【2025年版】古い家の防犯対策完全ガイド!空き巣などの犯罪から大切な家と家族を守る方法を解説

公開日 2025年09月09日
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【2025年版】古い家の防犯対策完全ガイド!空き巣などの犯罪から大切な家と家を守る方法を解説

実家やご自身の家が「古い家」で、防犯面が心配ではありませんか? 築古の住宅は、築浅の住宅と比べて防犯性能が低いケースが多く、空き巣や強盗に狙われやすい傾向にあります。特に近年は、高齢者世帯を狙った悪質な犯罪も増加しており、「親は大丈夫だろうか」「わが家はターゲットにならないだろうか」という不安を抱える方も少なくないでしょう。
この記事では、犯罪を未然に防ぐ「予知防犯」を目的とし、市民の防犯意識改革に取り組む一般社団法人日本防犯学校学長・桜井礼子さんに取材。古い家が狙われる具体的な理由から、防犯の心構え、今日からできるDIYでできる対策から本格的な防犯リフォームまで、多角的な視点から古い家のための防犯対策についてお話を伺いました。

古い家は本当に危険?最新の犯罪傾向と古い家が狙われる理由

体感治安は悪化でも、犯罪の認知件数は減少傾向

日本は世界の中でも治安が良く、安心して暮らせる国と言われていますが、近年その評価に不安の影を落とすようなニュースも多数聞かれるようになりました。
その結果、「体感治安(人々が日常生活の中で感じる治安の状況)」は悪化の一途をたどっています。「令和6年の犯罪情勢」(警察庁発表 令和7年2月)によれば、ここ10年間で「悪くなったと思う」と回答した人が、全体の76.6%にものぼります。

ここ10年の日本の治安についてのアンケート(「令和6年の犯罪情勢」(警察庁発表 令和7年2月))
出典「令和6年の犯罪情勢」(警察庁発表 令和7年2月)<画像作成/SUUMO編集部>

では、実際の犯罪認知件数はどうなのでしょうか。
実は、警察庁の「住まいる防犯110番」によると、侵入窃盗の認知件数は2003年から低下傾向が続いています。特に住宅を対象にした侵入窃盗は、2024年に1万6000件と前年比-8.4%を記録しました。
また、住宅対象侵入強盗も2004年以降減り続けており、2024年は129件で前年比-15.1%となっています。

侵入窃盗認知件数の推移
出典:令和6年警察庁「住まいる防犯110番」「データで見る侵入犯罪の脅威」<画像作成/SUUMO編集部>
侵入強盗認知件数の推移
出典:令和6年警察庁「住まいる防犯110番」「データで見る侵入犯罪の脅威」<画像作成/SUUMO編集部>

認知件数は減少傾向でも、油断できない“犯罪傾向”

しかし、この「減少傾向」は決して安心できるものではないと桜井さんは言います。
「減少傾向にあるのはあくまで、警察が認知した侵入窃盗・強盗の件数にすぎません。実際には空き巣被害にあっても気づかなかったり、少額の被害でおさまったからまあいいかと被害届を提出しなかったりというケースも非常に多いのです。ある警察関係者によると実際の侵入窃盗の発生数は、認知件数の10倍にも達すると見積もれるそうです」(桜井さん、以下コメント同じ)

さらに見過ごせないのが、高齢者(65歳以上)の世帯を狙った犯罪の増加です。警察庁の統計によると、刑法犯被害認知件数に占める高齢者の被害件数の割合は、2009年以降一貫して増加の一途をたどり、2022年は16.2%に。近年では高齢者宅を狙った広域強盗事件も多発し、特殊詐欺と関連する手口も報告されています。

