持ち家vs賃貸はどっちが得?老後に備えてメリット、デメリットを確認

持ち家vs賃貸はどっちが得?老後に備えてメリット、デメリットを確認

家を買うと資産になります。一方、賃貸の場合は資産にはなりませんが、状況に応じてフレキシブルに引越しが可能。自分にとっては、どちらが合っているのでしょうか。持ち家と賃貸、それぞれのメリット、デメリットを知ったうえで、自分に合う住まいの計画を立ててみましょう。お金と住まいに詳しいファイナンシャルプランナーの竹下さくらさんに聞きました。

持ち家のメリット、デメリットを比較

持ち家のメリットは?

マンションや建売戸建てを購入、または注文住宅を建てることで持ち家を手に入れた場合には、どんなメリットがあるのでしょうか。

例えば、分譲マンションの場合、物件にもよりますが、設備や建具などが同じくらいの広さの平均的な賃貸物件に比べてグレードが高めなのが一般的。また、物件によっては建具や内装材、キッチンなどを数種類から選べるものも。注文住宅なら予算に合わせて選ぶことが可能です。また、持ち家は自分が所有するものですから、間取り変更など将来のリフォームも自由です。

「ファミリーの場合、賃貸は3LDKが主流。でも、子どもが多いなど部屋数が多い家を希望するなら、持ち家のほうが選択肢が多くなります。また、退職までに住宅ローンを完済すれば老後の住居費の負担が抑えられるのはメリットです」(竹下さん、以下同)

持ち家のメリット

・内装や設備などハード面のクオリティが高め
・部屋数が多い物件が賃貸に比べて充実
・間取り変更や設備交換などを自由にできる
・退職までにローンを完済すれば老後の住居費の負担が軽くなる

持ち家のデメリットは?

では、持ち家にデメリットはあるのでしょうか。

家は所有してしまうと、そこから簡単には移動しにくくなることが、場合によってはデメリットに。

「駅から徒歩5分以内など、売りやすく貸しやすい物件を選んでおくことで、住み替えしにくいというデメリットは回避することが可能です。ただし、注意したいのは転勤になった場合に、家族が離ればなれになるケースがあること。入居してから10年間(または13年間)は、住宅ローン控除が受けられます。ところが、その期間内に転勤になったとき、家族もいっしょに引越すとローン控除が受けられなくなります。そのため、単身赴任を選ぶ世帯も多くあります」

そのほか、収入が減っても住居費を減らしにくいこと、経年劣化に応じた家の補修や設備交換が必要になること、固定資産税・都市計画税がかかること、マンションの場合は修繕積立金や管理費、駐車場代といった恒常的な出費があることなど、賃貸の場合にはない負担があります。

「マンションの場合、管理費や修繕積立金が年々上がるケースがあります。また、物件によっては古くなってスラム化してしまうことも。そうなる前に、例えば、修繕積立金が大幅に上がる前に新築に住み替えることで、これらのデメリットを避けることもできるでしょう」

持ち家のデメリット

・賃貸に比べて簡単に引越せない
・住居費を下げられない
・メンテナンス費用がかかる
・固定資産税・都市計画税がかかる
・マンションは修繕積立金、管理費、駐車場代が恒常的にかかる

賃貸のメリット、デメリットを比較

賃貸のメリットは?

賃貸で暮らすメリットは、なんといっても飽きたり嫌になったりしたらすぐに引越せる身軽さ。また、設備の故障や老朽化、災害で被災したときも修繕などにかかる費用は大家さん持ちです。

賃貸のメリット

・いつでも自由に引越しができる
・設備の交換や修理費用の負担がない
・収入の変化に合わせて住居費をコントロールしやすい

賃貸のデメリットは?

では、持ち家と比べた場合の賃貸のデメリットに触れておきましょう。賃貸の設備やプランは大家さん次第のため、物件によって大きく違います。特に古い物件の場合は、インターネット環境が整っていない、コンセントの数が足りない、家電を使うとブレーカーがすぐに落ちてしまう、などが毎日のストレスになることが。

そして、困る前に知っておきたいのが退職後。
「賃貸は、一生家賃を払い続けるだけでなく、更新料がかかり、その月は支払額が増えます。また、更新のたびに保証人を用意しなければならないなど、退職後の住まいが不安定。特に保証人については、家賃保証は保証会社にお金を払うことで確保できても、年をとればとるほど身元保証人が求められるケースが増えており、頼める人がいなければ賃貸契約の更新を断られることがあります」

賃貸のデメリット

・内装や間取り、設備などが自分で決められない
・一生、家賃の支払いが続く
・高齢になったとき契約を更新できないことがある

イラスト

持ち家vs賃貸。老後も住みつづける場合、どんなコストがかかる?

入居から50年で、いつ、どんなお金がかかる?

