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分譲マンションの購入時には、物件の代金のほかにさまざまな初期費用が必要です。初期費用の目安は新築マンションと中古マンションで異なり、場合によっては想定外に必要になることもあります。そのため、事前に初期費用の相場をチェックして、いつ・いくら必要なのか把握しておかなければなりません。そこで今回は、理想の住まいを無理なく手に入れるため、初期費用の内訳や相場をシミュレーションしてみました。新築マンションと中古マンションで相場がどのくらい違うのかなど、具体的に見てみましょう。
初期費用 = 頭金 + 諸費用
マンションを購入するときの「初期費用」は、大きく分けて「頭金」と「諸費用」の2つを合わせた金額です。
頭金とは、ローンを組まずに手持ちの現金から直接支払う物件価格の一部を指します。一方の諸費用は、税金や手数料など、物件価格とは別にかかる細かな費用のことです。この諸費用は、新築マンションと中古マンションのどちらを選ぶかによって、目安となる金額が変わってきます。
あらかじめ必要な金額をしっかり把握しておかないと、後から資金不足に悩まされるかもしれません。新生活を安心して始められるよう、まずは必要な金額の相場を確認しておきましょう。
分譲マンションを購入する際には、購入価格のほかにさまざまな初期費用が必要になります。新築マンションの場合、物件価格の3%~5%程度が初期費用の相場と言われています。
| 新築マンション | 物件価格の3%~5%程度 |
|---|
実際にどのくらい必要になるのか、3000万円の新築マンションを購入する場合でシミュレーションしてみると、初期費用の目安は90万円~150万円になります。マンションの購入を考えたとき、真っ先に「頭金を用意しなくちゃ…」と考えがちですが、初期費用もしっかり準備しておかないと、資金計画が狂ってしまいます。
中古マンションを購入する際の初期費用は新築マンションより多く、金額の目安は物件価格の6%~8%程度と言われています。
| 中古マンション | 物件価格の6%~8%程度 |
|---|
3000万円の中古マンションを購入する場合でシミュレーションしてみると、初期費用の目安は180万円~240万円で、新築マンション購入時より90万円ほど多く必要になります。新築マンション購入時と同様に、事前に準備しておきましょう。
先述のとおり、マンション購入時の初期費用は、物件の価格によって大きく変動します。ここでは、新築と中古それぞれのマンションについて、物件価格ごとにどの程度の諸費用がかかるのかを一覧表にまとめました。
ご自身が検討されている物件価格と照らし合わせながら、資金計画の目安として参考にしてください。
| 物件価格 | 新築の初期費用(3~5%) | 中古の初期費用(6~8%) |
|---|---|---|
| 3000万円 | 90万~150万円 | 180万~240万円 |
| 4000万円 | 120万~200万円 | 240万~320万円 |
| 5000万円 | 150万~250万円 | 300万~400万円 |
| 6000万円 | 180万~300万円 | 360万~480万円 |
| 7000万円 | 210万~350万円 | 420万~560万円 |
| 8000万円 | 240万~400万円 | 480万~640万円 |
| 9000万円 | 270万~450万円 | 540万~720万円 |
| 1億円 | 300万~500万円 | 600万~800万円 |
例えば、4000万円のマンションを購入する場合、初期費用の目安は新築なら120万~200万円、中古なら240万~320万円ほどです。具体的な資金計画を立てる際は、この金額をひとつの目安にするとよいでしょう。
マンションの購入が決まったら、物件の代金以外にもさまざまな費用を用意する必要があります。まず押さえておきたいのが「手付金」です。これは、契約を結ぶ際に購入の意思を示すため、売主へ事前に支払うお金を指します。物件価格の5~10%程度が目安で、最終的には物件代金の一部に充てられるものです。この手付金は、原則として手元の現金で支払わなければなりません。
