SUUMO(スーモ)は、住宅・不動産購入をサポートする情報サイトです。
壁紙を一部分だけ違う色にしたり、建具や家具の色と合わせてコーディネートすることで、住まいのおしゃれ度が格段にアップするもの。だけど、小さなサンプルで組み合わせを決めるのは難しく、ついつい無難な1色でまとめがち。インテリアコーディネーターの荒井詩万さんに、壁紙選びのコツをお聞きして、もっとおしゃれで、お客さまにも褒められる自慢の我が家にしてみませんか?
リフォームや家を建てるときに、「この中から選んでください」と建築会社から壁紙のカタログをポンと渡されると、選択肢が多すぎて決められなくなる人も多いのでは?どのようなステップを踏んでいけば後悔も失敗もなく、ベストな壁紙が選べるかを、荒井さんにお聞きしました。
「壁や床、家具などをそれぞれ単発で選んではダメ。まずは『部屋全体をどんなイメージにしたいか』を考えましょう。インテリアのイメージを言葉で表現するのは難しく、同じ言葉でも人によってイメージするものは違ってきます。イメージをはっきりさせるために、カタログや雑誌はもちろん、 Instagram(インスタグラム)や Pinterest ( ピンタレスト ) などSNSを使い、気に入った施工例写真をどんどんピックアップしてみてください。集めた写真を並べてみて、自分や家族が『どんな部屋にしたいか』をビジュアルで確認することが大切です」(インテリアコーディネーター 荒井詩万さん)
もしも夫婦で「ナチュラルな感じがいい」と同意していても、実は夫はログハウスのようなナチュラルを望んでいて、妻はシンプルモダンなナチュラルをイメージしていると、後々大変なことに…。それぞれでお気に入りの施工例写真を集めて、完成イメージを共有しておけば失敗が少ないはずです。(施工例写真の活用方法は記事後半で詳しく紹介します)
「部屋全体をどんなイメージでまとめたいか」が決まったら、次はどの部分から決めていけばいいでしょうか。
「床の色です。部屋の中で最も面積が大きい床は、それだけインテリアへの影響力が大きくなります。その次に、『どんな扉やキッチンにするか』。新築ですべてを一から選ぶ場合は、床・建具・壁紙を同時にコーディネートしていきましょう。
リフォームで既存の扉をそのまま使うなら、扉の色デザインに合わせて床と壁紙を選びましょう。置きたい家具が決まっている場合は、そのデザインや色・素材に合わせて考えてみて。床だけ、壁紙だけを選ぶのではなく、その周りを見渡してみることが大切です」(荒井さん)
初めての一人暮らしや、新婚生活開始時でなければ、家具類はすでにある程度揃っているはず。床、建具、家具など、壁紙以外の条件を並べてみると、それに合う色がある程度絞り込まれてくるのではないでしょうか。

壁紙は「シンプルにまとめたい」のか、「色柄を楽しみたい」のかによっても選び方が変わってきます。
「シンプルにまとめたい場合は、まずは床の色味をチェックしましょう。たとえば白系でまとめる場合でも、床が『黄色みがかっている』なら黄色みがかっている白系を、『青みがかっている』場合は青みがかった白系を選ぶとすっきりとまとまります。
『すごく気に入った大胆な色柄を使いたい』というときは、アクセントクロスとして一面だけに貼るか、トイレや洗面所などの小さな空間に使うのがおすすめです。派手な色柄でも、柄の中に入っている色がラグや家具にも入っていると、統一感を出しやすいですよ」(荒井さん)
壁紙は室内でとても大きな面積を占めることになる、インテリアの隠れた主役です。小さな色見本だけで決めてしまわず、できればショールームで大きく壁に貼られた状態を確認しましょう。ショールームに行けない場合は、最小でもA4サイズのサンプルを用意しましょう。ネットやショールームに頼めば手に入ります。
「色見本の面積が小さいと、同じ色でもどちらかというと濃く感じます。壁全体に貼ってみると、白っぽく、すごく明るく感じます。アクセントに濃い色を使ったつもりが、『あれ?思ったよりも薄かったかな』と感じる場合もあるようです。
また、サンプルは、机に置いたまま平面で確認するのではなく、実際に貼る予定の壁に貼り付けてみてください。実際の壁の広さに比べればまだまだ小さいのですが、色見本よりはしっかりと色を確認できます。そして、1日の光による変化を確認してみること。時間によって入る光が変わり、色の印象も変わることがお分かりいただけるはずです」(荒井さん)
そこまで確認しておけば、「色見本ではいいと思ったけれども、実際に貼ってみたらイメージが違った」という失敗が避けられるはず。ショールームにはアドバイザーやコーディネーターが常駐していることが多いので、アドバイスも期待できます。

