パートナーと同棲したいけど、不安もある、何から始めたらいいか分からない……そんな人のために、同棲生活のメリット・デメリットを解説。さらに、同棲準備のための段取りや知っておくといいこと、注意すべき点などについてご紹介します。
恋愛中の二人が同棲に踏み切る理由は「少しでも長く一緒にいたいから」「一緒に住んだほうがお金も時間もかからないから」などとさまざま。メリットだけでなく、デメリットも理解した上で判断しましょう。
アンケートデータから同棲経験者が感じたメリット・デメリットと理想の同棲生活を送るためのルールについても紹介します。
同棲をしたことのある人へのアンケートで「同棲してよかったこと」を聞いてみたところ、相手との関係性が変わった(良くなった)ことに関する項目が上位を占めています。一方で「節約」や「貯蓄」、「家事が楽に」などといった具体的なメリットを挙げる声もランクイン。
同棲生活では、家賃や生活費などを折半することで経済的なゆとりが生まれるため、それぞれが1人暮らしをする場合よりも条件の良い部屋で生活できるケースが多いようです。
同じアンケートで「同棲してみて、ストレスを感じること」を聞いたところ、最も多かった回答は「ストレスを感じることはない」で3割以上。次に多かったのが「一人で過ごす時間が減った」ですが、これついては、お互いに個室を持てるような間取りを選べば、プライバシーを守りつつ、いい距離感を保てるでしょう。
また、家事の分担や頻度・方法の違い、生活習慣の違いなどもランクインしているが、これも次に紹介する同棲のルールづくりなどの工夫によって解消できる可能性があります。
お金の管理や家事の分担をめぐるトラブルなどについては、事前にルールを決めることで未然に防げることもあります。
・生活費の折半ルールを決める
おすすめは、お互い毎月定額を入れる共通財布・共通口座をつくること。
家賃や光熱費や生活用品費などはすべてここから払えば、いちいち割り勘したりモヤモヤしたりしなくて済みます。
・家事分担のルールを決める
例えば料理・洗濯など家事の内容ごとに分ける、曜日で分ける、掃除は場所ごとに分けるなど、二人のライフスタイルに合わせて分担ルールを決めるといいでしょう。
ルールを決めなくてもうまくいくなら、それでもOK。反対に、ルールを決めてもうまくいかない場合は、ときどき話し合いの機会を設けて、ルールの見直しをするのがおすすめです。
同棲を始めるにはどのような段取りで準備を進めればよいのか、SIREの木津さんに伺いました。
●部屋探し・内見(2~3週間が目安)
最初にすべきことは、エリア選び。「ふたりの勤務先へのアクセスも考えて、どのエリアに住みたいのかを話し合いましょう。探している途中で住みたいエリアが大きく変わってしまうと、同じ不動産会社では探せなくなることも。振り出しに戻ることがないよう、エリアは早い段階で決める必要があります」と木津さん。
二人の勤務地や実家の中間地点などのエリア探しにはSUUMOアプリの「なぞって検索」もおすすめ。地図をなぞるように円を描くだけで、その範囲内の物件を探すことができます。
希望の家賃、間取りなどを決めたら、不動産会社に伝え、条件に合う物件を紹介してもらいましょう。「物件によって二人入居OKなもの、NGなものがありますが、1DK以上の間取りなら、二人入居OKな物件が多くなります。さらに子どもOKの物件であれば、子どもができても引越さずに済みます」
ただし、部屋数が同じでも間取りのタイプはさまざま。「例えば仕事の時間がズレる二人の場合など、リビングと寝室が引き戸でつながるような間取りではなく、振り分けられたタイプの間取りが向いていることもあります。また、ふたりの持ち物がすべて収まる広さかどうかもチェックしましょう」
同棲カップルの部屋の間取りについてもっと詳しく
→恋が長続きする間取り
●申込・審査・契約(1~2週間が目安)
気に入った物件が見つかったら、申し込みをします。「このときまでに、どちらが契約者になるかを決めておきます。基本的には収入が高いほうの名義で契約するのが一般的。収入が足りない場合、二人の収入を合算して審査してもらえるケースもあります。ただし、収入が低くても勤務先からの家賃補助額が多いなどの事情があれば、それを優先しても良いでしょう」と木津さん。
このとき、申し込み書類に記入する、契約者と同居人の続柄を「婚約者」とすることが重要ポイント。
「オーナーさんによっては、同棲カップルの入居は『婚約済み』でなければ認めないというケースも。もし二人の関係が破綻して、早期退去となってしまうと、オーナーさんにはさまざまな負担がかかるからです」
必要な書類は、一人暮らしや夫婦で借りるときと同様、以下のとおり。
・契約者の運転免許証、健康保険証
・(契約時に)住民票
・(物件により)収入証明
また、オーナーによっては「結婚していない場合、契約者・同居人から連帯保証人を1人ずつ」と求められることも。家賃保証会社が入っている場合は不要です。
●現物件への退去予告
現在住んでいる物件からの退去は、基本的には一人暮らしの場合と同じ。一般的に退去通知は、退去の1カ月前までとされていますが、それ以上早く通知しなければならないケースもあるので契約書を確認しましょう。
●引越し業者選定
引越し業者を選ぶには、複数の会社への相見積もりと比較検討がポイントとなってきます。
一番安い引っ越し業者を探すにはSUUMOの一括見積りも便利!