また、その他の諸費用には、現金で一括払いするものと、住宅ローンに組み込んで毎月の返済にまとめられるものがあります。必要な費用の種類とそれぞれの支払い方法を表にまとめましたので、資金準備の材料にしてください。
| 費用の種類 | 現金での準備 | ローンへの組み込み |
|---|---|---|
| 手付金 | 〇 (必須) |
× (不可 |
| ローン事務手数料・保証料 | 〇 (選択可) |
〇 (可能) |
| 印紙税(※電子契約なら不要) | 〇 (必須) |
△ (金融機関による) |
| 火災保険料 | 〇 (選択可) |
〇 (可能) |
| 登記の費用・税金 | 〇 (選択可) |
△ (金融機関による) |
| 仲介手数料(中古の場合) | 〇 (選択可) |
〇 (金融機関による) |
住宅ローンを利用する場合、契約や審査にかかる以下のような費用が発生します。
金融機関に支払う手数料で、契約や審査、融資実行に必要な手続き費用として発生します。金額は定額(3万円~5万円)または定率(借入額の1%~2%)で設定されていることが多く、金融機関によって異なります。
ローンの返済が滞った際に備えて、保証会社に支払う費用です。支払い方法は「金利に上乗せ(借入時はゼロ)」または「一括前払い(借入100万円あたり2万円台が目安)」など、金融機関ごとに異なります。数十万円単位になるケースもあり、事前確認が必要です。
住宅ローン契約時に作成する「金銭消費貸借契約書」に貼付する印紙代です。借入金額に応じて課税され、以下のように定められています(一部抜粋)。
| 借入金額 | 印紙税額 |
|---|---|
| 500万円超1000万円以下 | 1万円 |
| 1000万円超5000万円以下 | 2万円 |
| 5000万円超1億円以下 | 6万円 |
住宅ローンを組む場合は、火災保険への加入が必須条件となっていることがほとんどです。補償内容や保険期間によって異なりますが、年間で数万円程度が目安です。
登記とは、不動産の所有者や権利関係を公的に証明するための手続きです。購入に伴い、以下のような費用が発生します。
登記手続きを依頼する司法書士に支払う費用で、地域や登記内容によって異なります。所有権の保存・移転登記、抵当権設定登記などを依頼するケースでは、5万円~15万円前後が目安です。
不動産の所有権移転登記などに必要な税金で、住宅の建物と土地それぞれに課税されます。税額は価格(固定資産税評価額)に税率(建物0.3%、土地1.5%)をかけた金額です。なお、マンションの土地部分の固定資産税評価額は、敷地の共有持ち分に応じて算出されます。
また、住宅ローンを借りる場合の「抵当権設定登記」には、「借入額×税率0.1%」の登録免許税がかかります(建物と抵当権設定は2027年3月31日まで、土地は2029年3月31日までの軽減税率)
不動産の取得や所有に対して課税される、以下のような税金があります。
不動産を取得した際に一度だけ課税される税金です。課税額は「固定資産税評価額 × 税率(住宅用は3%)」で算出されます。ここでいう固定資産税評価額とは、市区町村が税額計算の基準として定める評価額のことで、売買時の物件価格とは異なります。一般に土地は地価公示価格等の7割程度が目安とされるため、「物件価格にそのまま税率をかけるわけではない」と理解しておくとよいでしょう。軽減措置として評価額からの控除制度もあります。
毎年1月1日時点の不動産所有者に課される税金で、建物・土地それぞれの固定資産税評価額に、原則として1.4%の税率をかけた金額です。住宅を購入する年分の固定資産税は売主が納税し、引き渡し日を基準に日割り精算するのが一般的です。
固定資産税と合わせて課税されることがある税金で、税率は最大0.3%です。課税されるかどうか、また税率は市区町村ごとに異なります。住宅購入の年分については固定資産税と同じです。
その他の費用には以下のようなものが挙げられます。
売買契約書に貼付する印紙代で、契約書に記載された売買代金に応じた金額が課税されています。住宅の売買契約書にかかる印紙税は2027年3月31日まで軽減措置が適用され、以下のようになります(一部抜粋)。
| 売買代金 | 印紙税額 |
|---|---|
| 500万円超1000万円以下 | 5000円 |
| 1000万円超5000万円以下 | 1万円 |