65歳以上の者の刑法犯被害認知件数
出典:内閣府「令和6年版高齢社会白書」<画像作成/SUUMO編集部>

最新の脅威「トクリュウ」から古い家を守る

加えて、近年社会問題となっている「匿名・流動型犯罪グループ」通称「トクリュウ」の存在も、古い家の防犯を考えるうえで大きな懸念材料だと桜井さんは指摘します。

「『ルフィ事件』などで世間を震撼させたトクリュウの恐ろしさは、何と言っても強盗の実行役が闇バイト募集などで集められた“素人”であること。彼らは住人に感づかれないように巧妙に侵入するのではなく、バールやドライバーなどで強引に窓ガラスを破壊したり、ドアをこじ開けたりして侵入し、住人を脅し、短時間で金銭を強奪するわけです。素人ゆえに加減を知らず、被害者を殴りつけて重傷を負わせたり、最悪の場合、死に至らしめるケースもあります」

「トクリュウは、指示役、リサーチ役、実行役のリクルーター、実行役などと分業化された“ビジネス”として機能しています。強盗を行う実行役同士が当日初対面であることが珍しくなく、罪の意識が低い場合も少なくありません。ルフィ事件の幹部グループは逮捕されましたが、同様の犯罪が今後も発生する可能性は十分にあります。だからこそ、家の防犯をより一層強化していく必要があるのです」

【チェックリストつき】犯罪のターゲットになりやすい古い家の特徴と対策

こうした犯罪情勢の変化は、特に古い家の住人にとって、すぐそこに迫っている危機と言えます。では、具体的にどんな家が犯罪者に狙われやすいのでしょうか?

ここでは、古い家の防犯性を測るためのチェックリストとして、犯罪のターゲットになりやすい7つの特徴をご紹介します。1つでも当てはまる項目があれば、防犯対策の検討を強くおすすめします。

玄関・窓の防犯性が低い、敷地の見通しが悪いなど、犯罪者に狙われやすい家の特徴があれば気をつけよう
玄関・窓の防犯性が低い、敷地の見通しが悪いなど、犯罪者に狙われやすい家の特徴があれば気をつけよう(イラスト/いぢちひろゆき)

玄関・窓の防犯性能が低い

古い家は、現代の家と違って防犯設計が採用されていない場合が多く見られます。その代表例が窓や玄関です。
「警察庁の『住まいる防犯110番』によれば、一戸建ての侵入口の半数以上は窓。面格子が付いていない、あるいは、単板ガラスや古びた窓枠は強度が低く破壊されやすいです。また、2番目に多い侵入口である玄関は、ディスクシリンダーなど旧式の鍵だとピッキングされやすいですね」

一戸建て住宅への侵入経路
出典:令和6年警察庁「住まいる防犯110番」「データで見る侵入犯罪の脅威」<画像作成/SUUMO編集部>

死角が多く、人目につきにくい

背の高いブロック塀などで外構が覆われた、外から敷地の見通しが悪い家は要注意。プライバシーが守られて良さそうなイメージですが、一旦、犯罪者に入られてしまったら外から確認しづらく、そのまま侵入を許してしまうリスクがあります。
「同様に、庭の木が茂り過ぎている家も、犯罪者を隠してしまう恐れがあります。よく『この樹木は代々大切に育ててきたので伐採できない』などとお聞きしますが、その場合は、地面から120~140cmあたりの枝を刈り込むと視界が確保しやすくなります。また、物置きも設置場所によっては外からの視線を遮る場合があるので要注意です」

通りからの視線の高さ120~140cnの枝を刈り込むと見通しが良くなる
通りからの視線の高さ120~140cnの枝を刈り込むと見通しが良くなる(イラスト/いぢちひろゆき)

侵入を助けるモノが敷地内に置いてある

「脚立やはしご、古タイヤ、自転車、生ゴミを外に出しておくときに使うゴミ箱などは動かせるため、侵入を助ける格好の道具になる恐れがあります。外に置いておかないようにしましょう。また、2階の窓への侵入経路の途中にカーポートの屋根や物置があるような配置ですと危険です」
カーポートの位置を変更するのは難しいため、2階の窓の防犯性を高める必要がありそうです。詳しい方法は後述します。

