家を買う時にかかる費用。住宅購入費以外の「諸費用」の内訳や目安など/マイホーム購入マニュアル#3

最終更新日 2024年03月27日
家を買う時にかかる費用。住宅購入費以外の「諸費用」の内訳や目安など/マイホーム購入マニュアル#3
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家を買うときには、物件価格以外にもさまざまな資金が必要になってくる。ここでは、家を買うとき、買った後に、どういうお金が必要になるのかをチェックしておこう。

必要なお金の全体像を把握しておこう

「物件価格」以外にも必要なお金があることをお忘れなく

家を買うとなると、単純に「物件価格」だけを考えがち。しかし実際には、物件価格以外に、購入手続きにかかる諸費用(初期費用)や、購入後にかかってくる固定費などもある。まずは購入に必要なお金の全体像を、きちんと把握しておこう。

■必要なお金の全体図
必要なお金の全体

消費税がかかるのは新築マンション・一戸建て

消費税は新築マンションや一戸建ての「建物」部分にかかり、販売価格は「税込み」で表示される。一方、「土地」や「個人が売り主の中古住宅」の売買には消費税はかからない。

消費税10%増税と新築マンション・一戸建ての購入時期

購入時にかかるお金

頭金

頭金は、物件価格のうち、購入時に「現金で支払う分」のこと。最近では、頭金が0円でも住宅ローンを組むことは可能だが、その分住宅ローンの借り入れが増え、毎月の返済額がアップする。可能であれば、物件価格の2割程度の頭金は用意しておきたい。

住宅購入に関わる諸費用

住宅購入時には、住宅ローンの借入費用や、不動産登記にかかるお金、家具購入や引越し代金など、さまざまな初期費用が発生する。どんなお金が必要になるのか、下の表を見ながら、具体的にチェックしておこう。

■不動産購入取得に関わるお金
諸費用の名称 内容
申込証拠金
(購入代金の一部)
新築マンション等の「購入申し込み」時に不動産会社に支払うお金。申し込みを撤回する場合は返金され、契約に至る場合は手付金の一部となる。2万円~10万円が目安。中古物件など仲介会社が入る物件は必要ないケースがほとんど。また、新築でも申込証拠金が不要な物件もある。
手付金
(購入代金の一部)
売買契約時に売主に支払うお金で、契約を破棄する場合は返金されない。購入代金の5%~10%程度が一般的だが、売主と買主の合意によって決まるため、これより多くなるケースもある。最終的に代金の一部に充てられる。
印紙税 売主とかわす売買契約書に印紙を貼る形で支払われる税金。契約金額に応じて金額が変わる。
仲介手数料 中古物件や一部の新築一戸建てなど、仲介会社を通して物件を購入する場合、仲介会社に払う手数料。「物件価格の3.3%+6万6000円」(消費税10%の場合)が上限。
不動産取得税 不動産を取得した際に、一度だけ支払う税金。
固定資産税・都市計画税 1月1日の不動産所有者に対してかかる税金。日割り金額を売り主に支払うことが多い。
登記費用 不動産登記(所有権の保存または移転など)、抵当権設定登記の際に必要な登録免許税や、司法書士に依頼する場合の報酬。
■ローン契約に関わるお金
諸費用の名称 内容
印紙税 ローン契約書に印紙を貼る形で支払われる税金。契約金額に応じて金額が変わる。
ローン借入費用 事務手数料、ローン保証料、団体信用生命保険特約料、火災保険料などが必要になる。金額は金融機関や、ローン商品によって異なる。
■その他の費用
諸費用の名称 内容
修繕積立基金 新築マンションを購入する際に支払う。地域や物件、住戸の広さによって幅がある。2022年の平均額は首都圏676,043円、近畿圏567,195円、中部圏569,489円となっている(出典:東京カンテイ)。
水道負担金 一戸建てを購入する場合など、新たに水道を利用する際に必要になる場合がある。自治体によって、必要かどうかや金額も異なる。
引越し費用 現在の住まいから新居に引越すための費用。間に仮住まいの期間が発生するなら、その分の費用も必要になる。
家具購入費用 新居の購入にあたっては、家具や家電などを新たに購入したり、買い替えたりするケースが多い。

必要な諸費用に目安はある?

一般的な3LDK~4LDKの住宅の場合、購入諸費用の目安は以下の通り。ただし、実際の金額は購入物件やローンの借り方によって異なり、条件によっては下記の目安より高くなることもある。正確な金額は、不動産会社の担当者に聞いてみよう。

  • 新築マンション
    物件価格の3%~5%
  • 中古マンション・新築・中古の一戸建て ※
    物件価格の6%~13%

4000万円の新築マンションで120万円~200万円。これに加えて、引越し費用や家具購入費用などが必要になる。

※売主(不動産会社等)から直接購入する場合、購入諸費用は表記より3%程度少なくなる

購入後にかかるお金

住宅ローン返済

住宅ローンの返済は、家を買った後、返済終了まで毎月行わなくてはならない。ちなみに住宅ローンの返済期間は最長35年が一般的。この範囲内で、自分のライフプランに合った期間(年単位が多い)を選択できるのだが、20年~35年の長期間となる人が多いだろう。その間返済を続けるため、今から家計管理をしっかり行う習慣をつけ、資金計画をたてておこう。なお、返済は、毎月返済のほかボーナス時加算(ボーナス月の返済を増やすこと)の選択もできる。

