都心で新鮮野菜を収穫、通学スタイルの菜園…… 平日会社員 週末は趣味で農業人

公開日 2012年01月11日
都心で新鮮野菜を収穫、通学スタイルの菜園…… 平日会社員 週末は趣味で農業人

【CASE1】週末になると、都内から2時間かけて電車に乗って山梨で1日畑仕事を楽しむ

じゅんちゃん(30代)
7年前、都内で一人暮らしを始めて以来、ずっと同じ賃貸アパートに住んでいるじゅんちゃん。普段、パソコンの前で座ったまま仕事をするため、「もっと身体を動かしたい」「土いじりをして癒やされたい」と週末農業実践スクール「ホトト」に2011年2月から参加している。

週末農業データ
●住まい 都内
●週末農業歴 7カ月
●畑のある場所 山梨県塩山市
●畑までの移動手段 電車とクルマ
●1カ月間にかかる費用 2万円
●必要なメンテナンス
隔週でスクールが実施されるため、朝10時に塩山駅に集合。それから夕方の6時くらいまで畑仕事をしている。ランチは参加者同士でアイデアを出し合い、新鮮野菜を使ったピザをつくったり、ホトトを運営する水上さんが野菜鍋をつくって振る舞ってくれることも。

じゅんちゃんさんの住まいデータ
●東京都内
●賃貸アパート 1LDKの間取りに一人暮らし
●築年数 24年
最寄り駅から徒歩5分と駅近で近くに商店街があり、閑静な住宅地に住んで7年。引越しを考えることもあるというが、住み心地がよくてついつい引越せないという。
●環境
出向して仕事をすることが多いというじゅんちゃんさんは、渋谷へ30分以内とアクセスがよく、交通の便がいい今のアパートがお気に入り。商店街があるので毎日の買い物にも困らない。

今の住まいを選んだ理由は?

畑にいっぱい生えてくる雑草に栄養をとられないように、引き抜く。

「30歳になったときに、そろそろ自立しなくちゃということではじめた一人暮らし。それからずっと同じアパートで暮らしています。本当は三軒茶屋のにぎやかな街並みが好きで住みたかったのですが、家賃がどうしても高くなってしまうので、田園都市線のほかの駅も検討。今住んでいるアパートは女性限定で安心なうえ、駅から徒歩5分。家賃も6万円台ととってもリーズナブルなところが気に入っています」

【写真】畑にいっぱい生えてくる雑草に栄養をとられないように、引き抜く。

週末農業をはじめたきっかけは?

「キーパンチャーというデータ入力をする仕事に携わっています。そのため、平日はパソコンの前でずっと座ったままの作業が大半です。ずっと都会で暮らしてきたので、少しは土いじりをして、自分が食べられる分だけでも自分でつくりたいというのも、菜園をはじめた理由の一つでした」

今の生活で気に入っている点は?

「週末、山梨に行き、畑で土を触っていると、ゆったりとした気分になってくることでしょうか。それに、食べ物を大切に一つひとついただくようになりました。春には梅をいただいたのですが、それをムダにしないようにと、ジャムをつくってみたり。手間暇をかけることが楽しくなりました」

今の生活で大変になったことは?

「朝10時に塩山駅に集合すること。つまり早起きをすることですね。だいたい8時には出かけないといけないのですが、前日、ついつい夜更かしして、起きるのがツライことも。よほど体調が悪ければ休みますが、それ以外のときはがんばって早起きしています。あるときは化粧したまま寝て、そのまま出かけるという荒技を使い(笑)、そのときは無事に集合時間に到着しました」

写真
【写真左から】天気のいい日には、富士山が見えることもあって爽快!
収穫した野菜を食べきれないときには友人に配ることも。「新鮮で美味しいととても喜ばれる」とじゅんちゃん。
みんなで野菜を育てるスペースもあり、楽しく手入れをする。
都心を離れて1日リフレッシュできる通学スタイルの菜園も
週末、都心から離れた自然あふれる菜園に行くのも◎。菜園から見える富士山を見ながら、野菜を育てるうちに、手間暇かけて何かをつくり上げる楽しさを知ることができる。少しの手間で食事が格段に美味しくなったり、キレイな空気のなか、深呼吸するだけでもリフレッシュ!
週末だけ自然のなかで過ごすことで、平日は都心の魅力も味わうことができる。