| 5000万円超1億円以下 | 3万円 |
不動産会社に支払う仲介手数料の上限は、宅地建物取引業法で定められています。売買価格が400万円を超える場合には、「売買価格 × 3%+6万円+消費税」が上限となります。仲介手数料は、契約時に半金、引き渡し時に残りの半金を支払うのが一般的です。
新築マンション購入時には、通常、修繕積立基金や管理準備金などを一時金として支払います。物件によって金額は異なりますが、数十万円かかるケースもあります。
引越し費用は、引越しの距離・荷物の量・時期によって異なります。一般的な目安として、単身者で5万円~8万円、ファミリー世帯では20万円~40万円が相場とされています。
引っ越し代について詳しく知りたいなら→
引越し費用・料金の相場を見る(SUUMO引越し見積もり)
新居で使う家具・家電を新調する場合の費用です。金額は家族構成や持ち込み家具の有無などによって大きく異なります。数十万円~100万円以上かかるケースもあれば、費用を抑えて数万円に収まることもあります。
住宅税制についてもっと詳しく→
2026年度_住宅ローン控除や贈与税、税制改正でなにがどう変わる?【得する住宅税制ガイド】
ここでは、新築マンション購入時の初期費用をシミュレーションしてみましょう。
住宅ローンの借り入れには、さまざまな初期費用が必要になります。金額は、金融機関や申し込む住宅ローンのプランによって異なり、「一括で●万円」「金利に●%上乗せ」など、支払い方法を選べるケースがあります。金融機関に相談する場合には、諸経費・諸費用の金額だけでなく、支払い方法についても具体的に聞いておくといいでしょう。
| ローン手数料・融資手数料 | ・手数料の額は金融機関によって違う ・手数料は定額(目安 3万円~5万円くらい)や定率(目安 借入額の1%~2%くらい)など、プランによって異なる |
|---|---|
| ローン保証料・融資保証料 | ・保証料の額は申し込む住宅ローンによって異なる ・保証料は「住宅ローン金利に●%程度上乗せする」や、「借入100万円あたり約●万円を一括で前払い」などさまざま |
| 印紙税 | ・契約書に記載された住宅ローンの融資額によって異なる ・1000万円超5000万円以下 2万円 ・5000万円超1億円以下 6万円 |
| 火災保険料 | ・契約内容や専有面積などによって異なる ・東京都、築5年のRC造マンション、専有面積100m2、家財1000万円、地震保険ありの場合、年間4.5万円~5万円くらい |
新築マンションを購入すると、「登記」が必要です。不動産の登記とは、購入した不動産がどこにあり、どんな構造・用途で、誰のものなのかを「登記簿」に記載して、公に示す制度のこと。新築マンション購入時には「所有権保存登記」と「抵当権設定登記」を行い、必要な諸費用は、登記を依頼する司法書士への報酬と、登記をする際に納める登録免許税の合計額になります。
| 司法書士への報酬 | ・登記を依頼する司法書士に支払う報酬 ・金額は地域や内容によって異なり、目安は5万円~15万円 |
|---|---|
| 建物の所有権保存登記の際に課税される登録免許税 | ・所有権保存登記は新築建物に初めての所有者(所有権)を登記すること ・税額は「固定資産税評価額(課税標準価格)×税率」 ・税率は0.4%だが、住宅用は0.15%に軽減※されている ※2027年3月31日まで |
| 土地の所有権移転登記の際に課税される登録免許税 | ・マンション購入では、専有部分(建物)だけでなく、建物が立つ敷地の共有持分についても所有権が移転する ・税額は「敷地全体の固定資産税評価額×持分割合×税率1.5%」で計算 ・本来の税率は2%だが、一定期間1.5%に軽減※されている ※2029年3月31日まで |
| 抵当権設定登記の際に課税される登録免許税 | ・抵当権設定登記は住宅ローンを借りるときに行う登記 ・どの金融機関からいくらお金を借りているのかといった情報が登記される ・税額は「融資額×税率」 ・本来の税率は0.4%だが、住宅用は0.1%に軽減※されている ※2027年3月31日まで |
新築マンションの購入時に必要な初期費用は、すでに紹介した住宅ローンに関連する付帯費用、登記の費用のほかに、次のような諸経費・諸費用・付帯費用が必要になります。