住まいの維持・管理費用

家を買うと住宅ローンの返済以外にも、住まいを維持管理していくためのお金がかかる。特にマンションを購入する場合には、毎月管理費などを払うことになるので注意が必要だ。

■すべての物件タイプにかかる諸費用
費用の名称 内容
固定資産税・都市計画税 マイホーム等、所有する不動産にかけられる市町村税。毎年1月1日時点の所有者に4~6月頃に通知。納税は6月(年4回分納可能)。固定資産税について、新築住宅は3~7年間の軽減措置あり。
■マンションにかかる諸費用
費用の名称 内容
管理費 マンションの共用部分の清掃や、設備の管理、官営会社への支払いなどに充てられる。毎月1万円~2万円台が目安(物件や住戸の広さによって異なる)。
修繕積立金 マンションの大規模修繕に備えて毎月積み立てるお金。積立金額が不足すると、修繕時に一時金が必要になることも。毎月5000円~1万5000円が目安。築20年以上など築年の古い中古は高い傾向に。
駐車場代など 駐車場を契約する場合には駐車場代が必要。そのほか、専用庭やルーフバルコニー付きの住戸の場合、その使用料が必要になることも。

一戸建ての場合も、修繕リフォーム費用は必要

一戸建ての場合、マンションのように管理や修繕のための定期的な支払いはないが、長い目で見れば修繕費用は必要になってくる。例えば、キッチンやお風呂などの水まわりの交換には200万~300万円ほどが必要。外壁や屋根の修繕にも、100万~200万円の費用がかかる。10~15年程度の周期でまとまったリフォームに対応できるよう、購入時からきちんと備えておく必要がある。

マイホーム購入マニュアル
  1. 2-1. 理想の暮らしから物件を選ぼう
  2. 不動産の種類とは。一戸建てvsマンション、新築vs中古のポイント
  3. 家の購入で迷ったら、「理想の暮らし」「譲れないポイント」を見直そう
  4. 2-2. 「買える金額」を見極めよう
  5. 家を買う時にかかる費用。住宅購入費以外の「諸費用」の内訳や目安など
  6. 年収からわかる住宅ローンの目安。無理なく月々支払える金額を見極めよう
  7. 家の購入予算を上げるには。住宅ローン、頭金、マネープランなどを解説
  8. 2-3. 信頼できる不動産会社の選び方
  9. 不動産会社の種類、取引形態(売主・販売代理・仲介)や物件タイプを解説
  10. 不動産会社との付き合い方。売買手続き、住宅ローン、エリアの相場など
  11. 2-4. マイホーム購入の基本ダンドリ
  12. 住宅購入の流れ。情報収集~購入後の確定申告までをポイント解説
  13. 新築マンション購入の流れ。情報収集~購入後の確定申告までをポイント解説
  14. 新築一戸建て購入の流れ。建売住宅と注文住宅の違いも解説
  15. 中古マンション・中古一戸建ての購入の流れ
  16. 中古住宅を購入してリフォームする流れ。同時進行のコツや物件選びなど
  17. 2-5. 物件情報収集のポイント
  18. 不動産の情報収集のコツ。不動産情報サイトで検索をうまく使おう
  19. 物件探しからの問い合わせ・資料請求・内見申し込みの流れ
  20. 不動産取引価格情報検索で、実際の売買価格を調べよう
  21. 2-6. マンション、戸建て等の物件&現地見学のポイント
  22. 物件(モデルルーム)見学のチェックポイント。服装・持ち物なども解説
  23. 物件(モデルルーム)見学、間取り・設備・敷地のチェックポイント
  24. 物件(モデルルーム)見学、周辺環境でチェックすべきポイント解説
  25. 物件(モデルルーム)見学のチェックポイントを物件タイプ別に解説
  26. 物件(モデルルーム)見学後の仮押さえ、売買条件交渉などの流れ
  27. 2-7. 住宅・家購入におけるローンの選び方・基礎知識
  28. 住宅ローン、民間融資・公的融資・協調融資(【フラット35】)の違い
  29. 住宅ローンの金利タイプとは?固定金利型、変動型、固定期間選択型を解説
  30. 住宅ローンの返済額は金利タイプ、返済期間、返済方法で変わる
  31. 住宅ローンの事前審査・本審査の必要書類と契約までの流れ
  32. 住宅ローン控除とは。適用条件、期間、控除金額の上限など
  33. 2-8. 申し込みから契約までの流れ
  34. 売買契約の準備と売買契約書の確認ポイントとは
  35. 重要事項証明書で事前に確認すべきポイント
  36. 物件購入の申し込み(購入予約)とは。キャンセルはできる?
  37. 2-9. 内覧会から入居までの流れ
  38. 入居後に不具合がわかったらどうする?トラブル防止のポイント
  39. 住宅の引き渡しから入居までの流れや注意点とは
  40. 内覧会のチェックポイント・流れ・持ち物とは
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