新築と中古では、物件の探し方や購入時の手続き方法にも違いがある。物件の情報収集から引き渡しまでを流れに沿って見ていこう。
新築、中古ともに、最初はSUUMOなどの住宅情報サイトや情報誌などで、希望に合う物件を探し、気に入った物件が見つかったら資料請求や現地見学の予約をするのが一般的。
さらに、中古住宅(マンション、一戸建て)や一部の新築一戸建ては、不動産会社(仲介会社)に条件を伝えて、物件を探してもらうこともできる。忙しくて物件情報が集める時間がない人や、希望に合う物件が見つからない場合に相談してみよう。
新築マンションや販売戸数が多い新築一戸建ては、現地のモデルルームや販売事務所に行けば見学できるケースが多い(事前予約が必要な物件もある)。一方、中古住宅や販売戸数が少ない新築一戸建ては、不動産会社(仲介会社)に連絡して、スケジュールを売主と調整してもらってから見学となる。
新築は物件が未完成の状態で売り出すケースも多く、モデルルームやモデルハウスとパンフレットを見て、完成時の様子をイメージすることが大切だ。対して中古は、実物を見学できるのがメリット。さらに、最近は建物診断のプロに住宅の状態を見てもらうホームインスペクション(有料)を利用する人も増えている。
気に入った物件が見つかったら、不動産会社や仲介会社に「購入申し込み」を行う。新築の場合は、この際に2万円~10万円の購入申込金を預けることもある。中古など仲介物件は、購入希望額や手付金の額、引き渡し希望時期などについて、仲介会社を通して売主と交渉し、両者が合意したら「契約」になる。
新築、中古ともに売買契約は売主と直接結ぶ。事前に重要事項が説明されるので、分からないことは遠慮なく聞いて、納得してから契約しよう。中古物件など「仲介」の場合、仲介手数料は契約成立時と引き渡し時に半分ずつ支払うのが一般的だ。なお、買主は、契約直後に、住宅ローン申し込みの手続きを行うのが一般的。ただし、借りたお金が引き渡しまでに支払われないと契約解除や違約金の対象になってしまうので、契約前に銀行と十分調整しておくことが大切だ。
契約~引き渡しの間、売主側は建物の建築(新築の場合)や引越し(中古の場合)など、引き渡しに向けての準備を進める。建物完成前に契約した新築は、契約から引き渡しまでの期間が長く、一戸建てでは数カ月後、マンションだと1年以上後の入居も珍しくない。
これに対して中古は売主の都合さえつけばスピーディーな引き渡し、入居が可能になる。子どもの入学に合わせてなど、引越しを急ぐときは中古に絞るとスムーズだ。
建物完成など売主側の準備ができたら、買主は購入住戸の様子を確認し、問題がなければ引き渡しとなる。
詳しくは>>マイホーム購入の基本ダンドリ
中古住宅や販売戸数の少ない新築一戸建てなど、売主が個人や小規模な工務店等の場合、売主と買主の間に不動産仲介会社が入って、意見の調整や契約事務などを行う。このため、中古でも安心して購入できる。また、売主の代わりに物件の販売活動をしたり、買主の頼みで物件情報を集めるのも仲介会社の仕事のひとつだ。仲介会社が間に入る場合、物件情報には必ず「仲介」「媒介」と表記されるのでチェックしよう。