| 不動産取得税 | ・土地や建物を取得した際に課税される税金 ・税額は「固定資産税評価額(課税標準価格)×3%(住宅用)」 ・建物税額計算の際、固定資産税評価額から最大1200万円減額できるなどの減額措置がある |
|---|---|
| 固定資産税 | ・毎年1月1日の所有者に課税される税金 ・税金の額は「固定資産税評価額×標準税率1.4%(※1)」 ・購入する年の税額は売主が納税し、引き渡し前後で日割り精算することが多い |
| 都市計画税 | ・毎年1月1日の所有者に課税される税金 ・税金の額は「固定資産税評価額×制限税率0.3%(※2)」 ・購入する年の税額計算は固定資産税と同じ |
| 修繕積立基金・管理準備金 | ・購入時に数十万円ほどまとまった金額を支払わなければならないケースがある(購入後は毎月支払う) |
| 売買契約書に貼る印紙税 | ・印紙税額は契約書に記載された売買価格によって異なる ・1000万円超5000万円以下 1万円 ・5000万円超1億円以下 3万円 ※2027年3月31日まで軽減措置適用 |
| 引越し費用 | ・引越す場所や時期、荷物の多さによって費用は変わる ・単身者の場合は5万円~8万円が目安 ・ファミリーの場合は20万円~40万円が目安 |
| 家具・家電の購入費用 | ・予算の範囲内で購入 |
新築マンション購入時には、さまざまな税制優遇措置が適用される可能性があります。これらの措置は、住宅取得を促進し、購入者の経済的負担を軽減することを目的としています。現時点における主な優遇措置は、以下の通りです。
※各優遇措置は、原則として床面積40m2以上(合計所得金額1000万円以下の世帯)から適用されます。
| 優遇措置 | 内容 | 適用期限 |
|---|---|---|
| 住宅ローン控除 | – 最大13年間、住宅ローン残高の0.7%を所得税から控除 – 控除限度額は年間最大35万円 – 控除期間13年(省エネ基準に満たない中古住宅などは10年) |
2030年末までの入居 |
| 贈与税の非課税措置 | – 親や祖父母からの住宅取得資金贈与に対して一定額まで非課税 – 最大1000万円まで非課税(条件により異なる) |
2026年末まで |
| 固定資産税の軽減 | – 新築の場合、一定期間建物の税額を1/2に軽減 – 一般のマンション:5年間 – 認定長期優良住宅のマンション:7年間 |
2031年3月31日まで |
これらの税制優遇措置は、政策により変更される可能性があるため、最新情報を確認することが重要です。また、個々の状況により適用条件が異なる場合があるため、詳細は税理士や不動産専門家に相談することをオススメします。
ここでは、中古マンション購入時の初期費用をシミュレーションしてみましょう。
マンションを購入する際の初期費用の内訳は、新築マンションと中古マンションで大きな違いがありません。しかし、すでに紹介したように、新築マンションの初期費用の目安が物件価格の3~5%程度なのに対して、中古マンションの初期費用の目安は物件価格の6~8%程度と大きく違います。このように差がついてしまう最大の理由は、中古マンションを購入する際に、不動産会社に支払う仲介手数料がかかるからです(不動産会社が売主の中古マンションを購入する場合は仲介手数料が不要です)。
仲介手数料の金額は、購入するマンションの価格によって違いますが、不動産会社が受け取ることができる金額の上限が以下のように決まっています。
| 売買価格 | 報酬額 |
|---|---|
| 200万円以下の部分 | 取引額の5%以内+消費税 |
| 200万円超400万円以下の部分 | 取引額の4%以内+消費税 |
| 400万円超の部分 | 取引額の3%以内+消費税 |
仲介手数料を計算する場合、200万円までの部分と、200万円から400万円以下の部分、400万円を超える部分に分けて仲介手数料を計算しますが、価格が400万円を超える中古マンションの場合には、「売買価格×3%+6万円+消費税」の式で計算できます。
たとえば、価格が3000万円の分譲マンションを購入する場合の仲介手数料は、96万円+消費税ですので、105.6万円が必要になります。