近隣との付き合いが薄い

「これは特に都市部でよく見られますが、地方でも隣家との距離が物理的に遠い、高齢で外出や人付き合いがおっくうになるなどの理由で付き合いが疎遠になることもあります。対策としては近隣のお宅との付き合い、挨拶など頻繁に行うことを意識し、コミュニティを活性化させることでしょう。旅行などで家を長く留守にする時、ひと声かけてから出かけるのも有効です。近隣の方とお話をする際、意識して『最近物騒なので、お互いに気を付けましょうね』といった話題を出しても良いですし、地域の防犯活動や行事に積極的に参加し、ご近所同士、顔が見える関係をつくるように努めるのも効果があります」
こうしたアクションを通して防犯意識が高まり、万が一、不審者、不審車両が目撃された際、声がけしたり、警察へ110番通報したりする体制が自然と整っていくそうです。

表札に年季が入ってしまっている

「日に焼けていて書かれている住人の名前がよく読めず、いかにも長い年月暮らしていることが分かっていたり、なかには、かつて一緒に暮らしていた子どもの名前がご丁寧に消されていて、高齢者しか住んでいないことが一目瞭然だったりする家も。犯罪者が下見する際、格好のターゲットになるリスクが高まります。新しいものに交換し、その際にはフルネームにせず、名字のみにすると高齢者が暮らす家かどうか判別しづらくなります」

表札で家族構成が分かることも
表札で家族構成が分かることも(イラスト/いぢちひろゆき)

新聞・郵便物がたまっている

「この家は長期間留守にしています!と教えてあげているのと同じです。新聞を取っている方は販売店に配達停止を依頼。郵便物も不在届の提出や郵便局留めの利用で、期間を指定して止めることが可能です」

夕方、室内の照明がついていない

特に秋口から「宵空き(よいあき)」と呼ばれる空き巣が増える傾向があるため、夕方には早めに室内の照明をつけたほうが良い、とのこと。
「宵空きとは『夕暮れから夜間=宵の口を狙った空き巣』のこと。日に日に日没時間が早くなる秋は、夕方から室内の照明がついていないと住人の不在がさとられてしまいます。また、秋はようやく涼しくなってきた風を室内に取りこもうと窓を開けたままの家が増える傾向があります。これも犯罪者を招き入れる要因になりかねません。電気代がもったいないという理由で、夜涼しくなってきたらエアコンを使わず、窓を開けたまま寝る方が多いのですが、電気代の心配よりも自分の命の心配をするべきです」

住人の不在を照明からさとられることも
住人の不在を照明からさとられることも(イラスト/いぢちひろゆき)
■防犯チェックシート
玄関・窓 玄関の鍵はディスクシリンダーなど旧式ではないか
窓ガラスは単板ガラスではないか
一階に面格子がない窓があるか
敷地内 外から敷地の見通しが悪いか
庭木が茂りすぎて死角になっている部分はないか
無施錠の物置など、不審者の隠れ場所になる場所はないか
敷地内に犯罪者が足場として利用できるもの(脚立、はしご、自転車、物置など)が放置されていないか?
カーポートの屋根が2階の窓の足場になっていないか
ご近所付き合い ご近所との交流は十分にあるか
長期不在時に声をかけられる隣人はいるか
表札 表札が古びていないか
フルネームで表示していないか
生活 不在時に郵便物等がたまらないようにしているか
夕方以降に照明を消したままにしていないか
窓を開けたままにしていないか

防犯対策 STEP1:まずはここから!戸締まりの徹底で防犯効果が格段に向上

一戸建てへの侵入窃盗で最も多い手口は「無締まり」で、全体の約半数(47.6%)を占めます。そして、侵入口は窓が最多で、52%以上です。

「カギをかけないで外出してしまう、と聞くとちょっと信じられないかもしれませんが、『無締まり』が最多という結果はここ10年以上変わっていません。よく聞くのが『うちなんて取られるようなもの何もないから』『今までずっと鍵なんてかけたことないのだけど空き巣に入られなかったのだから、これからも問題ないはず』といった声です」