持ち家と賃貸、それぞれに発生する支払いや費用についてみていきましょう。

持ち家の場合

・住宅ローンの返済
・メンテナンス費用
・固定資産税などの税金 など

賃貸の場合

・家賃
・更新料 など

持ち家にした場合、一生賃貸の場合、出費の面でトクをするのはどちらなのかは、簡単に比較はできません。いくらの家を買うのか、いくらの家賃の家に住むのかによって、総コストは違ってくるからです。コスト的にどちらがトクかを考えるよりも、持ち家と賃貸で、いつ、どんなお金がかかるのかをイメージしておくことが大切です。

下のグラフは、30歳の人がマンションを買った場合と、ずっと賃貸で暮らした場合の今後50年間に、いつ、どんなお金がかかるかのイメージです。「いついくらかかるか」は、「いついくらかけるか」ですから人それぞれ。このグラフは、あくまでも自分のケースを想像する際の参考にしてください。

【持ち家】30歳でマンションを購入した場合(例)
【持ち家】30歳でマンションを購入した場合(例)
住宅ローン返済のほかに、持ち家がある限り固定資産税・都市計画税、管理費・修繕積立金(マンションの場合)がかかります。そのほか、給湯器などの住宅設備の交換やリフォームなど、一時的な出費も数回。ローン完済後は住居費はグンと下がります
【賃貸】ライフスタイルに合わせて住み替える場合(例)
【賃貸】ライフスタイルに合わせて住み替える場合(例)
毎月の家賃のほかに定期的に更新料がかかるのが賃貸住宅(駐車場や、管理費がかかる場合も)。また、子どもが増えたり、独立したりで家族の人数が変わったタイミングで引越しをしたり、収入が減る定年退職後は家賃の安いところに引越すなど、状況に合わせて住居費のコントロールが可能です

老後に暮らすなら、持ち家と賃貸どちらが安心?

持ち家の活用は資産価値次第

老後、持ち家なのか賃貸なのかは暮らしにどう影響するのでしょうか。

持ち家であれば、年金だけでは生活費が心もとないなどの場合、家と土地を担保にして借り入れをするリバースモーゲージという方法があります。家の所有者と配偶者が亡くなった時点で家が売却されて残債の返済に充てられ、それまでは利息の返済のみという仕組みのものなどがあります。これが利用できるのは持ち家の場合です。

「対象になる物件は金融機関によって違い、主流は土地付き一戸建てです。マンションは大都市圏の立地の良い物件に限られるケースが多いようです」

そのほか、持ち家を売却して管理のラクなコンパクトな住まいに買い換えたり、高齢者施設への入居の一時金にしたりなども老後の持ち家の活用法。ただし、いずれにしても売却したときにまとまった利益が得られる資産価値の高さが大前提になります。

老後、賃貸での暮らしはどう考える?

賃貸の場合、老後の年収に合う家賃の家に引越すことで、出費をコントロールできるのがメリットです。しかし、前述したように、保証人が確保できないなど、契約の更新が難しくなることも。

では、現役時代は賃貸で暮らし、退職後に持ち家を購入するというプランはどうでしょう?

「一生のうちに入ってくるお金には限りがあります。賃貸暮らしで出ていった家賃分は資産を生まないため、退職後に家を買っても、早くから持ち家を買った場合に比べて、住居費が多くなってしまいます。退職金を住宅購入に使えば、退職後の生活費が足りなくなるかもしれません。また、住宅ローンの借り入れには年齢制限もあります。いつか家を買おうと考えているなら、老後を待たずに早めに買ったほうがいいでしょう」

イラスト

持ち家、賃貸、それぞれどんな人が向くの?

将来のことも考えて自分に合う暮らし方を選ぼう

最後に、持ち家と賃貸でそれぞれ向いている人の特徴をみていきましょう。

持ち家のほうが向いている人

・退職までに住宅ローンが完済できる人
・収入が安定している人
・賃貸には少ない4LDK以上の部屋数が必要な人
・貯蓄が潤沢な人
・ずっとシングルの可能性がある人など

賃貸のほうが向いている人

・転勤が多いなど住む場所が確定していない人
・収入が安定していない人
・健康状態が思わしくない人
・大きな借金を背負いたくない人など

持ち家にも賃貸にも、メリット、デメリットがあります。コスト面での損得だけでなく、将来の暮らし方や今後の収入などさまざまな視点から自分に合うのはどちらなのかを考えるのがオススメです。

まとめ

持ち家のメリットは住宅ローン完済後の住居費が抑えられること

賃貸のメリットは収入の状況などに応じて引越ししやすいこと

持ち家のデメリットはメンテナンス費や税金などがかかること

賃貸のデメリットは老後の住まいが確保できない場合があること

コスト面だけでなく、ライフスタイルも考えて自分に合うほうを選ぶことが大切

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取材・文/田方みき イラスト/いぢちひろゆき
公開日 2020年06月12日
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