中古マンションを購入した場合の登記は、新築マンション購入時に必要だった所有権保存登記は不要で、その代わりに所有権が別の人に移ったことを登記する「所有権移転登記」が必要になります。課税される登録免許税の税率は、所有権移転登記のほうがわずかに高いため、たとえば建物の固定資産税評価額が3000万円のマンションを購入した場合では、中古マンションのほうが新築マンションより約4.5万円※登録免許税が増えます。
※登録免許税の税率は、所有権保存登記は0.15%、所有権移転登記は0.3%で計算。いずれも軽減措置適用後(2027年3月31日まで)の税率。土地はいずれも所有権移転登記のため、建物のみで比較。
| 司法書士への報酬 | ・登記を依頼する司法書士に支払う報酬 ・金額は地域や内容によって異なり、目安は5万円~15万円 |
|---|---|
| 土地と建物の所有権移転登記の際に課税される登録免許税 | ・所有権移転登記は、所有権が別の人に移ったことを登記すること ・税額は「固定資産税評価額(課税標準価格)×税率」 ・税率は2.0%だが、軽減措置で土地は2029年3月31日まで1.5%、建物(マイホームの場合)は2027年3月31日まで0.3% |
| 抵当権設定登記の際に課税される登録免許税 | ・抵当権設定登記は住宅ローンを借りるときに行う登記 ・どの金融機関からいくらお金を借りているのかといった情報が登記される ・税額は「融資額×税率」 ・本来の税率は0.4%だが、住宅用は0.1%に軽減※されている ※2027年3月31日まで |
中古マンション購入時の主な初期費用と税制優遇措置を下表にまとめてみました。
| 優遇措置 | 内容 | 適用期限 |
|---|---|---|
| 所有権移転登記の登録免許税 | 土地:2.0% → 1.5%に軽減 建物:2.0% → 0.3%(マイホーム)に軽減 |
建物:2027年3月末まで 土地:2029年3月末まで |
| 抵当権設定登記の登録免許税 | 本来0.4% → 0.1%に軽減 | 2027年3月末まで |
| 不動産取得税 | 本来4% → 3%に軽減 その他、評価額の軽減措置など |
2027年3月末まで(税率の軽減など) |
| 住宅ローン控除 | 住宅ローン残高の0.7%を最大13年間、所得税から控除 | 2030年末まで |
中古マンション購入時の初期費用の目安は、物件価格の6%~8%程度です。これは新築マンション(3~5%)より高く、主な理由は仲介手数料の存在が挙げられます。
仲介手数料の計算例(3000万円の物件の場合)
3000万円 × 3% + 6万円 + 消費税 = 105万6000円
登記費用は新築マンションと比べてわずかに高くなります。例えば、固定資産税評価額3000万円の物件では、中古マンションのほうが約4万5000円登録免許税が増えます。
なお、これらの費用や税制優遇措置は、2026年2月13日現在の情報に基づいています。税制は変更される可能性があるため、最新の情報を必ず確認しましょう。
ここでは、マンション購入時の初期費用を支払うタイミングについて説明します。購入を検討されている方はぜひ参考にしてください。

新居への入居前に支払わなければならない初期費用は、主に契約に関する費用、住宅ローンに関連する付帯費用、登記に関する費用などです。
| 売買契約締結時 | 不動産会社に支払う仲介手数料(中古住宅の場合。半金を支払うケースが多い) |
|---|---|
| 売買契約書に貼る印紙税 | |
| 住宅ローンの申し込み時 | 金融機関に支払う住宅ローンの事務手数料※ |
| 保証会社に支払う住宅ローンの保証料※ | |
| 金銭消費貸借契約(住宅ローンの契約)の契約書に貼る印紙税 | |
| 火災保険料 | |
| 代金の決済日・登記をする日 (代金の決済と登記は同時に行うのが一般的) |
司法書士に支払う司法書士報酬 |
| 所有権保存登記、所有権移転登記、抵当権設定登記をする際に課税される登録免許税 | |
| 売主に支払う、その年の固定資産税・都市計画税の精算額 | |
| 中古の場合。仲介手数料の残金 | |
| その他指定された日 | 一時金として支払う修繕積立金や管理費 |
分譲マンションの契約・決済が済めば、新居での生活を始めることができます。そのタイミングで必要になるのは次の諸経費・諸費用・付帯費用です。
| 転居に関する費用 | 引越し費用は、引越す場所や時期、荷物の多さによって変わる |