「しかし、被害額が微々たるものであっても、空き巣に入られたという精神的なダメージは決して小さくないですし、今まで無締まりで問題がなかったとしても、今度こそ入られてしまうかもしれません。取られるものがないといっても、出会い頭に居直られ、生命を奪われたら元も子もないのです。外出時はもちろん、在宅中も含めて、玄関や窓などすべての開口部をいかなる時も施錠するべきです」

一戸建て住宅への侵入手口
出典:令和6年警察庁「住まいる防犯110番」「データで見る侵入犯罪の脅威」<画像作成/SUUMO編集部>

防犯対策 STEP2:【費用を抑えて手軽に】DIYで古い家の防犯力を高める

「本格的なリフォームは費用がかかるし、まずは手軽にできることから始めたい」と考えている方も多いでしょう。ここでは、ホームセンターなどで手に入り、比較的簡単に設置できて、一定の防犯効果が期待できる4つの対策を紹介します。

防犯性を高めるDIYの例
防犯性を高めるDIYの例(イラスト/いぢちひろゆき)

忍び返し

外壁の雨どいや塀の上には、鋭利な金属が上向きにずらりと並ぶ「忍び返し」がおすすめ。
「侵入をしようとする気持ちをなえさせ、犯罪抑止効果に期待ができます」

窓の補助錠

クレセント錠をしっかりかけていても、犯罪者はクレセント錠があるガラス中央部を割り、できた穴から手を入れてクレセント錠を開錠し、窓を開けてしまいます。
「その対策として、窓の上と下、2カ所に鍵付きの補助錠を付けることをおすすめします。両面テープで簡単につけられますし、施錠後に鍵を別の場所に置いておけば、開けるのはかなり難しくなります。1カ所のみ取り付ける場合は、こじ開けにより時間がかかる窓上に取り付けてください。また、ガラスに衝撃を加え割られた時、窓が開けられた時に大きなアラーム音が鳴る警報装置を併用するのも効果的です」

防犯砂利

家の裏手の死角になりそうな窓の下、勝手口の前など、あまり目立たず侵入経路になりやすい場所には、ホームセンターなどで購入できる防犯砂利を敷いてほしいとのこと。
「まず、敷く場所の雑草を抜き、地面をできるだけ平らにならし、砂利が土に埋もれなくするために除草シートを敷きます。そして、その上に4~5cm程度の厚さを目安に防犯砂利を敷いてください。砂利は卵のSサイズくらいの大きさで、原材料に廃ガラスが含まれているものがおすすめ。踏んだ時、砂利同士が擦れ合って『ジャリジャリッ!』と大きな音を出してくれます」

人感センサーライト

人が近づくと自動で点灯する人感センサーライトは、視覚的な威嚇効果が高く、侵入を諦めさせるきっかけになります。電源不要の電池式やソーラー充電式など、DIYで手軽に設置できるタイプを選びましょう。門灯・玄関灯・勝手口灯・庭園灯をつけても暗い箇所や死角になりやすい場所に複数設置するのが効果的です。

【SUUMO編集部調べ】防犯対策DIYの費用相場

対策 主な設置場所 費用相場
忍び返し 外壁の雨どいや塀の上 1000円~5000円(1mあたり、材料費のみ)
窓の補助錠 窓の上と下(最低1カ所は窓上) 2000円~10000円(1個あたり)
防犯砂利 家の裏手、勝手口の前、窓の下など死角になりやすい場所 1000円~3000円(20L、約1m2分)
人感センサーライト 玄関、庭、窓の下、勝手口など 2000円~10000円(1個あたり)
ガラスアラーム クレセント錠横のガラスに 5000円~(2個セット)
SUUMO編集部調べ(2025年8月)

STEP3:【本格対策】古い家におすすめの防犯リフォームと費用相場

DIYでの対策も有効ですが、古い家の防犯性能を抜本的に強化し、より安心して暮らしたいなら、専門業者による防犯リフォームを検討することをおすすめします。現代の防犯技術を取り入れることで、空き巣や強盗の侵入を困難にし、諦めさせる効果を最大化できます。