取材協力/田舎暮らし週末農業実践スクール「ホトト」 http://www.syunou.com/shu_course.html

【CASE2】都心のド真ん中の住宅街、畑つきのシェアハウスで暮らしています

A.Yさん(30代)
最近まで同じ区内にあるマンションで一人暮らしをしていたAさん。一人暮らし歴も長くなり、もっと違ったライフスタイルを見つけたいと元麻布農園のシェアハウスに2011年7月に引越してきた。

週末農業データ
●住まい 都内
●週末農業歴 2カ月
●畑のある場所 シェアハウスのすぐ隣
●畑までの移動手段 徒歩
●1カ月間にかかる費用 家賃に含まれている
●必要なメンテナンス
月に1度行われているイベントに参加して野菜の収穫などを行う。それ以外の手入れは運営会社にお任せ♪

A.Yさんの住まいデータ
●東京都内
●シェアハウス 4LDKの間取りの1部屋を借りて一人暮らし
●築年数 33年
元は外国人向けにつくられた賃貸マンションだったが、最近リノベーションしたばかり。2011年7月にオープンしたシェアハウスで、住宅地にある。17棟を個別に貸しており、現在4人入居中。約36畳もの広さのかなりゆったりとした共用スペースもあり、住民が利用している。
●環境
都心の真ん中で六本木ヒルズも見えるところにありながら、広々とした菜園があり、レンタル菜園や農家の人が来て指導してくれるスクール菜園など、いろんなイベントが定期的に行われている。

今の住まいを選んだ理由は?

六本木の高層ビル群が見える住宅地に突然広々とした菜園が。

「18歳のときから、都内で一人暮らしをはじめて、最近では都心にある普通のマンションで暮らしていました。でも山手線の内側で環境のいいところは、どうしても家賃が高くなってしまいます。だから、より広いスペースで、それに今までとはまったく違ったライフスタイルが楽しめそうな元麻布農園を知り、入居を決めました」

【写真】六本木の高層ビル群が見える住宅地に突然広々とした菜園が。

週末農業をはじめたきっかけは?

「このシェアハウスのすぐ隣に菜園があるのですが、そのなかに住人専用のスペースがあって、今ではシソの葉やなす、トマトなど夏の野菜がたくさんなっています。普段から料理をするのが好きなので、料理で必要になればシソの葉を摘んできます」

今の生活で気に入っている点は?

「すぐに新鮮な野菜が手に入るのはもちろん、共用スペースでたまに住人に会って、コミュニケーションをとったりするのも楽しいです。この間、男の子がそうめんをもらってきたというので、一緒にごちそうになったり、共用スペースに収穫された野菜が置かれていて、”どうぞ”というメッセージが書かれていて、いただくことも。週末にはスクール菜園に参加して、農家の方から野菜の育て方やその野菜を使った料理のつくり方などを教えていただけるのがうれしいです」

今の生活で大変になったことは?

「隣に菜園があるので、都会なのにありとあらゆる虫を見られます(笑)。ちょっと油断していると、蚊にさされて大変!なんてことに。また、以前は24時間いつでもゴミを出せるマンションでしたが、今ではゴミの日直前に出さないと虫が発生するので、ゴミ出しは大変になりましたね(笑)」

写真

スクール菜園では、新潟から来た農家の人が枝豆の収穫方法を伝授。「実を取るときは根を上に持ってくると取りやすい」という説明に感心する参加者。

写真

夏野菜がたっぷり入った味噌汁は、味噌から農家のお母さんの手づくり。にぼしのだしが利いていて絶品。

写真

「収穫した枝豆は、塩もみをした後お湯でゆでて、ゆでた枝豆は新聞紙などに広げてあら熱を取ると美味しいですよ」と農家のお母さん。

自然に触れ合いながら、人の温かさにも触れられる、新しい形の都会暮らし
すぐ隣に菜園があるので、朝採れの新鮮野菜をいただけるだけでなく、シェアハウスのため、住人同士のコミュニケーションもでき、新しい知り合いもできるのが魅力。マナーさえ守れば、広々としたスペースで暮らすことができるのもうれしい。ただし、バスルームなどが共同の場合は、住人への気遣いも大事。

取材協力/元麻布農園

【CASE3】郊外にある自宅の敷地内でトマトやゴーヤ夏野菜を育てて、自然を満喫中!