|---|---|
| 賃貸住宅に住んでいた人は、退去時の精算金が必要になる場合がある | |
| 家財の準備 | 家具や家電、カーテンなどを新調する費用 今の住まいの不用品処分代 インターネット接続工事費※工事が必要な場合 |
新居での暮らしが始まると、それまで支出していなかった諸経費や諸費用が必要になります。特に分譲マンションは、毎月・毎年支払わなければならない諸経費・諸費用があるため、支払いに備えて計画的にお金を用意しておかなければなりません。
| 購入時のみ必要な費用 | 不動産取得税。納税通知書は、購入してからおおむね数カ月~半年くらいの間(新築の場合は翌年)に自宅宛てに納付書が届く 軽減を受けるための申告が必要な都道府県もある |
|---|---|
| 毎月必要な費用 | マンションの修繕積立金 ※年払いの場合もある ※大規模修繕が行われる場合、別途で一時金が必要になることがある |
| マンションの管理費 ※年払いの場合もある 駐輪場・駐車場代 |
|
| 毎年必要な費用 | 固定資産税。購入した翌年から、4月~5月頃に納税通知書が届く。納付書が4回に分けられているのが一般的で、納期限に合わせて納税 |
| 都市計画税。購入した翌年から、固定資産税と一緒に課税され、納期限も固定資産税と同じ | |
| 火災保険料。最長5年契約まで可能 |
分譲マンションを購入する際の初期費用は、できれば安く抑えたいものです。すべてを実現するのは難しいかもしれませんが、できる範囲で工夫してみるといいでしょう。以下にポイントを紹介します。
不動産会社に支払う仲介手数料は「上限」だけ決まっているため、不動産会社の判断で安くしてくれることがあります。ただし、人気の中古物件は、仲介手数料の値引きを申し出ると、他のお客さんに話をもっていく可能性があるので注意しましょう。また、不動産会社を選ぶ際は、手数料の安さだけで判断しないことも大切です。対応の丁寧さや提案力、契約から引渡しまでのサポート体制、売買実績などもあわせて確認し、安心して任せられる会社かどうかを見極めましょう。
住宅ローンを比較するポイントは、金利以外に支払う保証料や手数料もチェックすることです。総額でいくらになるのか、金融機関の担当者に細かく聞いておくといいでしょう。
火災保険の保険料は、補償内容によって変わります。たとえば、「住まいが5階なので、水災の補償はいらない」「個人賠償責任特約は自動車保険と重複しているから外しておこう」など、必要に応じて補償内容を見直すといいでしょう。また、1年ごとに契約を更新するより、5年など複数年で契約するほうが保険料が安くなります。
不動産登記を自分ですれば、司法書士に支払う手数料が不要になります。ただし、抵当権設定登記は金融機関の協力が必要になるため、事前に了承を得ておかなければなりません。また、司法書士は法律の専門家として売買契約書をチェックし、取引が正常に行われるようにサポートする役割も担っています。そのため、安易に「自分で登記してみよう」と考えないほうがいいかもしれません。
登記を自分で行うことができれば、数万円から十数万円かかる手数料を節約できるため、初期費用を抑える有効な手段となるでしょう。ただし、全てのケースで自力で登記できるわけではありません。
特に新築マンションの場合、手続きを円滑に進めるため、不動産会社が指定する司法書士へ依頼する決まりになっていることがほとんどです。また、住宅ローンを利用する際も、金融機関の規定で専門家への依頼が必須となるケースが少なくありません。自分で登記をして費用を抑えたい場合は、それが可能かどうか、購入前の相談段階で不動産会社の担当者へあらかじめ確認しておくことをオススメします。
引越し費用は、春先などの繁忙期や、休日・祝日に高くなる傾向があります。できれば繁忙期を避け、平日など料金が安いときに引越しするといいでしょう。同時に、複数の引越し会社から見積もりをとり、納得のいく料金を提示してくれた会社に依頼することも大切です。

マンションを購入したいものの、手元の資金だけでは初期費用が足りないかもしれないと不安を感じる方や予算オーバーになる方もいるかもしれません。自己資金が少なくても購入を進められる具体的な対処法はあるのか、詳しく解説します。