ここでは、桜井さんが推奨する古い家におすすめの防犯リフォームと、その費用相場をご紹介します。
(費用は製品のグレード、工事内容、サイズ・大きさなどによって大きく変動します。正確な費用は必ずリフォーム会社に見積もりを依頼してください)

防犯リフォームの例
防犯リフォームの例(イラスト/いぢちひろゆき)

インターホンを門扉につける

「玄関の横にインターホンがあると、訪問者はチャイムを押すために門扉を開け、敷地内に入り、玄関へ近づくわけですが、これでは犯罪者を敷地内へ侵入させることになってしまいます。そこでおすすめなのが外構ですが、もっと手軽にリフォームできるものが『機能門柱』と呼ばれる商品です。一本の柱に、郵便受け、表札、インターホン(170度くらいまで見える広角レンズによる録画機能付きの物)、宅配ボックスなどが付いている優れものです」
この機能門柱は近年人気の商品。機能門柱の反対側にポールを設置しプラスチックチェーンを掛けると敷地内への侵入を防ぎ、犯罪、いたずら抑止に効果を発揮します。

人感センサーライトの設置

DIYでも簡易的なセンサーライトは設置できますが、より広範囲をカバーし、耐久性も高いプロ仕様の設置が理想的です
「2階の窓から侵入してくる犯罪者を想定して、2階の雨どいから地上に向かって点灯するような人感センサーライトを設置しましょう。さらに、庭園灯、玄関から道路を照らす、玄関ドアを照らす照明もあると理想的です」
「この家は防犯意識が高い」と犯罪者に思わせ、侵入を諦めさせる可能性を高めます。

塀の高さは120~140cmが目安に

高い塀に囲まれ、敷地内の様子がうかがえない家は、犯罪者に狙われやすい傾向にあります。敷地内が見えないことで、隠れて侵入作業を進めやすいためです。
「そこで推奨したいのが、見通しの悪い塀などは120~140cmくらいの高さにして下さい。理想は細い縦格子が密に並んだ、見通しの良い千本格子のようなフェンスを180cm~200cmに設置することです」
千本格子は、適度な目隠し効果とスタイリッシュな外観を両立し、死角もできにくい格子。繊細さと日本の美意識が凝縮されており、住宅の引き戸などにもよく使われています。

窓リフォーム(防犯ガラスへの交換・内窓の設置)

前述どおり、窓は半数以上を占める最多の侵入口であり、なおかつ、ガラス破りは侵入手口として2番目に多くなっています。したがって、窓のセキュリティを高めることが、家の防犯性の向上に比例します。
「おすすめは2枚以上のガラスの間に、強靭な中間膜(樹脂フィルム)を挟み込んだ『防犯ガラス』。ドライバー、バールなどでたたいて割ろうとしても穴が開きにくい、貫通しにくいのが特徴です」

また、断熱、結露、防音で人気の内窓リフォームは、防犯の面でも非常に有効です。
「外側の窓をこじあけられたとしても、その先に内窓が立ちふさがり、侵入に時間がかかります。泥棒犯罪者は侵入に5分以上かかると約7割が諦めるというデータもあるため、時間稼ぎは非常に重要です」

窓に防犯フィルムを貼る

ガラスに防犯フィルムを貼るのも、ガラスの防犯性向上に有効です。
「貼る際はガラスの全面で、施工業者に依頼を。たるみなどができないように、きれいに貼ってもらえて最大限の効果が期待できます。ガラスの一部だけに貼る安価なDIYタイプもありますが、貼っていない部分を割られて簡単に侵入を許してしまうため、おすすめできません」

シャッター、雨戸の設置

最近主流のアルミや鋼板製のシャッターは、防犯面でも効果を発揮します。閉めていればガラス破りがしにくく、犯罪抑止力が高まります。

窓に面格子を設置

シャッターや雨戸のない小窓・キッチン窓・浴室窓・トイレ窓、玄関脇小窓・寝室小窓などには、面格子の設置がおすすめです。これも犯罪抑止効果が高く、犯罪者を遠ざけてくれます。