深江祐圭&友美さんご夫妻
結婚をした時、夫が千葉県成田市、妻が幕張市で勤務していたので、いずれの職場にも近く、それぞれの実家に近い場所に引越し。2010年年末に念願だった一戸建てを購入した。

週末農業データ
●住まい 千葉県佐倉市
●家庭菜園歴 2カ月
●畑のある場所 自宅敷地内
●畑までの移動手段 徒歩
●1カ月間にかかる費用 2000~3000円
●必要なメンテナンス
プランターでトマトを育てているときは主に手入れは妻がやっていたが、畑はご主人の担当。大雨などで畑のうねが崩れたりすると、キレイに整える。

深江さんの住まいデータ
●千葉県
●一戸建て
60坪の広さと日当たりの良さが気に入り、今の土地を購入。2010年の年末に念願だった一戸建てが完成した。
●築年数 1年
●環境
駅から徒歩10分以内の住宅地。夜になると虫の音などが聞こえる静かな場所。空気も新鮮なので、生涯住むということを考えると自然が多いところが良かった。

今の住まいを選んだ理由は?

味がほしくなったときには庭に出て、しその葉を収穫してくる。

「私と妻の実家、それに職場の真ん中を選ぶと、佐倉市辺りが便利じゃない?という話になり、まずは土地を探し始めたのが2年前。総武快速が止まり、今の勤務先である錦糸町にも一本で行けるのが選んだ理由の一つです。都内で通勤していると、やはり自動車が多く走っているせいか、排気ガスのニオイとかがどうしても気になってしまいます。でも今の家では夜になると静かですし、深呼吸しても空気が美味しいので快適です」

【写真】薬味がほしくなったときには庭に出て、しその葉を収穫してくる。

週末農業をはじめたきっかけは?

「せっかく一戸建てを買ったのだからと、夏先に家庭菜園を始めました。まずはプランターでトマトを植えると、妻が一生懸命手入れをしてくれて、すぐにどんどん実がなってきました。ようやく夏になって土に直に植えようという話になって、今では私が中心になって家庭菜園をしています。最近、すいかを食べてその種を試しに畑にまいてみたら、すいかの芽が出てきてびっくりしています」

今の生活で気に入っている点は?

「この辺りは住宅地なので、駅から徒歩10分以内なのに、夜になると静かで騒音とかはまったくしないところがいいですね。都内だとお店も多くて便利だなとも思うんですが、夫婦ともに田舎育ちなので、郊外のほうがふたりとも落ち着くんです。広さも十分で日当たりもいいので過ごしやすいですね」

今の生活で大変になったことは?

「徒歩圏内にスーパーがないことでしょうか。震災のとき、自動車はあったのですが、万が一のときのためにガソリンはできるだけとっておきたいと徒歩で隣駅までいき、買い物。荷物が重くて大変でした」

写真

家のフェンスには夏野菜のゴーヤが実っている。

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食べたスイカの種を試しにまいてみたら、芽が出てきたという。

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「大雨が降ると、すぐに畝(うね)が崩れてしまう」と笑う堀江さん。

自然に囲まれ、空気も新鮮!郊外暮らしの快適さは魅力
毎日帰る家だから、駅からの距離や都心までのアクセスなども大事。でも、電車の本数が多くて1時間以内の郊外なら、空気も新鮮で夜に騒音もなくて静か。週末には太陽の降り注ぐなか、自然の美しさも感じながらリフレッシュすることができること間違いなし。今の理想だけを追い求めていないか、ライフプランを思い描くことを忘れずに行うようにしよう。

取材・文/松葉紀子(スパイラルワークス) 撮影/片山貴博(元麻布農園)

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