初期費用に充てる現金が手元にない場合、諸費用を物件代金とまとめて「住宅ローン」に組み込んで借り入れる方法があります。これは「オーバーローン」とも呼ばれる手法です。自己資金がなくてもマンションを購入できるため、貯蓄に不安がある方や、急な出費に備えて手元に現金を少しでも残しておきたい方にとって、役立つ仕組みといえます。
一般的に、マンション購入へ直接関わる費用の多くが対象です。例えば、借入時の事務手数料や保証料、火災保険料、司法書士への報酬などが挙げられます。中古マンション購入時の仲介手数料が含まれるケースも少なくありません。
反対に、新居用の家具や家電の購入費、引越し会社に支払う引越し費用などは、対象外となることがほとんどのため注意してください。どの諸経費を住宅ローンに組み込めるかは金融機関の規定によって異なるため、事前に担当者へしっかりと確認しておくと安心です。
諸費用を住宅ローンに組み込む方法は便利ですが、気をつけるべき点があります。まず、物件代金に諸費用が上乗せされるため、借入総額が大きくなってしまいます。結果として毎月の返済額が増えるため、家計を圧迫しないよう慎重にシミュレーションを行わなければなりません。
また、金融機関の融資額が増える分、ローンの審査が通常より厳しくなる傾向があります。状況によっては、金利が高めに設定されるケースも考えられるでしょう。手元の現金を残せるメリットがある半面、毎月の負担が重くなりすぎないよう、将来の生活費も見据えた無理のない資金計画を立てるのが重要です。
家族や祖父母などの親族から資金援助を受けられる場合は、一度相談してみるのもよいでしょう。通常、一定額以上の資金を受け取ると「贈与税」が発生します。しかし、自身が居住する住宅の購入目的で直系尊属から援助を受けた場合、一定額まで非課税となる「住宅取得等資金に係る贈与税の非課税措置」という特例制度が用意されています。
要件を満たせば、最大1000万円または500万円まで税金がかからずに援助を受けられるかもしれません。ただし、この制度を利用するには、指定の期日までの入居や税務署への申告など、条件をクリアしなければならない点に注意してください。
住宅購入資金の贈与非課税枠についてもっと詳しく→
【贈与税】住宅購入資金の贈与非課税枠の金額と要件、相続時精算課税などポイント解説/住まいのお金・制度のマニュアル#21
メインの住宅ローンに諸費用を組み込めない場合や、引越し費用、家具の購入費なども合わせて借りたい場合は、「諸費用ローン」を利用する選択肢があります。これは、住宅購入時の諸経費に特化した専用のローンです。一般的な住宅ローンよりも審査に通りやすく、手続きがスピーディーに進むとされます。
ただし、利用の際には注意が必要です。諸費用ローンはメインの住宅ローンに比べて金利が高めに設定されており、返済期間も短縮されやすいため、毎月の返済負担が重くなりがちです。利用を検討する際は、メインの住宅ローンと合わせた月々の返済総額が、無理なく支払い続けられる金額に収まるかを事前にしっかり確認しておくことをオススメします。

分譲マンションの購入には、さまざまな初期費用が必要です。まとまった出費が想定される諸経費・諸費用もあり、いつ・いくら支払うのか事前にシミュレーションしていないと、「資金計画が狂ってしまった…」ということになりかねません。気に入ったマンションが見つかったら、不動産会社や金融機関の担当者に、おおまかな金額を確認しておくといいでしょう。
また、購入時の費用だけでなく、入居後に毎月支払う修繕積立金や、将来的に金額が見直される可能性がある点もあわせて確認しておくと安心です。特に修繕積立金は、築年数の経過や長期修繕計画に応じて、10年~20年後に増額されることもあります。
シミュレーションの結果を見て負担が大きいと感じても、すぐにあきらめる必要はありません。住宅ローンの借り方や返済計画を見直したり、税制優遇や補助金を活用したりすることで、購入時に用意する現金を抑えられる可能性もあります。まずは不動産会社、金融機関の担当者に相談しながら、自分たちに合った資金計画を考えてみましょう。
マンション購入の初期費用は、新築で物件価格の3~5%、中古で6~8%程度が目安
契約時に必要な手付金は原則現金で用意し、その他の諸費用は住宅ローンへの組み込みを検討する
税制優遇措置や親族からの贈与特例を活用し、引越し時期などを工夫して負担を抑える