防犯カメラの設置

近年、犯罪捜査において防犯カメラに残された映像が、犯人逮捕の重要な決め手になるケースが多く報道されています。個人宅にも防犯カメラは導入し、万が一に備えるのがおすすめです
おすすめの設置場所は、玄関から道路に向けたアングル(ただし、向かいに近隣の家がある場合は映り込まないように要調整)をはじめ、家の四隅です。
「できれば人と車にしか反応しないAIカメラが理想的です。不審者が近づくと、光と音で威嚇し、インターネット環境に連動させれば、遠隔地にいる人のスマートフォンに画像が送られてきます。画像を見てすぐに110番通報できますし、スマホを操作してAIカメラから自分の声を発して相手を威嚇できるタイプもあります」

また、防犯カメラとスマホを連動できるタイプの機器なら「110番映像通報システム」を知っておいてほしいと桜井さんは言います。
「これは、音声だけでは状況把握が難しい事件・事故等の現場の状況を、スマホなどを経由して警察に映像を送ることができるシステムです。110番通報を受けた警察職員は、通報者の同意を得て、通報者のスマホにSMSを利用して専用URLを送信します。通報者は、そのURLにアクセスすることで、防犯カメラから送られてきた映像や、スマホでその場で撮影した画像、映像などを警察に送信できるのです。映像、画像は捜査に大いに役立ちます。ぜひこのシステムの存在を覚えておいてください」

玄関ドア、勝手口ドアの交換

市販のドアガード、ドアチェーン、鍵付き補助錠などをDIYで後付けし、防犯性を高めることも可能ですが、できれば施工業者に依頼してドアそのものを交換することをおすすめします。
「今は玄関、勝手口ともにワンドアツーロックが防犯の基本です。錠は鎌錠(かまじょう)とも呼ばれる、鎌付きデッドボルト錠ですと、こじ破りなどにも高い抵抗力を発揮します」
また、顔認証もおすすめとのこと。ドアの鍵が自動で開閉し、アクセス性と防犯性を両立します。
「ちなみに指紋認証は、特に高齢の方になると変化する可能性もあり、あまりおすすめできません。その点、顔認証はメイクや眼鏡の有無などに関係なく、3Dなどで登録するので信頼性が高いです」

【SUUMO編集部調べ】防犯リフォームの費用相場

対策 費用相場
機能門柱 10万円~30万円
人感センサーライト 2万円~4万円/1カ所
塀(フェンス) 25万円~90万円/10m(素材やデザインによる)
防犯サッシ 4万円~7万円/1枚
窓リフォーム(防犯ガラスへの交換・内窓の設置) 引き違い腰高窓:約20万円~27万円(Low-Eへの交換の場合)
引き違い掃き出し窓:約30万円~34万円(Low-Eへの交換の場合)
窓の防犯フィルム 引き違い腰高窓:約2万円~10万円
引き違い掃き出し窓:約9万5000円~17万円
シャッター、雨戸 引き違い腰高窓:約18万円( 雨戸を手動式シャッターに変える場合)
引き違い掃き出し窓:約20万円(雨戸を手動式シャッターに変える場合)
窓の面格子 2万円~5万円 /1カ所
防犯カメラ 数千円~/1台
※AI搭載の高機能モデルの場合、1~3万円/1カ所あたり(レンタル)
玄関ドア、勝手口ドア交換 30万円~60万円(玄関ドア)
SUUMO編集部調べ(2025年8月)

信頼できる防犯リフォーム会社選びの5つのポイント

ここまで、DIYから本格的なリフォームまで、古い家の防犯対策を幅広くご紹介しました。特に防犯リフォームは専門性が高く、信頼できる業者選びが非常に重要です。では、質の高い仕事が期待できる防犯リフォーム会社は、どのように選べばいいのでしょうか。

