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新築で分譲マンションを購入する場合のメリットのひとつが、自分の暮らしに合わせてオプションを選べること。でも、よく考えて選ばないと、不必要なものまで追加してしまったり、購入予算をオーバーしたり、ということも。この記事では、オプションにはどんなものがあるのか、選び方のポイントなどを解説します。
一般的に、分譲マンションでは、設備や内装デザイン、間取りなどの標準プランが決まっています。そのマンションが建てられる地域ではファミリー層、シングル層、共働きカップルなどどんな世帯が購入しそうなのか、どんなデザインが好まれるのか、ライフスタイルによってどんな設備が必須なのかなど、さまざまな視点から検討され、間取りや設備がプランニングされます。そのため標準仕様のままで購入したとしても、暮らしやすいはずです。
その暮らし心地をさらにアップさせるのがオプション。契約後にオプションを追加することで、自分の暮らし方に合った空間づくり、設備の導入などが実現できます。

どんなオプションが選べるのかは、物件によって違います。同じマンションデベロッパーの同シリーズのマンションでも異なりますから、モデルルーム見学時に必ず確認することが大切。モデルルームでは、オプションの選択ができる箇所に目印のシールが貼ってあったり、オプションが展示されている場合はその旨が表記されていたりします。オプションリストを用意しているところもありますから、モデルルームの担当者にオプションについての説明をお願いするといいでしょう。
まず最初に、マンションのオプションにはどんなものがあるかを知っておきましょう。主なオプションには以下のような種類があります。
キッチンなど水まわり設備の変更や食器棚の追加、食洗機やエアコンなどの家電、床暖房などの追加など
キッチンの面材や扉、壁・床・天井などの内装材や建具の色や素材の変更など
リビングと隣接する部屋を一体にする間取り変更や、収納スペースやスタディコーナーの増設など
設備や間取りの変更に合わせて、コンセントや照明の数や位置を変更
そのマンションにぴったりのサイズやデザインのインテリア用品を選ぶことができます。プロのコーディネーターが、あらかじめ色みやデザインを考慮しているので、洗練された部屋をつくることができます
エコカラットは余分な湿気を吸い取ったり、嫌なニオイを脱臭する効果があります。汚れやキズをつきにくくするフロアコーティングや、カビや水垢を予防する水まわりのコーティングなど、日々のお手入れがしやすくなるオプションも。
さまざまな種類があるマンションのオプションですが、無料で変更できるものと、費用が発生するものがあるので注意が必要です。

築年数20年、30年といった古いマンションに比べて、最近の新築マンションは標準仕様のグレードが上がってきています。住宅ジャーナリストの大森広司さんによると、「都心のハイグレードなマンションは標準仕様が豪華になっていますが、郊外の物件はそれほど大きくは変化していません。それでも、10年以上前と比べると、床に見栄えのするシートフローリングが採用されていたり、かつてはオプションだったビルトインタイプの食洗機が、規模の大きめな物件では標準仕様になっていたりします。なかにはミストサウナが標準仕様の物件も。和室のない間取りのマンションも多いので、押入れのように奥行きのある布団クロゼットや布団収納も標準で見られます。つまり、オプションをつけなくても、きれいな空間で便利に暮らすことができるのが最近の新築マンションの傾向」とのこと。
このように、そのままでも満足度の高いマンションで、オプションを利用するメリットはどんなことなのでしょう。三菱地所レジデンスのクオリティ事業部の方に話を聞きました。
「オプションのメリットは、自分が望むところまでグレードや機能を上げられることです。例えばキッチンなら、そのままでも十分に使いやすいのが今のマンション。しかし、お客様を招いて食事をすることが多いなら大きめの食洗機に変更する、ガスオーブンを使った料理をつくりたいならビルトインタイプのコンベックを追加するなど、ライフスタイルに合わせて機能を上げることができます」
世帯によって違う暮らし方や好みに、きめ細かに寄り添った住空間にできるのが、最近のマンションのオプションの大きなメリットといえるでしょう。

上の写真は東京都中央区にある「パークタワー晴海」のモデルルーム。オプションが採用されているのは、リビングでは引掛シーリング(1)とダウンライト(2)の増設です。引掛シーリングはデザイン性の高い照明器具を採用しやすくなり、ダウンライトは天井面がフラットになることで空間に開放感が生まれます。どちらも、後付けする場合は電気工事が必要になるため、できれば入居前にオプションで選択しておくことをオススメします。オプション選択しておけば入居後すぐに使えます。キッチンには、天板と同じ素材がキッチンカウンターの側面にも張られています(3)。側面には壁紙が張られているのが一般的ですが、天板の素材が張られることでキッチンの高級感がアップします。オプションを多く採用することで、空間全体のグレード感がアップしているといえるでしょう。
【リビングのオプション箇所】
引掛シーリング増設(写真1)、ダウンライト増設(写真2)
【キッチンのオプション箇所】
キッチンカウンター側面張り下ろし(写真3)、水栓グレードアップ、カップボードサイズ変更、カップボードつり戸棚ダウンライト増設、カップボードつり戸棚ガラス扉へ変更、ニッチカウンター設置、ユニバーサルダウンライト増設