●同棲により不要になるものを処分
家具や家電などが複数ある場合、例えば彼女の冷蔵庫を持っていき、彼のものは処分するなど、行き先を決めます。処分するときは、粗大ごみとして捨てるより、自治体の不用品回収を利用するほうが安いことも。また、ネットオークションやフリマなどで売れば、引越資金の足しになるかも。出品してから売れるまでの期間がかかるので、物件が決まり次第早めに処分するのがおすすめです。
●ガス・水道・電気・インターネット回線などの業者手配
それぞれどちら名義で契約するか、事前に話し合っておきましょう。
●転出届の提出
転居前後2週間に提出します。同市区町村内の場合は不要です。
★引越チェックリスト(4)「物件契約後~1週間前まで≪不用品処分編≫」
★引越チェックリスト(5)「物件契約後~1週間前まで≪手続き・購入検討編≫」
引越しが始まったら、引越し業者への指示、各種業者への対応を。終わったら荷ほどきを開始し、必要があれば追加の生活用品を購入します。
●転入届の提出
転居後2週間以内に提出。同市区町村内の場合は「転居届」を提出します。
このとき、住民票の世帯主の届け出方法は
(A)2人とも世帯主になる
(B)1人が世帯主、もう1人が同居人となる
の2パターン。注意点としては、世帯主でない場合は会社から家賃補助が出ない場合があるので、家賃補助の条件を事前に会社に確認しましょう。(B)の場合は、住民票に「同居人」として相手の名前が記載される場合があります。そして別れた場合には、住民票に同居人の記載が残ってしまう場合があるため、注意が必要です。
詳しくは各市区町村の役所に確認しましょう。
★引越チェックリスト(6)「引越し前日までにやること」
★引越チェックリスト(7)「引越し当日に旧居でやること、新居でやること」
★引越チェックリスト(8)「引越し後に早めにやること」
今回は、結婚していない同棲カップルならではの気になるポイントを中心にご紹介しました。
二人の同棲生活を楽しいものにするために、しっかり準備しておきましょう!
もっと細かく準備をしたい方は上記(1)~(8)のチェックリストをまとめましたので参考にしてみてくださいね。
同棲する二人にぴったりなベッドの選び方について知りたい方はこちら
二人暮らしの「ベッド」選び方のポイントは? 一緒にする? 別にする?
同棲する二人に知ってほしい家具の選び方はこちら
二人暮らしの「家具」の選び方 デザインの決め方やテレワークに適した家具を大公開!
同棲する二人が快適に過ごせるインテリアコーディネート術についてはこちら
二人暮らしのインテリアコーディネート術 二人にとって居心地のいい空間をつくるポイント
同棲は家賃や生活費などを折半でき、より条件の良い部屋で生活できる
二人で話し合い、まずは住みたいエリアを早い段階で決めるとスムーズ
部屋、電気、水道など、どちらの名義で契約するのがいいか決めておく
オーナー自身が空室のポータルサイト掲載を依頼し、閲覧数や内見結果などの募集効果を把握できる賃貸オーナー向けサービス「ECHOES(エコーズ)」を運営