 | 23.8万 |
住宅街もサンシャインシティ周辺の『東池袋1~4丁目』、池袋駅西側、繁華街から外れた『池袋1~4丁目』、都電荒川線・雑司ヶ谷駅も徒歩圏内の『南池袋2・3丁目』などに点在しています。

豊島区では子育て支援にも力を入れ、2017年2018年、2020年は待機児童ゼロを達成。子育て世帯にも暮らしやすい環境と言えそうです。
アート&カルチャーを軸に、大きな変化を遂げた池袋。幅広いジャンルの施設やスポットがここまで集う街は、都内でも珍しいのではないでしょうか。仕事帰りに食事やショッピングを満喫したり、休日に映画を見て公園でゆったり過ごしたり……。シングルの方からファミリー、シニア世代まで、暮らす人のニーズに寄り添ってくれる街と言えそうです。
4社8路線が乗り入れ、百貨店や駅ビル、地下街など、幅広い世代が楽しめる街
リニューアルした『南池袋公園』をはじめ、4つの公園を軸に新たな街づくりが進行中
『Hareza(ハレザ)池袋』など、大型商業施設の開業で街にさらなる活気
『豊島区国際アート・カルチャー都市構想』に基づき、文化施設や教育環境も整備
ほかの都心ターミナル駅に比べると家賃相場はお手ごろ。子育て世帯にも暮らしやすい
【調査対象物件】賃貸マンション/駅徒歩10分以内、築年数10年以内、賃貸アパート/駅徒歩10分以内、築年数の設定なし(掲載物件が11件以上ある駅に限る)
【データ抽出期間】2020/11~2021/1
【家賃の算出方法】上記期間でSUUMOに掲載された賃貸物件(アパート/マンション)の管理費を含む月額賃料から中央値を算出
※駅名および沿線名は、SUUMO物件検索サイトで使用する名称を記載している