「要は、防犯をキチンと学んでいる会社を選ぶことです」と桜井さんは語ります。コメントを交え、具体的なポイントを見ていきましょう。

ポイント1:防犯リフォームの実績

「見極めるポイントは、その会社のホームページに掲載されている“実績”です。そこで、過去の防犯リフォームの内容や事例数をチェックし、自分たちが考えている防犯リフォームに適していそうかを判断すると良いでしょう」

ポイント2:CPマーク製品の仕様

「リフォームに使う建材類は、すべて国のお墨付きである『CPマーク』がついていることが大前提です。CPマークとは、警察庁、国土交通省、経済産業省、関係民間団体で構成された「防犯性能の高い建物部品の開発・普及に関する官民合同会議」によって制定された防犯性能の高い建物部品に与えられる証です。リフォーム相談の際は、必ず確認してください」

ポイント3:明確な見積もりと防犯効果の説明

あいまいな見積もりではなく、詳細な内訳が記載され、追加料金の有無が明確であること。また、導入することでどのような防犯効果が得られるのか、具体的な説明があるかどうかも重要です。

ポイント4:家族構成やライフスタイルに合わせた提案力

一方的な押し付けではなく、家族構成や生活習慣に寄り添った、最適な防犯プランを提案してくれる会社を選びましょう。

ポイント5:アフターフォローとサポート体制

リフォーム後の保証やメンテナンス、設置後のトラブル発生時の対応など、長期的なサポート体制が整っているかどうかも、安心して依頼できるかの重要な判断基準となります。

国や自治体の補助金制度も確認しよう

防犯リフォームにはまとまった費用がかかる場合がありますが、国や地方自治体が補助金制度を提供しているケースがあります。

契約前に、リフォーム会社に利用可能な補助金制度について積極的に相談し、説明を求めてみましょう。費用負担を軽減できる可能性があります。

まとめ~防犯対策5ヵ条を実行し、愛をもって大切な家族と家を守る

冒頭で述べたように、ここ10数年で高齢者宅をターゲットにした空き巣、強盗などの事件が増加しています。「わが家は大丈夫だろう」「うちの親に限ってあり得ない」と思っていても、次こそ狙われるのはあなたの大切な家族かもしれません。「後でやろう」と防犯対策を後回しにせず、今すぐ実行することが必要です。

最後に、桜井さんにポイントとなる防犯対策5ヵ条をまとめていただきました。

1)【音】侵入者を威嚇するアラームや、防犯カメラを介した肉声の威嚇などを活用する
2)【光】玄関、庭などへの照明設置に加え、在宅している、起きているサインとして通りからよく見える部屋の照明をつけて外出、就寝
3)【時間】犯罪者は侵入に5分以上かかると約7割が侵入を諦めるというデータも。いかなる時も施錠を徹底、鍵付き補助錠、ツーロック、防犯ガラス、内窓などの導入で侵入に時間をかけさせる
4)【目】防犯カメラの設置はもちろん、ご近所同士で意識を高め、不審者への声がけを
5)【通報】少しでも不審に感じた人や車両を見つけたら、ためらわずに110番

「お年を召した親御さんが暮らす家の防犯は、まずは子ども世代が意識を高め、具体的な対策を今すぐご実家に施していただくのがポイントです。併せて、親御さんにも自分たちがターゲットになり得ることを伝え、防犯への関心を高めてもらうようにしてください。

防犯対策の根源にあるのは“愛”です。愛の心をもって防犯リフォームの実施やグッズなどを活用して、大切な親御さん、そして大切なご家族を守りましょう」

防犯対策5カ条で大切な家族と家を守ろう
防犯対策5カ条で大切な家族と家を守ろう(イラスト/いぢちひろゆき)
まとめ

「安全な国・日本」のイメージは捨てよ。特に高齢者宅の築古住宅が狙われやすい

ターゲットになりやすい家の“共通項”を確認しよう

リフォーム会社への本格的な防犯対策依頼は大いに検討の価値あり

大切な家族を守るため“愛”をもってリフォーム、DIYを行い、家の防犯性を高めよう

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