カタログの色見本で壁紙を選ぶ前に、インテリアの施工例写真で壁紙を探すのもおすすめです。壁紙だけでなく、家具や建具との相性も確認でき、気に入ったコーディネートがあればそっくり採用することもできます。
「いいな、と思った写真を見つけたら、とにかく集めていってください。インテリアの好みを言語化できなくても、写真をとりあえず5枚ほど集めれば好みが見えてきますよ」(荒井さん)
壁紙のカタログには、色見本だけでなく施工例写真も紹介されています。施工例写真に使われているのは最新の壁紙やおすすめの壁紙である場合が多いので要チェック。大手の壁紙メーカーは、床材やカーテンなどの内装材を幅広く扱っており、それらを合わせた写真も多数紹介されています。ぜひコーディネートの参考に。

情報収集と言えばまずはスマホ検索。壁紙メーカーのホームページや、インテリアコーディネーターのブログ、インスタグラムなどもチェックしてみましょう。好きなテイストのイメージで検索すると、お気に入りの写真がすぐに見つかるはず。気にいった写真があればどんどん保存していきましょう。家づくり専用のアカウントをつくってまとめていくのもおすすめです。
「 Pinterest(ピンタレスト)もいいですね。保存した写真を、家族やコーディネーターと共有しやすいですよ」(荒井さん)

マンションや一戸建てのモデルルームやモデルハウスでは、プロのコーディネーターが最新の内装材や家具を使ってインテリアをまとめています。そこで使われている壁紙や色の組み合わせは何よりのお手本に。建築会社やリフォーム会社を決めた後はもう行っていない、という人も、勉強のためにもう一度足を運んでみてはいかがでしょうか?部屋ごとのまとめ方も参考になると思いますよ。

壁紙をおしゃれにコーディネートする方法には様々なパターンがあります。ここでは11パターンを紹介します。











気に入ったコーディネート例を集めていくには、Instagram(インスタグラム)などのSNSでアカウントをつくるほか、家づくり専用アプリの活用もおすすめ。施工例写真を集めやすいだけでなく、住まいの間取りやカラーコーディネートのシミュレーションができるものもあります。自分が使いやすく、家族やコーディネーターと共有しやすいファイリング方法を見つけてみてはいかがでしょうか。
一見して「おしゃれだな」と思わせる部屋は、色の組み合わせが洗練されている場合が多いもの。「おしゃれな色の壁紙を選ぶ」だけでなく、部屋全体の色を上手にコーディネートして、誰にも褒められる大満足のインテリアにしましょう。
最初に、その部屋を「どんなイメージでまとめたいか」を考えよう
広い面積を占める「床」の色とトーンに合わせて選ぶとまとめやすい
建具や家具のデザインに合った壁紙を選ぶとトータルコーディネート感が出る
カタログやSNS、モデルハウスの施工例を参考にしよう
●取材協力
荒井詩万さん
CHIC INTERIOR PLANNING 主宰。インテリアコーディネーター
戸建住宅やマンションのインテリアコーディネート・リノベーションを数多く手掛け、住まう人に寄り添う心地よい空間づくりが人気。大妻女子大学短期大学部非常勤講師、町田ひろ子アカデミー講師、企業セミナー講師。雑誌の監修やスタイリング、メディア出演多数。著書「今あるもので『あか抜けた』部屋になる。」
「第45回神奈川建築コンクール優秀賞」「キッズインテリアコンテスト協会賞」「平成28年度 住まいのインテリアコーディネーションコンテスト特別審査員賞」「第3回モダンリビング スタイリングデザイン賞金賞」など受賞多数