上の写真は東京都新宿区にある「ザ・パークハウス 市ヶ谷」のモデルルームのキッチン。ほぼ標準仕様のプランとなっていますが、オプションで変更できる箇所が多くあります。
(1)カウンターの天板
人工大理石、人工石(人造石)、天然石から選択可能。写真は人工石。カウンターの側面もオプションで天板と同じ素材を施工できる
(2)面材
リビング・ダイニングの建具や床などの色に合わせてカラーを選択できる。素材のグレードをアップすることもできる
(3)水栓と浄水器
浄水機能がついた水栓への変更や、海外製のデザイン性の高いタイプに変更できる物件も
(4)カウンターの下
ビルトインタイプのコンベックの増設や、容量の大きな食洗機への変更ができる。開閉扉タイプの収納から引き出しタイプへの変更や、扉を設けずにダストボックス置場にする変更も
(5)コンロ
ガスからIHへの変更や、多機能タイプのグレードの高いガスコンロへの変更も可能
(6)背面収納のつり戸棚
下の写真のキッチンで、オプションが採用されているのは扉をガラス扉に変更し、上のつり戸棚の下部と内部にダウンライトを増設するオプションがモデルルームで展示されている
最近のキッチンはオープンタイプが主流で、リビングやダイニングからキッチン内が見えることになりますから、オプションで、キッチンのインテリア性をアップするのもいいでしょう。

近年はどんなオプションが人気なのでしょうか。また、今後はどのようなオプションが登場しそうなのでしょう。
「人気が高いのはキッチンのコンロをIHにするオプションです」(三菱地所レジデンス)。リビングやダイニングと一体化したキッチンの場合は、ガスコンロにある五徳が不要でフラットな見た目を好む人が多いのだとか。
また、「浴室内にコーナーラックなどの棚を設置したり、鏡のグレードアップ、タオルバーの増設なども人気があります。バスタイムを重視する人が増えているように感じられます」(三井不動産レジデンシャル)
また、最近は「リモートワーク(テレワーク)が増えている影響で、ウォークインクロゼットを仕事スペースに変更したり、リビングの一角にワーキングコーナーを設置したりするオプションを導入する物件が出始めています」(大森さん)、という動きも。
そして、今後は「水切りや調理台になる多機能なスライドプレートをつけたシンクや、大きなお鍋が洗える大型シンクなども増えてくるかもしれません」(三菱地所レジデンス)
色や質感を好みのものに変更したり、設備の機能をアップさせたりできるオプション。オプションを選択することで不便になることはまずないでしょう。でも、有料のオプションだったのに追加した機能を結局は使わなかった場合、費用がもったいない……。
「オーバースペックにならないようにするには、どんな暮らしをしたいのかを考えておくことが大切です。キッチンなら料理を楽しみたいのか、後片付けを短時間で済ませたいのかをイメージすると、ぴったりのオプションが見えてきます」(三菱地所レジデンス)
凝った料理をつくりたいなら、ビルトインタイプのコンベックを入れたり、バーミックスなどが使いやすいように調理スペースにもコンセントを設けたりすれば便利。また、キッチンの高さなど、後から変更がしにくいものも、キッチンを使うのは誰なのかを考えてオプションで調整しておくといいでしょう。

そのほか、「タワーマンションなどで夜景を楽しみたい方には、ダウンライトや照明の明るさを調節できるライトコントローラーがオススメです。自宅に人を招くことが多い方には、調理機器類を隠す収納やワインセラーも人気」(三井不動産レジデンシャル)。そのほか、子育て中など毎日忙しい世帯では「汚れが落としやすいホーローキッチンパネル、室内物干し、洗濯機上つり収納など、家事効率をアップできるオプションに人気があるそうです。
オプションの申込期限は販売時期やオプション内容、どの住戸を購入するかなどによって違ってきます。
「壁の補強や電気配線が必要だったり、壁紙や床材を張る前に施工しなければならないオプション、例えばダウンライトやコンセント、手すり、つり戸棚などは、後付けで設置できるオプションに比べて申込期限が早くやってきます。また、マンションは下の階から順に仕上げていくため、下の階のほうが期限が早くきます。また、販売スタートから長い期間が経過している場合、オプションを申し込める期限が過ぎていることもあります。住まいにこだわりのある方は、できるだけ早く申し込むといいですね」(三菱地所レジデンス)

申し込みたいオプションがあれば、申し込みの期限はいつなのか、スケジュールをモデルルームの担当者に確認することを忘れずに。
オプションには「グレードアップ」「色や素材の変更」「間取り変更」「設備や間取り変更に伴うコンセント等の変更」がある
オプションの内容は物件によって異なるため、モデルルームでの確認がオススメ
予算オーバーやオーバースペックを防ぐにはどんな暮らしがしたいかをイメージすることがポイント
申込期限は物件や販売時期によって異なるので早めに確認が必要